FILM RED IF 歌姫と麦わらの子 クレド   作:黑米田んぼ

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今回でウタとクレドの親子の物語は一旦終わります。そのため普段なら切ってばらしていって投稿していくでしょうが今回はかなり分厚いですが一話を一万以上書いている人に比べたら軽いでしょうと思うので気楽に読んでいってください。


チャプター14 闇を照らせ太陽よ

「ここは?」

 思わず疑問を浮かべるルフィ。

「あれ?マキノの酒場ってこんな場所じゃなかった?もしかして十年で変わっちゃった?」

 思った方向の反応をしてくれないから説明するウタ。

「いや、そうじゃねぇけどよ。良いのかよ色々と」

 クレドの事ネズキノコで命を削っている事を気にするルフィにウタは返す。

「・・・・・色々と言いたいの二人っきりで」

「・・・・・・そうかよ」

 確かに疑問はあった。12年前なぜシャンクスがウタを置いて行ったのか。何故あんなに勝気のウタがこんな毒キノコで集団自殺をしようとしているのか。すべてではないだろうが吐き出したいなら受け止めたいと思ったルフィであった。

 

「あ、何か飲みたいものある?お酒には詳しくないけど少しは分かるよ」

「酒は好きじゃねぇからジュースにしてくれ」

「分かった」

 飲み物を用意しながらウタは映像電電虫をテーブルの上に置き酒場には似合わないソファーを用意して座る。

 

「おいでよルフィ」

「おう」

 ウタに促されルフィも隣に座る。ルフィが座ると同時に電電虫が映像を映す。

 

「・・・・・これは何時の記憶だ?」

「・・・一年前かな大体そのぐらい」

 映像には恐らくウタが20歳ぐらいクレドが11歳ぐらいだろうか二人で海辺で遊んでいる光景だ。

 

「楽しそうだな」

 遊ぶ二人の姿はとても明るく見ている者たちの心を喜ばせるだろう。

「うん、あの頃は配信も調子が良くてみんなも笑顔だったから私も気持ち良かったよ。クレドは私がみんなのせいでルフィを嫌っちゃうんじゃないかって嫌がっていたけどね」

「・・・・・そうかよ」

 再開して自分が海賊になったと言った時ウタは海賊を辞めろと言った。その時のルフィの心情は大きく揺れた。

 海賊の楽しさを海賊と言う自由の道を教えてくれたウタが何でそんな事を言うんだと。だがその後ゴードンから聞かされた父シャンクスの手痛い裏切りに12年の孤独の子育て生活はウタであっても辛いのだろう。そんな環境で電電虫を通して伝えられる映像と当事者たちの嘆きの声で出来上がった救世主UTAを作り上げてしまうこと理解は出来た。そして同じように誰かの一方的な言葉だけで変えられていくウタをクレドは母親がどこか遠くへ行ってしまわないか怖くて仕方が無いのだろうと言う事も。

 

『お母さん!!ちょっとあっち行ってくる!!』

 クレドが城の方に戻っていく。

「今思うとホント良かった。アレをクレドに見られたら私は死のうとしてもおかしくなかった」

「アレ?」

「・・・・・直ぐに分かるよ」

 

『・・・・・あれ?何あれ』

 映像には海岸を歩いているウタの姿が映っている。

『映像電電虫?また流れて来たんだ。あの子とは違うなぁ・・・』

 流れ着いた今までウタが使っていたSSGの特殊電電虫ではなく一般に流通している通常種の映像などが記録出来る映像電電虫を弄っているウタ。

 

「ルフィ、私を・・・嫌わないで・・・お願い」

「何でお前を嫌わないといけないんだよ」

 どんどんと顔が暗くなるウタにルフィは更に異常を感じた。その疑問をウタが答える間もなくその音がルフィの耳に届く。

 

《この映像を見ている者に告げる!!・・・あのウタと言う少女は・・・・危険だ!!・・・彼女の歌は・・・・世界を滅ぼす!!!》

 

「―――――――何言ってるんだこいつ」

 その言葉にルフィに驚愕と困惑をもたらした。

 

 

 

「はぁ、はぁ・・・はぁはぁ・・・こ、ここだよねステージ」

 一方ウタワールドから追い出されたクレドはウタに再び会うために彼女がいるエレジア野外ステージに駆けだしていた。

「お母さん」

 再び歩き出そうとするクレド・・・しかし。

 

――――――UTAに近づくな海賊のガキが!!

