こっちはバリバリネタバレ注意です。
では、本編どうぞ。
あの後、無事に入学式を終わらせ、私は余っていた建物を寮として使うことになった。私としては今すぐにでも帰りたいんだが何やら私の世界がどこか分からないらしい。どういうことか聞くと、地名、そして魔法が普及していないこと等から考察するにまずこの世界ではなく異世界(そうだろうと思っていたが)。そして異世界の場所なんて調べたこともなかったらしく帰る場所がどこか判明しなければ私を返すことも出来ないとのこと。
使えねぇな!(クソデカボイス)
マーリンもこの事を把握しているようだし、仲間の数人あたりがこの世界に来てもおかしくないな。そういう転生特典持ってるし。
そんなわけで、とりあえずどうなるかは後日わかるらしい。詳しくは〜ってあのカラスが言っていたので。
そして、これが1番大事。
私、女だと気付かれてない。
うっそー!ってなるかもしれないけど本当の話。入学式の様子を見るに女子生徒がいなさそうだったので聞いてみたら、
「もちろん男子校です。あのにっくきRSAは共学ですが…あなたも男性ですし、何を気にすることが?」
って言ってた。RSAっていうのはおそらくライバル校か何かだろう。まぁそれはどうでもいい。問題はその次だ。あなたも男性ですし…だと?私はどう見ても麗しき女性だろうが!!!確かに長い髪は服の内側に入れたりしていたが…それで気付かないとかある?節穴か???
閑話休題。
で、今私が何をしているかというと。
掃除です。
本当にここに住むの?廃墟ってかむしろ廃墟の方が住めるよ?ってくらいボロボロの建物に住むことになった。虐待では?あとなんとなく霊的存在を感知した。マジかよクロウリー、祓っとけよ。というか掃除しても掃除しても埃とかゴミがまだまだ積み重なっているくらいボロボロなんだけども。だれかヘルプ!私の能力は掃除向けじゃないんだわ、むしろ戦闘向きだから!
…そういや、あの魔獣くんどうなったんかね。追い出されたのかな。でも自力で学園に入ってこれたんだから対策しなかったらもう一回入ってくると思うんだけど。というか確か…グリムだっけか。声は村正っぽいのに名前はグリムか…二部六章組が聞いたらどういう反応するんだろうか。
掃除をある程度進めていたら、突然雨が降ってきた。と、同時に聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ぎえー!急にひでえ雨だゾ!」
だろうね!!!そりゃもう一回入ってくるわ!
「お、おまえはー(棒読み)」
「ぎゃっはっは!蝙蝠が水鉄砲くらったみたいな間抜けな顔してるんだゾ!オレ様の手にかかればもう一度学校に忍び込むことくらいチョロいチョロい。ちょっと外に放り出したくらいで、オレ様が入学を諦めると思ったら大間違いなんだゾ!」
うーん。うるさい。
「警備員!!!」
「こ、こらーー!!オマエ!ちょっとオレ様の事情を聞いてやろうとかそういうのないんか!?ニンゲンの風上にもおけないヤローだゾ!話くらい聞くんだゾ!な!?な!?」
チッ、というかそもそもコイツ何?なしてそんなに入学したいの?別に入学せんでもなれるんじゃないの?…ただまぁ、理由だけでも聞いておくか…
「どうしてそんなにこの学校に入りたいの?そこまでしなくてもよくない?」
「単純な話なんだゾ!オレ様が大魔法士になるべくして生を受けた天才だからなんだゾ!いつか黒い馬車が迎えに来るのをオレ様はずっとずっと待ってた。なのに…なのに……。ふ、ふん!闇の鏡も見る目がねーんだゾ。だからオレ様のほうからきてやったってわけだ。オレ様を入学させないなんてこの世界の損失だってのに、ニンゲンどもはわかってねーんだゾ。」
まーた闇の鏡かよ。どうやら話を聞く限り、私を誘拐したのもソレっぽいし、破壊しておこうか…?
