勝利の女神:NIKKE ─The Last Kiss─   作:一般指揮官

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左肘の方はだいぶ回復して参りました。


トレーニングとチャットとドレス、時々エスコート

 

 

 前哨基地一帯に建設の音が鳴り響くのは果たして何年ぶりなのだろうか。

 

 重機が唸りを上げて基礎を作る騒音が遠方から響く中、ムーアの姿は射撃場にあった。半袖のシャツの上からボディアーマーを纏う彼は突撃銃を握り、両耳に防音仕様のイヤーマフを嵌めつつ()()を待っている。

 

 その傍らにはラピが立ち、やがて彼女はおもむろに彼の耳元へブザーを近付けた。

 

「──Standby!」

 

 ラピが声を発した約1秒後、握ったブザーが響き渡った。瞬間、彼は背後へ振り向きざまに突撃銃の銃口を向け、鉄板で作られた標的を撃ち抜き始める。

 

 その場で4枚の標的を撃ち抜き、続けて移動すると障害物へ隠れながらの射撃。50m先に設置された5枚の標的へ3発毎の短連射を撃ち込み、残り僅かになった弾倉を素早く交換して次へ移動する。

 

 地面へ転がった何発もの薬莢で足を滑らせないようにも注意しながらムーアは移動と射撃を繰り返す。

 

 時には移動しつつの銃撃も加えて何巡目かのコースを回り終えると左右へ首を振って狭まった視界を回復させ、突撃銃へ安全装置を掛け、イヤーマフを外す。

 

「──タイムは?」

 

「──1分15秒です。悪くはないかと思います」

 

 おそらく慣れもあるだろうが、当初より15秒はタイムを縮めている。ラピの所感では悪くない。特に病み上がりであれば尚更だ。

 

「…あと10秒は縮められる筈だ」

 

「…あまりご無理はなさらないで下さい」

 

「そうも言ってられん。この休暇中に以前と同じかそれ以上の動きにならんと…キミ達に迷惑を掛けたくない」

 

 ──迷惑などとは思っていません。

 

 本心からラピは言い返したくなるが、それを発する前にムーアが外していたイヤーマフで再び両耳を覆う。

 

 突撃銃の弾倉を交換し、彼が標的へ背中を向けるとラピは歩み寄ってブザーを近付けた。

 

「──Standby!!」

 

 一拍遅れてブザーが、続けて銃声が響き渡った。

 

 

 

 

「──休暇中なのに付き合わせて悪いな」

 

 この日だけで2千発は発砲しただろう。時折、分解と清掃の時間を設けながらトレーニングを続けた結果、頭上へ投影された日はすっかり落ちかけている。

 

「どうかお気になさらないで下さい。私が好きでしている事ですから」

 

 射撃場を後にして基地司令部庁舎へ歩みを進めるムーアは傍らを進んでいるラピに横目を向ける。

 

 仮初とはいえ夕焼けに照らされた彼女の髪が赤く染まっている姿に目を細めつつポケットを漁って煙草を取り出した。

 

 振り出した一本を銜えると──ラピが自然な動きで彼の眼前へターボライターを差し出す。

 

「…あぁ、いや…あっちに着いたら頼む。流石にな」

 

 地上なら兎も角、基地司令部という部下達の目が何処にあるか分からない場所でマナーを守らずに喫煙は宜しくない。

 

 銜えているだけだ、と言外に伝えれば彼女は小さく頷き、握ったライターを仕舞い込んだ。

 

 少し手を伸ばせば届く程の隙間を空けての帰り道はほとんど会話らしい会話もなく進む。

 

 途中、巡回の武装車両が通過する際、彼の姿を認めて減速しつつ停車。窓を開けた助手席へ腰掛ける量産型ニケが挙手敬礼する。それへムーアも答礼を返した。

 

「服務中、異常なし!!」

 

「異常なし、了解。…イーグル。一応、俺は休暇中だからそこまで堅苦しくならんでも良いんだぞ」

 

