FILM RED IF 歌姫と麦わらの子 クレド   作:黑米田んぼ

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話の展開でもしかしたらバスターコール案件かも知れませんもしそうならコメントください直しますから。


チャプター5 過去と今 夢と現実

12年前

 

「へッ、くしょん!・・・ぅぅっ・・・ウタぁ!こんな事しないといけねぇのかよぉ?」

 フーシャ村近くにある森に隠れた川で幼い体を震わせ水に濡れた体を飛ばすルフィ。

「当たり前でしょう、アンタの小便ついてそうなのを入れたくないわよ」

「ウタだって似たようなもん・・・・・・・」

「あれルフィどうしたの?」

 そっぽ向くルフィにウタは問う。

「・・・・・その・・・よぉ・・・ウタの体が・・・その・・・綺麗だな・・・って」

「ふふっ、そうなんだ!このぉ、このぉ」

「止めろよウタぁ!」

 顔を真っ赤にするルフィをウタは弄る。

「・・・・・それじゃあ180回目の勝負始めようか」

「・・・・・おう、じゃあ、先ずはよ」

 ルフィは自分の唇をウタの唇に近づけようとする。

「・・・・・!」

 近づく度にウタの顔がどんどん赤くなる。

「・・・ん?ウタ顔真っ赤だぞ。風邪って奴か?」

「ちっ、・・・違うわよ・・・ねぇルフィ」

「ん?」

「・・・・・ちょっと恥ずかしいね」

「シシシ、やっぱか俺もだ」

「不思議だね、見ていた時は変なのって気持ちだったのに実際にやると」

「・・・止めるか?」

「馬鹿ねぇ今更止めないわよ!・・・じゃあルフィ―――――」

 ルフィの体を掴み抱き寄せながら近づくウタ。

「ウタ―――――」

 同じようにルフィもウタの唇に自分の唇を近づける。

 

 

 

現在

「・・・・・ナニコレ?」

「お前もしかしてサニー号か!?」

「え、お父さん。これサニー号なの?」

 港の海岸で三人は固まっていた。

 

「サニー!」

 目の前にいるのはライオンのような姿をしたぬいぐるみのようなナニカ。

 ルフィには自分の愛船サウザンドサニー号の船首。自分の特等席であるライオンの頭にぬいぐるみのような体をくっつけたようなものが目の前にいる。

「・・・・・これがサニー号?とてもお父さんたちをエレジアまで連れて行った船には見えないよ」

「分かってるけどよぉ・・・この頭。どう見てもサニーだ」

 クレドがサニー号改めてサニーくんを興味深く見つめる。

「・・・・・お父さん。サニー号ってどんな姿か見せて?」

 再びユメユメの実の力を使おうと大きな機械的なゴーグルをするクレド。

「良いぞ出してくれ」

 言われてクレドはユメユメの実を使いルフィの体にアクセスする。

 

(―――――何だ。麦わらの頭に謎の機械が?)

 同時刻、貧乏くじを引かれた海軍の中将が一人モモンガは現場の僅かな変化に気づく。

 ウタによる世界転覆計画。海軍の想像した計画とはもっとひどい方向で事態は進んでいた。

 当初ウタによる革命の灯が出来上がらないかと考え先手を撃ってウタを逮捕しようとした。・・・もし成功したら四皇二人による頂上戦争が引き起こされかねないとはさしもの海軍も予想できないどころか予想出来るのが出来たらそれは『本物』の神ぐらいだ。

 実際はウタウタの実でウタの歌を聴くことで夢の世界ウタワールドに連れていき自身がネズキノコによる毒死によってウタワールドによる永遠の理想郷を作り出そうとする計画。

 止めようにも市民に危害を与えることも出来ず。更にはウタによって市民が操られ海軍をもウタワールドに連れて行こうとするのだ。

 

 膠着状態のさなか少しでも状況を打開できる方法が無いか探すモモンガ中将の目に留まったのはウタの足元に眠る麦わらのルフィ。

 何やらウタとルフィには深い関係のようであり事実ウタは眠っているルフィを大事そうに世話しているのを見て何か突破できないか監視していた。

(一体何が?)

