IS<インフィニット・ストラトス> ~青年で男の娘はアリですか?   作:イイ日旅立ち

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最初に言っておきます。

今回のお話は、ひっじょおおおおおおおおおおおおおおおおにキャラ崩壊著しい方がいらっしゃるため、タダでさえ『読む価値が無い』の0評価をもらいかねない恐れが強かったりするお話なのですが、そのため読む人を選ぶ内容となっている可能性が高い仕様となっております。


なのでキャラに思い入れのある人はすぐに戻って下さい。私に責任を取る能力はありませんので、一切何があっても謝る事ぐらいしか出来ません。

予防線を張ったところで、今回はついにあのキャラが暴走します。さ~て、一体誰がぼうそうするのかなー?(棒)


第三十三話

 

 

 

 

 

 

 

「えっと、一先ずは落ち着いてくれた?」

 

 

『『『ふぁーい……』』』』

 

 

「いやあの、何で一夏君も箒ちゃんも鈴ちゃんも、僕が髪型変えたぐらいでそんなに凹むの? そしてさり気なく鈴ちゃんを励ましてる簪ちゃんも三人と同意見と捉えて良いんだよね?」

 

 

「(こくっ)……だって、湊さんのお下げ好きだったから……」

 

 

「ただでさえレベル高かったのが余計に手強くなってるし……」

 

 

「元から手がつけられなかったものが一層強化されたというか……」

 

 

「湊さんの三つ編み、何時か触りながら『ひゃあっ!?』とか可愛い悲鳴をあげさせたかったぶらっ!?」

 

 

「……うん、今の打撃はありがとね、セシリアちゃん」

 

 

「いえ。ですがまぁ、これほど多くの人を惑わしてしまう辺り、貴方も一夏さんとは違った方向に厄介な方ですのね」

 

 

「返す言葉も御座いませぬ」

 

 

 

 一夏君達御一行と鉢合わせして数分後。

 

 

 何とか荒ぶる三人を宥めて、何故か消沈してる数名が無言でご飯を食べているが概ね平和と言える状況に戻す事が出来た。

 

 

 

 ……というか僕って普段どんな風に思われていたんだろ。これでまだお嬢様の言うところの“本命”には当たっていないのだから、本命が来た日には僕は死ぬんじゃなかろうか。

 

 

 

「(いやいやそんなバカな……でも、相手が相手だし……)」

 

 

 

 お嬢様の定めた本命は二人。言わずもがな篠ノ之と、何故か山田の恐怖幼馴染コンビ。

 

 

 確かに子供の頃の二人の破壊力というか、トラブル製造力は痛いほど理解しているつもりだけど一夏君達のこの反応を見た後じゃ、どうも会うのが怖くなってくるのだから厄介だ。

 

 

 

「はぁ……」

 

 

「ウガミーウガミー」

 

 

「ん? 何かな本音ちゃん?」

 

 

「ところで、その髪型にした理由、まだ聞いてないんだけど~?」

 

 

『!!』

 

 

 

 いや話すも何も今までのごたごたのせいでそれどころじゃなかったんだけど、君はどこまでマイペースなんだ本音ちゃん、とりあえず抱き締めさせて癒させて。………いやいや落ち着け僕。

 

 

 少し混乱気味の思考を鎮めるべくお冷を一気に呷り血流がほんの少しだけ冷めてくれた――――そう思う事にして僕は指示された通り、やや伏し目がちで後ろ暗い“ナニカ”を連想させるような昏い声を作りながら、

 

 

 

「……んっ、ううん、何でも無いよ。ひょっとして心配させちゃった…?」

 

 

「えっ? い、いや~、心配っていうか、今までらい姐さんとかからも散発禁止令を出されてたウガミーがよくそこまで切ったなぁ~って気になっただけっていうかぁ~………」

 

 

 

