キリギルリツカ   作:森羅万象チョコ

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感想、評価、誤字報告ありがとうございます!
いつの間にか赤バーに戻ってて嬉しみ。
今回は長めです。

追記
カルナさんの宝具がミスっていたので書き直しました。


ギルティアシロウ

「Ahhhhhhhhhhh・・・」

 

ビーストⅡティアマトがそう声を上げる。

すると、とんでもない数のラフムが現れる。

 

「よし、ここは余の宝具を使い奴らを殲滅、あの女神も引き寄せようぞ!」

「そういうことなら私も行こう。軍を指揮するのは私に任せろ」

「うむ、では行ってくるぞカルデアのマスターよ!ウルでもう一度会おうではないか!行くぞ坊主!」

「いい加減坊主呼びはやめろ!」

 

イスカンダルと孔明がヴィマーナから戦車で離れていく。

 

「なぜ、無駄だとわからないんだ、君たちは」

「「「バカ!」」」

「満場一致でバカ呼ばわりは酷くないかな!?これでも母さんに頭の良さは誉められているんだぞ!」

「ジャガーマンも相当のバカだったけど彼も酷いな!」

 

と、キングゥがヴィマーナの近くに現れる。

 

「こほん。とにかく母さんが地上に出てきた時点で君たちの負けは確定だろう?だいたい、そんな貧弱な装備のマスターじゃ生き残るのも難し、ってなんだそのかっけえベルトは!いいなー!羨ましいなー!」

(((わかった、こいつ思考回路が小学校低学年並みだ!)))

「いや、キングハサンおるやん」

「あ」

(((忘れてたのか・・・)))

「というか、奴に貴様に止めを刺すよう指示したはずだったのだがな」

「フッ、ガッツで耐えた」

「なんだこいつ」

「さて、これ以上邪魔されるのも面倒だし、ここで退場してもら、ヘブッ!?」

 

キングゥに黄金の何かがぶつかる。

 

「オーホッホッホ!ここで会ったが百年目というやつですわ!」

「ルヴィア!手伝いに来てくれたのか!?」

「ええ、わたくしとしてはシェロに協力するのはやぶさかではありませんから」

 

くるりと士郎の方からキングゥの方にアストライアは向き直ると、ニヤリと笑う。

 

「さて、わたくしはこの地にて三女神同盟を結ぶ際、あくまで人類が滅ぶべきであるとわたくしが判断した場合のみウルクを攻撃すると言いました」

「あ、ああ。確かにそういう契約だった」

「そして、わたくしが人類が存続すべきであるという結論に至ったのであればあなた達を倒すというのも言いましたね?」

「ま、まさか」

「そのまさか、ですわ♥️裁きの時は今、汝の名を告げよ(クストス・モルム)』!!!

「ギャアアアァァァァァァ

「おお、綺麗に決まったな」

 

アストライアの宝具はなんとバックドロップである。

故に、海上であるここで使うと・・・

 

「あ」

 

ぼちゃん

 

水に何かが落ちた音がした。

 

「「「ア、アストライアァァァァァ!?」」」

「絶対落ちたらダメだろ、あの海!?」

「まさかあそこまで脳筋女神だとは我にもわからなんだ・・・」

「おかしいやつを無くしたな・・・」

「勝手に殺さないでくださいまし!?」

「あ、生きてた」

 

生きていた。

 

「確かに此方の霊基を飲み込もうとしてきましたが、力ずくで抜け出しましたわ!」

「つっよいね・・・」

「我、流石に呆れる」

 

とにもかくにも、キングゥは親指を立てながら沈んでいったので、無視してティアマトへと向かう。

 

「あれがティアマト・・・」

「でかいね」

「まあ、策ならある。エルキドゥ!」

「オレオレ詐欺だね!わかるとも!」

 

題してオレオレ詐欺作戦。

これがギルガメッシュが立案した作戦であった。

 

