【凍結】混沌に雑ざるは、如何なるオモイか。 作:Cross Alcanna
最近、モチベが下がってきています。もしかすると、投稿頻度が大幅に低下する、或いは途中で断念するかもしれません。途中で断念する事は避けたいと思ってますが、投稿頻度の低下は避けられないかもしれません。極力頻度を保てるように努めます。
では、どうぞ。
「いやぁ、久々に来たなぁ。音楽ショップ。」
今日は祝日。なので、学校もなければオンライン組も課題や講義がない。
という事で、今は音楽ショップに来ている。時々隠れた名曲だったり人気の曲のCD等がないかチェックしに来ている。音楽教室に通うようになってから、一層足を運ぶ事が増えた気がする。最近は女子高生らしき人もチラホラ見受けられるので、いかに音楽がどれだけの層に浸透しているかが見てうかがえる。稀にではあるが、彰人や冬弥を見かける事もあるので、飽きる事もない。たまに女子と一緒に来てる所も見かけるので、その時は声をかけずにソッとしておいてるんだが。デート中とかだったら嫌だしね。雰囲気ぶち壊しよ。
一人暮らしを始めた時に、このデパートにはお世話になった。家具や服、日用品に家電等々。今では音楽関連でもお世話になっているときた。もう頭上がんねぇわ、コレ。
「これは…前回来た時買わなかったヤツで……どうすっかな。」
おっ、アッチには気になっていたアーティストの新作CDじゃん。う~わ、スッゴク悩むなぁ。貯蓄に限りがある以上、何を買うかは慎重に選ぶ必要がある。…が、毎度毎度何十分も悩んじゃうんだよな。酷い時なんて、1時間以上悩んでた時もある。店員からしたら、不審極まりないよな。あの時はすみませんでした。ホントに。
それにしてもと、ふと考える。歌う事は好きだ。音楽を聴く事も好きだ。果てには、楽器を触る事も好きだ。だが、人前で、という条件が付くだけで嫌いになってしまう。これだけ音楽に関する事が好きであっても尚、その点だけが未だに克服できない。いかに人前という条件が強いモノなのかと感ぜられる。何故か、そんな事を考えていた。
…だが、あのセカイは良い。人には聴かれないし、仮に聴かれたとて、誰かに吹聴して回るようなヤツはいない(と信じてはいるが)。あそこは理想の居場所だ。誰にも邪魔されないし、自分のしたい事が出来る。何より、
「どうするかなぁ……ん?あれは……」
そんな事を夢想しながら、何を購入するか検討を続けていると、何やら見た事のある人影が見えた気がした。あれは……
うおっ、暁山か。…初対面がアレだった手前、謝ろうと決めていたけども、顔を合わせに行きづらいな。あの時、スッゴイ怯えてた様な感じに見えたし。どうしよう、もし顔を合わせた途端に絶叫とかされでもしたら。社会的に終わるんだが。…ヤッベ、そう考えると顔を合わせに行きたくないんだが。そういう点では、何かと男性が生きづらい世の中になったもんだなぁ。冤罪にでもでっち上げられたら勝てねぇって。
……まぁでも、このまま逃げて謝らないでい続けるのもダメだよなぁ。…行くかぁ。
「暁山じゃん。お前もこういうトコ来るんだな。」
「っ!?せ、瀬山先輩……」
あらまぁ、すっかり怯えられてるわ、コレ。全般的に俺が悪いんだけど。そうだとしても、ここまでの反応をされるのは寂しいもんだわ、やっぱり。えむとか寧々で慣れるだろそのうち、とか思ってた過去の自分をぶん殴りたい気分で候。
「あ〜……この前は悪かった。あの手の話をされるとああなっちゃうもんで。そこまで他人行儀に扱われると寂しいのよ。」
そう話を切り出し、説得を試みる。
結果だけ言うと、何とか和解できた。まだ怯えが拭いきれてないのは、仕方ない。あんな事があって直ぐにいつも通り接しろ、というのは酷だろう。そこは慣らしてけばなんとかなる……と思いたい。
その後、場所を移して少し言葉を交わした。そうしていて思ったが、根は良いんだろうな。揶揄い癖があったり、それに似たものに惹かれるんだろう、たまに暴走する事があって、前回もそうだったのだろうと想像がついた。
……ふむ。
「漸く見つけた!どうして言ってた場所にいなかったのよ!」
「あっ、ゴメン!学校の先輩がいたから、つい話が弾んじゃって……アハハ。」
全くもう、と呆れながらそう言う暁山の友達らしき人物。先程の緊張をまるで察知させない様に開き直って話をする瑞希を見ると、流石だと思う。学生相手なら通用するポーカーフェイスだろう。余っ程隠す事に長けてると言って差し支えないだろう。
「瑞希がゴメンなさい。私は
「いや、こっちこそすまなかった。配慮が足りなかったね。俺は瀬山刹那だ。」
「瀬山……もしかして、東雲彰人って知ってますか?」
「知ってるけど……嗚呼、成る程。彰人の身内かな?」
東雲、と聞いて少しピンときたが、絵名さんの質問で合点がいった。恐らく、姉か妹だろう。どっちかまでは分かりかねるが。
東雲絵名という名前を聞いて、パッと出てこなかったが、多分二部の生徒なのだろう。うちの学校は昼と夜に別れてる珍しい高校だ。顔はおろか、名前もほとんど聞かないとなると、二部生徒と考える方が自然だろうか。単に話題が挙がってないだけの一部生徒だった時は、失礼にあたるかもしれない。そん時は謝るとして。