と、雨漏りしていたのかグリムの頭に水が直撃する。
「にゃッ!つめてっ!天井から雨漏りしてやがるんだゾ!ふぎゃっ!また水が降ってきた!オレ様のチャームポイントの耳の炎が消えちまう!」
「は?雨漏りまでしてるとかあのクソ学園長万死に値するぞ?」
いや、そんな事を話している場合じゃないね。バケツを探してこないと…
「こんな雨漏り、魔法でパパーっと直しちまえばいいんだゾ。…って、オマエ魔法使えねえのか。ププーッ!使えねえヤツだゾ!」
「……君も手伝ってくれない?(オブラート)」
「やーなこった!オレ様はちょっと雨宿りしてるだけの他人なんだゾ。ツナ缶も出ないのに、タダ働きするのはゴメンなんだゾ〜。」
「は?」
うわっ、さらに雨漏りが…使えねぇなコイツ…まぁいい。バケツの一つや二つ流石にあるでしょう…
廊下に出ると、ほぼ真っ暗だった。は?電気は?仕方ないので、転生特典で目を強化して暗視できるようにする。
その時、誰でも無い声が聞こえた。
「ひひひひ…イッヒヒヒヒ…ひさしぶりのお客様だあ~…腕が鳴るぜぇ~。イーッヒッヒッヒ!」
「っ、エネミー!」
見たことない、しかも喋ることのできることから知能が高いエネミーと判断する。ここは建物の廊下。大きく移動できないことから考えて小回りの効く片手剣と盾を呼び出す準備をする。
「なにを大騒ぎしてん…ギャー!おおお……お化けえええ!!!」
うわ来た。
「ここに住んでた奴らは俺たちを怖がってみーんな出ていっちまった。」
「俺たちずっと新しいゴースト仲間を探してたんだ。お前さん、どうだい?」
「残念だけど…それはご遠慮したいね!」
「うううっ、ううーーっ!大魔法士グリム様はお化けなんか怖くないんだゾ!!!ふんな~~~っ!!!」
グリムはそう叫ぶと火を吹き出した。
「どこ見てるんだぁ?」
「こっちだこっちだ!ヒーッヒッヒ!」
「ちくしょー!出たり消えたりするんじゃねー!」
「待って!このままじゃ火事になる!」
「うるせーっ!オレ様に指図するんじゃねーんだゾ!」
指図…そうだな。はぁ…ここでもマスターの真似事か…
「追い払えば学園長を見返せるかもしれない。勝利の暁には(学園長が)何かしらプレゼントするけど、指示に従う?」
「なぬっ…!?ぐぬぬ、オ、オレ様は天才なんだゾ。こんなヤツら1人でも…」
「「「いーっひっひっひ!」」」
ゴースト達が笑う。
「オマエらたくさんいて卑怯だゾ~!」
「はぁ…今ならもう一つプレゼントするよ。」
「ぐぬぬ~……っ。オイ、オマエ!お化けがどこにいるかオレ様に教えるんだゾ!」
「任せろ。私を誰だと思ってる…左!」
「ふなっ!!!」
「あちちっ!」
「あ、当たった!よし、この調子で全員追い出してやるんだゾ!」
図らずもマスターの真似事をして数分。終わりが訪れた。
「ふな~〜~ッ!!!」
「ヒ、ヒィ~~~!消されちまう!逃げろ~っ!!!」
「あ、あれ?勝っ…た?」
「すごかったよ!(お世辞)」
「ハヒ、ヒィ…こ、怖かっ…いや、ぜんぜん怖くなかったんだゾ!グリム様にかかればチョロいんだゾ!どうだ、お化けめ!参ったか!」
「あ、後ろ。」
「にゃ、にゃに〜!?」
「なんつって。冗談だよ。」
ゴースト達を追い払い、とりあえずひと段落したと判断した私はひとまずホッとした。
学園長が建物に入ってくるまでの数分しか休憩できなかったが。
「こんばんはー。優しい私が夕食をお持ちしましたよ…って、それは先ほど入学式で暴れたモンスター!追い出したはずなのに、何故ここに!?」
「こいつ…!」
あれで追い出した扱いとかどんだけ頭お花畑なんだよこんちくしょう。
「フン!オレ様がお化け退治してやったんだゾ!感謝しろっ!」
「ん? どういうことです?」
そうして一連の出来事を説明した。
「そういえばこの寮には悪戯好きのゴーストが住み着き、生徒たちが寄りつかなくなって無人寮になっていたのを忘れていました。しかし、ふむ……貴方たち2人で協力してゴーストたちを追い出してしまうとは。」
「協力とは聞き捨てならねーんだゾ。ソイツはほとんど見てただけだったし?オレ様はツナ缶が欲しくてやっただけだし?…って、あっ!オレ様、まだツナ缶もらってねーゾ!」
あ、そういえばそんな約束だった。適当なこと言ってたのバレちゃう。
「ふむ。おふたりさん。ゴースト退治もう一度見せてもらえます?」
「え?でもゴーストは…」
「そうだぞ!ゴーストは全部追い払っちまったんだゾ!それより、ツーナー缶ー!」
「ゴースト役は私がします。私に勝てたらツナ缶を差し上げましょう。私、優しいので。では変身薬をごっくん!!!」
「えぇ~。嫌なんだゾ。めんどくせーし、またコイツと一緒になんて…」
「入学できるチャンスかもしれない。…その前に殺すけど。」
今度こそ片手剣と盾を呼び出す。
「召喚魔法!?魔法は使えないはずでは…」
「行くよグリム。合わせるから炎バンバン使って。」
