12月に入ってすぐに第五回イベントが開催される事になった
今回はフィールド探索型のイベントで四種類のモンスターを倒し
ポイントを稼がなくてはいけないそうだ
更にはレアモンスターも存在しており
それからはクリスマスプレゼントの様な箱がドロップするそうで
クリスマスの間から少しの期間しか開ける事が出来ないそうだ
しかしそれに見合うだけのスキルの巻き物が入っているそうで
それを求めて色んなプレイヤーがモンスターを倒しているのだが
たった一人だけ・・・そう・・・スペリオルだけはモンスターを倒す理由が違っていた
「運営の馬鹿野郎ぉぉおおお!!なんてクエストを用意してくれやがったんだぁぁぁぁああ!!
こうなったらこのフィールドにいるモンスター全部、ぶっ倒してやるぅぅぅううう!!」
「・・・何があったんだ・・・スペリオルは・・・」
「あはは・・・なんかクエストで手詰まっちゃったみたいで
しかもそのすぐにこのイベントが始まっちゃったから・・・」
メイプルは事情を聞いていたので
スペリオルがどうしてあそこまで荒れているのかその理由を知っていた
しかしそれでもあそこまで荒れるとは思っていなかったので流石に苦笑いしていた
そんなみんなの事すらも気にしないほどにスペリオルは暴れ回っていた
サイコゴーレムを召喚しエルガイヤーまで投入するなど
外から見たらもはや怪獣大戦争のような感じなのだろう
「・・・私達は巻き込まれないように離れてモンスターを探しましょうか」
「そうね・・・スペリオルには申し訳ないけど離れましょう」
みんなは暴れ回るスペリオルを放っておいて他のフィールドへと向かってしまった
しかしスペリオルはそんな事にすら気づかないでずっと暴れており
そのまま気づいたらイベントは終了していてスペリオルは微妙にスッキリとした顔をしていた
それから数日の時が過ぎてクリスマスになりみんなでパーティーをする事になったのだが
何故か前回の打ち上げの様に炎帝ノ国と集う聖剣のメンバーもいた
「・・・メイプル・・・お前は少しでいいから遠慮というのを覚えたらどうだ?」
「えっ?でもミィもペインさんもいいって言ってくれたよ?」
「そういう事を言ってるんじゃありません〜!」
「いひゃいいひゃい」
メイプルの頬を引っ張って反省するようにスペリオルは怒っていると
そんな事をしている場合ではないとサリーが二人を宥めてパーティーを始めた
「さてと・・・それじゃあこの前のイベントアイテムを開けましょうか!」
『おう!』
流石はトッププレイヤーというべきなのかイベント限定アイテムを全員手に入れており
パーティーのメインイベントとしてみんなで一気に開けてみる事にした
「う〜ん・・・いいアイテムだけど
あれだけ戦った後で手に入れたスキルとしては微妙かな〜・・・」
「そう?私はそれなりにいいスキルが出たよ!」
「ん?どうしたんだスペリオル?完全に固まっているみたいだが・・・」
みんなが色々と喜んだりしている中でスペリオルだけは何故か動きを停止させていた
一体何が起こったのだろうと思っていたがすぐに再起動するとスペリオルから黒いオーラが溢れ出る
「運営共・・・!どうやら俺と戦争がしたいようだな・・・!!」
「ちょっ!?なんかよく分からないけど止めなさいって!」
「スペリオルがここまで我を忘れるとは・・・何があったんだ?」
「・・・男子は集合してくれ・・・女子には教えないでおく・・・」
「また?てかなんであんたは毎回そんなアイテムしか出ないのよ?」
「そんなもんは俺が聞きたいわ!?とにかく男性陣は集まれ!!」
こうして男性陣だけがスペリオルに言われて集められて
一体どんなものが出たのかを教えてもらう事になった
「それで?今回はどんなやばいアイテムが出たんだ?」
「流石にこの前ほどヤバいアイテムじゃないと俺は思いたい・・・」
「えっと・・・とりあえずアイテムを確認しようか?」
「ああ・・・これがそのアイテムだ」
【ドキドキ!?ウェディング体験!!】
とあるイベントフィールドで使用可能なチケット
男女のペアで特別なクエストをクリアすると特別な装備が手に入る
『・・・これは不味い・・・』
男性陣はそのアイテムを見た瞬間にどうなるのか目に見えていた
しかし幸いなのはこのチケットが女性陣の人数分ある事だろう