「お前何言ってんの?」

「まあ、見ておれ」

 

エルキドゥはギルガメッシュの指示を受けると、ティアマトへと飛んでいく。

 

「母さん!ボクだよボク!ちょっとギルガメッシュがウルに移ってたみたいでさ、ウルクはもぬけの殻だからこっちに来てよ!」

「いや、騙されるかよ!?」

 

そう、キングゥは死んだエルキドゥの身体を使っているため、エルキドゥと見た目が同じである。

故に、キングゥの振りをしてエルキドゥがティアマトを誘導できると考えたのだろう。

曰く、ティアマトとか何万年生きてるかもわからんおばあちゃんだし、騙されるだろ。とのこと。

そんな最低な理由で立案された作戦だったが、

 

「Ahhhhhhhhhhh!!」

「うん、進路が明らかにウルの方に変わったね」

「マジかよ」

 

この子にして、親あり。

他の世界ならいざ知らず、息子であるキングゥの影響をもろに受けたティアマトは有り体に言ってバカだった。

 

そのまま一時間とちょっと。

地上と海上で戦っていたサーヴァントや女神を回収して、ウルの上空へと帰ってきたヴィマーナ。

 

「ティアマト神、ウルに到達します!」

「よし、今だ!やれ、エレシュキガル!」

『正直、うまく行きすぎて怖いのだわ!』

 

ウルの大地が崩壊する。

事前にギルガメッシュが仕込んだ爆薬のせいだ。

 

「Ahhhhhhhhhhh!?」

「よし、落ちたな?(確認)」

「二重の意味で汚ねえ」

 

ヴィマーナは下降していく。

 

「行くぞ、貴様ら!これが最後の戦いよ!」

「「「「「「「「おおー!」」」」」」」」

 

ティアマトは冥界へと流れ込んだ海水の中から姿を現す。

その姿は先程の人の形ではなく、まさしく魔獣の女神であった。

 

『ティアマトの形が変わった!?不味いぞこれは!さっきとは霊基の強さが桁違いだ!』

「狼狽えるな、ロマニ・アーキマン!こやつは元々本体がこちらだ!故にこの状態でも倒す算段はつけておるわ!やれ、ハサン!」

「心得た。我が冠位返上しよう、死告天使(アズライール)』!!!

 

キングハサンの宝具によってティアマトに『死』という概念が付与される。

 

「よし、次だ!宝具を打ち込め!」

「よぅし!ここは余が、余らが囮になってやろうではないか!

遠征は終わらぬ。我らの胸に彼方への野心あるかぎり!勝鬨を上げよ!王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』!!!

 

固有結界が展開され、ティアマトごと飲み込む。

この中には数多の戦士達。

全てがサーヴァントである。

これこそが征服王イスカンダルと心象風景を共有する彼の部下達を一度に召喚する宝具、王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)である。

 

「蹂躙せよ!」

「「「「「「「オオオオオ!!!」」」」」」」

「Aalalalalalalalie!!!」

 

ティアマトを守るように現れたラフムを蹂躙する。

その場に現れたラフムはそれまでに確認されていたものと比べて圧倒的に強い個体であったが、それでも圧倒的な数の暴力には勝てなかった。

 

「よし、俺も仕掛けよう。

神々の王の慈悲を知れ。インドラよ、刮目しろ。絶滅とは是、この一刺し。

焼き尽くせ!日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)』!!!

 

カルナが放ったのは対神宝具、日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)

あらゆる存在をその存在ごと焼き尽くす無慈悲な一撃である。

 

「Ahhhhhhhhhhh」

「すげえ、効いてる!?」

「はい、カルナさんの宝具が確実に霊基を削っています!」

 

しかし、黙って神ですら殺しかねないそれを受け続けるほどティアマトは甘くなかった。

 

「Ahhhhhhhhhhh!!」

「まずい!ネガジェネシスだ!イスカンダル、軍を退かせろ!」

 

マーリンの声も虚しく、王の軍勢は少しずつティアマトが発生させた結界、ネガジェネシスに飲み込まれ姿を消していった。

 

「私は最悪の席に立つ。それは全ての疵、全ての怨恨を癒す我らが故郷——顕現せよ、いまは遙か理想の城(ロード・キャメロット)』!!!

