本当にあったとは言い切れない、それぞれの日常 シーズン4 作:JUBIA
【月刊情報、モンスター在り!】
月に一度、各地に散らばっていた特派員のモンスター達が一同に集まり、モンスター新聞を作っていた。
そして、今月号の新聞が完成した。
―― モンスター新聞(今月号) ――
◆今月のトップニュース
『イビルジョー首相、辞任確定か!?』
10日未明、全域を統べるイビルジョー首相は、辞任することを一部の関係者に、ほのめかしたという。
歳のせいもあり、全域を視察するのが肉体的にキツイようだ。
体調不良を理由した辞任ではないかと、各関係者はみている。
◆今月のゴシップニュース
『世紀の異色カップル誕生か!?』
ティガレックス亜種さんと、テツカブラさんに熱愛発覚。
二頭はそれぞれ、未知の樹海パークで知り合ったもよう。
世間では「えっ? あの二頭が?」「まさか、そんな……」と、驚きを隠せないようだ。
テツカブラさんにインタビューを試みると、「私のようなモンスターでも、恋が叶うことがあるんだなって、今、幸せを噛みしめています」と照れながらも、熱愛を認めた。
一方、ティガレックス亜種さんは、取材は一切ノーコメントとしている。
記者としては、今回の熱愛の成就を祈るばかりだ。
◆今月の事故・事件
『遺跡平原で新手の遺跡荒しか!?』
遺跡平原で今月未明、石橋の一部が欠けているのを、たまたまそこを通りかかったモンスターが発見し、直ちに行政へ連絡した。
付近に住むモンスター達は、「非常に
これを受けた行政は、来月までに遺跡パトロール隊を結成するもよう。
『まさに灼熱の喧嘩!?』
地底火山で、テオ・テスカトルとグラビモス亜種による、壮絶な喧嘩が勃発し、数頭の怪我モンスターが出た。
調べによると、本来、テオ・テスカトルとグラビモス亜種は、それぞれ生息エリアを分けていたため、出会うことはなかったと思われていたが、この日たまたま二頭が同エリアで遭遇し、縄張りを巡って喧嘩が生じたもよう。
怪我をしたのは、クンチュウとリノプロスで、どちらも軽い火傷を負っているとのこと。
喧嘩を目撃したモンスターによると、互いに熱線やら炎ブレスやらで、ただでさえ暑い地底火山が、まさに灼熱地獄のようだったと話している。
『アルセルタス、御用!』
地底洞窟にて、通行モンスターのイーオスさんへ不用意に緑色の粘液を噴射したとして、アルセルタスが逮捕された。
かねてより、地底洞窟で不審者が出没するとの通報を受け、モンスターポリスは巡回を強化していたが、この日も被害直後、近くにいた巡回中のモンスターポリスが、イーオスさんの悲鳴を聞き付けて駆け付けたところ、逃げようとしたアルセルタスを逮捕するに至った。
アルセルタスの供述では、「むしゃくしゃしてやった」「誰でもよかった」「後悔している」など、供述では素直に話している様子。
一方、被害にあったイーオスさんは、防御ダウンの効果が切れるまで、モンスターポリスに保護されたあと、無事に帰宅したという。
なお、世論では「誰でもいいなら、自分で自分に噴射しろよ」「むしゃくしゃしてても、モンスターに迷惑かけてる時点でアウト」「後悔するくらいならやるな」「死ねばいいのに」などの痛烈な批判が大多数。
厳重な処罰を願うばかりだ。
◆来月のお天気
遺跡平原:おおむね晴れ
地底洞窟:湿度に注意
原生林 :ところにより、一時スコール
氷海 :今年一番の氷点下を記録
地底火山:猛暑につき、水分補給を忘れずに
天空山:落下物に注意
【3卓談義(レア素材編)】
ここはとある酒場。
今日も3卓では、いつも仲良し4人組のハンター達が、酒を酌み交わしていた。
A「ねぇねぇ、私、あと天廻龍の光玉が一つ必要なんだけどー、全然入らないんですけどーっ!」
B「おっ?俺の必要な玉は、ゴアの闇玉が一個だぜ?」
A「そーなんだー。私、これがないと武器強化できないんだけどさー、あのオヤジ、まけてくれないんだよねー、ケっチィよね」
C「あのオヤジさんは職人気質だから、素材が足りなくて劣化したものを作るのは、性に合わないんじゃない?」
D「フフフっ」
B「ってか、狩っても狩っても玉が出ねぇってことは……アイツら雌か?」
A「やだぁー、エッチぃ♪」
C「うーん、まさか狩りをする時に、尻尾を持ち上げて確認することなんて、できないしね」
D「フフフっ」
C「僕は、雌火竜の逆鱗が足りないんだけど、逆鱗って言うぐらいだから、怒りの時に討伐しないとダメなのかな?」
A「えー? そんなの関係あるのぉー?」
B「俺もジンオウガの逆鱗ほすぃー」
D「フフフっ」
B「おいっ、Dは何か欲しいレア素材あんのか?」
D「フフフっ、私はですね、濃縮重甲エキスがあと3つばかり……」
A「えっ? 私5個持ってるよぉー♪」
B「あー、俺も3個くらいならあるなぁ」
C「あっ、僕も確か4個くらいあったかも」
D「……フフっ、私だけ……ですか」
B「あー、あれじゃね? センサーってやつ!」
C「あぁ、あるよね。なぜか欲しい人には出ないっていう」
A「そんじゃぁ、欲しくないっ!! って、思いながら狩りをすれば出るのかなぁ?」
C「くすっ、でも心のどこかで「欲しい」って思っちゃうよね?」
B「俺には無理だなっ! ぜってー手に入れてやる!! って思うぜっ」
D「フフフっ」
D「実は、私には、まだまだ必要な素材がたくさんあるんですよ、フフフっ」
B「おっ? なんだ? 言ってみろよ」
D「上質な腹袋と甲虫の大顎が5個ずつなんですけどね、フフフっ」
A「ぜーんぶ、虫じゃないっ!」
C「それって……結構、取るの大変だよね?」
B「ってか、Dの武器とか防具って、もしかして……全部虫素材か?」
D「フフフっ」
ABC「よくそんなんで戦ってるね(な)っ!」