FILM RED IF 歌姫と麦わらの子 クレド   作:黑米田んぼ

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結構難産でしたやっぱり小説版買おうかな。
時系列に関してはパラレルとしてある程度多めに見てもらえれば幸いです。
映画ではルフィは五番目の皇帝ですが上の人間からは四皇扱いですしこれからコビーがハンコックに攻め込んだりバギーが四皇になっているのにビックマムが普通に居たりするんです。そこら辺はそう言った世界線と思っていただけると幸いです。


2022/30
一部文章の訂正並びにクレドの一人称を私→わたしに変更。


チャプター2 動き出す父と子の時間

「マ~ンマママ~とんでもないことを知っちゃったねぇ。まさか麦わらにガキがいるなんてねぇ。それも赤髪の娘と!」

 ビッグマムの海賊船でビッグマムは電伝虫の映像を見て笑っていた。

「確かに驚いたよねペロリン♪オーブンとブリュレが捕まってなければ同情してたけど・・・」

 高笑いするビッグマムを尻目にシャーロット家長男ペロスペローは何とも言えない表情をしていた。

 新たな嵐の中心人物麦わらと歌姫の子。父親を知らない子供の多い自分の弟妹を思うと何とも言えない気持ちになるがウタを捕えようとして捕まった弟と妹が会場に居るために海賊団として兄としての気持ちの板挟みになる。

 救援に向かうためにエレジアに向かおうとするカタクリを見ながら麦わらに若干同情する。・・・飴玉ぐらいの大きさぐらい。

 

 

 

 

「―――――これはどういう事だバギー?」

「しっ、知らねぇよ!糞ゴムにガキが居るなんて知らねぇよ!シャンクスに娘が居る事を知ったのもついさっきだ!!」

「・・・赤髪に娘がいるのは知っていた昔顔を見たことがある」

「噓でしょミホっちゃん!?」

 クロスギルドのアジトでバギー、クロコダイル、ミホークもまた電伝虫でウタとクレドの存在を知った。

 唖然とするバギーに表情は変わらないがピクリと眉毛を動かすミホークとバギーに詰め寄るクロコダイル。

 他のクロスギルドの多くのメンバーも驚いていてザワザワと騒ぎ始める。

「まじかぁ・・・いやまぁ、二年前までシャンクスとは会ってなかったけどさぁ。娘がいるなら自慢しに来てくれても良いじゃなぇかよぉ。糞ゴムと子供までこさせえるまで許すなんてよぉ」

 予想外にショックだったのか珍しく萎れているバギーだがオッサン二人は普通にスルーされている。

 

 

 

「ガァァァァァァァァァプ!!貴様ぁッ!孫に何て教育しているんだァッ!!」

「何言っているんじゃセンゴク。ワシだってルフィが子供を作っていたなんて知らんかったんわいワシだって被害者じゃ」

「遊びで小さい頃に子作りしている時点で子育て失敗しているじゃないか!!ドラゴンと言いどんな環境で子供を育ててたんだ貴様は!!」

 海軍本部でガープとセンゴクは歌姫の現場を確認するために電伝虫を見ていた二人はウタの衝撃の告白に旧時代の英雄たちもまた唖然としていた。

「・・・まったくあの歌姫と子供に危害が加えられたら四皇二人が手を上げる羽目になるのか」

「そうじゃのう厄介じゃ。まぁ、これが終わったらワシは孫に本気で拳骨を落とすだけじゃがな」

「勝手にしろ、こっちに迷惑を持ってくるな私はもう元帥じゃないんだ。迷惑はサカズキにでも持っていけ」

「わハハハこれでワシは曾じいちゃんじゃわい」

 

 

 

 

「アッハハハハハハハハ!!何だこれは最高過ぎる!おい!ライブ会場にいる奴にUTAと麦わらから目を逸らすなって伝えろ!特大スクープだ!海賊嫌いのUTAに愛娘が居た!父親は四皇麦わらのルフィ!!その上UTAは赤髪のシャンクスの娘!こんなの最高だアッハハハハハ!!」

 モルガンズ本社でモルガンズは爆笑していた。

「いやはや、UTAから麦わらに特等席のチケットを贈りたいから協力してほしいってオイオイ何をする気だよ?って聞きたかったが我慢出来て幸いだったなおかげで最高のスクープになったな!!!」