 ぐぅぅ、本音ちゃんがこちらの思惑通りに何かを感じ取ってくれたのは作戦成功と喜ぶべきなんだろうけど、僕の中で癒し天使である少女に嘘を吐く罪悪感マジパネェ。胃のあたりがキリキリ痛むが、それさえも演技の糧と変えてしまう自分のある種のプロ根性に僕は軽く拍手を送りたくなった。

 

 

 

「ごめんね変な気遣わせちゃって」

 

 

「そ、そんなこと無いんだよ? うん、別にウガミーを髪を切る事だってあるよね、うん」

 

 

「あはは、それはそうだよ――――――でも、ダメだなぁ。こんな女の子に心配されちゃうようじゃ、大人失格だなぁ……」

 

 

 

 既に女子の制服着てるから元々アウトだろなんてツッコミは受け付けない。何となくツッコみたそうな男装金髪君に念を送りながら、ふと落ち込んだ自分を見せてしまった事を恥じるような演技に入る。何だろう、さっきから自分が道化にでもなったような感覚が。

 

 

 

「っ、ご、ごめんね何か変な空気にしちゃって……じゃ、じゃあ僕はもう戻るよ」

 

 

「! 湊さんっ」

 

 

「簪ちゃんも一夏君達もまたね! それじゃ」

 

 

 

 あくまでもニュアンスを伝えるだけ。決して何かを語るような事はせずあくまでも相手の意志で動くように見せるというのは、まるで自分が悪役にでもなったかのような感覚である。

 

 

 それは決して愉快なものじゃなくて、恐らく心配させてしまったであろう子供たちへの罪悪感しか湧かなかった。

 

 

 そう仕向けたのは他でもない自分とはいえ、まさか『お見合いをぶっ壊して欲しいので』なんて理由で髪を切る羽目になったとは言えない。

 

 

 

 言ったが最後、最悪簪ちゃんがお嬢様へ反感を買う可能性があるのでそこを違える訳にはいかない。

 

 

 

 食堂を出て行く傍ら、少しだけ後ろを振りかえり何処か沈んだ面持ちの簪ちゃん達に胸を締め付けられるような錯覚を覚えた。この一件が終わったら誠心誠意、何かで詫びよう。

 

 

 

 

 

 

 ==========

 

 

「……えっと、君だいぶ湊さんと親しかったみたいだけど、名前聞いてもいいか?」

 

「…更識簪。そういう君も湊さんとは知り合い? 織斑一夏君」

 

「おう、知ってるんなら話が早い。あの湊さんを見てどう思った?」

 

「……何かを隠してるのは、間違いないと思う」

 

「そうよね、柳崎先生もだいぶ湊さんの事溺愛してたみたいだし、それに今日先生が元気無かったのも湊さんの変化が原因なんじゃないかしら?」

 

「せ、先生が溺愛してるのっ!?」

 

「ん? そこでどうしてデュノアが驚くんだ?」

 

「えっ!? あ、や、あははは何でも無いよ! ほ、本当だから! それと何だか話の腰を折っちゃって御免なさい……」

 

「いやそれは構わないが………しかし、どうして髪を? 姉さんも湊さんがあんな風になってる事は知らないらしいし……」

 

「ふぅむ……この国の『少女マンガ』なるもので言わせてもらいますと、女性が髪を切る時というのは心理的に大きな転換を迎えた場合が多いと聞きますわ。例えば―――――失恋とか」

 

「失恋だって!? 湊さんがか!?」

 

「わわわっ!? 一夏さんお顔が近いですわよ!?」

 

「んなのはどうでもいいんだよ! 湊さんが失恋だと……? 誰だよ、湊さんをフった大馬鹿野郎は! 俺なんて、俺なんてそれ以前にアウトだったっていうのにっ……!」

 

「いやいや一夏? いくらなんでも断髪=失恋は無いと思うぞ?」

 

「……ん、私も同意見。湊さんが恋してたなんて……絶対にあり得ない」

 

「断言しちゃったねかんちゃん……でも、ならどうしてなんだろ~?」

 

