エリート貴族(以上)が集う魔法学院で、一人平民(以下)の僕が生き残るたった一つの方法 作:ガタガタ
行き当たりばったりの作品なので、設定を変更するなどの編集が入ります。
これは夢。
僕とこれから師になる人の馴れ初めだ。
「お前には才能がある」
ある日の夕方。ポカポカとした夕日が差し込む河川敷で、突然言われた言葉である。
この頃の僕は、10歳になったばかり。目の前にいる綺麗な女性に声を掛けられた僕は、どう反応すれば良いか分からず、ポカーンとした間抜け顔を晒していただろう。
穏やかな風でたなびく長い金髪。絵画のような整った顔立ち。堂々とかつ気品を感じされる立ち姿。そして、
「もしかして、エルフ・・・?」
「おや?エルフ種を知っているのかい?」
エルフ特有の耳が長さ。それは人間の耳よりも長く鋭く、エルフをエルフたらしめる証でもあった。
女性は知っているのか?と聞いた。もちろん知っている。何故ならば、
「絵本で見たことあるから・・・」
「ああ、昔よりも割りとメジャーになっているんだな」
エルフの女性は皆美しい。そのせいで捕獲されて奴隷されていた過去がある。
まあ、エルフは人間より仲間意識が強いため、同胞に屈辱を与えた人間(奴隷商)に魔法をぶちこみ、各国の王が自分達の国もヤバいのでは?と考えた末、和平が実現したのだ。
つまり今では、差別とか奴隷とかは表舞台から消えている。裏ではまだ横行しているとか。
師は昔を懐かしむように遠い目になった。また、エルフ『種』と言うエルフは、100歳をゆうに超えている。長命なのだ彼等は。
師は年齢不詳。文献漁っても分からなかった。
「おっと、いかんいかん。自己紹介もまだだったね。私の名はケイディーン・タルヴァ・アルガーディン。長いからケイと呼ぶといい」
師はそう名乗った。今では師と呼ぶが、昔はよくケイと呼んでいた。母であり、姉であり、友であり、師でもあるケイが、愛情持って育ててくれたケイが今でも好きだ。
実はケイは有名人。そのことを当時の僕が知るよしもなかった。
「えっと、僕はアーノルド。アーノルド・サバラ」
「あーのるど、アーノルド。ふむ、アーノルド・サバラね」
アーノルドとケイは名を覚えるように反芻した。そして真面目な顔になる。
「アーノルド。お前には魔法の才能がある」
「僕に?」
「ああ」
当時の僕はそんなこと知らずに生きてきた。
「ここはアーノルドの練習場所かい?」
「んーん。遊び場所」
僕は首を横に振る。練習など大層なものじゃなく、友人がいない僕にとっての時間潰しの場所だ。
「お前は遊びで魔法を使っていたのか」
「うん」
頷いた。それしかすることがなかったのだ。ケイは一瞬目を見開き、しばらく考えて、
「ご両親に会わせてくれ」
「ご両親?お父さんとお母さん?」
「そう。家にいる?」
ケイの質問に対して、僕は首を横に振る。
「お金と手紙を残して仕事に行った」
「・・・その手紙の内容覚えてる?」
「うん。『お父さんとお母さんは、お仕事でしばらく帰れません。元気で過ごしてください』って」
「お仕事何してるの?」
「畑仕事」
あららとケイは考える。今思えば、言葉を選ぼうとしていたのだろう。
確かに出荷で街を離れることがある。しかし、大人なら最後の一文で理解できるし、何より出荷日はまだ先の話だ。
「私と来ない?成人するまでの間、弟子として鍛えてあげる」
「でもお父さんたちが・・・」
「大丈夫。こう見えて私、凄い魔法使いだから。家に帰って来たら事情を知らせてあげる」
実際凄い。ちょちょいのちょい、料理の片手間で出来る。
・・・両親は帰ってこなかったのだが。
ちなみにだが、成人は15歳。だから5年間をケイと過ごすことになる。
「分かった」
僕は僕で不用心だが。
「おいで。今日はもう遅いから私の家に行こう」
ほら、とケイは自身の手を差し出す。握ってみると、案外すべすべしていて、ほんのりと暖かい。優しい母を思い出す手だった。
「
ブツブツとケイは独り言を呟いた。意外とスパルタで時にはユルユルな修行の始まり。
師の魔法で初めて見るのは、伝説級に分類される空間魔法だった。
ファンタジー、そして学園ものにします。