第八回イベントが終わってしばらくした頃
スペリオルに一通のメッセージが届いていた
その差出人は他でもない魔王であり内容はこうだった
『闇の世界にて貴様との決着を付ける・・・!
お前のその意思があるのならば我が元までやって来い!』
「・・・マジで魔王との再戦イベント来ちゃったよ〜・・・」
「おぉ・・・スペリオルが珍しく落ち込んでるな
これは嵐とかが来てもおかしくないんじゃないか?」
クロムは落ち込んでいるスペリオルを見て珍しいと苦笑いしていたが
彼は分かっていなかった・・・
その苦労をこれから自分もするのだという事を・・・
「・・・他人事みたいに言ってるけど
多分、クロム・・・お前も一緒にいく事になるんだからな?」
「マジで!?おぉう・・・余計な事を言わなきゃよかったな・・・」
「何にしてもイベントはやらなきゃ損でしょ!
それで?その闇の世界にはどうすればいけるの?」
「行く為の道具ならすでにあるよ」
同じく今回のクエストに参加するサリーはどうすれば闇の世界に行けるのかを尋ねる
それに対してスペリオルはすでに行く方法は持っている事を告げた
そしてその言葉に応えるかのようにサリーの持っている導きの竪琴が鳴り始めた
「なるほどね・・・導きの竪琴って言われてるんだから
何かに導いてくれるのは予想していたけどこういう事だったんだ」
「そういう事だ・・・それじゃあ早速で悪いがそれを奏でてくれ」
「了解」
サリーはゆっくりと優しく竪琴を鳴らしていくと
上空にそれはそれは恐ろしい邪悪な城のようなものが映し出される
そしてスペリオル、サリー、クロム、カナデ、マイ、ユイの六人が
その邪悪な城に向かって飛んでいった
「今回はこの六人でクエストってわけか・・・それにしても魔王か〜・・・
懐かしいと思う反面・・・絶対に戦いたくないと思うのが本音だよな〜・・・」
「そこまで言わせるような魔王って・・・そんなに強かったのか?」
「最初はカナデみたいに魔法を使って瞬間移動とかもするんだけど
変身した後はパワー系でたった一発の波動でHP九割は持ってかれたよ」
「・・・よくそんな怪物をやりたてで倒したな・・・」
「流石はスペリオルってところだね
でも今回は再戦って事だからおそらくだけど・・・」
「ああ・・・めちゃくちゃ強くなってるんだろうな・・・」
「「うぅ・・・怖いです・・・」」
「いや実際に戦うのは俺だからね!?怖いのは俺の方よ!?」
そんな事を考えていると城の入り口に到着
中に入るとそこには大量のモンスターの姿があった
「流石にこの数を相手にして魔王まで辿り着ける自信はないな・・・」
「ならここは私達が相手をするからスペリオルは先に行って!」
「分かった・・・!後で必ず追いついてこいよ!」
大量の魔物達の相手はサリー達に任せてスペリオルは階段を登っていく
そして最上階の開けた場所に出るとそこで待っていたのは魔王だった
しかも問題だったのはスペリオルが使っている三種の神器の一つ
炎の剣を彼は持っていた
『よくぞきたな・・・!勇者よ!今度こそ貴様との雌雄を決しようぞ!』
「そうだな・・・!今度こそ復活出来ないように倒してやるよ!」
こうして戦いが始まったのだが勝負はスペリオルの方が若干ではあるが押されていた
その理由は相手が炎の剣を使っている影響なのか三種の神器が使えなくなっていたのだ
そして更にはこの城に来てから装備の変更が出来ずバーサル騎士シリーズしか使えず
それが余計に魔王との戦いを長引かせている原因となっているのだろう
『・・・いつまで遊んでいるのだ・・・!とっととその男を始末せぬか・・・!』
「『!?』」
あまりにも決着の付かない二人だったがその瞬間、突如として声が聞こえてきた
二人はその声が聞こえた方を見るとそこには巨大な怪物の姿があった
「こいつは!?」
『・・・ジークジオン・・・我は貴様の指図など受けん・・・!
我は魔王!世界の全てを支配する為に生まれた存在!貴様とて例外ではない!!』
『やはり所詮は出来損ないか・・・!貴様が魔王ならばワシは神だ!