「怪しくなってきたわね……これは、私達で調べてみる?」

 

「あぁ、もしかするとあれは街を歩いていた暴漢に襲われた挙句………くそぉ! そいつブッ殺してやる!」

 

「一夏さん!? 妄想だけで貴方崩上さんを今どうなさいましたの!? さ、更識さんの目が凄く怖い事になっているのですが!?」

 

「そ、それよりもさぁ……えっと、先生と今の子の関係がどういうものか、僕としては気懸りというかぁ……あのー、聞いてる?」

 

 

 ==========

 

 

 

 

 

 

「……ッ!? な、何だ今の悪寒は……?」

 

 

 

 

 今何だか途轍もなく嫌な予感を感じ取ったのだが、気のせいだといいよねっ!

 

 

 

 最近あらゆる出来事が自分を不幸に導いてるような気がするので気のせいだと断言する事も出来なくなった自分の不運を呪いつつ、残り少なくなった昼休みを使って目的の人物を探す。

 

 

 

「(……確か篠ノ之達は一緒に昼食をラボで取る事もあるって言ってたし……まだいるといいんだけど)」

 

 

 

 最悪入れ違いにならないよう、職員室からラボへと続く道を辿りながら目的の人物こと篠ノ之と山田を探す。

 

 

 嫌な予感はびしばしと感じるが、避けては通れない道。既に簪ちゃん達にもやらかしてしまった以上、ここで手を抜く訳にはいかない。こんな使命感なんぞ要らないっつうのに……。

 

 

 

 溜息を一つ。だがその後僕は顔を上げる事が出来なかった。

 

 

 

 

 

「―――――――みな、と……くん?」

 

 

 

 

 

 呼びかけられたと思った瞬間、僕は抗いきれない勢いに押し倒され気が付けば視界一杯に山田の顔が写り込んできた。

 

 

 

「………っ」

 

 

 

 思わず息を飲んだのは、押し倒されて驚いたからでも頭をぶつけた訳でもない。

 

 

 そこに写る山田の顔が―――――正確にはその瞳が開き切って瞳孔が凄い事になっていたから。

 

 

 

 そしてその顔に、僕は体が芯から震える程のトラウマを想起した。

 

 

 

 この時の山田の状態を一言で表すなら、『リミッター解除』。

 

 

 瞳孔が開き切った山田は理性だとか常の態度が消し飛び、何処までも本能の赴くままに行動する。

 

 

 そのキーとなるのは“大きく精神が揺さぶられる出来ごと”。つまり、

 

 

 

「あ、あのー、山田? その、ここが校舎の中じゃ無かったから良かったようなものなんだけど、この姿勢は色々と」

 

 

「みなとくん」

 

 

「………ひゃい」

 

 

 

 今の山田は、何かしら大きなショックを受けて覚醒状態になってしまっているという事。そして僕はその出来ごとに思い当たるのは、この場においては一つしかあり得ない。

 

 

 

「(コイツ、まさかこの髪型みただけでリミッターが!?)」

 

 

 

 しかしそうとしか考えられない。

 

 

 振りほどこうとしても山田の細い筈の手で抑えつけられた手はビクともせず、深遠を映すような瞳はどこまでも色を失っている。何と言うか、何時見ても怖い状態だ。

 

 

 かつて最後にこの状態を見たのは、僕が今の地方に引っ越す事が決まった事を告げた時。

 

 

 織斑はそっぽを向くだけで、篠ノ之は泣き喚きながらイヤイヤと発明品をひたすら投げつけてきて、そして山田はこのトランス状態に入り二人の制止も聞かずにやはり僕を抑えつけた。

 

 

 

「びっくりしちゃいました。だってみなとくん、いきなり髪をきっちゃってるんですもん」

 

 

「たはは……。その、僕にも気分を一新してISの訓練を頑張ろうって気持ちがですね?」

 

 

「―――――くすっ」

 