「うちの弟が何か粗相を働いてたりしてませんか?」
「そんな事はしてないさ。寧ろ、良くしてもらってる。後、堅苦しい喋り方は慣れてないんじゃないか?言葉を崩しても構わないよ。」
「そう?ならそうさせてもらうわ。どうやら同級生らしいし。」
おや、彼方も少なからず俺について知ってるようだ。割と俺って知られてるのかね?司と類は二大変人だとかなんとか言われていた記憶があるが、その2人とつるんでる俺もある程度話題の的になるのか。そう考えると、まぁ妥当か。
にしても、世界は狭いな。こうして、同じ学校のヤツに会って、こうして話をして。こういう何気ない日は、あまり考える必要が無くて楽しい。思うがままにゆっくりできるからな。考える事は好きだが、ソレがずっと出来るかと聞かれると、どうしても首を縦には振れない。脳にも限界はあるのだ。運動が好きな人が、無限に運動できるか?という質問に似てるだろう。
「……瑞希、急にどこかに行くの、止めて。」
「急に走っていったら……ついて行けないよ。」
話に花が咲いている中、新たな声が2つ増える。友達の様な距離感である事から察するに、この4人で出掛けに来ていたんだろう。仲睦ましいようで何より。今のうちに楽しんでおくのが得だろう。
……ん?紫髪の子に警戒されている?不信感を持たれるのは納得がいく。何せ、友達が知らない男を話をしてるからな。疑いの念を抱くのは分かる。が、彼女が警戒心を抱いたのが、
「…どうしたの?まふゆ?」
銀髪の子がまふゆという子の何かに感づいたのか、声をかける。その間も、俺に対する警戒心は解かれず、何なら強まっている。視線を外そうとしないのが、ソレを物語っていると言って良いだろう。自分がそういう人間だから、そういう人間に感づきやすいのかね。だとしたら、俺と一緒じゃないか。同じ者同士、仲良くしない?…ダメ?
「……貴方、何者?」
「?一般的な高校生ですが?」
「嘘。本当にそうなら、そんなグチャグチャじゃない。」
グチャグチャ。俺の心情を映したセカイを見て俺が感じた感想と似通っている。やはり、視えているのだろう。或いは、感じ取る事が出来るのだろう。
…にしても、大分ストレートに言ってくれるね。右ストレート撃たれた気分だよ、全く。ジャブくらいから撃って来てくれないかな、ビックリしちゃうからさぁ。俺も人間だし、驚かない人間ではないし、心が無いなんて事でもない。れっきとした、人間だ。…マトモかどうかは、即答しかねるけど。
「…まぁ、多分お察しの通りだと思う。君とは似ていると言えるし、違うとも言える。」
「?何の話をしてるのよ?」
絵名を除く3人に、緊張が走っている気がする。一方で絵名は、何が何だか、と言いたげな程頭にハテナを浮かべている。……もうちと察する能力付けなさい。流石に心配になる。
「まぁ、折角のゆっくりした日なんだ。こんな湿った雰囲気は止めにしないか?俺もこんな殺伐とした雰囲気に身を置きたくないんだ。」
「……貴方がそれでいいなら。」
おっ、随分と呆気なく退いたな。瑞希程とまではいかずとも、もう少し粘ると思っていたんだけど。嬉しい誤算ってヤツだ。詮索されないのは有難い。それに、たまの祝日なんだ、ゆっくりした気持ちでいたい。それを汲み取ってくれる辺り、根は良い子なのだろう。
……大して歳も変わらない女子に対して子って言う辺り、オジサンに近付いたのかね。そんなに老いた覚えは無いんだけど。
「あっ、俺他に予定あったの忘れてたわ。先を急ぐな。」
「そう。また会った時はゆっくり話でもしない?」
「だな。」
他にも行きたい所があった事を思い出し、俺は絵名達と別れる事に。絵名以外が緊張気味の中、絵名だけが相変わらずの態度。ここまで来ると、胆力が凄まじいとさえ思えてくる。横の友達を見なさい。まふゆ?なんて若干青ざめた顔してるって。他の2人も少し震えてる(様に見える)し。
……ていうか、自己紹介出来なかったなぁ。次会う時には出来るといいけど。そもそも、次会うかも分からんな。よぉし、買い物の続きだ。
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「……やっぱり、まふゆも何か感じてたの?」
「…うん。あれは、変。」
「ちょっと!何の話してるのよ!ていうか2人共、刹那に失礼でしょ!」
刹那が先を急いで私達と別れた後、私達はその場で話をしていた。その中で挙がったのが、刹那の話題だった。まったく、どうして皆刹那の事をあんな風に言うんだろう。まふゆが警戒するのは兎も角、瑞希と奏まで怯える始末。
「……ホントに言ってる?」
「こんなトコで嘘つく必要なんてないでしょ。」
瑞希が、私にそう言う。何でこんな場面で嘘をつかないといけないのよ。嘘をついてないからあの質問したんだって。と、疑問に感じてると、まふゆがこんな事を言った。
「あの人、前の私みたい。……ううん、私より酷い。」
──その言葉は、まるで意味が分からなかった。
はい、いかがだったでしょうか。
後書きに書く事が段々無くなってきました。重要な事等は基本前書きに書くので、後書きの内容に困りますね。
では、また次回。