IS<インフィニット・ストラトス> ~青年で男の娘はアリですか?   作:イイ日旅立ち

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武装神姫アニメがもう禿げるぐらい可愛過ぎて死にかけてる方のイイ日旅立ちです。


今季のアニメは他にも人気漫画・ゲームからのものが多く原作主義の人達にには賛否両論かもしれませんが、所謂大作と言われるような物に触れる機会がアニメという形であるだけでも個人的には良い事なんじゃないかと。まぁ面白いものは面白いって誰かが言ってたからきっとそれが真理なのでしょう。


と、全く本編とは関係ない前書きからのスタートです。では。


第三十四話

 

 

 

 

 

 

「―――――落ち着いた? 何だかこの始まりもデジャブなんだけども」

 

 

「う゛ー」

 

 

「……篠ノ之、」

 

 

「さっきまーちゃんの事、名前で呼んでたよね?」

 

 

「…………束」

 

 

「しょうがないから今日は許してあげるけど、“これ”でチャラ、ね? んっ」

 

 

「~~~~~~~~~~~~っ!?」

 

 

 

 

 本日二度目の接吻にいい加減色々と我慢が効かなくなりそうな方の崩上湊です。何の我慢かは、自分でもよく分からないけど。

 

 

 

 山田との間に起きた事を篠ノ之に誤解、というか妙に勘繰られるものだから十数分をかけて何とか山田がトランスに入った事を告げると漸く理解を示してくれた。

 

 

 その山田はというと、現在篠ノ之の発明品らしい『これにて反省君』なる道具で正座を強要されている。

 

 

 背筋を固定するポールに足が解かれないようにベルトが施され、わざわざご丁寧にポールの先端には「私は反省しています」の文字が。あれって確か小学校の頃にも見た道具だと思うんだが、まだ使ってたのか。

 

 

 

「うぅぅぅ~、束ちゃぁ~ん。私が悪かったですから、これ解いてくださぁ~い」

 

 

「………ぅあ」

 

 

 

 気になり山田の方を見て、一瞬で上がった血の気を下げるために僕は顔を体ごと逸らして鼻を抑えた。

 

 

 今の山田は反省君で固定されているのだが、その固定具が妙にボディラインを浮かび上がらせてしまっていて山田のとある破格部位がとにかく凄い事になっていた。

 

 

 少しでもバランスを失おうものなら、きっとそれはすぐさま決壊して溢れてしまう。野郎としての性が見たいとかつてなく訴えているが、それを理性と恐怖心からなる本能が抑えつける。

 

 

 仮に今そんなハレンチやろうものなら、僕は篠ノ之に今度こそやられる。命の危機と申しましょうか、それ以上に強制的にルートが確定しかねないような、メタ的な危機。

 

 

 

 …………はて、今僕は何を考えてたんだっけ? 今電波を受信した気がしたんだけどその直後に綺麗さっぱりその事が消えたような。うん?

 

 

 

「うふふふ♪ もうっ、まーちゃんったらぁん。拘束してるのにまだそんな攻撃手段を擁していたなんてね……!」

 

 

「ふぇ? あの、それは一体何……って湊君っ!? なんでこっちから思いっきり顔を逸らしてるんですか!? え? 今の格好? えっとぉ……………~~~~~~~~ッ!?!?」

 

 

「……いやさ、うん。今改めて言うけど、僕も一応遺伝子XY保持者だからね? その、今の山田を直視すると色々と死ねるというかね?」

 

 

「み、見ないでくださぁぁぁぁああぁぁぁああぁぁあああぁぁぁぁあぁぁああああいぃっ!?」

 

 

 

 すいません、色々と眼福でしたです、はい。

 

 

 

 何だかここに来て初めて男らしいイベントというか、自分が女装ネタ以外でここまでなるのは珍しいなんてものじゃない。これも断髪効果?

 

 

 

「そうだよ! 何か色々とまーちゃんがやらかしたからツッコみ遅れたけど!」

 

 

「うぉおっ!? な、何?」

 

 

「その髪! 頭! どうして切っちゃってるのあんなに可愛かったのに~~~~~~~! いや、今も十分に可愛いんだけどもっ! 安定のみっちゃんカワユスhshsだけども!」

 

 

 

 hshsって何。しかしそう思う僕を置き去りにしてさっきから一人テンションの上下具合が忙しない篠ノ之は僕の頭をしきりに撫でたり、抱きしめたりするのが忙しいらしい。その都度押し付けられる山田に勝るとも劣らない部位に動悸が激しく乱れる訳だが、ショタなら平気ってかこの野郎。

 

 

 ……というかここ最近僕はちょっと意識し過ぎなのだろうか。自重自重。

 

 

