prologue+オリ主の設定
俺の人生は唐突に終わってしまった様だ。理由は俺にもサッパリで、ただ目の前で土下座をしていた少女に伺ってみると、どうやら俺の記録が載った書類がとある事で消失したと言う事で……燃えたのかシュレッダーにかけられたのかそこは分からない。
それで管理していたのが目の前で土下座をしていた少女という事で、聞いてみたら神様をやっている様だ。
未練がなかった訳ではないが、そうなってしまった事は仕方ないし、とやかく蒸し返すつもりもない。だから2度目の人生があるかも分からないが、前向きにやっていくしかないと思っていた。
そしたらなんか神様が、いや女の子だし女神様で良いか。女神様が俺に色々と特典を付けて次の人生を歩ませてくれるらしい。まぁ俺はそんなの断ったけど。そもそも俺からしたら2度目の生があるだけで儲け物だと思っていたし、でもあっちもなかなか引いてはくれなかった。
でどうにか特典云々は無しに手続きしてくれるって事で、そう決まった途端に意識が途切れた。次に意識が戻ったと認識した時にはもう女神様といた空間ではなく、どこか別の場所だった。
重力も感じるし、音や匂い、目の前の景色も鮮明に見える。と言っても知らないどこかの天井だった。周りを見渡すと病院の個室みたいだ。それに腕には点滴の管が繋がっているし……
周りをそうして観察していると、誰かが入ってきた。入ってきたのは若い女性で、20代くらいじゃなかろうかと……
その女性が俺にこう言ってきたんだ。「君には類い稀なる才能がある。君はその才能を持って世界中で困っている人を救う事ができる。だから君は今から私の息子よ」と。
言われた時は確かに何のことやらと思ったが、だがここがどこかも分からないから、取り敢えずその女性に付いて行った。
そうなってからは……まぁ色々と学んだよ。読み書きは勿論、国数社英理のあらゆる分野を大学院合格レベルで、家庭科も人並みに教えられて、体育いや体術かあれは? ともかくその動きも基本習ったものは全て自分の身体に落とし込んだ。
それで銃は前世含めて初めて手にしたんだが……これも習った事は全て覚えたよ。というかいつ使うんだこれは?
そんなよそ様から見たらハードな事を5年足らずで習得した。引き取られたのが確か3才ぐらいだから、まぁ10才にも満たない年齢で教えられた事は全て覚えたな。
まぁその時だよな……特典とやらを入れられた事に気付いたのは……いらないと言ったのに。
それで他にないかと思っていると、自分の頭の中に現状何が出来るかが自然と思い浮かんできて……はっ、魔法? 前世と同じ環境下の地球で? そもそもここがどこかも分からんけど……
そんなこんなで俺の母親代わりの人……なんかお母さんと呼んで欲しいみたいだからお母さんと呼ぶけども、度々指令書みたいな物が渡されて書かれた内容を遂行していったのがここ8年程の内容かな。
最初に指示されたものというのが、日本のとある場所に行ってテロ組織を再起不能にする事。勿論俺が行った時点で生きている者達は生かした状態で鉄拳制裁を加えるってものだ。
(それにしても最初の指示を出されてからもう8年経つんだな……)
今はとあるカフェで頼んだ和菓子とコーヒーを飲みながら、カウンターの近くに設置されているテレビを見ている。そこには根元が折れて傾いてしまった電波塔が映し出されていて、評論家などが当時のテロについて語っているところだった。
そう、最初に指示された事が今テレビに映っている電波塔絡みのテロで、あの時はこれが最初に下される指示なのかって思ったよ。
(なにせ飛行機に乗って移動かと思ったら、上空から現地に迎えって言われるし……まぁ何とかなったけど)
確かあの時は地上から1500mくらいの高さからだった様な……そこからは武装している人達を片っ端から鉄拳制裁加えて、怪我している人達は安全そうな所まで引っ張って治療してとてんてこ舞いだった記憶がある。
まぁその時からテロを起こそうとしているのか、それを阻止しようとしているのかは“風”が教えてくれたから、俺はテロを阻止しようとしていた側に立ってたんだろうな。まぁその人達からも撃たれたけど……
(今思えば懐かしい記憶だけどな……)
「あぁ……にしてもこのコーヒー美味しいな」
「嬉しい事を言ってくれるじゃないか」
俺の口から無意識に出てきたであろう言葉に、コーヒーを出してくれた男が少し嬉しそうに返してくる。
その人は、多分このカフェの店長なんだろう。容姿としては黒人と同じくらいに肌は黒くて、体格は過去に鍛えていたのかガッシリしている様に見える。それで紫色の和服を着て黒縁メガネをかけていた。
(いや……というより過去戦場などに身を置いていた者と同じ“風”を感じる。どこか負傷……いや、それは感じられないから何か事情があるか)
そう感じ取れるのも女神様が勝手に付けてくれた能力の1つだ。
「そういえばここに来るのは初めてかな?」
