それはスペリオルがハロを手にする少し前の事
イズと一緒にとある洞窟で素材を集めていた時だった
「・・・ん?なんか・・・囲まれてないか?」
「どうやらそうみたいだけど・・・何か様子がおかしいわね?」
スペリオル達は明らかに囲まれていたのだが
問題はその囲っているのがモンスターではなく
街などにいるような兵士のNPCだった
しかし背中から邪悪なオーラが放たれているので
おそらく正常な状態ではないのだろうと判断していた
「・・・流石に倒すわけにはいかないし・・・
どうにかして無力化したいが・・・何かアイテムあったりする?」
「そうね〜・・・それならこのスタングレネードがいいかしら?」
イズはスタングレネードを思い切り投げると
兵士達はその強烈な光と音で動けなくなり動きが止まる
その間にスペリオル達は洞窟を脱出して外に出ると
そこには先ほど以上の兵士達が待ち構えており
流石にこれはまずいと判断したスペリオルは大守護天使シリーズに換装し
イズを抱えて空へと逃げた
「あっぶね〜・・・てか一体何なんだ?
何かしらのイベントなのは間違いないと思うけど
流石に発生源が分からないからクリア方法も謎なんだが・・・」
「そうね〜・・・とりあえずがこの事態を引き起こしていそうな
元凶を探すのがいいんじゃないかしら?」
「そうだな〜・・・それじゃあ!?」
スペリオルはそのままイズを連れて空から元凶を探ろうとしていた時
突如として何かが飛んできてこちらに対して攻撃を仕掛けてきた
一体何者なのかと思ってその姿を確認すると
そいつはまるで鳥のような姿をした人形のモンスターだった
『ゲヒャヒャヒャ!俺様の名は朶思大王!お前らをズタズタに切り裂いてやる!!』
「空を飛べる相手とか・・・厄介な相手だな・・・!」
「っ!?スペリオル!下からも攻撃がくるわ!!」
イズの声により間一髪で攻撃を躱したスペリオルは下を見ると
そこにはサイコゴーレム並の巨体を誇るモンスターの姿があった
『外したか・・・私は木鹿大王・・・ここでお前らを・・・潰す・・・!』
「また随分と厄介な相手が現れたな・・・!サイコゴーレム召喚!」
スペリオルはサイコゴーレムを召喚し木鹿大王と戦わせて
自分はその間にイズを地上に下ろしてその間に義兄弟の絆で張飛、関羽を召喚
そして再び大守護天使シリーズに換装し朶思大王との空中戦を繰り広げる事にした
「先に行け!俺はこいつらをどうにかしてから行く!」
「分かった!スペリオルも気をつけてね!!」
イズは張飛と関羽の二人を連れて森の中を走っていくと
近くにあった川から何かが出現して襲い掛かってきた
『危ねぇ!炸裂!大雷蛇!!』
『ちょっ!?危ないじゃないの!?随分と酷い事をするわ〜!』
『何者だテメェ!?』
『私の名前は帯来洞主・・・さぁ・・・私と遊びましょう?』
そう言って帯来洞主が襲い掛かってきたが張飛がそれを受け持ってくれて
その間に二人は奥へと進もうとした瞬間、今度は別のモンスターが彼らの前に立ち塞がった
『我が名は兀突骨!いざ尋常に・・・勝負!』
『ここは拙者がお相手致す!イズ殿は先に行かれよ!』
「ありがとう!」
こうしてイズは関羽の助けもあって森の奥へと進んでいくと
そこに居たのはこれまでに見た事もないほどの邪悪なオーラを放った男だった
しかもその手にはスペリオルが持っていた玉璽と同じ・・・
いや・・・それ以上の黒い瘴気を放った漆黒の玉璽が握られていた
『ほう?まさか南方四天王を突破してくるとは予想外でした・・・
ですがまぁ・・・たった一人だけで来たのならば計算内ではありますか』
「あなた・・・一体何者なの?」
『私は龐統・・・凰雛の称号を持つ・・・かつて伏龍の同門だった男ですよ
しかし今は・・・私の方が優れている・・・!この暗黒玉璽のおかげでね!!』
龐統が暗黒玉璽を翳すととんでもないほどの瘴気が放たれる
それはステータスの異常を起こすようなものではなかったのだが
それでも間近で浴びていたイズはその強烈さに思わず膝をついてしまう
『さぁ・・・!見せてあげましょう!これこそが我が真の姿・・・!
そして・・・伏龍を超えて翼を広げた鳳の姿だ!!』
龐統は先ほどの南方四天王の体が合体したような異形の存在へと変わっており
その邪悪なオーラを感じ取ったイズは爆弾を相手に投げ込むのだが
異形の怪物へと変わった龐統は暗黒玉璽のオーラに守られておりダメージが入らなかった
『無駄ムダむだ!もはやワタシニそんな物は通用シナインダヨ!!』
「まずはあの暗黒玉璽をどうにかしないと・・・!
でも・・・一体どうすればいいの・・・!?」
「三位一体!星・龍・ざぁぁぁああん!!」
イズが苦戦を強いられている時
そこへ真龍帝シリーズへと換装したスペルオルが飛来し
攻撃を仕掛けようとしていた龐統に向かって渾身の一撃を放った
しかしやはりというべきなのか攻撃は当たったがダメージはなかった
「ちぃ・・・!これでもダメなのかよ・・・!ん!?
なんだ!?急に龍帝剣から光が!!」
光が収まるとそこにはスペリオルだけではなくイズの姿もあり
そして二人の前には何とも気品の溢れた男が立っていた
『初めまして・・・私は諸葛孔明・・・またの名を伏龍と言います』
「諸葛孔明!?まさか本物に会えるなんて・・・」
『今は時間もありませんし手短にいきましょう
スペリオルさんはそのまま龍帝剣を翳してください
イズさん・・・私の手を掴んでくれますか?』
二人は孔明に言われた通りに行動すると龍帝剣の輝きが増し
その光がイズに注がれていくと彼女の姿が変わっていた
『スキル・目覚めし伏龍を獲得しました』
「これって!?」
『それこそが龍帝の光・・・
どうかその力を使って彼を・・・龐統を止めてください・・・!』
孔明がそう言って全てを二人に託すと同時に光が晴れていき
二人は先ほどと同じ場所に戻ってきていた
『何だナンダなんだその光ハァァァアア!!??』
「もうこの力があれば貴方を恐れる必要はないわ!天魔覆滅!」
イズがスキルを発動した瞬間、上空に巨大な陣が浮かび上がり
そこから放たれた光が邪悪なオーラを消していく
先ほどまで操られていた兵士達は正気に戻り
龐統からは暗黒玉璽の禍々しいオーラが消え去った
「これで終わりよ!白龍転身!」
スキルを発動したイズはその体を白い龍へと変えて空高く飛んでいく
『アア・・・私はまた・・・お前にマケルノカ・・・孔明・・・』
「天翔龍凰撃!!」
渾身の必殺技を受けた龐統はそのままHPを削られていき
手にしていた暗黒玉璽も粉々に砕け散っていた
(・・・これでようやく・・・お前の元に行ける・・・徐庶・・・)
「・・・今の声って・・・」
「・・・もしかしたらアイツはアイツで何かを抱えていたのかもな・・・」
二人は龐統が先ほど口にした男の元に行ける事を祈るのだった
『・・・忌々しき天の光め・・・!今度こそ・・・地上を我が闇で・・・!』