「いえ、そういう訳にもいきませんから」

 

「…真面目だな。あとで警衛所に差し入れを送る。手空きで順に飲んでくれ」

 

「ビールですか?」

 

「馬鹿言うな」

 

「痛っ」

 

 量産型ニケが窓から身を乗り出し、期待に瞳を輝かせるも彼がゲンコツを作って軽くヘルメットを叩いた。痛くもなかろうにわざとらしく頭を擦って笑い声を上げる様子へムーアは肩を竦める。

 

 やがて車両が走り出すのを見送り、再び歩き出すとラピが口を開いた。

 

量産型ニケ(彼女)達と仲が宜しいのですね」

 

「距離が近すぎるか?」

 

「…いえ、結構なことだと思います」

 

 てっきり小言が来るかと思いきや、意外な言葉を聞いてムーアの方が少し困惑した。ラピが四角四面だと考えている訳ではないが、以前ならばもっと距離感を考えるよう言ってきた筈なのだ。

 

 彼女も変わってきたのだろうか。などと考えながら彼は火の点いていない煙草を銜え、ラピを傍らに置いて歩き続ける。

 

 基地司令部庁舎へ辿り着く頃には仮初めの太陽がすっかり落ちていた。狭い駐車場の街路灯が点灯する中でラピが改めてターボライターを差し出す。

 

 風が出ている訳でもないのに彼は癖となったのか彼女が握るそれを両手で包み、風除けを作った。カチリと音が響き、続けて青い火が噴き出ると煙草の先端を炙って紫煙を燻らせた。

 

「…いつもありがとう」

 

「いえ」

 

 火を点け終わると互いに顔を、そして腕を引く。

 

 彼は一服を済ませてから庁舎へ入るらしく、駐車されている車両のボディへ背中を預けながら突撃銃の細部点検を始める。

 

 銃口から床尾へ至るまでの部品の脱落がないかを確かめ、槓桿を引いて薬室内を点検。弾薬がないと改めて確認して薬室を閉鎖。引き金を引き、空撃ちのカチンという乾いた音を響かせた。

 

「──ラピ、先に宿舎へ帰って良いんだぞ?」

 

 細部点検も済ませ、スリングベルトで吊った突撃銃から手を離したムーアが尚も眼前にいるラピへ告げるが、彼女はゆるゆると首を左右へ振って見せる。

 

「もう少しお側におります」

 

「…アニスも大概だが、キミも過保護になりつつあるな」

 

 休暇が始まって既に二週間が経とうとしているが、指揮を執っている彼女達は何かしらの理由を付けて彼の側を離れようとしない。

 

 比較的マシなのはネオンなのだろうが、彼女も彼女で彼を射撃場へ誘っては火力の道を邁進するよう促して来る。まだこれは普段通りなのかもしれないが。

 

 ──目を離したらあっさりと死ぬ。

 

 彼女達が共通して持っている彼への評価だが、あながち間違いではないだろう。

 

 これまでも四肢が欠損するほどの負傷となっても全く継戦や抗戦へ躊躇がなく、士気と戦意が衰えることがなかったムーアだ。むしろ更に戦意が高まっていたとも取れる。

 

 あのまま戦い続けていたら──という予想が脳裏を過ぎるのだろう。お陰で過保護にも思える扱いとなりつつあった。

 

「いえ、そういう訳では…」

 

「…まぁ良くも悪くも一人にしてくれないのは素直にありがたいが──ん?」

 

 不意に戦闘服のポケットへ収めていた彼の携帯端末がバイブレーションを起こした。引き抜いたそれのロックを指紋で解除してアプリを起動。メッセージを確認すると分隊(カウンターズ)のグループチャットへの着信だった。

 

 ラピの携帯端末にもメッセージが届いたらしい。彼女も取り出した端末を開いて確認していた。

 

「…どうやら拳銃弾を無事に預けられたようですね」

 

「そのようだ」

 

 

 

