演算演算演算…塩酸?   作:檜山俊彦

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(ヴィラン)襲撃…?演算するんだよォ!

 

 

 

 

side梓澤梓

 

 

(ヴィラン)ン!?バカだろ!?ヒーローの学校に入ってくるなんてアホすぎるぞ!」

 

 

「先生!侵入者用センサーは!」

 

 

「勿論ありますが…!」

 

 

「現れたのはここだけか、それとも学校全体か、どちらにしてもセンサーが反応しねぇなら向こうにそういうことができる“個性(ヤツ)”がいるってことだな。」

 

「校舎と離れた隔離空間。そこに少人数(クラス)が入る時間割…これは阿呆だが馬鹿じゃねぇ。何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ。」

 

 

推薦組がこの状況のマズさを整理してくれた。

 

 

気にかけるべきは、恐らくあの“黒モヤ”。

アレが出入口になってる。最悪の場合ヤツさえ残ってれば全員取り逃がす可能性がある。

 

 

アレだけの数の(ヴィラン)を転移させた…ワープ。しかも自分も他者も転移させられる“ワープゲート”の類だ。

 

 

しかもあの見た目、物理攻撃が効かない可能性まである。

 

 

「13号、避難開始!学校に連絡(電話)試せ!センサーの対策も頭にある(ヴィラン)だ!電波系の“個性(ヤツ)”がいる可能性がある。」

 

「上鳴も“個性”で連絡試せ!」

 

 

次いであの“手だらけ”恐らく雄英のセキュリティ破壊を成しマスコミを扇動した実行犯。

個性の破壊力はかなりの物だろう。

 

 

「先生は…?一人で戦うんですか!?」

 

「あの数じゃ幾ら個性を消すと言っても…!」

 

「イレイザーヘッドの戦闘スタイルは個性を消してからの捕縛だ!正面戦闘は…」

 

 

緑谷君の不安そうな声に相澤先生は毅然と一言。

 

 

「一芸だけではヒーローは務まらん。」

 

 

そう言って相澤先生は広場へ降りる。その途中で敵を2人倒しながら。

 

 

その様子を見ながらも、思う。

 

 

…しかし、一番気味が悪いのはあの“脳味噌剥き出し”の敵…

アレ、本当に生きてるのか…?

 

 

すると、相澤先生が異形型を一人倒し、集団戦に移行した。

 

 

13号先生に誘導されて避難を開始するが、そこにモヤが。

 

 

「させませんよ。」

 

「初めまして。我々は(ヴィラン)連合。僭越ながらヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは…」

 

 

「平和の象徴、オールマイトに息絶えて頂きたいと思っての事でして。」

 

 

…思考が凍った。

 

 

殺す…殺すと言ったのか?オールマイト(平和の象徴)を?

 

 

いつもと別の感覚で思考が冷える。

 

 

気づくと、切島君と爆豪が既に黒モヤに攻撃を仕掛けてしまっていた。その場所では、13号先生が動けない。

 

 

「おぉ危ない危ない。そう生徒とはいえ優秀な金の卵…」

 

 

「ダメだ!どきなさい2人共!」

 

 

「それはそれとして私の役目はコレ。」

 

 

「散らして、嬲り、殺す」

 

 

私達は黒いモヤに包まれた。

 

 

 

目を開けると、目の前で火が燃え盛っていた。

 

 

「ハハハ!来た来た!」

 

 

「ちぇー1人かよ…」

 

 

炎を纏ったもの、炎に耐性のありそうな異形型、その他多数。

数多の敵が目の前にいる。

 

 

一旦、深呼吸だ。

 

 

ここは火災を扱うゾーンなのだろう。

だが、私を封殺したいなら、それこそ土砂災害を扱うような所にすべきだ。

 

 

こんなに大量に“武器”が貰えるとは思っていなかった。

 

 

体感温度とは別に、頭が冷えていく。

ここまで燃えているなら、“圧縮”も“増幅”もいらない。

 

 