 ともあれ、こうしてメイン人物達に僕の姿を見せる事が出来たし、さらに無用な混乱も招いてしまったけど概ね目標は達せたと思って間違いない筈。

 

 

 

 だからもう、帰っていいよね? このままだと皇燐とかそういうの関係なしに僕の人生が終わる予感がひしひしと感じるのだけど。

 

 

 

「……本当のところ、何かあったの? らいちゃんが散髪を許すとは思えないんだけど?」

 

 

「それはまぁ、そうなんだけどさ。柳崎からも色々と言われたけど、まぁいいじゃん。篠ノ之達には関係ないことだよ」

 

 

「……………へぇ、そうなんだぁ~? へぇ、ふぅん」

 

 

 

 どうしようすっごいジト目。すっごい圧力。総じて言えば、すっごい怖い。

 

 

 その視線から逃げるように視線を彷徨わせて―――――一瞬だけ山田の方を向きかけたけど強制的に逸らして視界には入れなかった。今また刺激してトランスに入らせる訳にはいかない。

 

 

 しかし篠ノ之に疑念を抱かせた以上、長居は無用。僕はそのまま足早に二人から離れて見えなくなったところで全速力で疾走を開始。流石に体力の方も回復してはいるのだが、さっきのは体力というか精神が疲れた。

 

 

 

「(………柔らかかったなぁ………ってええ! ちょっと思考がよからぬ方向に!)」

 

 

 

 学生時代ではこんな事無かったのに、柳崎との相部屋でだいぶ自分の中で異性とかの感覚が摩耗してきたと思っていたのは僕の私見だけで実際はこうも僕は免疫が無かったのか。いやキスに免疫が出来るっていうのもどうかと思うけどさ。

 

 

 今日は役目を果たした事だし、帰ったら存分にちかねちゃんや風子ちゃんで癒されよう。もうすぐ、お見合いも近いからお嬢様と服を選ばなきゃいけないみたいだし……そっちを思わず嬉しく思った自分が悲しくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・

 

 ・・・・・・・

 

 ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「さて湊、いよいよ明日がお見合い『モドキ』の日なんだけど、首尾の方は?」

 

 

「まぁ、言われた通り皆にこの頭を見せてきましたよ。お陰さまでえらい目に遭いましたけど……」

 

 

「ほぅ、それは一体どのような?」

 

 

「……虚ちゃん? 君、そこで僕を追い詰めるようなキャラだったっけ?」

 

 

「いえ、ですが後ろの來蓮さんがどうにも不機嫌なようで」

 

 

「…………」

 

 

 

 

 計画実行犯である四人で極秘裏に集まった休日。

 

 

 一応ぶち壊す予定のお見合いとはいえ、相手は国内有数のご令嬢。その相手と非公式とはいえ顔合わせしなければならないのだから、僕の後見人扱いのお嬢様の顔に泥をつけないためにも僕もそれなりの格好をしなければならない。

 

 

 しかも女装で。さらに正装。僕はきっと、誰かに八つ当たりをしても許されると思うんですけど、どうかな?

 

 

 

「(…ねぇ來蓮、何かあったわけ? 貴女がそこまで臍を曲げるのって珍しいじゃない?)」

 

 

「(別に、何でも)」

 

 

「(そういえばここ数日山田先生がすこぶる調子良いわね)」

 

 

「!」

 

 

「(それに呼応するかのように篠ノ之博士もなんだかテンション高いし)」

 

 

「!?」

 

 

「………要するに、出遅れて焦ってるわけね?」

 

 

「うっさいばーか! 別に、アイツが何かされたぐらいで焦ってなんかいないんだからな! 別に!」

 

 

 

 

「―――――では早速、あちらが盛り上がってるうちに湊さんの衣装を極めましょう」

 

 

「あれ? あ、あれれ? 何か字が違くない? 極めちゃってどうするの?」

 

 

「…女装を極めるという意味では、よろしいのでは?」

 

 

「極めるつもりなんて無いよ!? 虚ちゃんの僕へのイメージ!」

 

 

 

 柳崎の事はここ最近ずっと不機嫌だったから気になってはいたんだけど、お嬢様が相手をしてくれるなら何か理由が分かるかもしれない。虚ちゃんの言葉は正直まだツッコミ足りないけど、着せ替え人形にされる前にとっとと衣装を選んでしまえ。

 

 

 

『湊様湊様。やはりこの国のしきたりに合わせて和装が良いです。むしろ私が見たいです!』

 

 

『みなとにならー、フリフリのドレスも似合うとおもうよ!』

 

 

『ご主人様に似合う………ここは意外性を突いて敢えて水着を推奨するですぅ! マイクロビキニとかもパレオ着用すればノープロブレムですぅ!』

 

 

 

 黙れAI三人娘。特に最後。

 