アニス《列車混んでるよ〜٩(๑`^´๑)۶》

 

ムーア《お気の毒に》

 

──以下未読──

 

アニス《データセンターに預けたよ》

 

ネオン《解析には少し時間が掛かるようです》

 

ムーア《ありがとう》

 

ムーア《二人ともこのまま前哨基地に帰ってくるのか?》

 

ムーア《折角の休暇なんだ。遊んで来なさい》

 

アニス《マジで!?ヽ(=´▽`=)ノ》

 

アニス《ならロイヤルロードに行こっかな〜。新作のアクセサリーとか見たいし!(⁠◠⁠‿⁠・⁠)⁠—⁠☆》

 

ネオン《私は雑誌を買いたいです!》

 

 

 

 

 

「──指揮官……」

 

「──いや、休暇中なんだ。むしろ基地に缶詰めなのは不健全だろう」

 

「──…はぁ…分かりました」

 

 

 

 

 

ラピ《二人共、指揮官はこう仰っているけど》

 

ラピ《あまり羽目を外さないようにしなさい》

 

アニス《お、つまりは遊んできて良いんだね?(・∀・)》

 

ネオン《やりました!(*^_^*)》

 

アニス《じゃあ何日かゆっくりしてくるね〜》

 

アニス《あ、そうだ。ラピ》

 

ラピ《なに?》

 

アニス《指揮官様のこと宜しくね(๑•̀ㅁ•́๑)✧》

 

ネオン《任せましたよ!く(`・ω・´)》

 

ラピ《分かった》

 

ムーア《キミ達は俺をなんだと思っているんだ?》

 

 

 

 

 グループチャットでのやり取りが終わると彼は溜め息混じりにポケットへ携帯端末を仕舞う。眼前のラピも同様だ。

 

「…そう心配しなくても良いんだがな…」

 

 短くなった煙草を携帯灰皿へ投げ込んだ彼へラピは物申したくなるも──仕舞ったばかりのムーアの携帯端末が再びバイブレーションを起こす音を捉えた。

 

 今度は彼女の携帯に着信はない。どうやら彼へ個人的なメッセージであるらしい。

 

 

 

アンダーソン《休暇はどうかな?》

 

ムーア《トレーニングに励んでおります》

 

アンダーソン《…そうか》

 

アンダーソン《満喫しているなら何よりだ》

 

アンダーソン《ひとつ頼みがある。明日の夕方から少し付き合って貰いたいのだ。時間はあるかね?》

 

ムーア《休暇中ですので時間はいくらでもお作り出来ます》

 

アンダーソン《良かった。では後で待ち合わせ場所の住所を送る。明日は軍服着用で頼むよ》

 

 

 

 

「──は?軍服?」

 

「…どうかなさいましたか?」

 

 眉間へ困惑を意味する縦皺が何本か刻まれたのを認めたラピが携帯端末の画面を見詰めるムーアへ問い掛ける。

 

 返答の代わりに彼は手首を返し、彼女へ画面を見せた。

 

「…どう思う?」

 

「…これだけではなんとも…」

 

 要領を得ないやり取りだ。アンダーソンの意図が彼やラピにも読めず揃って眉間へ皺を寄せてしまった。

 

 

 

 

ムーア《閣下。お尋ねしますが、明日はどちらまでご同行すれば宜しいのでしょうか?》

 

アンダーソン《あぁ、済まない。アドマイヤー号で催される艦上パーティーに招待されたのだ。君に護衛をお願いしたい》

 

 

 

 

「…()()()()()()()?」

 

「御存知ありませんか?水陸両用万能戦艦の艦名です」

 

「…()()()()()()()()?」

 

 なんだか色々と擽られる名前をラピが紡ぐが、ムーアの頭上には疑問符が浮かんでいた。

 

 彼女にも彼の言いたいことがなんとなくは理解できるのだろう。以心伝心のように頷いてみせる。

 

「…色々と疑問はあるが…護衛…いや、俺は構わないんだが…閣下のところにも優秀な人材はいるだろうに」

 