「えぇ、最近この近くに引っ越してきたもので。自分の家の周囲に何があるかも把握がてら散歩に出てきたんですが、そしたらこのカフェが見えて。雰囲気も良さそうでしたから入ってみたら、中も落ち着く装いで長居をしてしまいたくなりますね」
「まぁここは来てくれたお客さん皆の憩いの場になる様にと思ってね。最初は私の入れるコーヒーも不味かったし、お客さんも中々寄り付いてはくれなかったけど、今では常連ができるほどになってね」
「なるほど……でも諦めずにこうしてきたという事は、俺は凄く良いなと思いますよ。そうやって悩みながらでも前に進んでいける……そんな想いがこのお店にも反映されてるんじゃないかなって思います」
「っ⁉︎ 驚いたな。君みたいにまだ年若い男の子からそんな言葉が聞けるとは」
「生意気を言ったならすみません」
「いや、逆に感心してしまったんだ。そうだ! 今試作段階のメニューを出そうと思っていたところでね、良かったら感想を聞かせて欲しい」
「えっ? あぁ……まぁ俺の意見が参考になれば良いんですが……」
「なに、気楽で良いさ。準備してくるからちょっと待っててくれ」
そう言って店長は奥に行ってしまった。
「今買い出しから帰ったよ」
それと同時に女性が出入り口から入ってきた。手にはビニール袋がパンパンの状態で入っていて、季節的にまだ夏には入っていないけど、確かニュースで朝も暑いと言っていたし、その証拠に女性は少し汗をかいていて重そうにしていた。
(多分従業員の人だよな? にしても重そうだし……)
「あの、良かったら持ちましょうか?」
「えっ? っ⁉︎///」
俺がそう声をかけたら、その女性は急に顔を赤くして動かなくなってしまった。体調が悪い訳ではなさそうだが……取り敢えず荷物を持ってあげようか。
「っ⁉︎ あっ、ちょっ⁉︎」
「なんか重そうにしていたので、迷惑でなかったら運ばせて下さい」
「えっ、えぇっとぉ……じゃ、じゃあ厨房の前までお願いしようかしら。あ、案内するから」
「えぇ、お願いします」
それで女性の指示の元厨房前までその袋を持って行って平たい台の上に置いた。後は女性がやる様だから、元の席に座ってコーヒーと和菓子を楽しみつつその余韻に浸った。
「本当に美味しそうにしてくれるね」
「えぇ、昔から顔に出やすいみたいで……なのでババ抜きとかも結構負けたりしてましたね」
「そうかそうか。それとさっきうちの従業員を手伝ってくれてたみたいだね。助かるよ、ありがとう」
「あぁ、なんか重そうにしていたものですからつい」
「君はとても優しい子みたいだね。おっと本題を忘れていたね。これがさっき言ってた試作品さ。勿論お題はいらないから、遠慮なく食べて欲しい」
店長さんが作ってくれたのは、なんか和菓子のオンパレードみたいな物だった。土台がサンデー容器を意識したのか平形のワッフルコーンで、目視で確認できる限り白玉、ナタデココ、ソフトクリーム、ぜんざいに黒蜜……か? なんだかんだカロリーが物凄そうだな……
まぁともかくとして……
「では……」
いただきますと口にしてスプーンを手に取って一口。ふむ、想像してたよりも味は纏まってるかもしれない。
「それはもう1人の従業員が考えてくれたものでね、コストがかかる事が悩ましいところなんだが……」
「俺も……スイーツに対して造詣がある訳じゃあ無いですけど、でも何と言うか……これを考えてくれた人は、これを食べてくれた人が幸せになって欲しいって想いで考えて作ったんでしょう。俺は……そう感じますよ」
「っ! さっきから思っていたんだが、君の歳はいくつだい? どうにも私から見た外見年齢と君の言動が合わなくてね……」
「あぁ……たまにそんな事言われますけど、今年で15になります」
「15だと⁉︎ こいつは驚いたな……その年齢の子供であれば、まだまだヤンチャ盛りでもおかしくないと思うが」
「なんというか、親の教育なんですかね。元々孤児だったらしくて、本当の親は顔も分からないです。でも俺を拾ってくれた人……お母さんって呼んでるんですけど、その人に色々と学んだんです」
「それは……すまない。少し聞きすぎたみたいだね」
「気になさらなくても大丈夫ですよ。俺から話した様なものですから。それにしてももう1人の従業員は……」
「あぁ、もうそろそろ……いや、丁度来たようだ」
出入口の方から誰かが走ってくる音が聞こえる。その足音からは元気な子なんだなという事が感じられる。
「先生おっはよぉーございまぁーす‼︎」
そう感じたと同時に扉がバンッと開け放たれて、俺と同い年くらいの女の子が元気な挨拶をして入って来る。赤い制服をを纏った格好で、髪型は少し黄色が入ったピンク色のボブカット。それでチャームポイントなのか赤いリボンが彼女から見て左側頭部に結われている。瞳の色は制服と同じ赤い瞳で、肌は肌色よりも白くて綺麗で……
そんな彼女と目が合った。
「っ⁉︎/// い、いらっ、いらしゃぃませぇ〜……」
先程まで元気だった子が急に顔を赤くしながらチグハグな挨拶をしてきた。
その女の子の名前は錦木千束といって、俺が自分の2度目の人生を捧げても良いと思える相手との出会いだった。
side ???