もしもバレた場合は全員で一緒にこのチケットを使えばいいだけなのだが
「なんか・・・ゲームの中で着々と逃げ場を失ってないか?」
「もはや運営が楽しんでいるとしか思えないとね・・・これは・・・」
「まぁなんというか・・・覚悟を決めな」
「他人事だと思って見捨てるんじゃねぇよ!?」
「でもどうするんだい?女性陣にバレるのは時間の問題だと思うよ?」
「そこは冷静に分析している場合じゃないと思うぞ?ペイン」
「・・・なんか別の話題で話を逸らす事にするか・・・」
ギルドハウスに戻ってきたスペリオル達は女性陣に疑いの眼差しを向けられたが
そこへ珍しくメイプルが助け舟を出してくれた
「そうだ!スペリオル!例のクエストなんだけどミィやペインさんにも頼むのはどうかな!?」
「クエスト?スペリオルでも苦戦するほどなのか?」
「というよりも・・・俺一人じゃ絶対にクリア出来ないんだよ・・・」
「どういう事?」
スペリオルは例の機甲神クエストについてをみんなに話した
そして彼らのいる神殿の場所をついに突き止める事が出来たのだが
問題はそこからだったのだ
「その神殿の中には五つの部屋があってな・・・
特に巨大な扉には何かしらの仕掛けがあって中には入れなかった
それでまずは他の部屋から入ろうとして赤い扉に入ったらボスモンスターが待ち構えていた
なんとか激戦の末に倒したんだが倒して部屋の外に出ると巨大な扉の模様が光っていたんだ
しかも俺が入った赤い扉の模様だったから
おそらくは全ての部屋もボスを倒さなくちゃいけないんだと思って今度は青の扉に入ったんだが・・・」
「まさか負けたの?」
「いや・・・ボスは倒したんだが・・・何故か赤い模様の光が消えて青い模様が光っていたんだ・・・」
「もしかして・・・四つの部屋にいるボスを同時に攻略しないといけないという事なのか?」
「なるほど・・・それなら流石のスペリオルも一人でクリアするのは不可能だな」
そう・・・今回のクエストは最低でも四つのパーティーで攻略しなくてはいけないのだ
それが分かったからこそスペリオルはあんな風に悔しがっていた
「面白そうだな・・・!是非とも協力させてもらおう!」
「私達もこの前のイベントで助けてもらった借りがあるからな」
「二人共・・・!このお礼は俺が持っている情報で支払わせてもらうよ
それじゃあ早速だがその四つある部屋のボスについて教えておこう」
「えっ!?もしかして全部のボスと戦ったの!?」
「当たり前だろ?情報はいつだって必要だしな」
スペリオルは自分が戦った四体のボスについてをみんなに教えた
赤い扉の部屋に居たのはマグマゴーレムであり炎上ダメージを与えてくるのが特徴
しかも相手の攻撃だけではなく自分が近接攻撃をしても炎上する可能性があった
青い扉の部屋に居たのはアクアゴーレムであらゆる物理的ダメージを無効にする
ダメージを与えるには属性を付与した攻撃か魔法のどちらかで攻撃するしかなかった
白い扉の部屋に居たのはクリスタルゴーレムでありこちらは逆に魔法を反射する
なので物理的な攻撃しか通用せず魔法使いにとっては厄介な相手
最後、緑の扉の部屋に居たのはウッドゴーレムで高いHPと自己回復スキルがあった
倒すには一撃で相手のHPを半分以上削る以外に選択肢はないだろう
「なんというか・・・よくこんなボスと戦ったわね?」
「六時間も戦闘してた・・・流石に疲れた・・・」
「だがそれだけの情報があれば勝ったも同然だな?」
「そうね・・・マグマゴーレムは私とメイプルとカナデとイズさんが担当かな?」
「ならば私達、炎帝ノ国はアクアゴーレムを担当しよう」
「あれ?でも水と火って相性が悪いんじゃ・・・」
「むしろ相手を蒸発させるだけの火力を出せばいい」
「クリスタルゴーレムはマイとユイの双子が適任だな
護衛で俺とカスミが一緒になるってところか」
「なら僕達はウッドゴーレムかな?メイプル対策にも良さそうだ」
「それを聞いたらこのモンスターを作った運営が泣くぞ?」
こうして史上最強のパーティーが結成されて
いよいよ機甲神クエストがクリアに動き出すのだった
一方、運営側では・・・・・
『やめてぇえぇぇぇええ!!
そんなヤバいパーティー組まないでぇぇぇぇええ!!』
「あんな悪戯アイテムを作っている場合ではありませんでしたね?」