ホロライブ・オルタナティブver.IF外伝 ~ラプラスの野望~   作:天野空

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第10話 holoXの新たなる戦略

『完成、完成、できました~』

holoX城の朝、元気な声がスピーカーを通して城中に響き渡る。

「な、なんだぁ?」

ラプラスはその声を聞き、ベットから起き上がった。

「こよりちゃんの声ですね」

起き上がったラプラスの頭に乗りカラスが答える。

「それは分かってる。

ていうか着替える前に頭に乗るなよ」

ラプラスはカラスに不満の声を上げるがカラスは知らん顔。

「ほんとにもう好き勝手…ぶつぶつ」

ラプラスはぶつぶつ言いながら手を横にふる。

すると一瞬でパジャマがいつもの服装に変わっていた。

「一瞬で変えれるなら私が乗っていようがいまいが関係ないじゃないですか」

「気持ちの問題なの!」

頭の上のカラスと毎朝の軽いジャブのやり取りをしながらラプラスは円卓に向かう。

スピーカーから『円卓集合!』と声がしたのが聞こえていたからだ。

 

「おはよう」

「おはようございます、ラプラス」

先に円卓に座ってコーヒーを飲んでいるルイに挨拶をする。

(残りのメンバーはまだか?)

ラプラスも席についた。

「それで、なんなんだ朝から」

「それがです…」

ルイがラプラスの疑問に答えようとした時、廊下からダダダダダと勢いよい音が聞こえてきた。

バン!

勢いよく開くドア。

「ち、遅刻でござる!」

「おはよう、さむらい」

「まだみんな来てないですから大丈夫ですよ」

ルイに言われて胸を撫で下ろすいろは。

「おはようでござる、ラプ殿。

しかし、焦ったでござるよ」

そう言いながら席につくいろは。

そんないろはをラプラスとルイはじっと見ている。

「な、なんでござるか2人とも?

は!もしやよだれ?」

慌てて袖でふこうとするいろは。

「いや、違うって。

ほら、かんぶ言ってやれ」

ラプラスにふられるルイ。

「え、あのう、非常に言いにくいのですが」

そう言いながらルイは頭を指差した。

「え?」

いろはは自分の前髪を触る。

そこにはいつもはない感触が。

「ポニーテールが前にきてますよ」

「うわぁ~~」

ルイの言葉に慌てて髪を直そうとするいろは。

「はぁ、かんぶ」

その慌て方を見てラプラスはルイに言う。

ルイは無言で頷きいろはのもとへ。

「ほら、直してあげますよ」

「うう、かたじけないでござる」

少し涙目になりながら上目遣いをしてくるいろはに、(可愛い)と思いながらルイは髪を直し始めた。

「おはよう」

続いてクロヱが部屋に入ってきた。

「おい!

なんでまだパジャマなんだ!」

「え?だって今日は昼まで寝るつもりだったんだもん」

あふっと小さく欠伸しながら席に向かうクロヱ。

頭をかきながらお料理ロボに飲み物を頼む。

「完全にオフのお父さんみたいになってるじゃないか」

クロヱを見てラプラスはため息をついた。

「はい、直りましたよ」

「ありがとうでござるよ、るいねぇ」

ルイは笑顔で頷き席に戻る。

「で、当の本人はどうしたんだ?」

3人が席に着いたのを見てラプラスはルイに聞く。

そこに『お待たせしました』と言う声と共に、天井からゴンドラが降りてきた。

「おい、誰だ。

どこかの結婚式に使うようなギミックを円卓の部屋に作ったのは」

「ま、作るとしたら1人しかいませんね」

ルイはふぅと息をつき答える。

「とぅ!」

ある程度降りたゴンドラから飛び降りるこより。

「な、ちょっとまて」

それを見て立ち上がるラプラス。

残り3人は静かにそして迅速に座っている椅子を後ろに引いた。

タンと上手に着地するこより。

しかし、場所が悪かった。

着地した場所は円卓の端。

こよりの勢いで円卓は持ち上がる。

ちょうどこよりの対面の位置にいるラプラス。

立ち上がった為に前に出ている。

そして、誰もが想像できる大惨事が轟音と共に起こる。

円卓の部屋は一瞬で混沌と化した。

 

「片付け終わりました」

メイドロボがそう言って部屋から出る。

円卓に座る5人。

いつもと違うところと言えば、ラプラスの顎に大きなバッテンの絆創膏が付いているのと、こよりの頭に大きなたんこぶが付いている事か。

もちろん、ラプラスに怒られた。

「それで朝から報告があるんでしょ?