 

 衣装は全部お嬢様のお古であるが、それがサイズピッタリなあたり自分の体の貧相さに涙が出そうになる。

 

 

 

 学園の外にある更識家別荘にて、虚ちゃんの見立てによる僕のお見合い衣装選別が始まる。

 

 

 

『ではこれなど如何でしょう?』

 

 

『いやお嬢様がこんな衣装着てたの? これタダの巫女服だよ? しかも赤と2Pみたいな緑色して腋がガラ空きだし』

 

 

『では、これは?』

 

 

『ラバースーツはただのネタコスだろうが!?』

 

 

 

 時にボケまくる虚ちゃんにツッコミを入れ、

 

 

 

『ならこれなんてどうかしら湊!』

 

 

『お嬢様! 毎度思うんですがそのネタビデオでしか見ないマイナーな忍者衣装は何ですか!?』

 

 

『露出的にこういうのってお色気路線で攻められると思って………じゃあこれ』

 

 

『ハイレグパイスー!? 念動力なんざねーですよ僕!?』

 

 

 

 お嬢様が中途半端に簪ちゃんの趣味に合わせようとして、結局半目で不評を頂いた衣装を着させられそうになったり、

 

 

 

『………これ着ろ』

 

 

『柳崎さん? あのね、もうだいぶ前からずっとそうだけどそのミニスカポリスも忍者も巫女服も全部含めてお見合いに着て行く服装じゃねーからね?』

 

 

『どうせぶち壊す前提なんだから服装なんてどーでもいいだろ。全身包帯マントとかでもいいだろ』

 

 

『僕どんな変質者!? そんなの罰ゲームでも嫌だわ!』

 

 

 

 何時にも増して不機嫌な柳崎の無理難題を躱わしながらも衣装選びが進んでいき、結果的には可もなく不可も無く無難な線でいこうという虚ちゃんのボケ抜きの台詞で全ては決まった。ならその前のコスプレショーは何なんだと激しく主張したい。

 

 

 ともあれ、着て行く衣装は決まった事だしこれにて一件落着。

 

 

 

 ――――――――――だと思うでしょ? え、全然予想できてた? あ、そう……

 

 

 

「いやぁ、久しぶりに良い仕事したわー。虚」

 

 

「隠しカメラでの撮影は滞りなく、現在メイド部隊からの連絡で静止画動画ともに、最高画質で録画出来たと報告があがっています」

 

 

「流石は我が更識メイド隊。元は簪ちゃんの愛くるし過ぎて溺れちゃうぐらいの可愛さを後世に残す為に設立したけど、湊みたいな逸材も対象に入ったものだから皆の士気が高くて助かるわ」

 

 

「………正直申し上げますと、お嬢様はお金の使いどころを激しく間違っているというか方向性が些か以上に可笑しいと思います」

 

 

「無表情で毒吐くの止めてくれる!? 貴女のそれ結構堪えるの!」

 

 

 

 とりあえずお嬢様に一発拳骨を入れようと思ったけど、柳崎に羽交い絞めにされたためのそれは不発に終わった。僕は! 今の話の真偽を確かめなければならないというのにっ!

 

 

 

「いや、お嬢があんな嘘吐く訳無いだろ」

 

 

「でも! だとしたら尚更その記録を潰さないと! また悪用されたら僕は今度こそ自分を抑えきれる自信が無いんだ!」

 

 

「……いや、私も後で貰う予定だから諦めてくれ」

 

 

「お前もかブルータスぅぅぅぅっぅうぅううう!?」

 

 

 

 手酷い裏切り……もとい、平常運転。柳崎のことだから信頼はしてるけど、それがイコールさっきまでの恥ずかしい映像の流出を許すかと言われたら決してそうじゃない。

 

 

 そうじゃないのに、結局許してしまう道以外無いのだから僕の人生設定はどこか可笑しいと思う。どこかで選択肢でも間違えて難易度ウルトラハードにでも移ってしまわれたのか。何かさっきから自分が何言ってるのか分かんなくなってきた。

 

 

 

 

 ―――――こんな調子で明日のお見合いを乗り切れるのだろうか………明日は少なくとも今日以上に面倒確定してるというのに。

 

 

 

『ファイトですよ湊様。何があっても、私達がついていますので大丈夫ですよ……まだ微調整が済んでいませんが』

 

 

『ぼくならぜんぜんだいじょーぶー! だから何かあったらまたぼくを使ってね!』

 

 

『それならミーもですぅ! ご主人様をいじめるエネミー悉くジェノサイドですぅ!』

 

 

 

 とりあえず、味方三人は確保と。そして風子ちゃんに至っては発想が病気というか物騒なので、これから説教したいと思います。文句は受け付けませんの悪しからず。

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