FILM RED IF 歌姫と麦わらの子 クレド   作:黑米田んぼ

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何とか8月6日までに間に合わせました。話を確認したら多分終わるのは9月頃になるんだろうなと苦笑していますが最後までお付き合いくださいませ。


チャプター16 宿命の対決赤髪のシャンクス対麦わらのルフィ前編

「―――――始まったな」

 衝突する覇王色による天割りから始まるルフィとシャンクスの激突を見てベン・ベックマンは呟いた。

「すごい激突です。ルフィさんがあんな事を出来るなんて」

 激闘を見ようと集まっていた海賊たちと同じように混ざっていたコビーも呟いた。

「ああ、俺との戦いの後麦わらは更に成長を遂げたようだな」

「ママが他の四皇と戦った時に現れるような光景を起こしているわ」

 同じようにビックマム海賊団も呟く。

「あれは覇王色なのか?」

「なのだろうだが・・・覇王色は纏えるのか」

 その光景をサンジは疑問を持ちそれにカタクリが相槌を打つ。

「・・・・・」

 周りの海賊たちが騒いでいるのを尻目にゾロは無言で二人の戦いを見ていた。

 覇王色を纏うと言う御業ワノの国でゾロの身に起こった自分閻魔による覇王色の覚醒など考える事は多い。・・・・・だがそれよりもゾロにとっては自身の目標世界最高の剣士になる目標である鷹の目、ジュラキュール・ミホークとライバルだったシャンクスを通していずれぶつかるミホークへの参考にそして、自身の船長の戦いを見届けるためにその目を離すことは出来ない。

 

 そして二人の四皇の戦いを見届けるのはエレジアに残った者たちだけではなかった。

「おーおー、ハデにおっぱじめやがったな」

 ウタのライブという一大イベントは権力者にとっても興味深いものがあるため隠し撮りする者もいるだろう。そして、派手が大好きで無駄に高い技術を持つ者を傘下に入れているバギーにとってはライバルとなる二人のその激闘は自身が憧れ目指したロジャーと同じ海賊王の称号を手に入れる近道にもなると。

「ハデに賭けようぜ!!俺はシャンクスにハデに一万ベリー!!」

 バカ騒ぎを更に盛り上げようとバギーは二人の激闘を賭けの材料とした。

「・・・・・同じく赤髪に一万」

 場に酔ったのかそうミホークも呟く。それにつれられ他の海賊たちがぞろぞろと賭け金を出し始める。

「クロちゃんはどうするんだい?」

 空気に乗せられついついクロコダイルに話しかけるバギー・・・すると。

「・・・・・・・・・・・麦わらに二万ベリーだ」

 クロコダイルも賭け金を出す。

「おやおや、糞ゴムなんかに賭けちゃって・・・・・まぁ、良いか!ハデに盛り上がってるしな!!」

 そして多くの者たちは二人の四皇の激闘に魅入られる。

 

「ウォォォォォォォォォッッッッ!!」

 雄たけびを上げ手足に武装色の覇気を纏い見分色の覇気を研ぎ澄ましルフィはシャンクスに挑む。どのような理由であれ相手はルフィにとって海賊王の前に果たすべき目標そのものクロスギルド、ビッグマムそして黒ひげを倒してから挑みたかった存在全身全霊で挑まなければ勝てないし意味が無い。

「ゴムゴムの~~~戦斧!!」

 高く伸ばされた足から放つかかと落としがシャンクスに迫る。・・・だが。

「遅い」

 冷静に数歩歩くだけでシャンクスは戦斧の射程範囲を躱して見せた。

「ゴムゴムの・・・暴風雨!!」

 ゴムゴムの戦斧の衝撃で吹き荒れる砂嵐を目くらましにして回転しながら拳骨のガトリングを放つ。

「・・・・・」

 しかし、隙が多いからかシャンクスは僅かな体の動きで暴風雨を避けきって見せた。

「ギア2!―――ゴムゴムのJET銃乱打!!」

 ならば更にギアを上げ連打で押し切ろうとしたが・・・

 