・・・・・なお、現場にいる記者に連絡しても連絡が帰って来ずその後記者がウタワールドに入り込んでさまざまな特大ネタが撮れなかった事が発覚して若干凹むモルガンズであった。

 

 

 

 

 

「―――――ルフィ」

 ルルシアへ向かう船の中。サボもまたライブを映像電伝虫で見ていた。

「俺は信じているぞ。なぁ、エースお前もそうだよな俺たちの弟がそんな奴じゃないって」

 サボの手の中で炎が一瞬広がった気がした。

 

 

 

 

「――――――まさか麦わらに子供がいたとは」

「それも赤髪の娘とな」

 レッドライン、マリージョア。世界のごく潰し天竜人が住むその地で世界の政治の中心人物五老星は映像電伝虫の映像を見ている。

「もし、あの娘が赤髪の実の娘だとしたら」

「最悪だ!フィガーランドとDの一族の子などあってはならん!」

「だが、あの子供に手を出せば四皇二人を敵に回すぞ」

「それを含めてこの状況は最悪だ。あの場であの三人を抹殺できるとは思えない」

「・・・・・だがあの子供によって麦わらが海賊を止めれば」

「覚醒したモデルニカの能力者が身動きが取れなくなるか・・・そうなれば良いがな」

「難しいだろうな子供一つで全てを捨てれるほど麦わらの立場は良くはない」

「我々からすれば麦わらが大人しくなるなら喜ばしいが・・・」

「他の海賊は間違いなく狙う。あの黒ひげやクロスギルドが麦わらの弱点を放っておくわけにはいかない。あの母子は赤髪の弱点でもあるからな」

「どの道ウタによる世界転覆計画を止めなければならない。今は見守ろう」

 

 

 

「ワー!ワー!ワー!ワー!ワー!ワー!ルフィ先輩とウタ様が夫婦!?子供まで!?最高だべ~~っ!」

突然のハプニングに嬉しさのあまりに発狂しているバルトロメオ。

「そんな・・・ルフィさん・・・」

「おい、コビー?」

 唖然としているコビーとコビーに困惑しているヘルメッポ。

 

「―――――麦わら屋、正気か」

 そして呆れた顔をするトラファルガー・D・ワーテル・ロー。

「見た目からして10代手前ウタの言葉が真実ならウタが身ごもったのは9歳頃。そんな頃に妊娠していたなら体がどうなるか分からねぇ」

 流石に呆れてものも言えねぇとローはルフィとウタに注目する。

 

 

 

 

「―――――」

「おい、ルフィ!?」

「随分とビックリしているわね」

「無理もねぇぜ俺たちだってこんなこんなにビックリしているんだぜ。当事者であるウチの船長からすればとんでもない仰天ニュースだぜ」

 唖然としているルフィを現実に戻そうと奮闘している一味。

 

「・・・・・お母さん」

「なぁに、クレド?」

「この人がわたしのお父さん?」

 ルフィの子?クレドは母であるウタにしがみつき問いかける。

 母譲りであり、ある意味では父譲りの白い白髪を揺らしながら少女の目は長年会う事が無かった父を見つめていた。

「そうよ、ほら。昔のルフィが今はこんなに大きくなったのよ」

 ウタは彼女にとっても記憶に残る幼い頃のルフィを作り出しルフィと並べる。

 

「うおっ!?何だよこの子!?」

「もしかして小さい頃のルフィか!?」

「アウ、こりゃ大きくなったら確かにこんな感じに成長するな」

「ほら、他の人も同じ反応をしているじゃない・・・・・で?何時までビックリしているのルフィ!!」

「!!あ、ああ。・・・わ、わりぃ。ま、まさか、俺に子供がいたなんてよぉ・・・」

 バツの悪そうな顔をしながらどんな事を言えば良いのか分からないルフィ。

「そう、・・・でもねぇ、ここまで淡白なのはないんじゃないルフィ!!」

 詰め寄りルフィの胸倉を掴む。

「っ、ウタ」

「ねぇ、私たちの事なんてどうでも良いの?確かに知らせることはしなかったけどもっといろいろやれるでしょう!」

「ねっ、・・・ねぇ、ちょっとウタ少しルフィから離れた方が・・・」

 流石にルフィが哀れに思ったからかナミが助け船を出そうとするが・・・

「五月蠅い!外野は黙っていて!」

 覇王色でも出しているのかと思うほどの威圧がナミを襲う。

「なっ・・・なぁ、ルフィ。取り合えずさ。挨拶はするべきじゃねぇかな」

「・・・・・そうね、ほらルフィ、クレドに挨拶しなさい」

 ウソップの助け船のおかげでウタも少し落ち着く。

「・・・・・ああ、そうだなウタ。わりぃウソップ」

 ルフィは一呼吸してから少女と同じ目線になって話しかける。

 