 

「…っ!?」

 

 

 

 ただ笑っただけなのに。口が三日月に歪んだだけだというのに、全身の血が凍りついたような怖気が走った。

 

 

 まるで何もかもを見透かしたようなその笑みは、多分常の山田を知る者が見たら驚くほどの色気と、それ以上の冷気じみた何かが含まれていた。うん、子供の頃思い出して今ちょっと泣きが入った。

 

 

 

「それ、嘘です。だってみなとくんはあのみつあみを気にいっていましたから。じぶんから切るなんてかんがえにくいです」

 

 

 

 それは僕自身が言った事だけに反論のしようが無く、それ以前に今の山田に口答えをする気力は無い。

 

 

 どうしたものか、またこの状態の山田と出くわす羽目になるとは思わなかったし、徐々に掴まれた腕の感覚が薄くなってる気がする。あと、馬乗りになられている訳だけどもぞもぞ動かないで欲しい。くすぐったい。

 

 

 

「だから……なにかがあったんですよね? そうですよね?」

 

 

「うっ、それは、そのぉ……や、山田が気にするような事じゃないから大丈ぶむぅ」

 

 

 

 いきなり。本当に予想の出来ないタイミングで。

 

 

 

 ――――――――僕の口は山田のそれで塞がれた。

 

 

 

「~~~~~~~~っ!? ふむっ、む、むぐぅ~~~~~!?」

 

 

「んっ、うごかないでくださ……あむっ、ちゅ」

 

 

「んんん~~~~~~~~~っ!!!!」

 

 

 

 訳が分からない。というか、いきなりこうされるのって篠ノ之以来だなぁとかそういうんじゃなくて。

 

 

 山田は口を塞ぐだけではなく、唇を使って無理矢理僕の口をこじ開けると中に舌を這わせてきた。口の中を全て味わうように舌で蹂躙し尽くし、息もそぞろになって漸く口を離してくれた時には僕の口は僕とそれ以外の唾液で濡れていた。

 

 

 思考が熱に浮かされて何も考えられない。目の前にいる山田の深い瞳だけしか見れず、それを山田は嬉しそうに微笑みながら濡れた口元を艶やかな仕草で拭った。

 

 

 

「……ふふっ。やっぱり、みなとくんはみなとくんです。だって、わすれて(・・・・)いないです(・・・・・)もんね(・・・)?」

 

 

「っ!? や、まだ……お前、は」

 

 

「みなとくんがわたしの前からいなくなるって知ったあの日、わたしは今と同じことをみなとくんにしましたよね? あの時はキスのしかたも知らなかったからついみなとくんの舌をかんじゃいましたけど、いまのはきもちよかったですか? あれから本とかでいっぱいべんきょうしたんですよ? くふふ」

 

 

 

 そう、僕は確かにあの日、トランス状態に入った山田に今と同じ事をされた挙句、最終的には舌を一部分噛み千切られた。

 

 

 大袈裟な表現かもしれないが、正確には噛みつかれた痛みの拍子でこちらが思いっきり山田を突き飛ばしてしまったために歯が噛み合った状態だったためにそのまま噛まれた部分が少しだけ千切られたような形になったが、それは立派なトラウマとなって僕が山田を恐れる一番の出来ごとになっている。

 

 

 そして今し方、それと全く同じ事をされていた筈なのに恐怖を感じてもあの時のような痛みはまるで感じられず、脳を埋め尽くしていたのはよく分からない熱だけ。

 

 

 

「あの日、わたしは言いましたよね? みなとくんのこと、好きって。だから、はなれたくないって。なのにみなとくんが行っちゃったことは………とてもさびしかったですけど、それはしかたのないことなんだって分かっていましたから、わがままは言いませんでした」

 

 

「だからまた会えて、すごくうれしかったんですよ? なのに、みなとくんはあのころとはちがっていました」

 

 

「となりにはわたしの知らない人がいて。わたしが知らないかおで笑って」

 

