FILM RED IF 歌姫と麦わらの子 クレド   作:黑米田んぼ

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明けましておめでとうございます。本当は年末に書き終えたかった。
年末に起こった大惨事はある意味2022年で起こった様々な社会の膿が崩壊していっている象徴のような気がします。もしかして歪んだ世界を正すためにニカが降臨しているのか(笑い)

これからも黑米田んぼをよろしくお願いいたします。


チャプター6 アナタと最恐

(―――――なぁ、クレド。お前の能力って寝ている奴を操っているのか?)

「―――――え!?なっ・・・んんぐっ」

(―――シー、ウタに聞こえるだろうが!)

 ビックリするクレドの口をルフィは塞ぐ。

 

(ユメユメで俺の記憶を取り出していた時に俺の頭に違和感があってさ。もしかして寝ている奴らを操って自由な夢を見せる能力じゃないのかなって)

(―――うん、お母さんやお爺ちゃんが余り人に言わないようにって)

(しししし、そうかそりゃしょうがねぇ。・・・なぁクレド。頼みがあるんだがな)

(・・・何?)

(・・・お前ってさ、寝ている奴を操ったりするのか?)

(・・・うん、仮眠で寝ている補給船の人を操ってちょっと海を眺めたりしていたんだ)

(・・・お、おう。・・・ならさ、俺の体を俺が操る事も出来るのか?)

(・・・出来るよ。夢の世界とウタワールドは別でお母さんが起きているからユメユメで外に出ても直ぐに消されるかもしれないよ?)

(良いんだよ。・・・なぁ、クレド。お前ってやっぱり外が好きなんだな)

(うん、だって。色々な物を見て知って、感じて、楽しんで。そうやってわたしは歌を作るんだ)

(―――――歌か。やっぱ、ウタと一緒で歌が好きなんだな)

(うん!いっぱい知って一杯素敵な歌を作るんだ!)

 会話を終えルフィはクレドの力を借りウタワールドから脱出した。

 

 

 

 

「―――――何で、海軍に囲まれてるんだよウタァ!」

「・・・・・クレドったらルフィにユメユメの秘密教えちゃったんだね」

「おい、ウタ!こっち向けよ。何でこうなったって相談しないんだよ!?お前何をしたんだよ!?」

「・・・・・良いじゃないどうせあいつらこれ以上攻めれないようだしもう直ぐ新時代がやって来るからユメユメ解いてウタワールドに戻ってよ」

「こんな状況で戻れるかァ!?」

「何よ!?ずっと私たちに会いに来なかったくせに!こんな時ぐらい私の言う事を聞いてよ!」

「こんな状況で聞けるか!!」

 そして現在。ビックリするウタの肩を掴んで問い正すルフィとウタは海軍そっちのけで口喧嘩し始めた。

 

「おい、あれ麦わらだよな」

「ああ、ど、どうすりゃあ良いんだよ・・・アイツよ、四皇だよな」

 起き出したルフィに驚愕する海軍の階級の低い兵は騒然していた。

 

「嘘だろあのUTAと口喧嘩しているぞ!?どうなっているんだ!?」

「な、なぁ、・・・もしよぉ、このままUTAを捕縛しようとしたら・・・」

「止めろ!嫌な予想をさせるな!」

 力の弱い海兵からすれば凶悪海賊の一角四皇麦わらのルフィに挑まないといけないのかと震えている。

 元々、民衆から絶大な支持を持つUTAを危険な世界転覆計画を偶然企てていただけで本来は革命の灯となると言うだけでエレジアにウタを捕まえるために来たのだ。

 ただでさえ民衆から反発が来るのが想像できるのにやって来たらウタはウタウタの実を使い民衆を操り人質にされ身動きが取れず。その上明らかにウタに対して親しそうな最悪の世代筆頭四皇麦わらのルフィがいるのだ。

 不用意に戦えば海軍と四皇との全面戦争になってしまう。ただでさえクロスギルドなる海兵狩り組織が生まれた今下手に戦えば疲弊した海軍に金目当ての賞金稼ぎに不意打ちされてしまう可能性があるのだ。

 そもそも下手に動けば覇王色の覇気で落とされるので半端な戦力では文字道理足手まといなのだ。

 

「・・・・・久しいですな麦わらの」

 困惑する海兵を他所目に海軍大将藤虎イッショウがルフィに話しかけた。

 

「トバクのおっさんか!?何でエレジアにいるんだよ!?」

 ようやく話が出来そうな藤虎がやってきてウタから視線を向ける。

 