「―――――その、初めましてだな俺の名前はモンキー・D・ルフィ。お前の・・・父ちゃんだ。よろしくなクレド」

 優しく握手の手を出すルフィ。

「―――その、初めまして。・・・お父さん」

 その手をクレドは握った。

 

――――――ホッ、っと重い雰囲気に包まれていたライブ会場は一段落した。

 

「・・・・・お母さん。お父さんと三人で散歩しよう?ここは嫌・・・」

 何故かクレドはウタにライブ会場から離れようと言ってきた。

「あー、ごめんねクレド。流石に皆を驚かせすぎたからちょっと落ち着かせたいんだ」

「―――――」

 その言葉を聞きクレドは寂しそうな顔をする。

「・・・・・ねぇ、ルフィ。ちょっと先に散歩してきてよ暫くしたら私も合流するからさ。クレドと仲良くしてね」

「・・・・・良いのかクレド?」

 気持ちは分かるが流石に会って間もない子供に父親とは言え預けて良いのかと思うルフィだが。

「・・・・・良いよ。お父さんとは色々話をしたい。・・・でも、早く来てねお母さん」

 ウタの手を掴んでクレドはお願いする。

「大丈夫大丈夫。ほら、ルフィと仲良くしてね」

「うん、・・・お父さん行こう?」

 クレドは門を作ってルフィを催促する。

 ・・・・・・・・・・・・・・

「・・・・・お父さん?」

 クレドのちょっと好奇心に満ち始めた顔とは対照的に何故か周りは何とも言えない顔をする。

「・・・・・クレド、ちゃんとルフィの身長を考えて門を作りなさい。これじゃあルフィが入れないわよ」

「・・・・・あっ!?ごっ、ごめんなさいお父さん。普段お母さんがこういうのするから」

 扉を大きくして再びクレドはルフィを招く。

「そうね、・・・でも、要らないものがあるよね」

 ウタはルフィから麦わら帽子を取り上げる。

「あっ!おいウタ!何しやがる!?返せ!」

 取り返そうと麦わら帽子に手を伸ばすが。

「ダメだよ今のアンタはクレドの父親なんだよ『麦わらのルフィ』は必要ないじゃないアイツの麦わら帽子は私が持っているから」

「ぇぇ・・・」

 流石に困惑するがこれ以上ウタを怒らせては碌な事にならないと思いルフィは扉に入りクレドの元へ向かう。

 

「やべぇ閉まろうとしているぞ行かねぇと」

「そうね、流石にルフィだけじゃあ危ないでしょうね」

 ルフィを追うように一味も動くが。

 

「―――――ダメよあんた達は」

 ウタは五本線を呼び出し一味を曲にする。

「ちょっと何をするの!?」

「おい、ウチの船長と知り合いだからってこれは無いだろうが!」

「今のルフィに子供の相手をするのは酷だぞ。他の子とは違うんだぞ」

 文句を言う一味に対してウタは。

「―――――言ったでしょう。『麦わらのルフィ』は必要ない。アンタたちは私たちには必要ないのよ」

 そう言いウタは一味を曲にして空に晒す。

 

「――――――皆ぁぁぁァァ!!迷惑をかけてごめんね!!悪い海賊は皆やっつけたからライブはまだまだ続くからこれから皆も楽しんでね!!」

 

ワァァァァァァァッ!!こんな事があっても観客たちはウタのライブ続行を喜んでいる。

 狂ったフェスはまだ続く。その裏でローやブルーノ、コビー達はルフィを追いかけ始める。




おまけ

ドラゴン「どうした来てくれって?・・・UTAのライブ?」
革命軍モブ「あっ、ドラゴンさん大変ですよ!」
ドラゴン「?UTAのライブがどうしたんだ?もしかしてサボはエレジアにいるのか?」
『―――――その、初めましてだな俺の名前はモンキー・D・ルフィ。お前の・・・父ちゃんだ。よろしくなクレド』
『―――その、初めまして。・・・お父さん』
モブ「ドラゴンさんお子さんが居ただけじゃなくてお孫さんも居たんですね」
ドラゴン「!?」

終わり

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