FILM RED IF 歌姫と麦わらの子 クレド 作:黑米田んぼ
それと振り返ったら大事なタグが無かったのでオリジナル悪魔の実のタグを追加しました。
今回はウタとクレドの過去、そしてクレドの悪魔の実の能力が一部明らかになります。元スレを見ていた方ならああ、そういう風にしたのねな感じです。
「―――――ねぇ、お母さん」
「―――――なぁに?」
ライブ始まる少し前。
「お父さんってどんな人なのかな」
「ふふっ、また同じ事言うんだね」
「だって、何年も会いに来てくれなかったんだよ」
「しょうがないよアイツが私の事を教えてくれなかったんだよ。じゃなかったらとっくにやって来るよ」
「アイツってシャンクスお爺ちゃん?」
「そうだよ子供ぽくって大人げないでも、大事な時はすごいんだよ。会いに来ないんだけどね・・・・・・・」
「―――――お母さん」
「ああっ、ごめんねクレド。ルフィの事ね。・・・そうだなぁ、何度も言っているけど騙されやすいおバカで負けず嫌い。食べるのが大好きで私との勝負でいっつも引っかかって183連敗しているの」
「・・・・・そんなのなのにやって来るの?」
「来る。立派な海賊になってね。風のうわさで海賊のトップの一角と現在交戦中だって、ソイツぶっ飛ばして私のライブにやって来る」
「どうしてお母さんはお父さんにそんな事が言えるの?」
「―――――ふふっ、簡単な事だよルフィはね何時か海賊として大きな事を成せるのよ。だから四皇ぐらい簡単になっちゃうんだよ」
「―――――分からないよお母さん」
「会えば分かるよ」
――――――現在
「・・・・・あれ、皆は?」
振り向くルフィ。しかし、扉は既に閉じた。
「ぁぁ~~!・・・ぁ~うん、・・・なぁ、クレド。・・・その、よぉ・・・もう一度ライブ会場に扉を開けてくれないかアイツらも連れて来たいんだ」
バツの悪そうな顔でルフィはクレドに頼み込む。
「ごめんけどお父さん以外の海賊は・・・・・」
「―――――分かった」
ウタと同じだと理解してルフィは気持ちを切り替え質問する。
「ここは?」
「お家」
「そうか、でっけぇ家だな」
二人はエレジアの一番大きな建物。すなわちエレジア王国の王城にいた。
「・・・・・こっちじゃないや、お父さんこっちだよ」
「おう」
てくてく歩いていくクレドにルフィは懐かしい物を見るような顔で歩く。
「・・・・・どうしたのお父さん?」
「いや、本当にウタの子供なんだなって思ってさ、振り向く仕草とかアイツそっくりだ」
「そうなの?」
「ああ、母ちゃんそっくりだ」
「そうなんだ。・・・お父さん」
「・・・何だ?」
「お父さん、お母さんに183連敗しているってホント?」
「違うぞさっきチキンレースしてなウタがズルしなきゃ俺の184連勝中だ。・・・シシシ、ウタの真似か?」
「うん、そうやって言い訳しているお父さんをいつもお母さんはこう言っているって『出た!負け惜しみ~ぃ!!』って」
「そうだぞ、アイツとの勝負でいっつも汚い手で勝っているんだぞ。それでなアイツ、海賊に卑怯なんて言葉は無いっていつもな」
「・・・・・そうだよね」
「どうしたクレド?」
なんでかクレドはその言葉でなぜか萎れて来た。
「・・・・・なぁ、クレド聞いていいか?」
廃墟の一つに二人は入りルフィが質問をしようとしたちょうどそのタイミングで。
「おや、クレド。もう帰って来たのかい。・・・・・君はルフィ君かね?」
「うおっ!?誰だオッサン?」
突然やって来たフランケンシュタインのような長身の男が質問を遮った。
「お父さん、この人はゴードンおじいちゃん、ずっと私とお母さんを育ててくれたの」
「そうか、おっちゃん、ありがとうな」
「いやいや、私は当たり前の事をしただけだよ。・・・・・クレドちょっと向こうの部屋で待っててくれないか。ルフィ君と話がしたい」
「―――――お母さんだけじゃなくておじいちゃんも?」
「あっ、ウタが何か言っていたのかい?」
「お母さんもわたしよりライブ優先するんだもん」
「ああっ、すまないクレド!私もクレドの気持ちを考えてあげてられなくてすまない。だが、私もルフィ君と話しておきたいことが色々とあるんだ」