「あっしら海軍は世界政府から拘束指令が出た歌姫ウタの確保でしてね」

「何で海軍がウタを捕まえようとしているんだよ!?」

「でしょうね、あっしとしてもあまり乗り気ではありませんでしたが状況が変わりましてね。話を変えますが麦わらの、周りに変わった色のキノコがありませんか?」

「はっ?・・・これか?」

 ルフィは食いかけのネズキノコを持つ。

「ネズキノコです!」

 部下の一人が藤虎の代わりに確認する。

「・・・・・そのキノコはネズキノコと言いましてね食べると眠くならなくなりますが」

 

「だめ!ルフィそいつらの話を聞かないで!」

 何を言おうとしたのか気付きルフィを耳を防ごうとするが。

 

「―――――感情のコントロールが出来なくなり凶暴性が増し解毒出来なければ死に至る毒キノコでさぁ、そちらのお嬢さんはネズキノコで自身を毒殺し自分のウタワールドを永遠に持続するきらしいでさぁ」

 藤虎はウタが隠していた世界転覆計画を言った。

 

「―――――ぁぁ」

「―――――嘘だろ」

「海軍がそんな嘘をつく状況では無いのは見ればわかるでしょう?」

 周りには大量の海軍。そして、海軍は明らかに海賊であるルフィではなくウタに注目している。

 ましてや再開してからのウタは明らかに何か隠し事や黙っているのを考えれば藤虎の言葉はルフィであってもこの状況に腑に落ちた。

 

「ウタァ!何やってんだオメェェェェェ!!」

「・・・・・何って何よ!12年も何もしてくれなかった癖に!」

 再びウタに掴みかかるルフィ。それに対してウタもけんか腰で掴みかかる。

 

「さっさと戻ってよルフィ!もう直ぐ新時代が始まるんだよ!」

「ふざけるな!お前が死んで出来上がる新時代なんて認められるわけないだろうが!!」

「死ぬって何よ!大事なのは心でしょう!?」

「俺の心が嫌なんだよ!こんなの全く自由じゃない!お前が一番分かっているだろうが!!」

「っ・・・ぅぅぅっ・・・だからって今の世界が良い訳ないじゃない!!」

 図星を突かれ泣きたくなりそうな表情になりながらウタはトーンダイヤルを取り出しスイッチを入れる。

 

『ねぇUTA。助けてよ世界政府に払うための金を作るためにまた税金が上がってしまったよ!作物が運搬中に海賊に奪われてお金無いのに今年冬を越せるのかな・・・』

『助けてよUTA!俺、昔海軍に捕まった海賊が俺たちの村を襲ったんだ。何か四皇って奴が脱獄させたらしいけど海軍は全然信じてくれないんだ!父ちゃんたちが殺されて姉ちゃんが海賊に攫われちゃったんだ!』

『ねぇ、UTA聞いてよ。家の旦那が戦争で徴兵されちゃったんだよ。世界政府に払うための金を私たちから奪うために来たらしいから向こうも死に物狂いらしいんだよ。海軍に入った長男は七武海を捕まえるために死んじゃってあの人が死んだら他の子供たちをどうやって養っていけば良いのかしら』

『UTA聞いてよ、私の妹、世界政府加盟国なのにシャボンディ諸島で働いていたら人攫いに捕まって人間屋に連れていかれて危うく奴隷にされそうになったの。売られちゃう前に海賊が天竜人とトラブルがあったおかげで助かったらしくて故郷に戻ってこれたんだけど加盟国って奴隷にならないんじゃないの!?これじゃあ人権なんて無いんじゃない!?・・・これじゃあ不用意に海に出かけられないじゃない』

 

「・・・・・聞こえる皆の悲鳴が」

 トーンダイヤルから聞こえる声。UTAとしてウタが聞き続けた悲鳴。

「皆辛い日々を生きている。自由を明日を海賊に奪われる日々を配信や新聞で知った」

「「「・・・・・・・・・・」」」

 ルフィも藤虎もモモンガもトーンダイヤルから聞こえるウタの配信通して多くの人たちの辛い声に何も言えなくなっている。

 ルフィも海軍も彼らを救えない。

 

「―――――こんな世界じゃああの子が不幸になるだけ。ルフィ、もしクレドが海賊に襲われたら私は耐えられない。頂上戦争でアンタに死亡説が出た時よりも生きたくなくなる」

「・・・・・それは」

 ルフィもそれを堪えられない。

 

