FILM RED IF 歌姫と麦わらの子 クレド   作:黑米田んぼ

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遅くなりました。色々な理由で長くなりましたがこうして投稿となりました。
タイトルで何となく予想してそうですが前回も言いましたが今回のテーマは大惨事。ある意味フィルムREDのテーマもちょっと入っているかもしれません。


チャプター9 せかいせいふのぜったいてきなせいぎのなのもとに!!

 時間は少し先戻る。

 

「―――――ルフィさん!大丈夫ですか!?」

「・・・・・麦わら屋何て格好してるんだ」

「コビー!トラ男!・・・ってウシじゃねぇか!?何でいるんだ!?」

 部屋にやって来たコビー達。

 

「任務だ。ウタの世界転覆計画を止めるために一緒にいる。少なくともお前たちに敵対する気はない。流石に曲がりなりにも四皇を倒したお前の道力に挑む気はない」

 そうルフィを説得するブルーノ。

 

「・・・・・まぁ、良いや。それよりもトラ男!この拘束を解いてくれ!このままじゃあウタが死んじまう!」

「え!?どういうことですか!?」

「現実世界でトバクのオッサンと会ったんだ。ウタがなんとかってキノコ食べていてこのままじゃあウタが死んじまうって」

 ルフィがコビーに自分が知った情報を伝える。

「海軍大将藤虎か。ただの歌姫に大将まで呼んだのか。まぁ、妥当の理由か」

「・・・・・そうですか。そうです。ウタさんはネズキノコで自身のウタワールドを維持してキノコの毒で毒死しようとしているんです。このままでは僕たちはウタワールドに永遠に閉じ込められてしまうんです」

 ルフィ達がお互いに情報を交わしていると。

 

「・・・・・なにそれ」

「―――――あ」

「・・・・・クレド!?」

 ユメユメの実で作った扉をくぐってクレドが部屋に入って来る。

 

「教えてよお父さん。お母さんは死のうとしているの?」

「そっ、それは・・・・・」

 あわあわするルフィ一行。

 

「―――――」

 これ喋らないなと思ったクレドはユメユメの実を使い最後にウタが死ぬと言ったコビーの記憶に検索を駆ける。

 

「―――――オジサンお母さんを悪い人と思っているの?捕まえようとしたの?」

 コビーの記憶を知ったせいでコビーの目的がウタの世界転覆計画を止める事、そして、海軍はウタを犯罪者として逮捕しないといけない事をクレドに知られてしまった。

「ちっ、違います!僕たちの目的は君のお母さんの世界転覆計画を止めたいだけでその後は」

「黙って!」

 ユメユメの実で出来た機械的なゴーグルがコビーを捕える。クレドは空島の本、砂漠の本、沢山の船のある本を呼び出した。

 

「なっ!ルッチ!?」

「おい、何だよこれ!?」

 そこからエネル、クロコダイル、ルッチがが現れヘルメッポ、コビー、ブルーノに襲い掛かる。

「気を付けてくれ!ユメユメは記憶を追体験する。ただのパンチでもとんでもない一撃を出すかもしれない!」

「なんだそれは!?」

 

 困惑するコビー達を尻目にクレドの体は光消え始める。

「待ってくれクレド!話を聞いてくれ!!」

 説得しようとしたゴードンだがクレドは聞く耳を持たずユメユメでワープする。

 

 

 

 

「―――――お母さん!!」

 ライブステージにワープしたクレドは何故かテンパっているウタに向かって叫ぶ。

 会場には母ウタ、なんか倒れている黒服。見る事さえ血が拒絶したくなるようなナニカ、クレドには言葉にしにくいが最初とは何かが違う表情をしている観客がいる。

 

「あれ、クレド、どうしたの?ごめんけど今ちょっと手が離せなくて遊んであげれないけど。もしかして、音楽室で演奏するよりもライブで演奏したかった?」

 参ったなぁと言った表情を見せるウタにクレドは言い放つ。

 

