SDガンダム的な男   作:迷える夜羊

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大いなる巨人

魔王との激戦を終えてスペリオルは新しいスキルの確認をしていたのだが

 

「・・・流石にこれは強すぎるよな〜・・・」

 

一分間で尚且つ一日に二回しか使えないスキルではあったが

現時点ではまさに無敵の状態になるという事だけは

今のスペリオルにも理解できた

 

「とりあえず今日はレベル上げだけにしておくか〜・・・」

 

そう思いながらスペリオルはいつもと違う場所へと足を伸ばしたのだが

 

「・・・なんでもこうも毎回、俺の前にはトラブルが舞い込んでくるんだか・・・」

 

そんな風に呆れながら呟くスペリオルの前には瓦礫となっている村と

その中で泣き崩れている家族の姿があった

そして極め付けはスペリオルの画面にはこう表示されていたのだ

 

『クエスト:目覚めし巨人』

 

これを見た瞬間にスペリオルは今日も

自分は激しい戦闘をする事になるのだと半分悟っていた

そして覚悟を決めてからYESのボタンを押してクエストを開始する

 

「おぉ!貴方は勇者様でねぇですか!

 実はこの村は巨人によって一夜にしてこんな有様になってしまったです!」

 

「巨人って・・・マジかよ・・・」

 

「はい・・・巨人はこの先に向かいました・・・!

 勇者様も気をつけてください・・・!」

 

そう言って家族は荷物を纏めてその場を去っていき

スペリオルはその家族が話していた巨人を追いかけていく事にした

するとその道中で何やら妖精を捕まえたと騒いでる悪そうな男達がいた

 

「お前ら〜・・・今すぐにその妖精を解放しな〜・・・

 さもないとぶった斬るぞ〜」

 

「あん!?テメェは勇者じゃねぇか!!

 いいぜ!ここで引導を渡してくれる!!」

 

「言うと思ったよ・・・まぁどうでもいいけどね・・・!」

 

そう言ってスペリオルは槍を構えてその悪そうな男達と戦闘を始める

 

「見るがいい!我が華麗なる剣技を!」

 

「いや自慢しなくてもいいから・・・水流突き!」

 

「おのれ良くも同胞を!なら今度は私の魔法で倒してくれよう!」

 

おそらくは魔法使いらしき男が今度は火球を放ってくるが

 

「う〜ん・・・魔王の雷撃の方が威力も速度も桁違いだったな〜

 ・・・雷光突き」

 

残念ながら魔王を倒したスペリオルからしてみれば

これくらいの雑魚などの魔法など敵ではなく簡単に躱して突きを放った

 

「さてと・・・・残るはお前だけだな?」

 

「ヒィ!?こうなったらせめて一矢報いてやる!うぉぉぉぉ!!」

 

「あ〜・・・火炎斬り」

 

スペリオルは容赦無く敵を燃やしてしまい戦闘は終了した

そして妖精が囚われていた鳥籠に近づいて彼女を解放してあげた

 

「助けてくれてありがとう!もしかして貴方も巨人を倒しにきたの?」

 

「一応はな・・・本当は嫌なんだけど・・・」

 

「お願い!巨人の事は傷つけないであげて!」

 

「あん?どう言うことだ?」

 

「実は・・・」

 

その妖精の話ではどうやら巨人は元々、穏やかな性格で争いを好まないらしい

しかし今はとある呪術師によって操られた状況になっており

妖精はそれを助けようとしていたところを今の彼らに捕まったそうだ

 

「なるほどな・・・つまりはその術者を倒せば巨人も止まるってわけか」

 

スペリオルはそれを聞いて攻略のヒントになったと思い

とにかくまずは巨人のいる洞窟まで向かう事にした

 

「ここが巨人が眠っている洞窟か・・・なんかやばそうだな・・・」

 

なんて事を話しているとスペリオルの後ろに巨大な影が現れて

危険だと思ってその場を離れると巨大な拳が振り下ろされた

そしてその拳の持ち主はピンク色の巨人だった

 

「あれが伝説の巨人か・・・!いいぜ!やってやる!!」

 

スペリオルは楽しそうに槍を構えて突っ込んでいくと

やはり拳が振り下ろされるのだが速度が遅く当たる事はなかった

 

「こんなもんじゃには効かねぇぜ!水流突き!!」

 

そして懐に近づいた瞬間にスペリオルはスキルを使って片腕を吹き飛ばす

しかしその瞬間になんと巨人の腕が簡単に再生したのだ

 

「嘘だろ!?こりゃあ一撃で仕留めないとまた回復されるな・・・!

 ならやる事は決まってる!短期決戦!オーノホ・ティムサコ・タラーキィ!!」

 

スペリオルは三種の神器を身に纏って再び巨人に突っ込んでいく

先ほどと違って攻撃力は段違いなので簡単に巨人の腕を吹き飛ばし

更には防御力も違うので攻撃を受けても全くなんともない感じだった

 

「こいつでトドメだ!火炎斬り!!」

 

最後は額めがけて火炎斬りを放つと巨人は

あまりの火力にどんどんと溶けていきそのまま消滅してしまった

 

「・・・案外弱かったんだけど・・・なんか嫌な予感・・・」

 

あまりの手応えのなさにスペリオルは嫌な予感がしていると

 

「ほっ〜ほっほっ!よく私の作り上げた偽物の巨人を倒したしたね!」

 

「あ〜・・・やっぱり偽物だったんですか〜・・・

 そんな予感はしてました〜・・・」

 

「ではそのご褒美に見せてあげましょう・・・!これが本当の巨人です!」

 

そう言って呪術師が水晶を掲げるとスペリオルの地面が揺れていき

そこから先程倒した偽の巨人とは全く違う黒い巨人が姿を現した

 

『ウォォォォン!』

 

「マジかよ・・・!ここで本物の登場はまずいだろ・・・!」

 

先ほどの戦いで既にスペリオルは三種の神器を使ってしまい

更にはそのリキャストタイムの所為で再び纏う事は出来ない

とにかく今は避けるしかないと巨人の攻撃を避けたのだが

その威力は凄まじくなんと洞窟が一撃で壊れたのだ

 

「アホか!?洞窟を一発で壊すってどんな破壊力だよ!?