貴様らのような矮小な存在がワシに勝てると思うな!!』
ジークジオンは口からブレスを放つと俺達はその攻撃をまともに受けてしまう
しかもそのブレスはHPを削るだけではなくさまざまな状態異常まで付与するものだった
「ぐっ!?状態異常まで付与するとかどんだけチートなんだよ!!てかメイプルか!!」
『ぐっ!これしきの事で我が倒されるわけにはいかぬ・・・!』
『うるさい!どうせならば貴様らが潰し合う姿を見ておきたかったが
この際、仕方あるまい・・・二人纏めてあの世に送ってやるわ!!』
再びジークジオンがブレスを吐こうとするがその瞬間、何者かが攻撃を仕掛けた
「お待たせ!随分とピンチみたいだから加勢させてもらうよ!」
「スペリオルがピンチになっている瞬間とか初めて見たな
まぁこのデカブツの相手は俺達に任せな!」
どうやらサリー達が下にいた魔物達を全て倒してきたようで
ジークジオンの相手は自分達に任せて欲しいと戦い始める
しかしジークジオンの強さは凄まじくサリー達の攻撃を喰らっても
HPが全くと言っていいほど減っている様子がなかった
それを見てスペリオルはもはや魔王と戦っている場合ではないと確信する
「・・・魔王よ・・・ここは一時休戦って事にしないか?」
『・・・何?』
「確かにお前との決着は俺も付けたいところだが今はあいつが邪魔だ
だから俺らと協力してあいつを先に倒さないか?」
『・・・よかろう・・・但し協力はしない・・・
我がするのは・・・お前の体を奪い我が物としてから奴を倒す事だ!』
「なっ!?」
魔王がそう告げた瞬間、魔王とスペリオルは合体し金色の姿をした騎士が誕生した
しかし無理やりの合体だった所為なのか
意識がはっきりとしておらず全く動く気配がなかった
『ふん!どうやら合体は失敗だったようだな!これで終わりだ!』
「しまっ!!」
合体が失敗したのだと判断したジークジオンの攻撃によって
スペリオルは塔から落ちていってしまう
「スペリオルゥゥゥウウ!!」
『グワハハハハ!!これでもうワシの邪魔をする者は何もおらん!
後は目障りな貴様らさえ消してしまえばワシの勝利じゃ!』
「・・・いいえ・・・残念だけどあんたの思い通りにはならない・・・!
スペリオルはこの程度でやられるような男じゃないから・・・!」
『ほう?ならばその希望と共にこの世から消え去るがいい!』
ジークジオンはトドメのブレスを吐き出そうとした瞬間
驚きのあまり目を見開きその姿を瞼に焼き付ける事となった
そう・・・金色の神・スペリオルドラゴンの姿を
「『聞こえたぜ・・・サリーの声がな』」
「スペリオル・・・!」
『おのれぇえぇぇえ!やはりワシの邪魔をするかぁぁぁああ!!
スダドアカワールドの神がぁぁぁぁああ!!!』
「『俺の仲間を傷つけようとした事・・・俺は絶対に許さない!
闇よ・・・!滅びろぉぉぉぉおおお!!!』」
スペリオルドラゴンの一撃がジークジオンの体を貫くと絶叫を上げながら消滅していく
そして肝心の一撃を放ったスペリオルは地上に落下し
パワーを使い果たしたのかスペリオルと魔王は再び分裂してしまった
『・・・我の負けだ・・・』
「・・・何言ってんだ?まだ勝負はついてないだろ?」
『いや・・・あの女の言葉の力があったにしろ
貴様の意識の方が我を上回った・・・だからこそ目覚める事が出来た・・・
この勝負・・・我の完璧な敗北だ・・・』
「魔王・・・」
『忘れるな・・・我はいつだってお前の中にあり続ける・・・!
油断していると・・・今度こそ貴様の意識を奪うからな・・・!』
そう言い残すと魔王の姿も一つの光となりスペリオルの中に入っていく
『スキル・金色の神を取得しました』
金色の神
魔王と融合してスペリオルドラゴンへと進化する
スペリオルドラゴンになるとダメージを受けず一撃で敵を倒せる
効果は30秒 発動できる回数は一週間に一回
「なんだよ・・・敗北とか言っておきながら負けを認めてねぇじゃねぇかよ・・・
負けず嫌いめ・・・」
こうしてスペリオルは魔王との戦いに終止符を打ち新しいスキルを獲得したのだった
一方その頃、運営側では・・・・・
「はい!見事にスペリオルが神になったよ!よかったね!」
「いや現実を見てください?マジでそれが事実になってますからね?」
「なんでだよ!?なんであそこから復活出来るんだよ!?」
「普通は魔王に意識を乗っ取られてバッドエンドになるんですけどね〜・・・」
「流石は勇者ってところじゃないですか?もう何も驚かない」
「・・・とりあえずこれから修正作業でもしますか?」
『・・・異議なし・・・』