 

「あ、・・・ぁぁっ・・・」

 足が固まる。溶けた蝋のようにクレドの足は地面から離れられなくなった。

 

「・・・・・怖い・・・怖いよぉ・・・お母さんっ」

 暴言、暴力。先ほどの恐怖がクレドの足を縫い付ける。心も体もまだまだ成長途中誰かが支えて上げなければこれ以上前に進むことも出来ない。

 

「・・・・・お母さん・・・お母さん!!」

 ただただその場で泣き続けるクレド。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁんんっ!!・・・お母さん!!・・・・お母さん!!!」

 泣き続けるクレド彼女以外誰も居ないその場所に。

 

 

 

 

―――――やれやれ、ルフィに似て泣き虫な奴だ。

「・・・・・え?」

 誰かの声が消える気がした。

「だれ?誰なの?」

 その言葉に答える者はいない。

 

――――――ホラ行きな、お袋の元に行きたいんだろう?心配するな、大丈夫だ。ルフィの仲間がお前を守ってくれる。

 クレドの背中は誰かの温かい手で押されたような気がした。

 

「―――――ほのお?」

 その声にクレドはメラメラと燃える炎のような温かさを感じた。

 

「・・・・・行ってきます」

―――――おう、風邪ひくなよ。

 その声に勇気付けられクレドはウタのいるステージに向かって再び歩み出した。

 

 

 

 

「―――――そう、これが真実。12年前エレジアで起こった惨劇その全貌」

 一方ルフィとウタはウタの記憶を見ていた。

 映像には巨大なピエロのような化け物。エレジアに住まう古き魔王トットムジカがエレジアを滅ぼす姿が映されていた。

《俺達の娘を返せこの化け物がァ!!!》

 エレジアを蹂躙するトットムジカに若き日の隻腕ではないシャンクスが赤髪海賊団が挑みかかる。

 されどその魔王は不条理の不死身、条件を満たさない赤髪海賊団の攻撃は届かない。

 覇気を纏った剛剣も銃弾も魔王には届かない。当時10億の懸賞金を持つシャンクスでさえもかの魔王には叶わないのだった。

 

「なんだよコイツは」

「トットムジカ、このエレジアの地下に封じられている楽譜のおばけ。私のウタウタの実で呼ばれる恐ろしい魔王」

「何でこいつが現れたんだよ」

 ルフィの一言に元々暗かったウタの表情は更に暗くなった。

「・・・・・・・・・私が悪いんだよ」

「ウタ?」

「・・・・・・・私が・・・呼んだんだよ・・・この化け物を―――私が!殺したんだ!!」

「おい、ウタ落ち着け!!聞いてやるから説明してくれ!」

 感情的になるウタをルフィは必死に慰める。泣きながらウタは当時の事を離し始める。

 

「12年前、エレジアに着いた私たちはエレジアの皆に歓迎された。私はエレジアの音楽を存分に楽しんだしそこに居たいって思っていたよ。・・・でもね」

――――ウタさえよかったらエレジアで歌手になるために居たらどうだ?

「シャンクスにエレジアに留まるかって聞かれて私はシャンクスと居たいって言ったんだ。・・・その直ぐだったこの楽譜が目に留まった」

 ウタはトットムジカの楽譜をルフィに見せる。

 

「あの日の夜ゴードンは私にエレジアの音楽を沢山覚えていってほしいって沢山の歌を歌わせてくれてその歌を国中に響かせてくれたんだ。そのせいなのか魔王だからなのかな私の歌に釣られて何処からかトットムジカの楽譜は私の前に現れた。その楽譜に惹かれて私は歌っちゃった。その結果がこれ」

 燃える国、死にゆく人々。そのエレジアの光景はまさに地獄絵図。

 

―――――これこそが12年前のエレジア壊滅の全容。魔王を顕現させる力を持っていただけの無辜の少女を利用した卑劣な魔王の虐殺劇。

 

「こんなひどい事をしたのに私は十年以上も私の罪を隠してかばったシャンクスを赤髪海賊団を恨み続けたんだ!!」

 涙を流しながらウタはルフィに思いをぶつける。

 