「星の内海(うちうみ)、物見の(うてな)。楽園の端から君に聞かせよう……君たちの物語は祝福に満ちていると。罪無き者のみ通るがいい――永久に閉ざされた理想郷(ガーデン・オブ・アヴァロン)』!

「私の冥界で好き放題させないのだわ!霊峰踏抱く冥府の鞴(クル・キガル・イルカルラ)』!!!

 

なんとか、マシュ、マーリン、エレシュキガルの三人の宝具によってネガジェネシスが周囲に広がっていくことを防いだ。

空に退避することで生き残ったイスカンダルは驚嘆する。

 

「なんということだ!余の宝具が上書きされ消し飛ばされるとは!」

「こいつは厄介だな。恐らくだがカルナの宝具も結界内部に到達していない以上サーヴァントの宝具は効かないと見ていいだろう」

「ふん、サーヴァントなら、であろう?」

 

地上から声が響く。

 

「ギルガメッシュ!今まで何やってたんだよ!」

 

そう、ウルクの王、ギルガメッシュ。

先にウルにゴッドガ○ダムに乗って準備していた彼は今このタイミングで現れた。

 

「なに、少々準備に手間取っていただけのことよ!それよりも、今あれを止められるのは我ら生きている人間だけである!」

「それでは、ギルガメッシュ王が?」

「それは当然だ。だが、俺だけではあの獣の結界を消滅させられん。故に、リツカ、キリシュタリア。お前達の力を借りたい」

 

ギルガメッシュは二人を見る。

彼らは何をすべきなのかが全てわかっているようであった。

 

「任せろ。そのためのこの礼装だろ?」

「こうなるとわかっていたさ。君は隙を作れ。後は私たちで何とかする」

「そんな!お二人とも危険です!」

「マシュ、既にマスターの安全を第一に出きる段階はとうに過ぎている。お前はその宝具を維持せねばならん」

「大丈夫だよ、マシュ!ダヴィンチちゃんとギルガメッシュが作った礼装があるし、何よりこの礼装を使えばサーヴァントのみんなの力が借りられるからね」

「ああ。それに私たちは既にあれを止める算段をつけている」

 

と、武蔵とヘラクレスが立香達の前に立つ。

 

「そちらこそ安心して行ってくるといい。拙者達あれを食い止めている彼女らにはラフムどもを近づけさせぬ」

「◼️◼️◼️◼️!」

「二人とも、お願い」

「よし、準備は出来たな?まず、我が奴に隙を作る。恐らくだがその隙は一瞬だ。タイミングを誤るなよ?」

「まあ、だよね。とすると、移動と攻撃は担当分けたほうが良さそうだな・・・」

 

ゴッドガ○ダムがティアマトの前に立つ。

 

「行くぞティアマト!

我の右手が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ!ばぁぁぁぁくねつ!ゴッドフィンガー!!!」

「Ahhhhhhhhhhh!!!」

「ヒートエンド!」

 

ゴッドガ○ダムが繰り出したゴッドフィンガーはティアマトを仰け反らせ、一瞬動きを止める。

 

「やれ、お前達!」

「「夢幻召喚(インストール)!!!」」

 

ヴィマーナから飛び降りた二人は各々のクラスカードをベルトにセットする。

 

「ライダー、アキレウス!」

『この場面で俺を選ぶとは、見る目があるじゃねえか、マスター!』

 

立香はアキレウスを、

 

「キャスター、メディア!」

『なるほど、私を選んだ理由はだいたい察しがつくわね』

 