 困惑するモモンガの体に冷たい雨が降り注いでいた。

 

 

 

「あはははすごいや!これがお父さんの船!?」

「おう、これが俺のサウザンドサニー号だ!」

「ふぅーん、中々良いデザインじゃない」

 ルフィの記憶にあるサニー号に盛り上がる三人。

 面白可笑しい遊園地のアトラクションのような見た目のサニー号に目をキラキラしているクレドだが一方ウタは別の事が不意に浮かんで何とも言えない顔になる。

 

「・・・・・どうしたんだよウタ?」

「・・・・・ああ、ごめん。レッド・フォース号を思いだして」

「そうか」

「・・・・・」

「・・・・・」

 何を言えば良いのか分からない二人。お互いどう答えていけばいいのかお互い分からなかった。

 シャンクスによってエレジアに置いて行かれて多くの出会いを失ったウタ。シャンクスに麦わら帽子を託され多くの仲間と出会いここまで来たルフィ。

 この手の話題になると何処までも踏み出せない二人。ルフィが切り出そうとしてもウタがそれを望まないせいでどうすれば良いかルフィでさえ分からなくなっていたのだ。

 

「戻れぇ・・・戻れぇ・・・サニー号戻って大きくなれぇ・・・」

「サニー・・・サニー・・・サニー・・・」

 クレドとサニー君はお互いに念じて元のサウザンドサニー号に戻ろうと頑張っている。

 ウタウタの実のエラーによって生まれてしまったサニー君故にウタもクレドもこの状態をどうすれば良いのか分からないのだ。

「ふふっ」

「シシシ」

 なのにクレドとサニー君は必死になって元に戻ろう(戻そう)としているのだ。

「―――――楽しいね」

「そうか?ぽかぽかするけどよ」

「楽しいって言ってるじゃん」

「・・・・・分かんねぇよウタだって知ってるだろ?」

「これから分かっていけば良いよ」

「けどよぉ、色々な奴らに聞きたいしクレドにも皆と楽しんでほしいんだ」

「・・・・・それは新時代が出来てからで良いじゃない」

「・・・・・なぁ、ウタ。お前、お前が作ろうとしている新時代ってどんなんだ?」

「昔言わなかった?平和で食べる物に不自由の無い永遠に音楽の耐えない世界」

「・・・・・本当に今やっている事が本当に自由な新時代なのか?」

「・・・・・大丈夫だよ」

「・・・・・」

 気まずい空気がウタワールドに流れる。

 

「お父さん!他にもサニー号の記憶が見たい!」

 元に戻せないと理解してクレドがルフィに他の記憶も見たいとやって来る。

「おう、・・・・・なぁ、クレドちょっと良いか?」

 と言ってルフィはクレドに耳打ちする。

(―――――もしかしてよぉ、ユメユメの能力って)

(!・・・何で分かったの!?)

(シシシやっぱりか。ちょっとよぉ・・・・・)

 

「何しているのルフィ?」

「わりぃウタ。ウタがよぉ俺の仲間を解放しないから俺の仲間は大丈夫だって二人に見せたいんだ俺の仲間達をな、良いだろウタ?」

 

「・・・・・」

 光の無いアメイズ色の瞳がルフィを見つめる。時間にしてほんの一瞬だが二人にとってかなりの時間が経ったような感覚になる。

「お母さん」

 その間をクレドが止める。

「どうしたの?」

「色々な事を知りたいよ。わたしはお母さんが言うお父さんしか知らないからもっともっと、知りたい」

「・・・・・はぁ、しょうがないなぁ」

 折れて海を見るウタ、ネズキノコを食べてもなお彼女にとって娘は特別なのだ。

 

「良しじゃあこれとか簡単なのから行くぞ」

・・・故に、ルフィがクレドのユメユメの実のゴーグルをかける危険性にウタは気づけない。

 

「うわ~!」

「サニー!」

 ルフィの中にあるサニー号で暮らす麦わらの一味の記憶が映像となる。それを見つめるクレドとサニーくん。

 

「ふふっ」

 娘が船の精霊みたいなナニカと楽しそうに見ている光景にウタは微笑む。

「お母さん!お父さんがやって来たんだよね!・・・もう待たなくて良いんだよね!」

「・・・・・そうね、もう直ぐだよクレド。新時代になったら思いっきりクレドの夢を追いかけて良いんだよ」

 楽しそうなクレドの声を聴きながらウタはそう答えた。

 