「分かった。・・・・・ねぇ、お父さん。覗いて良い?」
「?覗く?何言ってんだ?」
「えへへへ、ちょっとやるね」
言うとクレドは突如機械仕掛けのようなデカいゴーグルをかけた。
「うおっ!?」
ルフィの目の前には大量の本が所かしこに現れる。
本にはカバーがついたり何も書かれておらず鎖で縛り上げられているものなどところせましだ。
「これお前がやったのかクレド!」
好奇心溢れた顔でルフィはクレドを見る。
「三年前にねお母さんと木の実集めの勝負したのそしたら見たことの無い木の実を見つけて興味本位で齧ったの!すっごい不味かったけどおかげで色々なことが出来るようになったの!」
「私とウタはこれをユメユメの実と考察している。クレドは眠っている者の夢に入り込み夢の世界を自在に操り操作する力を手に入れたと考察している」
「これはね、お父さんの記憶。今お母さんのウタワールドにお父さんはいるからこうしてお父さんの頭の中の記憶を拾い上げられるの!」
「シシシ、そんなことが出来るのか」
ルフィは幼い頃のウタとシャンクスがカバーになっている本を掴む。
「ねぇお父さんどれか一つ読ませてよ。念じたらその本が自動的に出てくるの。その間おじいちゃんとお話ししててよ」
「すまないが私からもお願いだ。この子は11年外の世界に出たことが無いんだ。私もウタも外の話をしないようにしているから外の世界に興味新進なんだ」
「そうかどんなのが見たい?」
「楽しいお話!いっぱい冒険しているの!」
「そうか、じゃあこれだ!俺が空島に言った頃の記憶だ」
そう言ってルフィは巨大な黄金の鐘がカバーの本をクレドに渡す。
「空島!何それ!?お空に島があるの!?」
「そうだぞ、空になデッカイ島が浮かんでいてなそれを探したり神様を名乗る変な奴をぶっ飛ばしたりした記憶だ!」
「わぁっ!ありがとうお父さん!早速見てくるね」
ほころぶ笑顔を見せながら離れていくクレドに何とも言えない表情になるルフィとゴードン。
「―――――おっさん。本当にクレドは現実に居てウタと俺の子なんだよな」
「あの子の存在は現実だよ今も私と同じ部屋で寝ている。あの顔も服も全て現実だ。父親は私には分からないウタがそうだと言っているから私にはそうとしか言えない」
「―――――わりぃおっさん。やっぱ俺父ちゃんになっちゃったか」
何もかぶってない無い頭に何度も帽子の位置を変えるような仕草をするルフィ。嘘だと否定したくてもルフィの見聞色の覇気は生物の感情に強い。それ故にゴードンの本心も良く感じ取っていた。
「すまない私が悪いんだ。私があの子達を閉じ込めてしまった」
「―――――教えてくれよオッサン。クレドとウタ、シャンクスに何があったんだ?」
「お茶とかはいるかい?」
「要らねぇ」
「そうか・・・・・12年前の話だ」
――――――それは12年前、エレジア壊滅の悲劇。
エレジア国王ゴードンはエレジアにやって来た赤髪海賊団を温かく迎えた。
特にゴードンは幼くして天使の歌声と呼ぶほどの天才的な才能を持つウタを高く評価し彼女達を国を挙げて歓迎した。
ウタはエレジアの音楽をスポンジのように吸収していった。
ゴードン達エレジアは彼女にずっといてほしいと思っていたが彼女は父親たち赤髪海賊団と居たいと言っていたために諦めた。
―――――だが、赤髪海賊団とエレジアの関係は一夜にして崩壊した。
一夜にしてエレジアはゴードン一人を残して全てのエレジア国民は全滅した。
赤髪のシャンクスは事もあろうに娘であるウタを利用しエレジアに近づき一夜にして国民を皆殺しにして財宝を奪って逃げて行ったのだ。
用済みなのかそれとも生き延びた国王に皮肉を込めたのか娘であるウタを置いて赤髪海賊団はエレジアを後にした。
これが世間一般なエレジア崩壊の一件。・・・・・表向きの話。
「―――――嘘だ。シャンクスがそんな事をするわけがねぇ!」
赤髪海賊団を一番知るルフィからすればそれはシャンクスを名乗るナニモノかがシャンクスを嵌めるために言った冤罪にしか見えない。
ましてやウタを赤髪海賊団の宝を置いていくなど。
「―――――間違ってはいないんだエレジアは『赤髪海賊団』に滅ぼされたんだ」
