あれからそれなりの日にちが経ちNWOに第五層が追加される事になった
もちろんほとんどのメンバーはすぐにボスモンスターを倒しに向かったのだが
その中には何故かメイプルとスペリオルの姿がなかった
「それにしても・・・メイプルは残念だったな」
「メイプルはこの時期になると必ず風邪を引いちゃんだよね〜・・・」
サリーの話ではどうやらメイプルは風邪によるお休みのようで
治るにはしばらく時間が掛かるらしく五層に来るのは先になるそうだ
「そうなのか?そういえばスペリオルの姿も見えないみたいだが?」
一方でスペリオルの姿も見えない事をクロムが気にしており
それについてもサリーは本人から連絡を受けていた
「あいつは実家に呼び出されて今日はゲームに参加出来ないんだって
明日になったら直ぐにボスを倒して合流するんじゃない?」
「アイツが実家に呼ばれるって・・・何かあったのか?」
「さぁ?本人もなんで急に呼ばれたのか理由は聞いてないみたい」
実は実家に呼び出された理由はスペリオル本人も聞いてはおらず
とにかく学校を終えて直ぐに彼は実家に向かう事にしたのだが
この時に行かなければよかったと後で後悔する事になるとは思ってもみなかった
「いや帰って来いって言うのは別にいいんだけどさ・・・これなに?」
「そんなのクリスマスプレゼントに決まってるじゃない?」
「プレゼントは別に良いんだよ・・・
問題は・・・なんでこんな大量のぬいぐるみがあるのかって事なんだよ!?」
実家に帰って来た真斗を待っていたのは大量のぬいぐるみを持っている両親だった
どうやら二人はクリスマスに真斗にも内緒で旅行に行っていたようで
そのお土産としてこの大量のぬいぐるみを買ってきたらしい
「母さん・・・俺がそんなので喜ぶような年に見えるの?」
「え〜?だってこれは有名な遊園地のマスコットキャラクターなのよ〜?
とても人気で全種類のぬいぐるみを集めるの大変だったんだからな〜」
「それは明らかに母さんが喜んでるよね!?明らかに俺へのお土産じゃないよね!?
「バレた?それじゃあ本命のお土産をあげるわね?」
「最初からそっちを渡してくれよ・・・」
なんとも良い加減な両親にスペリオルはため息を吐きながら
とりあえずは本命のお土産を受け取りそして固まってしまった
「・・・母さん?どうして俺にこんな可愛いネックレスを渡すのかな?しかも三つ・・・」
「聞いてるわよ〜?なんでも最近、特に仲良くしている女の子が二人もいるらしいわね〜?」
この母親はいったいどこから聞きつけてきたのだと思ったが
言っても無駄だろうと判断し素直に認めてその事情を話す事にした
「なるほど・・・ゲームでその女の子と知り合ったのね?
しかも他にも知り合いがいると・・・我が子ながら天然のタラシね」
「誰がタラシだよ!?みんなで楽しくゲームをしてるだけだよ!!」
「本当に〜?母さんはそんな風に思えないんだけどな〜」
「マジで勘弁してくれよ・・・というか父さんもなんか言ってくれよ」
「ちゃんと全員と責任を取ると言うのなら俺からは何も言う事はない!」
「ダメだこの両親!!」
本当になんでこんな両親を持ってしまったのだと真斗は思うが
それでも良い親なのには変わりなく感謝している部分も大きい
「それにしても困ったわね〜・・・そんなに可愛い娘が多いとは思わなかったから
聞いてた二人だけのお土産だけで数が足りないわよね〜」
「大丈夫じゃないか?他の人達には真斗自身が買ってプレゼントさせればいいわけだし」
「それってもしかして左手の薬指に嵌めるものかしら?キャッ!♡」
「むしろそれはあんたらが止める側でしょうが!
それに二人以外とは現実で会った事もまだないっての!」
色々と誤解はあったがとりあえずは二人を納得させて真斗は色々と疲れてしまった
実家から帰る途中で真斗は仕方なく貰ったプレゼントと理沙と楓に渡しに向かった
最初に向かったのは理沙の家であり丁度よく彼女本人が出たので事情を説明しプレゼントを渡した
「・・・何というか・・・あんたも随分と苦労してるのね・・・」
「本当に凄い両親だって思ってるよ・・・おかげでこっちが疲れる・・・」
「あはは・・・ご愁傷様・・・そうだ!楓のところに行くならこれも渡してもらえる?
本当は私も行こうかと思ったんだけど楓本人から風邪をうつしたら困るって言われちゃって」
「了解。それじゃあまた明日、NWOでな」
真斗は理沙からお見舞いの品を受け取り自分もコンビニで色々と買ってから楓の家に向かった
家に着くと楓の母親が出てくれたのだが何故か興奮した様子で出迎えてくれて
これは明らかに勘違いしていそうだなと思いながらも家に上げてもらった
「・・・本条さ〜ん、お見舞いに来たんだけど・・・本条さん?・・・失礼しま〜す」
扉を叩いても返事がなかったので真斗は楓の部屋に入ると
どうやら彼女が眠っていたようで流石に起こしてはまずいと
お見舞いの品だけを置いて部屋を後にしようとしたのだが
お土産を置いた瞬間にその手を握られてしまった
「う〜ん・・・理沙〜助けて〜・・・」
「どんな夢を見てるんだよ・・・全く・・・」
真斗は楓を安心させるように手を握り締めて彼女の頭を優しく撫でる
すると彼女は安心したのか頬が緩んだような顔になっており
それを見て真斗も笑いながら彼女が目を覚ますまでそこにいる事にした
「・・・んん〜・・・よく寝た〜!・・・あれ?私何か握って・・・ふぇ?///」
「大丈夫か?随分とうなされてたみたいだけど
・・・って大丈夫か!?顔が真っ赤だぞ!?」
「まっまままままましゃとくん!?///・・・プシュ〜///」
「ちょ!?本条さん!?しっかりしろ本条さ〜ん!!」
こうしてメイプルの風邪が長引いてしまった事は言うまでもなかった
「えっ?これって俺のせいなの?」