「それだけ指揮官のことを買っていらっしゃるのではありませんか?」

 

「…喜んで良いのか判断に困るな」

 

 深々と溜め息を彼は吐き出す。安請け合いしなければ良かったと感じてしまうが──今更、同行出来ないと返信するのも憚られてしまう。

 

「私も同行致します。宜しいでしょうか?」

 

「…いや、付いてくる必要はないんだぞ。それにラピは休暇中だ」

 

「御言葉ですが指揮官も休暇中です」

 

 ぐうの音も出ない正論である。彼が返答へ窮しているのを認めたラピが畳み掛け始めた。

 

「そしてアンダーソン副司令官が護衛を依頼するのです。何かしらの危険があると考えられます。戦力は多いに越したことはありません」

 

「…それはそうだが…」

 

 ──危険であると容易に予想できる場所へ指揮官を一人で送る訳にはいかない。

 

 なにせ彼は()()()()()()()()()()()()可能性が非常に高いのだ。油断出来ない。ラピは尚も彼へ同行を迫るがムーアにも言い分はあった。

 

「…ひとつ問題がある。おそらくパーティーとなれば…それも閣下が招待されるというのは、それなりに上流階級のお歴々が集まる場だろう」

 

「はい。テロの発生が高くなると予想されます」

 

「まぁそうだが…そうじゃない。…俺や閣下は気にしないだろうが……その……」

 

 彼が言い澱む。珍しいことだ、とラピは感じながらも何を迷っているのかは直ぐに分かってしまった。

 

「…私がニケということで不興を買う可能性がある、と?」

 

「…有り体に言えば…」

 

 察してくれたラピへ彼は溜め息混じりに頷いて肯定する。

 

 ちゃんちゃらおかしな話だが、ニケを快く思わない人間は一定数存在する。快く思わない、というのはまだマシで()()()が一等酷いだろう。

 

 上流階級との付き合いが無いムーアには分からないが、ある意味で言えばアークというコミュニティのあらゆる負の概念を煮詰めた階層の連中が集まるのではないかという予想が出来てしまう。そのような集まりにラピを連れて行くのは憚られた。

 

 一方のラピも自身が不興を買うのは構わないが、それが翻って指揮官である彼へ向くのは本意ではない。しかし彼を一人で送り出すのも宜しくないのだ。

 

「──では、これはどうでしょうか?」

 

 

 

 

 翌日、ムーアの姿はロイヤルロードにあった。アンダーソンの注文通りに軍服姿の彼は所在なさげのままロイヤルロードに面したテトラライン資本のブティックの店舗内で壁のシミとなっている。

 

 相変わらず左手首の内側へ文字盤が来るように巻いた腕時計を見て時刻を確認する。アンダーソンとの待ち合わせは17:00だ。現在時刻は16:00。

 

 まだ時間的な余裕はあるが──かれこれ60分は待っている。

 

 何を待っているかと言えば、ラピのドレスアップであるのは言うまでもない。

 

 社交の婦人服の知識など彼にはないので店員に任せたのだが、ああでもないこうでもない、とラピへ衣装を合わせてはまた新しいそれを──これを繰り返していたのは記憶に新しい。

 

 それが約30分前の出来事であり、彼女と店員が店舗の奥へ消えて既に30分は過ぎている。

 

 女性の衣装選びや化粧には時間が掛かるとは知っているが、ムーアの知識以上に掛かっている印象は拭えない。

 

 彼女から提案されたのは「人間のフリをして彼の護衛をする」というそれだ。護衛の護衛とは訳が分からないが、押し切られる形でムーアは承知し、アンダーソンへも確認のメッセージを送った所──まさかの承諾の旨が返って来た。

 

 ただしドレスコードには注意するように、というありがたいお言葉も賜ったのだが。

 

 一連の流れを思い出してムーアが何度目かの溜め息を吐き出す。そろそろヤニ切れも近い。

 