「―――――もう止めようお母さん!!」

「止めるって何を?」

 突然の言葉にウタは困惑する。

「何もかもだよ!今作ろうとしている新時代も救世主も何もかも!!」

「――――――クレド」

 必死にファンを宥めていたウタの表情が更に曇る。

 

「聞いたよ!お母さん毒キノコで死のうとしているって!!」

「―――――っ、誰が・・・ううん、もういいや」

 一番知らせたくない人にとうとうバレたと理解してウタはうつむきだす。ルフィかゴードンかウタワールドに連れて行った海軍の誰かに教えて/調べたんだろう。

 

「こんなの新時代なんかじゃない!このままじゃあお母さんが自由じゃない!!」

「・・・・・」

「配信してから多くの人がお母さんの歌を褒めてくれたよ。でも、お母さんは歌手だ!!救世主なんかじゃない!!お母さんの歌が皆を救ってもこんなに命を懸けて誰かを助けるなんて間違っているよ!」

「・・・・・クレド」

「もう止めよう。お父さんやって来たんだよね。ずっとお母さんが頑張って来たから来てくれたんだよ!」

「・・・・・」

 ステージに静寂の風が吹く。

 

「―――――行こう。大海原が新しいステージがお母さんを待っているよ」

 クレドは手を伸ばしウタの手を掴もうとする。

「―――――クレド」

 ウタもまた手を伸ばす。

 

――――――このまま終われ。誤った母を子が正しこの事件に幕を閉じれば何もかも終わらせれると電電虫から見ている五老星やガープ達は思った。

 

 

 

 

 

 

「―――――ふざけるな海賊のガキが!!」

 世界政府の願いは罵声と共にかき消された。

 

「――――――え?」

 何だ?とクレドの思考に空白が生まれる。

 

「救世主を止めろだと!何を言っているんだ!!てめぇは本当にプリンセスウタの子供なのかよ!?」

「UTAは俺たちを救ってくれる救世主なんだ!!」

「何よ子供だからっておかしなことを言っちゃってくれて!!」

 《正義》の火がどんどんと広がっていく。

 

「まっ、待って皆止めて」

 ウタが止めようと声掛けをするが。

 

「そもそも、麦わらってあれだろう!?千両道化と黒ひげと組んでインペルダウンで大量の囚人を脱獄させた大悪党だろう!?」

「海賊王のガキと兄弟分だったって聞いているぞ。その上麦わらの父親は世界最悪の犯罪者らしいぞ」

 傍から見れば滑稽この上もない。先ほどまで天竜人が害されて大将がやって来るのでは?と思いステージから逃げ出そうとしていたのに。ちょうどよい生贄が居れば幾らでも騒げる。・・・それが地獄の道を作っているとも知らずに。

 

「―――――何とか辿り着いたけど」

「・・・・・最悪だな」

 ルフィの記憶を打倒しステージにやって来たコビーとブルーノは最悪の状況になったと確信した。

 

「―――――おい、あれコビー大佐だぞ」

 誰かがコビーに気づく。

 

「皆さん。落ち着いてください。今僕たちは・・・」

 観客を諫めようとするコビー。

 

「コビー大佐!そこの海賊のガキを処刑してくださいよ!!」

「なっ、」

 突然そんな事を言われてコビーはびっくり発言した者の正気を疑う。

 

「そうだ!海賊の子供に生きる価値なんてねぇ!」

「殺せ!」

「殺せ!」

「火拳のように胴体をぶち抜け!!」

 狂った『正義』を掲げステージに熱狂が広がる。

 

「落ち着いてください。この子は何も悪いことはしていません」

「海賊の子供ってだけで十分だ!