こより」

ルイに言われてぱっと笑顔になるこより。

頭のたんこぶはいつの間にか引っ込んでいた。

「ギャグキャラか」

ラプラスの突っ込みをスルーしながらこよりが立てる。

「では、今回みなさんに来てもらった理由を説明しましょう」

巨大スクリーンが現れある映像が写し出された。

「これは?」

「コンタクトレンズでござるか?」

ラプラスの言葉にいろはが続ける。

「はい、これは前回使ったコンタクトレンズ型ディスプレイです。

今回はこれを改良しました。

名付けて遠隔絆発生機」

「遠隔?」

「絆発生機?」

ラプラスとクロヱが言う。

「はい、この受信コンタクトレンズ型ディスプレイは、このもう1つの発信コンタクトレンズをつける事で遠くにいても発信コンタクトレンズで見ている映像を見る事ができます。

それも1度に4つも」

「ほほう」

ラプラスは感心したように言う。

「そして、このコンタクトレンズを付けてホロメンの先輩とバトルする事で絆を生み出し、それを受信コンタクトレンズに転送して絆を作る事ができる、はずです」

「はず、なんだ」

「はい、実験するにも私達の絆はもうロックくんにはできているので」

「確かになぁ」

こよりの言葉に頷くラプラス。

「で、なんでバトルなの?」

クロヱがこよりに聞いた。

「バトルする事でホロメン特有の力が放出されるんです。

これは前回の大会で確認しました。

それを絆を作るエネルギーに出来ないかと研究したわけです」

「だったら、最低でも前回ぐらいの戦いはしないといけないって事か」

「そうです。

もちろん、戦う先輩の意識を自分に向けさせないとそのエネルギーを受けとる事が出来ないので注意してください」

こよりは人差し指を立てながらウインクする。

「と言うわけで、こよりが作ったこのコンタクトレンズを付けて4人は先輩達とバトルを1人はロックに入って普通に冒険をするフリをしておけば、GMにばれず絆が集められるって事ですね」

最後にルイがまとめる。

「それはそうとなんか初めの槍ってあんまり使ってないような気がする」

ラプラスがぼそっと呟く。

「何言ってるんですか。

あの槍のお陰でホロメンの先輩のいる位置をだいたいつかむことのできるレーダーを完成させたんですよ」

こよりは少しムッとした顔で大きめのストップウォッチみたいなものを取り出した。

「それは?」

「ホロメンレーダーです」

クロヱの言葉に胸を張って答えるこより。

「なんかどっかで見た事あるようなやつだな」

「そうですか?

この上の部分を押すと先輩達がいるところに光の点がでます。

そこに先輩がいるという感じですね」

「へぇ」

「ま、見た目完全に竜の玉探しのやつだね」

クロヱがぼそっと呟いた。

「さ、さて、このレーダーで調べた結果4人の先輩を見つける事が出来ました」

誤魔化すようにこよりが話を進める。

「これを見てください」

こよりの後ろの巨大スクリーンの画像が変わる。

そこには4人のホロメンが写し出されていた。

「あやめさんにマリンさん、かなたさんにノエルさんか」

画面を見ながらラプラスが言った。

「場所も把握できてますから行くなら今です。

先輩達が大きく動くとまたレーダーで探索しないといけないので」

こよりが自分用の画面を見ながら言った。

「よし、それでは4人同時に攻略するぞ。

それでは割り振りだが…」

立ち上がったラプラスが4人にそう言おうとした時。

「風真はあやめ先輩のところに行くでござる。

ちと因縁もありますし」

「沙花叉はマリン船長のとこ行くよ。

着替えてくる」

そう言って席を立ち部屋から出ていくクロヱ。

「あ、こよは今回はバックアップでロックくんに入るので、後はよろしくです」

こより手元の画面を見ながら言った。

「えっと…吾輩、総帥だよね?」

「え、あ、はい」

ラプラスに聞かれて罰悪そうに答えるルイ。

「ちなみに私はかなた先輩に行きますね」

「あ、はい。

じゃ、吾輩はノエルさんに行かせてもらいます」

ルイに言われてそう答えるラプラス。

「で、では、かいさ~ん」

少し涙目でラプラスが伝えると、各自が動き始める。

ラプラスの野望がまた新たな局面に入った。

果たしてラプラスは野望を達成する事ができるのか?

そして、みんなに認められる総帥になれるのか?

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