「全て知った時は何もかも嫌になった!!こんな事をしたのに皆は私を辛い現実から救ってくれる救世主だって言っていて何も言えないんだよ。もう、もう私は私の歌は人を幸せになんか出来ないのに!!」

「―――――だからこの事件を起こしたのか?」

「・・・・・そうだよ、前からずっと私の歌だけ聞いていられる世界に居たいって声は多かったからそのために寝ずに死ねる方法を探してエレジアの図書館でネズキノコを知って皆をウタワールドに連れて行ってネズキノコで死んでそれをウタワールドを永遠にする計画を立てた。ルフィも連れていきたいから沢山の島に新聞を配ることが出来るっていうモルガンズに招待状を渡したんだよ」

「・・・・・ああ、そうだな」

 

 ルフィがここに来るきっかけ。和の国に届けられた招待状。

「・・・・・ん?何だよこれ?」

「これってプリンセスウタのライブ招待状じゃねぇか!!」

「んぁ?ウソップ誰だよそれ」

「世界的人気な歌姫だよ。やべぇぞこれ行きてぇ!!なぁ、ナミに頼んで行こうぜエレジア」

「別にどうでも・・・・・ん?」

「どうしたんだよそれウタのマークだぞ」

「・・・・・なぁ、ナミ此処にい来たんだけどよ」

「おっ、ルフィの奴なんか妙に乗り気だ」

「どうしたんだろうなぁルフィ?」

「知らねぇよ。楽しみだよなぁチョッパー!」

「おう、ウタのライブ楽しみだよな!!」

 

「―――――あのマークちゃんと使ってくれたんだな」

「うん、・・・大事なものだかね」

 ウタの歌姫としてのシンボルマーク。それは幼いルフィが書いた下手糞なシャンクスの麦わら帽子。

 

「―――――なぁ、ウタ」

「何?」

 ルフィはウタからトットムジカの楽譜を奪い取る。

「ちょっと・・・何を!?」

「―――――ゴムゴムの火拳銃!!」

 ルフィはトットムジカの楽譜をゴムゴムの火拳銃で消し飛ばしてしまう。

「何をしているのウタワールドの楽譜何て幾らでも・・・・・」

「―――――なぁ、ウタ」

 ルフィはウタを抱き寄せる。

「へ!?ちょっとルフィなによ!?」

 突然の展開に困惑するウタ。

 

「・・・俺さ、あの映像見てもお前の辛さは全部理解する事が出来ねぇんだ」

「・・・・・うん、分かっている」

「けどよ、俺はウタと一緒にいてぇ」

「ッ・・・でも・・・私・・・沢山の人を・・・」

「しししし、もう俺は30億の大海賊だぞ」

「それは・・・」

「―――――ウタ」

「へっ!?」

「お前が死にてぇって思っても逃げ出してぇって思っても良いんだ。お前の気持ちも言葉も俺のそばで言え全部受け止めてやるからさ」

「ルフィ・・・」

 優しい声で囁かれて頬を赤らめるウタ。

「俺のそばに居てくれ。お前がどんなに逃げたくても、どんなに苦しくても俺はお前の味方でいたい」

「・・・・・」

「・・・俺じゃあダメか?」

「・・・・・良いの?」

「当たり前だ」

 ウタは見る手配書でしか見れなかった幼馴染の顔、まだまだ若く子供っぽいがその目は見果てぬ未来に思いをはせる海の男の目をしていた。

 

 

 

 

「眠っている奴らが起きてゆく」

 一方現実世界では赤髪海賊団がウタを囲んでウタワールドから解放されていく人たちを見守っていた。

 

――――こ、ここは?

――――あれは赤髪海賊団!?何で!?

――――おい、麦わらの一味もいるぞ!?

――――ふわぁ~~良く寝た・・・エッ!?――――――

――――ていうかUTAが海賊たちに囲まれている!?