「この世界は救いを求めている。―――――だからこそ、私が皆を救う!!私は皆の救世主UTAだから!!」

 そうウタが叫ぶが。

「――――――救われたいのはお前じゃないのか?」

「―――――――――」

 そうルフィに言われてウタは驚愕し後ろに後ずさりする。

「―――――俺の仲間を解放しろウタ。話はチョッパーに薬を作ってもらってからだ」

「・・・・・いいよ薬は!!それよりもウタワールドに戻ってよルフィ!!」

「良くねぇ!そんなの許せられるか!薬を飲めウタ!」

「嫌だ!戻ってよルフィ!」

「・・・・・幾ら何でもこれは聞いてやる気はねぇ」

「っ!」

 ネズキノコの毒で感情のコントロールが出来ず泣きじゃくる駄々っ子のような表情でウタはルフィに願ってもそんなお願いは例えウタであってもルフィは拒絶する。

 

「・・・・・トバクのおっさん」

「何でしょう?」

 話にならないと思い藤虎にルフィは話しかける。

 

「海軍引いてくれねぇか?ウタは俺が何とかするからさぁ」

「ははは、冗談をよしてくだせぇ、この状況を良しとするはずがないでしょう?」

 口喧嘩の隙を突いて徐々に距離を詰めていた海軍が動く。

 

「・・・・・・やっぱダメか?」

「海軍を下げてあっしが見守っているなら考えてもよかったんですがねぇ」

「・・・・・わりぃ、それは無理だ。俺は海賊でおっさんは海軍じゃねぇか」

「・・・・・何があったのかは知りやせんがほっとけば多くの人が死ぬかもしれない事態を見逃せは流石に無理ですな」

 武器を構えモモンガ藤虎も刃をルフィに突き付ける。

 

「――――――麦わらのルフィとウタを捕えろ!!」

 モモンガの号令で再び海軍が動く・・・・・が。

 

「―――――――そうか、わりぃおっさん」

 覚悟を決めルフィは覇王色の覇気を放ち藤虎とモモンガ以外の海兵を気絶させる。

「―――――ちぃっ、やはり麦わらの覇王色に耐えられるものが居なかったか。四皇の名は伊達では無いか」

 

「―――――仕方ありませんねぇ」

 藤虎がルフィに迫り愛刀を抜刀する。

「―――――ゴムゴムの鷹ライフル!」

 ルフィは藤虎の刃を流桜で受け止め一瞬だけ拮抗する。

 

「ここでは眠っている乗客に被害が出ますのでね」

 覇気と刀でギシギシとせめぎ合う拮抗した状況になりながら藤虎は自身の悪魔の実ズシズシの実を使い自分とルフィを空に飛ばす。

「うおっ!?」

 飛ばされたルフィは近くのステージの天井の一つに掴む。

 

 

「やりますね麦わらの」

「ししししおっさんもな!」

 ステージの上でルフィと藤虎の空中戦を繰り広げる。

 壊れた瓦礫を浮かばせて飛ばしてくる藤虎に対してルフィは腕や足を伸ばしたり膨らませたり発火させて藤虎に叩き込んでいく。

 

「随分と強くなったんだねルフィ。・・・私もやらないと」

 そんな光景を見て何とも言えない顔になりながら眠っている観客や海賊を残ったモモンガを眠らせるために襲わせるウタ。

 

「クッ、貴様ぁ!」

 守るべき市民に襲われキレるしかないモモンガ。

「・・・・・ルフィ。その人の耳に付いているやつ取ってそしたらその人もウタワールドに連れていけるから」

「・・・・・・・・・・分かった。ギア4、弾む男(バウンドマン)

 仕方ないと納得してルフィはウタの助言を聞いてギア4を使い藤虎のゴーグルを破壊しにかかる。

 

「流石にやりやすね・・・・・あまりやりたくはありませんが」

 そう言い藤虎は愛刀を下に降ろす。

 

「へっ、嘘!」

 ウタの周囲に幾つもの落下の衝撃で被害が出ない適度な速度で隕石が落ちる。

「間違っても観客に当たるような事にならないでくださいね」

 藤虎はウタの観客を人質にするが本心は人が死ぬのを良しとしない良心に気づきウタが観客を逃がしている隙間を突いてウタを孤立にさせる。

「ウタァ!」

 急いで駆けつけようとするルフィだがその隙を藤虎は突く。

 

「重力刀猛虎!!」

 武装色の覇気を乗せた重力波がルフィに迫る。

「ゴムゴムの猿王銃!!」

 咄嗟に猿王銃をぶつける。

 

「流石にやりやすね・・・・・ですが終わりです」

「!」

 動きが取れなくなったルフィの頭上には藤虎が落とした隕石が迫っていた。

 

