新たに現れた少女に一同は困惑する。
オルタはオルタでこうなることは予想しており、唯一この状況を理解しているであろう金時を見付け声をかける。
「私の宝具で足止めをしています。貴方のお陰で刺しやすかったわ」
「それは何よりだ。助かった」
「礼なら結構。それで?これからどうするのですか?」
「恐らくまだあっちの準備が整ってねぇ。もう少し時間を稼ぐ必要がある」
「はぁ……仕方ありませんね。私と貴方で攻め立てましょう。彼女達には援護をしてもらいつつ、
「ちょちょちょちょ!ちょっと待ってもらっていいかしら!?」
滑らかに会話を進める
親友とも言うべきジャンヌが光に包まれ消えたと思えばそのジャンヌに似た、けれど服装や顔付き等は正反対な少女が大百足を串刺しにして、そして金時と情報のやり取りをしていれば困惑するのも
そんなアリーゼを心底鬱陶しそうな目で見たかと思えば溜息をついて自身についての説明をオルタは行う。
「先程も言いましたが、私の名はジャンヌ・ダルク〔オルタ〕。あの聖女様とは多少関係がありますが、今は捨て置いてください」
「捨て置けないことだと思うんだけど!?」
「そんなことよりもまずはあの大百足です。バーサーカーと私が攻撃し続けますので、貴女達は我々の援護を」
「ちょっ───────」
「団長、今は黙ってろ。おいオルタとかいう貴様。あの炎と杭は貴様の攻撃か」
困惑し続けるアリーゼを制し、輝夜が一先ずの状況の把握を行う。
他の面々も困惑しつつ、輝夜と同じように会話を進めるためアリーゼを抑える。
アリーゼも馬鹿ではないため、ありとあらゆる言葉を飲み込み黙る。
「ええそうです。あれは相手の攻撃を変換してこちらの攻撃として返す反射攻撃の様なものです。連射は出来ずとも充分な
「つまりあの攻撃なら
「恐らくあのクソ蟲もそれを理解したことでしょう。貴女達は基本的には私の傍で援護してください。それから────────」
基本的な動きや作戦をサクサクと決めていき、それを当たり前のように輝夜達も受け入れる。
予断を許さない今の状況だからこそ、疑念にも蓋をしてオルタの作戦に従う。
それが最適解だと理解できるから。
しかし、その全てをちゃんと飲み込む為に少女は声をあげる。
「あー!もう!!私はアリーゼ!!貴女がどこの誰でどんな人かなんて分からないけど!!でもジャンヌが貴女に託したって言うのなら、貴女を信じるわ!よろしくね、オルタ!」
真剣で、それでいて太陽のような声音でオルタへと声をかける。
どこまでも真っ直ぐで、リューとはまた違った純粋な少女。
友人が信じて託した相手だから信じる。
当たり前のように言ってのけるそれがどれほど大変なことか、少女はきっと気付いていないだろう。
だからオルタも思わず笑ってしまう。
「……ほんと、あの聖女様がお好きなお人好しだこと。ええ、こちらこそよろしくしてあげるわ。せいぜい死なないように足掻きなさいな」
「え?」
つい素の口調が出てしまうが構わない。
如何にも聖女が好きそうで、きっと自分とは合わない少女を見て笑ってしまう。
これが聖杯戦争のマスターとサーヴァントなら相性は悪かっただろう。
星見の旅路で出会った
全くもって、どうして自分はこんな者ばかりと出会ってしまうのか。
「ほら、ボサっとしない!倒すことは考えないで!ただ邪魔をすることに専念して!そして誰一人として死なないこと!アンタ達が死んだら私があのゴリラにアイアンクローされかねないんだから!」
「わ、わかったわ!」
アリーゼ達へ指示を飛ばし、作戦通りに進める。
もうすぐ宝具の杭が消滅し大百足が動き出す。
「バーサーカー、貴方は温存しながら戦いなさい。合図があれば儀式の準備を」
「応っ!」
この作戦の要は間違いなく自分だ。
だからこそ、聖女とは違う形で彼女達を守り抜こう。
こんなお人好し達に、地獄は相応しくない。
───────────────────────
「はぁ……はぁ……全く、困ったわい」
「諦めろ。お前達では俺に勝てん。散々やってまだ分からんか」