(ちょちょちょっ! あんなの反則だよ⁉︎)
いつものように私が働いている喫茶リコリコに出勤したら、目の前のカウンターに初めて見かける男の子が座っていた。それに私が考えてたパフェも食べてて、それで男の子と目が合ったの。
普通だったらいつもの元気な調子で何事もなく挨拶する……んだけど……
(何でかな……あの男の子の瞳を見てから急に呂律が回らなくなって、それに男の子をずっと見てると段々顔が熱くなってきて……)
「それにしても……凄く綺麗でカッコよかったなぁ〜……」
同い年に見えたけど、多分あれって通ってる高校の制服だよね? 黒いズボンに白いカッターシャツ、上着も黒色でネクタイは赤と青が斜めで交互に折り重なっているような、そんな感じだったかな〜。
それでそれで金髪長髪で、多分背中まで伸びるそれをロール状に結って右肩から前に垂らしていた。前髪も長くて、そこから時折覗ける様なまっすぐな瞳……綺麗なアイスブルーの瞳で、まるで吸い込まれそうな程に……本当に綺麗だった!
(あぁ〜〜〜っ‼︎/// やばいやばいやばいっ‼︎ 思い出しただけでもなんか恥ずかしくなってくる〜っ‼︎)
本当にどうした私⁉︎ あれだけの美男子、生まれてこの方沢山……たくさん……いや、あんな美男子に会った事ない‼︎ それにあのミステリアスな感じがまたなんか良いぃっ‼︎
(でもあの感じ……どこかで見た事あるような……)
「千束〜、早く着替えてホールに出なさ〜い!」
「わ、分かってる! 今着替えてるから‼︎」
私は急いで喫茶店の制服に着替えてホールに出る。出ると、さっきの男の子が店長と、私の事を呼んだミズキっていう私よりも年上のスタッフと仲睦まじく会話していた。
そのミズキっていうスタッフが男の子の隣に座っているんだけどぉ〜……
(あっれぇ〜? いつもならガツガツと何でも聞きそうなミズキがタジタジになってるぅ〜?)
ミズキは私よりも10個も年が離れていて、今まで付き合った男の人もそう長続きしなかったんだって。だから日中でもお酒飲んで結婚したいってうるさく言ってる。
そんなミズキが美男子を目にしたら放っておく訳がなくて、ガツガツと何でも男の人に話に行く所を目にしていたんだけど……
「あ、あのっ……す、好きな食べ物は、な、何かしら?」
(えっ……あれ誰? どこの子?)