 

「ウタお前」

 シャンクスがウタに問う。

「・・・・・もう、げほっ・・・い、良いの・・・もう、皆は私の新時代は要らないようだから」

「・・・・・・・・・」

 何も言えないシャンクス。新時代を次代に渡すために。その運命の運び屋として時には調停者として戦ってきた男の苦悶にも見える顔を娘に見せないようにボロボロのウタの背中を支えてあげる。

 

「ウタ。これを飲むんだ解毒剤だ」

 ホンゴウがネズキノコの解毒剤をウタに渡す。

「・・・・・」

「ウタ!早くするんだ!!」

 既にウタの体にはネズキノコの毒で満たされて何時毒で死なないかで心配する赤髪海賊団の面々。

 

「ここは・・・現実世界か」

 ウタを心配する赤髪海賊団を尻目に麦わらの一味が次々と目を覚ます。

「ああああぁぁぁっ!!親父ぃ!!」

「げぇ!?う、ウソップ!!?」

 予想外の再開に仰天してしまうヤソップ親子。

 

「ウソップ悪いが親子喧嘩は後だ。ルフィが起きねぇ」

 誰もがウタワールドから解放されているのにルフィだけは未だに眠っていた。

 

「・・・・・ウタお前まさか」

 まさかルフィと心中するつもりかと嫌な予感をするシャンクス慌てて未来視の見分色の覇気を使おうとするが。

「・・・・・それは違う、クレドを置いてけないよ」

 解毒剤の蓋を開けるウタ。

 

「―――――くっ、まだ痛い。状況は?」

「・・・・・どうやら」

「もうじき終わるようだね~」

 モモンガ、藤虎、黄猿。ルフィやシャンクスに倒された海軍もまた意識を取りもどし始めていた。

 

「お母さん!!」

「・・・クレ・・・ド・・・」

 会場にやって来たクレドにウタが反応する。

 

「あの子がお頭のお孫さんですか」

「・・・ああ、血のつながらない俺の孫なんだろうな」

 幼いウタに似た子供。赤髪海賊団の孫とも言うべき少女クレド。その姿をその目に焼き付けるシャンクス達。

 

「だい・・じょう・・・ぶ・・・お母さん、ちょっと・・・疲れたから・・・お昼寝・・・するね」

「本当!?嘘じゃないよね!ちゃんと起きるよね。また一緒に歌おう!!」

「うん・・・ちゃんと起きるからクレドを・・・一人にしたくないよ・・・置いてかれるのは死ぬより辛いから・・・ほら、指切りしよう」

「うん!指切りげんまん」

「うそ・・・ついたら・・・ハリセンボンの・・・ます」

「指切った!!」

 

「あれが麦わらの子供ねぇ」

「?麦わらに子供?何の事です?」

「わっしがこっちに来る途中に見分色で聞こえて来たんだよね。歌姫ウタと麦わらのルフィの間にはこどもがいるってねぇ~危うく木にぶつかるところだったよロギアでよかったね~~」

「それは・・・どんな姿をしているのでしょうね。あっしには見えなくって」

「短い白髪だね~顔は母親にだね~」

「はぁ」

 

 野外ステージのど真ん中で必死に母親を励ます子供の光景。どの勢力もただ見つめるだけであり海軍でさえ何も言えない。

 

「・・・・・ねぇ、シャンクス。・・・私、シャンクスの子供で・・・良かったのかな・・・」

 まだ話足りないのかウタはシャンクスに問う。

「ああ、あの日海賊船から分捕った宝箱には最高の宝が入っていた。・・・俺の元に来てくれてありがとうウタ」

「・・・・・よかった」

 その言葉を聞きウタは解毒剤を口に近づける。

 

――――――そして、時を同じとして。

「ねぇ、ルフィ。寝る前のキスをしても良い?」

「・・・ああ、いいぜ」

 抱き合うルフィとウタ。互いの体を離さないかのように腕を巻き付けゆっくりと互いの顔を近づける。

 

「――――――ウタ」

「――――――ルフィ」

 12年前何も知らなかった大人たちの真似事とは違う。成長した少年少女は静かに唇を重ねる。

「「――――――――」」

 欲望のままに思いをぶつけ合うように絡み合うのではなくキスした二人はそのままお互いの愛を確認しあうように唇を重ね続ける。

(―――――)

 その中でルフィは思いだした事があった。12年前、過ちを犯したその後の話。

 

―――――これもふーふのすることなんかな。

―――――なんのはなし?

―――――まえにウタが歌ってねていた時にきになって鼻つついていたらマキノがよぉーまるでふーふだってからかってきてよー。

―――――なによルフィ、わたしの鼻をつついていたの?