ただ、

 

 

「炎が…!」

 

 

「なんなんだよコレ!」

 

 

撫でるように、振り回すだけでいい。

私の元へ寄り集まった炎を繰って、放つ。

 

 

炎がうねり、地を、空を、そして敵の身体を焼いていく。

本気で燃やすつもりはない。

ただ、少し火傷するぐらいは覚悟してもらおう。

勿論、気絶するまでエンドレスだ。

 

 

後には、数人の敵だけが残った。

 

 

「なんで火災ゾーンに炎を操るヤツがいるんだよ!」

 

 

「黒霧ってやつは何をやってんだ!」

 

 

黒霧…あのモヤの名前か。間違いなく本名じゃないだろうな。

 

 

しかし、残りは炎の効きが薄い。

なら…

 

 

 

数秒後。私は踵を返して入口付近へ向かった。

肺に窒素を叩き込み失神させたが…下手すると殺しかねないため慎重に制御できる人数まで削った。なんとか上手く行って良かった。

 

 

…炎は保管に向いていないため破棄しよう。

そのまま窒素の圧縮を開始。

 

 

私にできることなどたかが知れてる。

ならば最も重要な事は、校舎にこの事を伝え、援軍を呼ぶこと。

 

 

オールマイトを殺せるとまで豪語した根拠…少し気がかりだが、オールマイトだけでなく他のヒーローまで呼べたなら、問題ない筈だ。

 

 

私は圧縮窒素を連続解放し、最高速で入口を目指す。

 

 

10数秒の後、入口に着いた私は残っていた面々、瀬呂君、障子君、砂藤君、麗日さん、芦戸さんに話を聞いた。

 

 

飯田君が外に出て伝えに行ってくれたのだと。

一旦、息を吐く。飯田君の最高速は私よりも速い。適任だ。

 

 

「広場はどうなって…!!!」

 

 

そこには、“脳味噌剥き出し”の敵に伸し掛られ腕を折られた相澤先生がいた。

 

 

相澤先生は“個性”を使ってる。

なら…!

 

 

腕を折ってる(パワー)は素か!

 

 

どうする…?このまま待って、先生は無事でいられるか?そんな訳ない…!オールマイトを殺すと言った者が他を殺すことを躊躇いはしないだろう。

 

 

“脳味噌剥き出し”を直接相手取るのは無理だ…なら時間稼ぎを…

 

 

今すべき事は…!

 

 

「“手だらけ(襲撃の首魁)”を押さえる!」

 

 

これでも思考中も圧縮窒素の貯蓄だけはしていた。

やってやる…!

 

 

私が死ぬのは別にどうだっていい。だけど…善良な人々が殺されるのは…それだけは…死んでも嫌だ!

 

 

窒素を全開放。“手だらけ”の横を取った。

このまま…

 

 

脳無

 

 

圧縮窒素型杭打機(ニトロバンカー)!!!

 

 

土煙が晴れた先には、黒い人影。

 

 

コイツ…動きが追えなかっ…!

 

 

 

“脳味噌剥き出し”の拳が自動展開した窒素の多層防御を超えて、私に届いた。

 

 

「ガハッ!!」

 

 

意識は暗転する。





思わず飛び出してしまった梓。次話、覚醒する、かも。

第10話、どうだったでしょうか?

1話以来、久しぶりの登場。
『圧縮窒素型杭打機』。
解説致しますと、5話で存在だけ明かされた腕部武装の“スリングショット”。引っ張って、圧縮窒素を詰めて、一気に放つ武装になっていますが、対人用に加減されているため、脳無には一切効きません。

最後の攻撃。
文面を読めば察して頂けると思いますが、梓は脳無を過小評価しています。脅威度中の上ぐらいの判定ですね。

本当は上の上レベルなのですが。



ご精読ありがとうございました。
よろしければ評価、感想よろしくお願いします。

USJ襲撃編終了後、一つだけ幕間を書きたいと思っています。誰目線がいいでしょうか?

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