 

「それはとてもきれいなはずなのに、わたしには向けてくれなくて」

 

 

「………そして今もです。わたしがしらないところで、みなとくんはまた何かしてますよね?」

 

 

 

「ぃや、あの、山田……? とりあえず落ちつ」

 

 

 

「私には何も教えてくれないんですか? 私には………私には、関わらせてもらえないんですか?」

 

 

 

 いや正確には今まさにお嬢様の目論見通りにターゲットがその気になってくれている訳だけども。この状況まではさしものお嬢様といえども想定の範囲外であろう……無論僕にとってもだけどね!

 

 

 ひたすらに山田が怖い。しかも何だか瞳孔開き切ってる筈なのに涙目という昔には無かったスキルまで身につけていらっしゃるものだから恐怖がさらに数え役満。

 

 

 僕は必死で頭を回転させながら過去の引き出しの中からこの状態の山田を正気に戻す方法を検索し、ヒットした方法を藁にもすがる思いで実行した。

 

 

 

「……ごめん。山田が、そんな風に思ってるなんて知らなかったんだ」

 

 

「…みなとくん」

 

 

「でも、それは山田が嫌いになったとか、そういう訳じゃないんだ。でも、そんな風に思いつめさせちゃったのは僕のせいなんだよね………だから」

 

 

 

 本当なら顔を近づけて耳元で囁けたらベストなんだけど、それが出来ないので押し倒されたままという男女が逆な気がしなくもない体勢のまま、かつてトランス山田を正気に戻した言葉を口にした。

 

 

 

 

「―――――――ゴメン、真耶(・・)

 

 

 

 

「……………………………ふぇ?」

 

 

「だから、ほんっっっっっっっとうに、ゴメンね。……真耶」

 

 

 

 僕は基本、異性を名前で呼ぶ事は滅多にない。

 

 

 それが年下であればちゃん付けをするため名前で呼ぶ事もあるが、同年代やそれ以上は基本的に名字で呼び方を固定している。

 

 

 しかしそれは裏を返すと、名前呼びは『特別な間柄である』という事だとかつての山田は言っていたことがあって、それで何かと僕に名前で呼ばせようとしていた。

 

 

 だけど僕としても今更名前で呼ぶ事が気恥ずかしかった事もあってそれを拒んでいた訳だが、トランス入った山田を戻す時はこうして名前を呼んでやると………?

 

 

 

「あ、あぁぁぁあぁぁぁぁうあうあうああうあううううぅぅぅぅぅぅぅ!?」

 

 

 

 山田の目に焦点が戻り、そして艶やかだった表情はみるみるうちに元の学生とも間違えられかねない幼げな、それでいてトマトか林檎のように紅く顔を染め上げてさながらバッタの跳躍のように僕の上から跳びのいた。

 

 

 

「ちちちちちち違うんですよ湊君今のはその何と言いましょうかほんのちょっぴり色んな感情が爆発したと言いましょうかあああああああ私ったらトンでも無いことをやらかしちゃいましたよね役得というか正直ごちそうさまだったんですけどうにゃああああああああああああああああ!? 私は! 私は屋外で何と言うことを~~~~~~~~!!」

 

 

 

 あー、まぁー、うん。敢えて言うとしたら、今のを誰にも見られていなくて良か…………

 

 

 

 

 

「―――――――みーなとくーん。それに、まーあーちゃん♪ この神聖な学び舎で、一体何イチャコラってるのかにゃぁぁあああ? うふふふふ♪ 束さん、うっかり学園中のISを暴走させちゃいそ♪」

 

 

 

 

 

 ………ないか。まさかのラスボス登場にトリップした山田はともかく、未だ仰向けのままの僕は『オワター』と手を上げて絶対服従の姿勢を見せてとりあえず赦しを乞う事にした。被害者側の筈なのに。

 

 

 

 そして当然のように篠ノ之は許してくれなかった。理不尽である。

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