「―――――っ、あぶねぇ!」

 スピードの上がった拳の連撃をさばき切り一瞬でシャンクスは消えた。ルフィは見分色でシャンクスの気配が背後にあると気づきしゃがむ。直後にルフィの頭があった場所に愛刀グリフォンでの風切り音が響く。

 

「へへっ、やっぱシャンクスはすげぇや」

「当たり前だ。俺は今や四皇最古参だぞそこらの小物に使うような技が俺に通じると思っていたのか?」

 ―――――ギリィッ。エレジアに居る者たちには聞こえない映像向こう側に居るルフィに敗れた敗北者達の歯ぎしりの音が響く。

 

「そうかよ、でもよ。俺の十二年の頑張りの成果見ててくれよシャンクス!!」

 ギア2で身体能力が上がった上でCP9ブルーノから盗み得た六式の一つ剃でシャンクスに迫るルフィ。

「勿論だ簡単に倒れるなよルフィ!!」

 中将でさえ目に捕らえるのが難しいルフィのスピードをシャンクスは見切り後の先を取りながらグリフォンを振り下ろす。

「ッ!ゴムゴムの銃!!」

 グリフォンの腹を武装色で纏った拳で弾きすぐさまルフィはシャンクスにもう片方の手でゴムゴムの銃を放つ。

「フッ、昔教えたよなピストルを抜いたなら命を賭けろよと」

 ピストルは外れ無防備に伸びた腕にシャンクスはグリフォンを振り下ろそうとする。

「ッ―――!」

 グリフォンが腕に届く前にルフィは伸ばした腕を急いで戻しながら剣の間合いに入らないように腕を動かしシャンクスに距離を取る。

 

「シシシどうよシャンクス?」

「―――――このぐらいはやってもらわないとな」

 漆黒の手と剣を構えながら両者は再び間合いを取る。自身が勝つ未来を呼ぶこむために集中力を回復させるためのインターバルを。

 

「―――――すごい。ルフィさんはあんなにも強くなっているなんて」

 決闘を麦わらの一味と共に見守っていたコビーは改めて今見ている戦いのレベルの高さを理解する。

 ハイレベルの足さばきと技の攻防両者能力者と非能力者の違いがあるがその戦闘スタイルは同じ覇気をメインとした接近戦が主である。

(・・・・・それだけじゃないルフィさんのあの戦い方)

 拳の握り方豪快でワイルドな戦い方をする人間をコビーは良く知っている。コビーの師にして上官でありルフィの祖父モンキー・D・ガープに似ている。恐らく体術は教わっていないはずなのにその血か英雄の戦い方は確かに受け継がれていた

「流石にやるな麦わら」

 ビッグマム海賊団幹部シャーロット・カタクリも二人の四皇の戦いに思わず唸る。

「・・・・・だが、どうにも気になる」

「え?ゾロさん何か気になる事がありますか?」

 ゾロが困惑しているのをコビーは質問する。

「あの二人の戦いはただの見分色の覇気を使って戦っているような感じじゃない。まるで・・・なんって言うんだろうな・・・」

「先の先を何度も見ながら一手を打っている詰将棋のような気分になるか?」

 ゾロの違和感をカタクリが答える。

「・・・そうだ。そんな感じだ」

「その答えは簡単だ。あの二人は未来視の見分色で戦っているからだ」

 そしてカタクリはその答えを言う。

「未来視の見分色の覇気ですか!?そんな事が出来るんですか!!?」

 コビーからすれば見分色の覇気でそこまで出来るのかと驚愕する。

「個人差もあるが見分色を極めればそう言った未来も見えてくる。未来視同士の戦いはまさに相手の未来よりも先の未来を見ることが重要になる。・・・そして」

「それだけの見分色の覇気を制御する集中力も体力も必要となるですか」

「そのとうりだ海兵。正直俺でも見えきれない程に複雑に入れ込んでいる。これはそう言う戦いだ」

 コビーの未来視の見分色の弱点にカタクリは正解だと答える。

「動くな」

「ああ、動く」

 ルフィとシャンクスが動きが変わり更なるステージへと二人は歩みを進める。

 