 あんなもん三種の神器を纏ってても耐えられる気がしねぇよ!!」

 

なんとか外に出てきたスペリオルはアホすぎる巨人の強さに思わず叫んでしまう

しかしそんな事は関係ないかのように巨人は再び拳を振り下ろす

その後もなんとか巨人の攻撃を避けていくスペリオルだったが

もはや当たりの地形が完全に変わってしまうほど巨人の一撃が強力だった

 

「このままじゃ埒が明かない・・・!

 狙うは呪術師ただ一人か・・・!ケンタウロス!」

 

スペリオルはケンタウロスモードへと形態を変えると

そのまま呪術師に突っ込んでいく

 

「なっ!?こっちに来るな!サイコゴーレムよ!私を守れ!!」

 

呪術師は急いで巨人に自分の身を守るように命令するが

先ほどからの行動で巨人の動きがそこまで早くない事に気がつき

スペリオルはそれを狙って呪術師から巨人を引き離したのだ

そしてケンタウロスモードになればAGIは二倍になるので巨人が追いつけるはずもなく

そのまま呪術師に向かって突っ込んでいくと

ここでとんでもない事が起こってしまったのだ

 

「チィ!こうなったらここは逃げるしか!ってしまった!?水晶が!!」

 

なんと呪術師が逃げようとして巨人を制御していた水晶を割ってしまったのだ

 

「あれがなくては巨人はただ暴れるだけの怪物になってしまう!

 こうなっては私も巻き込まれるだけ!ここは早くぎゃぁぁぁぁ!!」

 

「そう簡単に逃すわけないだろうが」

 

なんとか呪術師が逃げる前に倒す事は出来たのだが問題は巨人の方だった

先ほどの話を聞いていたスペリオルはもう倒す以外の選択肢はないと思っていたのだが

問題は巨人のHPバーが全く表示されていないのだ

 

(って事は間違いなくギミックで倒すって事だよな・・・どうやって?)

 

「・・・勇者様・・・どうかこれを使って巨人を眠らせてあげて・・・」

 

すると先ほどの妖精が何かを祈りだすと光に包まれた弓矢が姿を現した

 

「これは光の弓矢・・・この世で唯一巨人を倒す事ができる武器なの・・・」

 

「・・・いいのか・・・?」

 

「うん・・・あの子を・・・楽にしてあげて・・・」

 

「・・・分かった・・・!」

 

スペリオルはその弓矢を受け取ると巨人に向かって引き絞り

 

「・・・安らかに眠れ・・・巨人よ・・・!」

 

そして頭部の水晶目掛けてその矢を放った

光の矢が水晶に当たると巨人はゆっくりと姿を消していき

最後には頭部に残っていたその水晶だけが残されていた

スペリオルはその水晶を手にすると妖精に渡そうとしたが拒否された

 

「それは貴方が持っていて・・・その方がこの子も喜ぶから・・・」

 

そう言って妖精は姿を消してしまいスペリオルの画面にはクエストクリアの文字が書かれていた

 

『スキル・サイコゴーレム召喚を獲得しました』

 

『スキル・光の弓矢を獲得しました』

 

『スキル:サイコゴーレム召喚

 能力:MP1000のサイコゴーレムを召喚する

 (サイコゴーレムのMPは5秒で1減りダメージを受ける事でも減っていく

  そして0になると消滅する)

 取得条件:サイコゴーレムを光の弓矢で倒す』

 

『スキル:光の弓矢

 能力:光の矢が当たった相手の動きとスキルを10分間封じる

 取得条件:サイコゴーレムに攻撃しないで呪術師を先に倒す』

 

「・・・こりゃまた・・・厄介なスキルを獲得しちゃったな〜・・・」

 

そう思いながらスペリオルはログアウトするのだった

 

 

一方、運営側では・・・

 

「ぴぎゃぁぁぁああぁぁああ!!??」

 

「どうした!?そんな潰された猫みたいな声を出して!?」

 

「大変だ!目覚めし巨人が真ルートでクリアされた!!」

 

「何ぃ!?あの鬼畜仕様の真ルートにいくのが

 困難なあのクエストがか!?」

 

「一体誰だ!俺達の汗水流して

 作り出した超高難易度クエストをクリアしたのは!?」

 

「スペリオルだ!」

 

「「「「じゃあ仕方がない」」」」

 

「しかしこれでサイコゴーレムと光の弓矢はあいつの手に渡ったか・・・」

 

「・・・もうすぐ第一回イベントもあるしその時の様子次第では

 スペリオルのスキルに修正入れるか?」

 

「そうだな・・・それにもう一人もヤバいしな・・・」

 

そう言って運営陣が見ていたのは毒竜を食べる一人の少女の姿だった

そしてこの瞬間に運営の誰しもが思っている事があった

 

(((((あの二人が組んだら絶対にマズイ・・・!)))))

 

どうか組まないでほしいと願うのだが

それは儚い夢になる事を彼らはまだ知らなかった




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