「諦めが悪いのが、冒険者じゃと、何度も言っておろう」
「そうだったな。ならやはり完膚なきまでに叩き潰すしかないようだ」
ザルドとガレス達の戦闘は最早戦闘ですらなくなっていた。
一方的な蹂躙に何とか抗ってはいるが、やはり圧倒的なまでのLv差を覆すことは出来ていない。
元オラリオ最強。
その名の重さを改めて実感せざるを得ない。
すでにガレス以外は満身創痍。
生きていることが不思議なくらいであった。
ここは撤退をすべき。
そしてその殿はガレスが担うべきだろう。
すぐには死なないドワーフ特有の丈夫の身体である。
逃げる間の時間くらいは稼げるだろう。
そう決めて自身の半身とも言える斧を握る。
だが、手から斧は滑り落ちる。
身体は既に、限界を迎えていた。
(しまっ──────)
その隙を逃すはずなどなく、無情にも最強の一振がガレスの脳天を目掛けて振り下ろされる。
それは不可避の一撃。
ガレス・ランドロックという冒険者の物語はここで─────
「おっと!危ない危ない」
終わりなどしなかった。
「何者だ、貴様……」
目の前に急に現れた、フードを被った白い男。
筋肉は人並みにあるが、それでもザルドの一撃を受け止めきれるほどの力があるようには見えない細い体つき。
ザルドの振り下ろした剣と青年が受け止める杖。
かつての最強に渡り合える冒険者はオラリオには既にいないはずであった。
青年は不敵に笑う。
「しがない花のお兄さんだとも」
受け止めていた杖から魔力の高まりを感じ取りすぐさまザルドは距離を取る。
瞬間、ザルドのいた所へ杖から光線が放たれており、無詠唱による魔法の行使を行えることで油断ならない敵だと判断する。
「ふざけたことを」
「おっと!」
何度か剣と杖で打ち合う。
そうして感じ取る
「チッ!この香り、甘ったる過ぎて吐きたくなる」
砂糖たっぷりのケーキに蜂蜜と生クリームをこれでもかとかけたようなそんな味。
そしてそんな甘さの下に隠された不愉快極まりないエグ味。
美味しい不味い以前の問題の味付け。
間違いなくゲテモノの部類だとザルドの舌は感じ取る。
「そりゃあ私は花のお兄さんだからね。それに、私は誰もが認めるハッピーエンドが大好きだからさ」
「はっ!そんな結末、あるわけ無いに決まってるだろう」
これまで味わった中でも最悪な味を食べさせられたことに対する怒りと共に放つ一撃を青年は難なく受け流す。
青年の軽口は止まることを知らず、次から次へと言葉が紡がれる。
「そうかな?少なくとも、私は知っているとも」
「戯言を。そんな結末に魅せられてこの先もそうなると?」
「もちろん。少なくとも、まだ未来は決まっていない」
「なら証明してみせろ。貴様に、その力があるというのなら!」
更に速度を上げた一振りは青年の反応速度を上回る。
確実に決まった絶対の死を約束した攻撃であった。
ザルドの剣は間違いなく、青年を斬り伏せた。
「悪いが、それを証明するのは私ではないさ」
斬られた青年は途端に花へと変わる。
ピンク色の鮮やかな花へと変わり、花吹雪が舞う。
手応えは無く、周囲にいたはずのガレス達の姿すら花吹雪と共に消えていた。
そして青年の声だけが聞こえる。
「もう会うことは無いだろうけど、元気でいてくれたまえ!」
もう一度花吹雪が舞い、辺りには花弁で埋め尽くされていた。
ザルドもすっかりと毒気を抜かれ、舌に残った不快感を一刻も早く拭いたかった。
「……なんだったんだ。はぁ、くだらん。飯でも食うか」
適当な空き家にでも入って飯を食べることにする。
あまりにも不快なあの味は恐らく二度と味わうことは無いだろう。
そしてそれは同時に別の場所でも。
「なんだ貴様は」
「これはこれは美しきキミ。私はただの花のお兄さんさ」
アルフィアとリヴェリア、そしてアイズが対峙している最中、突如として現れた白いフードを被った青年。
杖を持っていることから魔導士であると推測は出来る。
が、それ以上にオラリオではまず見たことがない風貌に警戒をより一層高める。
「あの時の……!」
「アイズ?まさか、勝手に突っ込んで行った時か」