 民衆を説き伏せようとするコビーだが観客たちの耳には届かない。

 

「お前ら海軍は関係ない奴だって一緒に殺したんだろうが!!海賊の子供なら猶更殺しても問題ないじゃないか!!」

「そうだ!南の海にいた俺の叔母はもう直ぐ出産だったのに海賊王の子供を身ごもっているかもしれないって理由で殺されたんだ!旦那が必死に無実を訴えても一緒に殺されたんだ!」

「私の息子はオハラで学者になるために勉強していたけど考古学者が政府に反乱を起こそうとしたって罪で一緒に殺されたんだよ!!」

「バカみたいな献上金を沢山差し出してもお前らは平気で関係ない俺たちを殺す癖に海賊のガキには躊躇するのかよ!!」

 

「・・・なに・・・なにこれ・・・ぁ・・・ぁ・・・」

 クレドには理解できなかった。対人関係は幼い頃から母親であるウタと祖父代わりのゴードンで止まっているクレド。

 故に理解できなかった。強烈な悪意、それも、自らの保身と集団心理、自己満足が混ざった文字道理800年世界政府が気づき上げた他者を虐げる事で自尊心を守る差別と言う名の『正義』・・・もっとも、二人を育てたゴードンはそんなものを教える気などサラサラないのだが。

 

「死ね!罪人の子!」

「父親共々撃たれて死ね!」

「お前らは生まれてくる必要が無かったんだ!!」

 

「・・・・・どうして?何で皆ウタの子供にあんなに酷い事を言えるの?」

「・・・・・この人達おかしいよ」

 狂った大人に恐怖するロミィやヨエルカ。

 

「・・・・・もう、止めて・・・クレドを・・・虐めないで・・・」

 狂った熱に突き動かされている民衆に弱弱しく訴えるウタの周りにはいつの間にか漆黒のオーラを放つ楽譜が浮かんでいた。

 

 

 

 

「―――――ダメです。電電虫繋がりません」

 試しにブルーノに電電虫をかけていたルッチは五老星に繋がらないのを伝えた。

「―――――そうか。もう良い。下がれ」

「はっ」

 

「・・・・・困ったものだ」

「奴ら。自分が何に怒っているのか分かっているのか」

「分かっている訳ないだろう」

「このままではトットムジカが現れるぞ」

「・・・そうなったら世界は終わりだ」

 五老星は頭を抱える。800年も支配と差別の天竜人社会を作っていた彼らは逆に今まさに支配と差別によって追い込まれていた。

 流石の五老星もなんて事もない一人の人間のたった一言で世界が滅びかねないなど予想出来なかっただろう。

 

「―――――君、今ウタワールドに取り込まれている地域はどのくらいになっている?」

 サターン聖は外で状況を聞き戻ったルッチに問いかける。

「はっ、恐らくですが世界の6から7割の民衆がウタのウタワールドに取り込まれていると入っています」

「・・・・・このままウタを殺せば世界から最低4から5割の人間が2度と目覚めない死の眠りについてしまうのか」

「麦わらだけで終わればよいものの。もしそうなれば天上金が大きく減ってしまう」

「そのために上げたらますます海賊と革命軍が活気づく。ただでさえモルガンズと炎帝で革命が盛んなのに」

「そんな革命軍とぶつかり双方疲弊したを我々を見逃すほど黒ひげとクロスギルドは甘くはない」

「頭が痛いな」

「・・・・・大将黄猿はどうした?」

「・・・・・四項赤髪のシャンクスに軍艦ごと襲われて現在分かっていません」

「・・・・・八方塞がりか」

 どうすればよいんだ?五老星は頭を抱えていた。

 

 

 

「皆さん落ち着いて!!」

「・・・・・これなら麦わらを引っ張ってこればよかったな」

 暴動した民衆に対してため息をつくブルーノ。

 ブルーノ達はウタの元に向かったクレドを追う際解放すると暴走するルフィは拘束されたままにして夢で作られたルッチ達はローがバラバラにしてどうにかした。その時ルフィを連れてくれば覇王色で民衆を一息に黙らせれたとブルーノは若干後悔した。

 

「ぁぁ・・・ぁぁ・・・」

 民衆の殺意、敵意、戦いを体験していない人間でさえ怯える人間の恐怖に幼いクレドは恐怖した。

「・・・・・お母さん!」

 ウタに駆け寄るクレド。恐怖から逃げたくて幼子は母の温もりを求めるのは当たり前だろう。

 

「UTAに近づくな海賊のガキが!!」

 誰かが投げたものがクレドの頭に直撃する。

 