あんなミズキを初めて見た。そんなミズキの様子はお構い無しに、その男の子は私が考えたパフェを口にしながら律儀に質問に答えていた。なんかそれだけでも絵になるって思うくらい、それで私でさえも嫉妬してしまうくらいに綺麗な男の子。
(いやいやいや! 今は仕事に集中しないと‼︎)
私の中で生まれた雑念は一旦隅の方に置いといて、改めて彼に向かい合う。
「いらっしゃいませ! さっきは変な挨拶になってごめんね‼︎ 私はここの喫茶リコリコでホールスタッフを担当している錦木千束って言います! よろしくねっ‼︎」
ミズキが座っている席(今業務中だぞっ‼︎)とは反対側から男の子に近付いて挨拶をした。
(よしっ! 今度はいつも通り出来たっ‼︎)
そう心の中で思っていると、男の子がこっちに振り向いて……
「わざわざ挨拶してくれるなんて、君は礼儀正しいんだね。こちらこそよろしくね」
男の子が笑みを浮かべながら右手を差し出してくる。
「っ⁉︎///」
あぁ〜〜〜っ……やっぱ無理! 無理だよこんなの‼︎ めっちゃくちゃいい笑みでそんな反応返されたら……私……って、もうもうもう! この千束さんを狂わせるいけない男の子めぇ〜……‼︎
(でもこの笑み……写真撮りたいなぁ〜……)
「あの……」
「っ⁉︎ ひゃ、ひゃいっ⁉︎」
「いや、急に固まったから俺何か失礼な事したかなぁって」
「い、いやいやいや! そ、そんな事ないですよぉ〜?///」
「なんでそこ疑問系なんだ?」
もぅ、黙っててよ先生‼︎ こんな困り顔を目の前で見せられたらこっちが何か悪い事しちゃったみたいに感じるんだから! でもこの顔も写真撮りたい……
(はっ! いけないいけない! とにかくこの男の子も私の事心配してる様だし……あれっ、これって私変人扱いされてるんじゃ……)
「さっきも思ったけど、顔が赤いよ? もしかして体調でも悪いのかな? 何だったら近くの病院まで連れて行くけど」
「えっ? い、いやいやいや! 全然体調悪くないよ! 心配してくれてありがとう‼︎ そういう君も、凄く優しいんだね! 改めてよろしくね‼︎」
「あ、あぁ……」
どうにか誤魔化して男の子が差し出してくれた右手を両手で握手した。その手から感じる温度と感触が……私からしたらとても心地良かった。
(どうしちゃったんだろう私……こんな感覚初めてで……っ⁉︎)
誤魔化す事に気を取られ過ぎて、少し男の子との距離が近くなってた。顔の輪郭も鮮明に見える。そんな男の子の顔は今……
(頬が少し赤らんでる……そんな所も、綺麗だな……)
「そ、そういえば君の名前を聞いてなかったんだけど……」
「確かに、名乗ってなかったね。俺の名前は
これが私、錦木千束と彼、愛護蒼哉が初めて会った瞬間で……残り短い命だけども、最後まで彼と一緒にいたいと思える様な、そんな出会いだった。
出来れば……彼の全てが欲しいなぁ〜……
side out
オリ主の設定
名前:
容姿:『マクロスΔ』 キース・エアロ・ウィンダミア
声:木村良平 さん
前世では普通の高校生で、何不自由なく生活していた。しかしながら唐突に生命が終わってしまい、その管理をしていた女神様から直々に謝罪を受け、第2の人生を送る事となる。
転生された世界はリコリス・リコイルの世界で、オリ主はアニメなどの作品にも造詣は深かった方だが、リコリス・リコイルを知らなかった為今でも前世日本のパラレルワールドかな? と呑気に考えている。
転生された当初、とある戦地で攻撃に巻き込まれ、その際に両親は幼少のオリ主を庇って即死。その場で生きていたのはオリ主だけであり、そこを通りかかった女性がオリ主を保護。後に彼の母親となりながら彼に知識や体術など可能な限りは全て教え込む。その時にオリ主が物凄いスピードで知識を吸収する為に熱が入ってしまったのはここだけの話。
最初に行った電波塔を占拠したテロ組織に対しての鉄拳制裁は彼が8才の頃で、持っていたのは木刀のみ。だが彼はそれでテロ組織に入っていた構成員をちぎっては投げしていた。電波塔を爆破された時は、女神様に特典として入れられていた魔法を使用して電波塔内とその近辺にいた人達を敵味方関わらず救出している。
それから8年経った現在、世界各国を回りながらテロ組織やテロを起こそうとする存在に対して鉄拳制裁をしていき、出来る限り人々が平和に暮らせる様に尽力している。
そんな折に本拠地を日本に定め、引っ越した近くで偶々見つけた喫茶リコリコへと足を運んで千束達との邂逅を果たす。
リコリス・リコイル……あぁ、ついつい書いてしまった。
それにしても千束の言動が難しすぎる……あれであってたっけ……
そう思いながら書いてました。所々キャラ崩壊もありますし、これからも多くあると思います。読みにくかったらすいません。(そもそも書いているうちに作者がキャラ崩壊してる?)
ともかくとして、リコリス・リコイルの作品ではあまり神様転生とかないなぁ〜(私が見ている限りで……)と感じたので書きました。今度の投稿がいつになるか分からないですが、もし少しでも面白いなと感じて下さいましたら幸いです。