「あ・・・あ・・・ああぁ、・・・・・ルフィィィィィィッ!!」

 隕石をぶつけられ藤虎によってルフィが誘導されて落ちた場所には白い煙が立っていた。

 

「・・・・・やったか!」

 思わずそう口走ってしまうモモンガ。

 

「・・・・・いえ」

 藤虎は首を横に振る、そして。

 

 ドンドトット♪ドンドトット♪ドンドトット♪ドンドトット♪

「何だ!」

「何・・・これ?ドラム?」

落下地点からドラムのような音が聞こえ始める。

 

「あひゃひゃひゃ、・・・ゴムゴムのォ白い(ドーン)ロケットォ!!」

「ガハァッ!」

「なっ何だ!?」

 煙の中から白いナニカが飛び出し藤虎に突き刺さるように突撃した。

 

「ガハァッ、・・・やりますな・・・・・・」

 藤虎は膝に付くほどの大ダメージを負っても闘志は残っており武装色の覇気を愛刀に付与させルフィに切りかかる。

「あひゃひゃひゃ!受けて立つぞおっさん!」

 ヒトヒトの実モデルニカに振り回されながらもルフィもまた覇王色を纏った拳を藤虎に打ち込む。

 

「・・・・・嘘、触れて無い」

 藤虎の刀とルフィの覇王色が衝突する。

 

「――――――がはっ」

 鍔迫り合いの勝敗はルフィが勝ち覇王色とギア5の腕力、スピードが乗った一撃が藤虎の意識を刈り取る。

 

「・・・・・くっ、こちらモモンガ。大将黄猿はこちらに来れないのか!?今現場にはウタだけではなく四皇麦わらとも交戦している」

 モモンガは電伝虫を使ってエレジア近海にいる本隊に通信するが。

 

『―――こちら・・・!モモンガ中将!現在・・黄猿は・・・に行けません。現在本隊は四皇・・―――――』

「おい、どうした!?応答しろ!・・・・・ダメだ。誰も返答出来ないのか?」

 若干ノイズが入っているのか電伝虫からは何かに大将黄猿は別の四皇と交戦してこちらに迎えられないようだ。

 

「あひゃひゃひゃ、ゴムゴムの―――――」

 既に麦わらのルフィは次の技の溜めに入っている。

「くっ!」

 モモンガはもはや自分ではこの状況をどうする事も出来ずせめてウタワールドに入れられないようにと対ウタウタ用のゴーグルを武装色で強化し自分の体を鉄塊で固める。

「モグラ銃!」

「ガハァッ―――――」

 ゴムゴムのモグラ銃がモモンガの腹に突き刺さり鉄塊の防御も流桜を使った武装色の覇気がモモンガの体内を荒らしモモンガはダウンする。

 

「はぁはぁ・・・・・」

 ギア5を解除し辛うじて老人化しなかったルフィだが大きく消耗していた。

 

「―――――お疲れルフィ」

「なっ!・・・ロビン!」

 ウタの声が聞こえた瞬間ニコ・ロビンのハナハナの実がルフィを捕える。

「・・・・・ウタ、止めてくれ皆を解放してくれ!!」

 やって来たウタにルフィは仲間を解放するように懇願するが。

「・・・・・良いのよもう直ぐ新時代が来る。仲直りはそれからでも良いじゃない」

「良くねぇよ!何があったんだよウタァ!12年前なのか、それとも他の理由があるのか教えてくれよ!俺が何をすればいいんだよ!」

「・・・・・言ったでしょう全部終わったら話してあげるって、新居は用意してあるからベットでゆっくり新時代が来るまで休んでてね」

 ウタワールドの中にあるルフィがかけているユメユメの実の能力で作ったゴーグルを削除していく。

 

「止めろ・・・ウタァ・・・お前が・・・こんなの望んで・・・こんなの・・・アイツらと同じだ・・・俺の一番嫌いな・・・・・ウタ・・・・・」

 伸びる手はウタに届かず解放の戦士は再びウタワールドに囚われていった。

 

「―――――ごめんねルフィ」

 拘束を解き崩れるルフィにウタは優しく受け止め抱きしめる。

「愛しているよルフィ―――――」

 自分のモノだと見せつけるかのようにルフィのうなじに唇を落とす。




まぁ、一言言うとすれば、可哀そうな海軍。一重にてめぇらが色々な意味で弱いせいだが・・・
取り合えず本誌では黄猿参戦の気配もあり変な色眼鏡を付けたくないので黄猿にはルフィの覇王色に気づいた誰かさんに襲われました。
さて、一行は各々の形で現状に気づきました。これから彼らはどう動くのでしょうね。
では皆様良いお正月を!
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