「・・・ぁ、・・・ぁぁ・・・」

 ウタの瞳に映るもの。

「・・・ぐすっ・・・痛い・・・」

 ぶつけられた衝撃でクレドの額には小さな傷が開き深紅の血がクレドの額を濡らす。

「―――――もういいや」

 大きく息を吸い込みトットムジカを歌おうとするウタ。

「不味い!」

「ウタさん止めて下さい!!」

 ブルーノ、コビーは止めようと距離を詰めようとするが飛び交うものに遮られて上手いように動けない。

 

「カ――――――」

 トットムジカを歌おうとするウタ。このままでは誰もが不死の魔王が現れる誰もがそう思った。

 

「―――――痛いよ。お母さん・・・助けて」

「――――――クレド」

 助けを求める我が子の声がウタの一線を踏みとどませられることが出来た。

 

「―――――ッ!」

 トットムジカで何もかも吹き飛ばすよりもクレドが死ぬんじゃないかの恐怖が上回りウタはウタウタで民衆を人形に変えようとする。

 

「不味い!引くぞ!」

 ブルーノとコビーはドアドアの実で逃走する。

 

「イヤァァァァァぁぁぁっっ!!なにこれ!?」

「何なんだ!?おっ、俺の体が!?」

「誰か誰か助けて!!」

「UTAどうして!!」

 ウタもクレドも姿を消し人形にされた民衆の悲鳴がステージに響く。

 

 

 

 

 

「・・・・・どうしてこうなったの」

 現実ではウタが項垂れていた。

 ステージには意識をウタワールドかルフィによって彼方に飛んでいるため意思を持つものはウタのみだった。

 

――――――彼女の歌は世界を滅ぼす!!

「―――――罪人の子かぁ」

 ウタとて分かっていた。こんなの新時代じゃないと。母親になったウタにとっては自分が今作ろうとしていた新時代は間違っていると。それでも自分のやった事と多くの人の願いは成熟しきっていないウタの背中を押してしまった。

「・・・・・でももう。いいや」

 もう何もいらない愛する子と幼馴染と永遠に永遠に暮らしていれば良いんだ。

 

「・・・・・ごめんなさい」

 痛みも無く一息で我が子と幼馴染のいる永遠の夢の世界に行きたい。と考えゾロの閻魔を引き抜く。

「・・・・・これで・・・終わる・・・」

 首元に刀を近づけ覚悟を決める。

 このままではウタの歌を聞いてウタワールドに閉じ込められた世界の七割近くが二度と治らない植物状態になり世界は秩序無き最悪の大海賊時代が始まる。止めようにもウタを捕まえるためにやって来た紫虎たちはウタを捕まえるための海牢石の拘束具で拘束され完全に使い物にならない。

 

「――――――行こう。クレド。ルフィ」

 ウタは目を瞑り閻魔で自分の首を切ろうとする。

 

 

 

 

「―――――止めなさいウタ」

「―――――――ッ!」

 誰かに腕を掴まれた。・・・・・いや違う。

 

「・・・・・・・・シャンクス?何で?」

 目を開けるとそこには自分のもう一人の父親。赤髪のシャンクスがそこに居た。

 

「――――――久しぶりに聞きに来たんだお前の歌を」

 最後の役者はこうして舞台に舞い降りた。




正直、いやいや、こんなに民度低くはないでしょうとか考えてまずチャルロスをクレドがルッチとか赤犬とかカイドウとか召喚してボコボコにしてからにしようとか考えたけどクレドに懸賞金をつけたくなかったのとドレスローザとか考えたら混乱しているこの状況でちょっと火種を炊きつければ燃え上がるだろうと思ってあんなのにしました。
差別とは安堵だ!!と海軍大将緑牛も言っていましたのでこんな参事をアラマキも見たんだろうなぁと思いやりました。
ここからは選手交代。ルフィから変わり感情ジェットコースターのウタちゃんのお相手をお父シャンがやってもらいます。十二年もほったらかしたんだ頑張れ。
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