 

 

 

「―――――と言う訳だ今麦わらのルフィに接触するのは危険と判断し監視を置いてこちらに合流して協力した方が良いと考えた次第だ」

「敵じゃねぇなら俺は構わねぇお前らはどうだ?」

 一方その頃、ブルーノ達世界政府組は楽譜から脱出した麦わらの一味とローたちと合流しルフィの状況を説明した。

「俺は問題ないお前らが良いならそれで良い」

 ゾロの世界政府組との共闘するのにローも賛成する。

「・・・問題ないわ」

「アウ、この状況で味方なら問題ないぜ」

「ええ、ちゃんとロビンを狙わないなら問題ないわよ」

 一味の中で最もCPに因縁のあるロビン、フランキーが了承しナミも二人が良いならそれで良いと返す。

 

「問題ないそのような命令は受けてない。指令が来るとしたらウタワールドを終わらせてからだろう」

「この場なら味方か・・・しっかしルフィの奴がなぁ・・・」

 ブルーノ発言を聞いて安堵したサンジが次にルフィの話題に移る。

 

「そうですねぇ、まさかルフィさんが甘酸っぱい青春のような仕草をするなんてワタクシ驚きで心臓が止まってしまいますね!あっ、ワタクシ心臓が無いのでしたヨホホホ~~」

「ルフィだってつがいが出来たらそんな反応するんじゃないのか?」

「いや、アイツ肉とか冒険しか興味ない奴だと思ってたしさ」

 ブルック、チョッパー、ウソップが次々とルフィの話をし始める。

 

「・・・・・話をしても良いかね?」

「ごめんなさい。・・・それでゴードンさん。ウタウタの実の情報についてはここにあるのね?」

「・・・・・ああ、ここにはエレジアの歴史や多くの音楽が眠っている君たちならわたしでは気づけなかった『奴』への攻略も・・・」

「・・・・・奴?」

「ああ、済まない」

 ゴードンが鍵を使って地下書庫の扉を開ける。

 

「中には地下書庫にはかつて門番になっていた超古代に作られたガーディアンがある。もう動かないはずだがこの世界だ気を付けてくれ」

「んなのがあるのかよ!」

「・・・・・そんなものがある理由が書庫にはあるのかしら?」

 呆れるウソップを尻目にロビンはガーディアンが居る程の地下書庫に疑問を抱く。

 

「・・・・・すまないが今の私には何も言いたくないんだ。だから今は何も聞かないでくれ」

 辛そうなゴードンを見て一同は次の目的を決め始める。

 

「ゾロ屋達がウタウタの実の攻略法を探している間に俺は麦わら屋に接触する」

「そうか、・・・ルフィ君に接触する際一応ウタだけじゃなくクレドにも慎重に言葉を選んでくれ」

 ルフィの所に向かおうとするローにゴードンが忠告する。

 

「理解している。このウタワールドではユメユメは敵に回してはいけない能力だ」

「・・・・・違う。クレドには余り他人には言うなとウタと共に教えているがこの状況だユメユメの実の本当の能力は夢を操るだけじゃないんだ」

「どういう事だ」

 そう聞くブルーノにゴードンは答える。

 

 

 

「―――――え、ルフィ?どうして?」

 現実世界にあるルフィの体が起き上がる。

「なっ、どうなっている!?何故麦わらが立ち上がろうとしている!?」

 モモンガもまたウタウタの実によって眠っている麦わらのルフィに驚愕する。

 

「―――――ユメユメの実の本当の能力。それは眠っているモノを操る能力だ。もし、クレドに敵意が持ってしまえば眠っている君たちの体を操って攻撃してしまうだろう」

 そうゴードンは告げた。

 

「・・・・・ウタ」

 ユメユメの実のゴーグルを付けたルフィがウタを見つめる。

 

「―――――何で、海軍に囲まれているんだよ。ウタァッ!?」

 無機質なゴーグル越しに見るルフィの目には困惑と怒りが浮かんでいた。




次回変更プロットに巻き込まれる海軍一行
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