 注意散漫となる前にニコチンとタールを摂取しようと壁へ預けていた背中を離して店の外へ向かおうとしたその時だ。

 

「──指揮官、お待たせしました」

 

「──終わったか。随分と時…間…が……」

 

「──…どうかなさいましたか?」

 

「──…どちらさまですか?」

 

 ラピの声に反応したムーアが振り返る。やっと終わったことへの安堵を込めながら溜め息を吐きつつ背後の彼女へ視線を向けた途端──人工物質で出来ている筈の右目まで点にしてしまった。

 

 見違えた、と言えば正確な表現だろうか。

 

 手触りの良さそうな黒い生地で縫製されたオフショルダーのドレスを纏ったラピの肩やデコルテは露出し、裾には深いスリットが刻まれ、彼女の白くて長い脚がチラチラと覗いているだけでも普段の装いとはだいぶ異なる。

 

 髪も緩くポニーテールで纏められ、耳朶にはノンホールピアスが揺れ動き、手元にハンドバッグまであれば何処からどう見てもこれから社交場へ足を運ぶ何処ぞの令嬢であった。

 

 とはいえ──わざわざ着せ替え人形のような扱いを受けながらもやっとこうして着替え終わったというのに彼の第一声が「どちらさまですか?」は宜しくない。

 

「…指揮官。私です」

 

「……あぁ、聞き間違いじゃなかったのか。あまりにも見違えたから分からんかった」

 

「似合っておりませんか?店員の方がメイクまでして下さったのですが…」

 

「…似合い過ぎていて分からんかったんだ。良く似合ってる」

 

 合格点は貰えたらしく、ラピは安堵の息を吐き出した。

 

「良かったです」

 

「あぁ…うん…これはしっかりと待ち合わせ場所までエスコートしなきゃならんな」

 

エスコート(護衛)は私の役目です。拳銃もこうして──」

 

 おもむろにラピが纏ったドレスの裾に刻まれたスリットを摘んで捲ろうとするが、それをムーアの手が抑えて寸前で止めた。

 

「…拳銃はそこに隠しているんだな?分かったから…それは無しで頼む」

 

「…分かりました」

 

 彼の声音が本気で制止を求めるそれに感じられたラピは大人しく頷く。

 

 ドレスやアクセサリー、メイクも含めた代金はムーアが纏めて一括で支払ったのだが──明細を見て内心では非常に驚愕していたのは言うまでもない。今日に限っては邪魔となる彼女の着替え終わった服は前哨基地に宅配で送って貰うこととなった。今日中にも届いているらしい。

 

 店員に見送られ、軍服姿の彼とラピはロイヤルロードへ姿を現すとこれから始まるだろう堅苦しい現場に思いを馳せてか──溜め息を吐き出した。

 

「…なんとか乗り切ろうか」

 

「はい…」

 

 ラピへ一言掛けたムーアは軍帽を被ると胸ポケットに引っ掛けていたメタルフレームで縁取られたスクエアのサングラスを摘んだ。

 

 それでしっかりと目元を隠しつつ無線機と繋がっていないイヤフォンを片耳へ埋め込めば、何処ぞの令嬢を護衛する下っ端軍人の完成である。

 

「──では参りましょうか。エスコート致します、お嬢様」

 

「──その言い方はちょっと……いえ、お願い致します」

 

 然りげなくムーアが車道側へ移動し、半歩ほどラピの前に立つと片腕の肘を軽く曲げて差し出した。脇の隙間へ手を入れて添えるよう促され、彼女は困惑した様子だが──やがて溜め息混じりに生じた脇の隙間へ手を通し、ムーアの前腕の半ば辺りへ手を添える。

 

 歩幅は体格の差もあって彼の方が広いのだが、今日ばかりはラピの歩幅へ合わせてアンダーソンとの待ち合わせ場所まで連れ立って歩き始めた。

 

 





ムーア大尉ってフランス人かイタリア人の血でも入ってるのかな?(エスコート的な意味で
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