「ぐぬ…これで最後なんだゾ!今度こそ絶対絶対、ツナ缶よこすんだゾ!?」
しかし、クロウリーゴーストは予想よりも俊敏に移動するためなかなか攻撃を当てることができなかった。
なので、使う予定の無かった「奥の手」を使用することに決めた。
「真名封鎖…仮称武技、回転斬り!」
避けた先にグリムの炎が襲いかかる。
「ぜぇ、はあ…どうだ!」
「なんと…まさかモンスターを従わせることが出来る人がいるなんて。
ふぅむ…実は入学式騒動の時から私の教育者のカンが言っているんですよねぇ。あなたには調教師や猛獣使い的な素質があるのではないか、と。しかし…ブツブツ……」
「グリムも一緒にこの寮に置いてもらうことってできないの?」
「なんですって?モンスターを?」
「オマエ…」
「またゴーストが出ると怖いし(大嘘)」
「ふなぁ…」
グリムは先ほどの出来事を思い出すが、己のカンに従い、何も言わなかった。
「…仕方ありませんね。いいでしょう。」
「ふなっ!?本当かっ!?」
「しかし。闇の鏡に選ばれなかった…しかもモンスターの入学を許可するわけにはいきません。カナデさんについても、元の世界へ戻るまでただ居候をさせるわけにはいかない。」
「なんだぁ…ぬか喜びだゾ…」
「カエデですけど。」
「それはすみませんね。カエデさんの魂を呼び寄せてしまったことに関しては闇の鏡を所有する学園にも責任の一端はある。とりあえず当面の宿についてはここを無料でご提供します。ですが、衣食については自分で支払っていただかねばなりません。手ぶらの貴方が差し出せるものと言ったら…ふふ、そうだ。こうしましょう。」
なんだぁテメェ…(怒)
「そんなに身構えなくても、学内整備などの雑用をこなしてもらうだけです。カエデさんは見たところ掃除の腕はなかなかのようですし、ひとまず2人1組で『雑用係』はいかがです?そうすれば特別に学内に滞在することを許可してさしあげます。元の世界に帰るための情報集めや学習のために図書館の利用も許可しましょう。私、優しいので。ただし仕事が終わってから、ですよ。」
は?ま、ず、は!仕事よりも帰還方法探すことが優先だろうがこのクソカラス!
「ええ~!?そんなのいやなんだゾ!オレ様もあのカッケー制服着て生徒になりたいんだゾ~!」
「不満ならば結構。また外に放り出すだけです。」
「ふなっ!わ、わかった!やればいいんだろ、やれば!」
「仕方ないな…(建前)」
「よろしい。では2人とも。明日からナイトレイブンカレッジの雑用係として励むように!」
「で、ものは相談なんだけど、異世界に行ける魔術…魔法とか知らない?」
「そんなの知らないんだゾ。」
「だよねぇ…流石に私1人で世界を越えたりは出来ないし…」
「そういえば、その剣はどこから持ってきたんだゾ?ここにあったのか?」
「いや、それは私の能力。剣、盾、槍などを召喚する事ができる能力。もう一つは火、水、雷などの魔術…魔法を使う事ができる能力。」
「でも、オマエ魔力なしなんだゾ?どうして魔法が使えるんだ?」
「あの鏡の見間違いじゃない?そもそも少なからず人間には魔術回路があるはずだし。というか、女子いないとか私どうすんだ?」
「どういうことなんだゾ?」
「私、女。」
「ふなっ!?オマエ、女なのか!?」
「でもそうだな。出来れば隠しておいた方がいいかもしれない。余計な事件に巻き込まれる可能性があるし…お前も隠して…そういえば、君、名前なんだっけ。ついうっかり忘れちゃったよ。」
「グリム!グリムなんだゾ!忘れるなんてひどいやつなんだゾ。」
「ごめんごめん。まぁ、そういうわけで今後ともよろしくね。私はすぐ帰るけど。」
「帰れるのか?」
「しらぬ」
「おい」
そこで熟考した。帰ったら亜種。また一年後には人理漂白。
「これ帰らない方が安全だな?」
「急にどうしたんだゾ?」
「いやだって、覚えてる限りでは凍てつく極寒の大地(アナスタシア)、竜殺しの英雄に太陽に匹敵するほどヤバいやつ(ゲッデルデメルング)、千年単位で国を運営してる擬似不死の皇帝(シン)、一定期間ずつで災厄がきてやっべぇ神が殺しにくる(ユガ・クシェートラ)、そもそも生かして返すつもりのない海(アトランティス)、神々が好き勝手する国(オリュンポス)、魑魅魍魎が跋扈する京の国(平安京)、住人ほぼ全てがクソofクソの妖精國(アヴァロン・ル・フェ)、三陣営に分かれて戦争する地域(トラオム)、滅亡が決まってるやばい国(ミクトラン)…ここの方が圧倒的に安全じゃない?」
言ってはいないが人間が住めない地域(ツングースカ)、人類悪がいる(大奥)などもっとヤバいのもいる。
「ふなぁ(宇宙猫)」
「顔どうした?しわしわピカチュウみたいで面白いけど。」
久しぶりの更新。もはや知られてないまである。
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では、また。