頭を抱えてどうしてこうなったんだと言った表情を見せるゴードン。
「―――――それからウタは?」
信じられねぇといった表情で話を続けるルフィ。それに答えるようにゴードンも続きを話す。
「―――――一月ぐらいしてからだ。ウタの体に異変が起きたのは」
「お腹が膨らんでいる。まさかウタ君。もしかしたら君は妊娠しているのかもしれない」
「―――――え?」
12年前当時のゴードンは体調を崩していくウタを見て父親に捨てられ父親が滅ぼした場所で暮らすストレスから体調を崩したと最初は思っていた。だが、徐々にお腹が大きくなっていくウタを見てゴードンはそう言った。
「―――――嘘、私。お母さんになっちゃった」
定期船に頼んで医者を呼び寄せ診断してもらった結果妊娠が確定した。
「ウタ君、父親が誰か分かるかい?何とかして探し出さないと」
「分かりません。ゴードンさん、どうして赤ちゃんが生まれてくるんですか?コウノトリさんが運んでくるんじゃないんですか?」
「・・・・・すまない。大変ショックな事を言うかもしれないが今から赤ちゃんがどのように生まれてくるか教えてあげよう」
「・・・・・・あは、あははは。・・・・・ルフィだ。ゴードンさん。この子の父親はルフィだよ。それルフィとやりました」
「ルフィ?それどどんな人なのかね?」
「ルフィはねフーシャ村であったのおバカで引っかかりやすい私の親友」
「フーシャ村、それは何処の海の村かね私が調べよう」
「・・・・・分かりません。シャンクスやスネイクさんに聞かないと」
「――――――そうか。失礼な事を聞いたね」
「良いんです。・・・あは、あはははルフィ・・・責任取れないよねシャンクス、私を置いていっちゃったし次はいつ会えるんだろうね。・・・ルフィ」
「・・・・・ウタ君」
虚ろな目で海を見つめるウタにゴードンは何も言えなかった。
「なぜ、あんなに良い子がこんな目に遭わなければならなかったんだ・・・・・!済まないルフィ君、それから私は伝手を使って助産師を探したんだこんな時代だ幼子でも安全に出産できる助産師がいるはずだと探したんだ。これでも私は元エレジア王国国王だ顔は広かった。ドラム王国、今のサクラ王国にいた能力者の助産師を招いたんだ。二年前に今は国を離れて個人で助産師をやっていると言っていた」
「―――――お願い、静かにして、お願いお願い・・・何で、何で笑ってくれないの何をしたら笑ってくれるのクレド、この曲じゃない?この曲も違うの?ぁぁ、助けてシャンクス、ルフィ・・・・・」
「ウタ君おしめを持ってきたさぁ、替えて上げなさい」
「はい、・・・ほら、クレド。これが終わったらおっぱい飲んで寝ててね・・・何で来てくれないのシャンクス」
出産が成功したのは良かったものの赤ん坊は本能のままに動き無邪気だ。
相談できる人物などほとんどおらず二人は苦しんだ。
「くすっ、何でこうなったの?・・・全部貴方のせいなのクレド?」
幼い腕が赤子の首に伸ばされる。
「―――――ぁっ」
腕に力が入る瞬間、綻ぶような笑顔をクレドは浮かべる。
「っ、ごめんね、そうだよね悪いのは私とルフィとシャンクス達だもんね。私はアイツらと違う。私だけなんだ。この子の親は私なんだアイシテあげないと」
首を絞めようとした手を胴体に伸ばし抱き上げる。
「あの頃のウタはとても精神的にひどかった。私ならいざ知らずクレドに怒りをぶつけようとしていた事も良くあった。クレドが物心がついた頃ぐらいにやっと落ち着くことが出来たから私は気をまぎわらすために教えていたエレジアの音楽を本格化した。想定外だったのはウタだけではなくクレドもまた天性の音楽の天才だった。クレドは楽器の方に興味を持ったがね」
「―――――」
「大丈夫かね?」
ルフィは顔が上げられなくなっていた。自分のせいでウタにここまで苦しめていた事に辛くて耐えられなかった。
「わりぃ、まだあるのか?」
「・・・・・あとはそこまで酷く無い。私はまだ幼いクレドはともかくウタの歌声は世界に届けたかったが私にはもう安全にウタの歌を外へ送る力は無かった。3年前、見たことの無い電伝虫をウタが見つけた事で彼女は世界一の歌姫になった。私から言える事は以上だ」
「・・・・・」
「・・・・・」