―――――げっ!?・・・そ、それはよぉー・・・

 

 

 

 

 そして、確認を確かめ終え二人は唇を離す。

「お休みシャンクス/ルフィ」

「「ああ、ゆっくり休んでくれウタ」」

 満足したウタは現実世界とウタワールドにいるシャンクスとルフィに一言言って解毒剤を飲む。

 

「・・・・・すぅ」

 満たされたような顔をしながら寝息を立てるウタ。

「・・・・・お母さん」

「心配するな麦わら屋の娘薬を飲んだんだこれ以上悪くはならないさ」

 心配するクレド。それを諭すかのようにローがやって来る。

 

「トラ男俺達でウタの様子を確認するぞ!」

 チョッパーも近づいてくる。

「・・・・・まぁ、いいさ。子供は親がいた方がいいんだ」

 複雑な表情をしながらルームを展開しようとするロー。

 

「―――――悪いけど世界を滅ぼそうとした犯罪者を逃すことは出来ないんだよ」

 大将黄猿がやって来る。

『!!』

 

 ウタがネズキノコの解毒剤を飲み眠りについた事で事件が終幕を迎えた・・・のはルフィ達海賊側の話である。

「・・・・・正気か黄猿?」

 思わずシャンクスが黄猿に問う。実力は身に染みて分っているはずなのに。

「否定しないよ。けどねぇ、わっしらにも辞められる理由が無いんだよ」

 そう、海軍にとって世界を崩壊しかけたウタ、並びに海賊を逃す理由は無い。ただでさえ天竜人やらクロスギルド、世界会議で革命軍に引っ掻き回されて世界の秩序が下がっている今見逃すための理由が海軍に無いのだ。

 

「下がってろクレド」

 ウタとクレドをかばうようにゾロは3刀流で立つ。同じように麦わらの一味はルフィを抱えたり構えたりと赤髪海賊団、ロー共々徹底抗戦の構えをとっている。

 

「間違っても子供を傷つけないようにね~キレたガープ中将に闇討ちされたいならわっしは構わないけどね~」

 両陣営がぶつかる――――――かに思えた。

 

「―――――そこまでだ!!」

 それを止める声がステージに響く。

「カタクリお兄ちゃん!!」

 ブリュレはその声が兄シャーロット・カタクリだと気づき声をあげる。

「悪いが黄猿このまま撤退してもらえないか。これ以上市民に血を流す可能性を減らした方が良いと俺は思うが」

 そう提案するカタクリ。

 

「しかしねぇ、そんな要求を呑むわけないでしょうが」

 いや無理だろと切り伏せる黄猿。

 

「ああ、分かっている。だがこれを見ても同じことが言えるか?」

 カタクリがとあるものを海軍に見せつける。

「だぇ~~」

 そこにはカタクリにボコられたチャルロスがいた。好物のアイスクリームにも似た三段たんこぶを頭に乗せてモチモチの実でミイラみたいに拘束されていた。

 

「チャルロス聖!?」

「あちゃぁ~~」

 モモンガも黄猿も天竜人が人質になっていたら抵抗出来ない詰みだ。

「引きやしょう、市民の被害が出ます。それともあの海賊に隕石でも落としましょうか?」

「そうだね諦めようか。・・・ただ」

 シャンクスの方に向く黄猿。

「SSGの特殊電電虫とトットムジカの楽譜で手を打たせてもらおう。良いだろう赤髪~?」

 そう問う黄猿それに対してシャンクスは。

 

「―――――分かった。それで手を打とう」

 了承した。

 

「むっ、ルフィが起き出したぞ」

 ルフィを担いでいたジンベエがルフィの目覚めに気づいた。

「ルフィ、目が覚めたか?」

「ああ、わりぃジンベエ下ろしてくれ」

「ああ、分かった」

 目を擦りながらルフィは周りを見てその人影に気づく。

 

「―――――シャンクス」

「・・・・・ルフィか」

 12年ぶりにシャンクスと再会したルフィの頭には再開よりも12年前の約束の方に意識が向けられていた。

 

――――――やくそくね、ルフィがいつかおおきくなってりっぱな海賊になってシャンクスにも勝ったらケッコンしてあげる!




親子の物語が終わったなら次はどの物語が始まると思いますか。完結までまだありますが今年の夏で完結するようにしたいと思いますので応援コメント等お待ちしております。
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