キリシュタリアはメディアの力を借りる。

 

「行くぞ、アキレウス!」

『おうよ!』

「『クサントス! バリオス! ペーダソス! 行くぞ! 命懸けで突っ走れ! 我が命は流星の如く!疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)』!!!』」

 

戦車は流星のごとく加速する。

その早さは正しく神代最速。

瞬きをする間にティアマトに肉薄する。

 

「このままぶつけるぞ!」

「任せたまえ!頼むぞ、メディア!」

『ええ、しっかりやりなさい!』

 

キリシュタリアが戦車から飛び出す。

 

「『術理、摂理、世の理、その万象……一切を原始に還さん破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』!!!』」

 

ティアマトの額に突き刺されたそれはティアマトの体内の聖杯を無効化する。

そして、ネガジェネシスをも無効化した。

 

「っと、ナイスキャッチ、立香」

「そっちこそナイスガッツ!よし、やれ!みんな!」

 

この地に集った数多の英霊達が宝具、その真名を解放する。

 

「勝鬨を上げよ!王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』!!!

「これぞ大軍師の究極陣地!『石兵八陣《帰らずの陣》』!!!

「対剣豪大結界、展開!二天一流・零之空(いざ、巌流島)』!!!

「◼️◼️◼️◼️!射殺す百頭(ナインライブズ)』!!!

「我が身を呪え!梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)』!!!

「呼び起こすは星の息吹。人と共に歩もう、僕は。故に――人よ、神を繋ぎ止めよう(エヌマ・エリシュ)』!!!

 

轟音、振動、閃光。

ありとあらゆる物理現象による暴力が空間を荒らし回る。

 

「よし、士郎!私の魔力持ってきなさい!」

「おう、借りるぞ、凛!」

 

士郎がヴィマーナから飛び降りる。

 

「体は剣で出来ている

 

血潮は鉄で心は鋼

 

幾たびの戦場を越えて不敗

 

ただ一度の勝利も求めず、

 

ただ一度の敗走も無し

 

担い手は孤り。

 

剣の丘で星を視る。

 

故に、我が物語(生涯)()は要らず。

 

この体は、

 

無限の剣で出来ていた!」

 

士郎が地面に着地すると同時に世界が三度塗り変わる。

剣が無数に突き刺さり、青空に桜の花びらが舞い、大地に緑が溢れるその場所こそ彼、衛宮士郎の宝具、アンリミテッド・ブレイド・ワークスである。

そして、サーヴァントのギルガメッシュが乖離剣を手に取り、士郎はもう一度詠唱を始める。

 

「これを持って決別の儀とする!」

「宝具、第一宝具から第三宝具へと転換!」

 

「原初を語る。天地は分かれ、無は開闢を言祝ぎ。

世界を裂くは我が乖離剣。

星々を廻す臼、天上の地獄とは創世前夜の終着よ。

死をもって鎮まるがいい!」

 

ギルガメッシュは乖離剣により世界を歪め、

 

「束ねるは千の剣、輝けるはいつかの極光!」

 

士郎は固有結界内部にある全ての剣を、彼を依り代とするとあるサーヴァントのように一本の剣に纏め上げる。

 

「『天地乖離す、開闢の星(エヌマ・エリシュ)』!!!」

「『今は遠きいつかの剣(エクスカリバー・アルトリウス)』!!!」

 

黒い開闢の光と白い創成の光がティアマトを飲み込む。

 

「Ahhhhhhhhhhh・・・」

 

沈黙。

 

ティアマトが地に倒れ伏し、消滅する。

 

『もう、私を愛さないで・・・』

 

その声は、その姿は、今を生きる人々の誰もが聞いた、見た。

 

「ティアマト・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「かあ、さん・・・」

 

泥から這い上がった彼は人知れず涙を流す。

彼が彼となる前の生で誰からも愛されなかったが故に。

自分を愛してくれた唯一の存在に涙した。

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