重い空気が部屋を支配する。
「―――――誰だ!」
誰かの気配をルフィが察しして声を上げる。
「―――――俺だ。麦わら屋入るぞ」
そう言い死の外科医。トラファルガー・D・ワーテル・ロー、バルトロメオ、何故か変な格好をしている白熊ミンク族のベポが入って来た。
「トラ男か!」
「外で話は聞いていたがまさかお前がそんな顔をするとはな麦わら屋」
ひどく重い顔をしていたルフィを見てローはまさか明るく馬鹿なルフィがこんな顔をするのを見て事の事態が別の意味で厄介になっていた事を理解した。
「お前娘はどうした?」
「クレドならあっちに居るぞ」
「そうか、なら都合が良い。麦わら屋あのウタと言う女はかなりヤバいぞ」
「どういう事だ?」
「お前が居なくなった後ゾロ屋達を磔にしてライブを再開し始めたぞ」
「嘘だろ何でだ!?」
「知るか。・・・・・ベポ、うるさい!」
「すみません」
場をめちゃくちゃにするベポが叱られる。
「ルフィ先輩ウタ様と結婚しているって本当ですかべ!」
「結婚はしてねぇ!」
「ともかく、ウタの能力の謎を解かないと対抗できない」
「―――――君たちはルフィ君の友達かい?」
「違う、俺は元同盟関係だっただけだ。あくまでもこの場を乗り越えるためだけだ」
「そうか、頼むルフィ君ウタの計画を止めてくれ、あの子を救えるのは君しかいないんだ」
「・・・・・計画?このライブか、一体ウタはこのライブで何をしようとしているんだ?」
「それは―――――」
―――――♪歌が響く。
「おいべポ!・・・いや違う」
「―――――あれ?他にも海賊がいたんだ」
ウタがルフィ達の前に現れた。
「・・・・・ウタ」
何とも言えない表情でウタを見つめるルフィ。
「ゴードンと私とクレドの話でもしていたの?まぁ、いいや」
「ウタ、皆を解放しろ!!」
情に訴えるルフィだが。
「・・・ダメだよ、まだルフィは海賊を辞めるって聞いてないよ。もう良いでしょう?直ぐ新世界がやって来る。もう海賊なんてやる必要なんてないんだよ『麦わらのルフィ』も『麦わら大船団』も『四皇』もルフィにはもう要らないでしょう?海賊止めてクレドと遊んだり私と勝負したりしようよ」
「―――――でもよぉ、まだ俺海賊王になってねぇしシャンクスに帽子を返す約束を果たしてねぇ」
「シャンクス何てどうでも良いじゃない。昔みたいにチキンレースや腕相撲をして遊ぼうよ」
「ウタ・・・」
「どうしてそんな顔をするの?・・・ぁぁ、そうか」
ウタはローに視線を向ける。
「・・・・・そう、貴方なんだねトラファルガー、私のルフィに目を付けるのは良い目をしているけどこれ以上ルフィを誑かさないで」
光の無い紫の瞳に怒りが宿り楽譜が現れる。
「おい待て、何で俺なんだ!麦わら屋が海賊を続ける辞めるなんて俺には関係ない!」
「だって、アンタがルフィを四皇にしたじゃん。アンタがルフィと同盟を組んで百獣を壊滅させたから元同盟のアンタがいるからルフィはまだ海賊やりたい気持ちが残るんだよ、アンタだけじゃない。そこにいるニワトリ何て存在したらルフィの迷惑にしかならないのよ。アイツの旗をまで焼いて、アンタたちが要るとルフィに迷惑がかかるのよだから消えて!!」
楽譜がロー達に殺到する。
「冗談じゃない。逃げるぞ!」
ローはルフィ達を連れてワープする。
「―――――ッ、許さない。ルフィを連れて行くなんて」
ウタはライブ会場に向かって叫ぶ。
「皆ぁぁぁぁぁぁァァッ!!これから海賊狩りを始めるよ!悪い海賊は捕まえて吊るしちゃおう!!」
ウタは軍隊を作り出してルフィ達を探し始める。
「待ってくれウタ!落ち着いて話せばルフィ君も分かるはずだ」
ゴードンはウタをなだめようとするが。
「ゴードン、アンタは海賊の味方をするの?」
「そ、それは・・・」
「・・・・・いっつもそうだよね踏み込もうとせずにいつも中途半端」
ゴードンを楽譜にして拘束する。
「ウタ!」
「まぁ、クレドがいるだろうしそこで頭冷やしていてね。じゃあね」
そう言い捨ててウタは廃墟から立ち去った。
個人としてはアニメを見ていた時期が空島だったのもあり思い出もありますがワンピースで一番冒険しているのは空島かも知れませんね。