「「ウォォォォォォォォォッッッッ!!」」

 見分色の覇気を持たない者には付いてこれない程に高いレベルの戦いが繰り広げていた。

「くっ、・・・ハァッ!シャンクスゥゥゥゥッッッ!!」

 未来視の見分色で常に相手より一手先を見続けながら相手の集中力を削っていく戦い。ルフィは切りかかって来るグリフォンを武装色で黒化した黒腕で弾きながらシャンクスに一撃を決めるために拳を撃ち込むがシャンクスも同じように迫りくる黒腕を躱していく。

「ッ!・・・うぉっ!?・・・うわぁっ!?」

 迫りくるグリフォンの縦切りを避けたかと思いきや剣を持つ手で武装色のジャブを打ち、溜まらずルフィは死角である隻腕の方に逃げようとして待ち構えていた回し蹴りをもろに食らい吹っ飛ばされる。

 距離を離したルフィに向かってシャンクスは飛ぶ斬撃放ち処理しきるギリギリのタイミングを見計らって大振りの横なぎを上半身と下半身を両断するのではないかと思う勢いで放つが未来視で察知したルフィは剃で回避する。

 シャンクスは実直な剛剣で切りかかって来ると思いきや柔軟にルフィの選択肢を削っていく軟剣の二通りで攻めて来る。そのシャンクスの連撃をルフィはこの二年間で積み重ねた戦いの経験と未来視で潜り抜けていく。

 

(・・・・・ふっ、流石にやるな)

 戦いながらシャンクスはルフィの成長を認めていた。

 三種の覇気を極めハイレベルの体術にヒトヒトの実幻獣種モデルニカの能力を極限まで使いこなす今のルフィを味わいながらシャンクスは幼いルフィとウタの思い出を思いだしていた。

(認めるさお前はあの頃のガキじゃない。間違いなくお前は立派な大海賊だ・・・・・だからこそ今回の戦いは遠慮はしないぞルフィ)

 俺から娘から処女を奪ったツケは払ってもらおうぞと相変わらず大人げないシャンクスであった。

 

「―――――空気が変わるぞ。麦わらが一撃を入れて流れが変わる」

 未来視で見えた未来を口ずさむカタクリ。

「本当かよ!?」

「マジか!?」

「おいおい、カイドウの次は赤髪か!?」

 四皇最高幹部の一言は周りの者たちをざわつかせる。この場に居る者の中でもっともルフィとシャンクスの実力を知っている男の言葉は下手な強者よりも信憑性を持たせる。―――――だが。

「―――――それはどうだろうな」

 とベックマンは呟いた。

 

(――――もうちょっとだ)

 打ち合う中でルフィはシャンクスの隙を見定めていた。シャンクスは同じ四皇のカイドウやビッグマムのように生まれ持った規格外の体力とフィジカル、悪魔の実で戦うのではなく技巧と莫大な覇気を使い分けて打ち合う正しく海賊王ゴール・D・ロジャーの後継者。

 だからこそルフィは待っていた一撃で態勢を崩せるその時を。

「ゴムゴムのJETピストル!!」

 未来視で見えた最高のタイミングで流桜による見えない覇気の籠手を纏いシャンクスの持つグリフォンを大きく弾かせる。

「ッ!?」

 流石のシャンクスもこの展開に思わず驚愕するような声をあげる。

 

「今だァッ!!ゴムゴムの―――――灰熊銃(グリズリー・マグナム)!!」

 最高のタイミングで放つ威力の高い一撃直撃すればその後の戦いに大きく作用する楔となれる一撃。

 

 

 

 

 

 

「―――――未来視の破り方をお前に教える」

 シャンクスの一言が全てを打ち砕く。

 

(――――――は?)

 ルフィを始めとするエレジアに集まった見分色使い達の見分色のレーダーからシャンクスの姿がぽっかりと消える。

(―――――マズ)

 どんな理由であろうと戦いの前で思考を停めてはいけない。いけないはずなのに想定外の方法で見分色を破られたルフィにはどうしよも無い思考の停止を起こしていた。

 そして、それを見逃さない黒刀の一撃がルフィに迫る。




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