アイズが以前見た
いや、人間のような
印象深く残っていたあの時の出来事を思い出し、アイズはまた不快感を示す。
そのことを聞いていたリヴェリアもまた目の前の青年を注視する。
ただ青年としてはそれどころでは無かったが。
「うわぁお!?まさかこんな所でその声を聞くことになるなんて……」
「???」
「はぁ、仕方ない。少しばかり本気で相手するとしようか」
それはただの条件反射に近い。
青年にとってリヴェリアの声は反応せざるを得ない。
あまりにも聞き馴染みのある声に、上に立つ者たる口調に、青年は従うしかないのだ。
「ほう……貴様如きが私に勝てると?」
そして青年の態度から舐められていると感じたアルフィアもまた不快感を示す。
目の前のよく分からない突然現れた青年から、自分よりも劣ると言われているようなものなのだから。
「なぁに、勝つ必要はないさ。でも舐められっぱなしというのも……いや、それはそれであり───────」
「
「ふべしっ!」
阿呆なことを考えていればアルフィアの魔法で青年は空き家の壁へと叩き付けられていた。
「何やら貴様からはあの糞爺と同類の気配を感じたが、正しかったようだな」
「全く酷いなぁ〜。ようし、花のお兄さんの良いとこを見せちゃうぞ!」
アルフィアの魔法を直撃したにも関わらず平然としている青年に警戒心を高める。
普通なら再起不能な
それが更にアルフィアを不快にさせる。
「
「超短文詠唱でこの威力!全く神話の時代の魔女でもここまで理不尽なんかじゃなかったぞ!」
「
「連射可能なのかい!?恐ろしいな全く!」
青年の減らず口は煩わしい雑音この上無かった。
一刻も早くその口を閉ざさせたかった。
だが青年はアルフィアの魔法を躱し、受け流し、どこからか取り出した剣でアルフィアへと斬りかかる。
アルフィアもそこらに落ちていた剣を拾い応戦する。
剣の腕はかつての仲間達にも引けを取らないだろう。
だが、脅威足り得ない。
並行詠唱が可能だということも推測できる。
だが、障害なり得ない。
「貴様の良いとこを見せるのでは無かったか?やはり口だけか」
「酷い言われようだ。今の時点だと事実だから言い返せないのが何とも歯がゆいところだね」
「なら大人しく引け。貴様の出る幕は無い」
目の前の青年が只人ではないと理解している。
故に、明確な役割も持たない者にこの場にいる資格は無い。
目の前の青年もそれを理解している。
だが、青年の言葉は止まない。
「それはそうだとも。私は役者ではないし、脚本家でもない。本来ならただの観客が私だ。でも、今ばかりは私は観客席から舞台の裏側に回るんだよ」
「……もうよい。黙れ」
意味も分からず、理解も不要と判断し目の前の青年を全力で消し飛ばす為の準備をする。
だが、それはもう意味をなさない。
「さてと、ようやく終わった終わった。今回ばかりは本当に骨が折れたよ」
「貴様……一体何をする気だ?」
「なぁに。ちょっとした
青年は不敵に笑う。
ようやく準備が整った。
金時が撒いていった
それは正真正銘の切り札を持ってくる為の
「ここは星の内海でも、物見の
青年の言葉と共にオラリオ中に花が咲き誇る。
幻想的な花の海。
誰も知らぬ、青年のみが知る楽園の光景。
「なんだこれは!?」
「お花が、いっぱい……」
見慣れぬ幻想的な光景に目を奪われてしまう。
例えそれが目の前に自身を殺しうる敵が居たとしても。
「これは……
「もう遅いとも。すでに花は咲き誇った。待たせたね、金時君!敢えて私がこの
アルフィアの魔法はただ花を舞い散らせるだけ。
全てが既に完了していた。
青年も、リヴェリアも、アイズも、既にその姿を消していた。
残されたのは楽園の花と、静寂好む魔女だけであった。
そして青年は告げる。
「やっちゃえ、バーサーカー!!」
───────────────────────
オラリオ中が花の海となり、その余波が金時達の元にまで届く。
準備完了の合図。
アリーゼ達もまた花の海に困惑を隠せない。
「な、な、な、何これぇ!?」
「これは……一体……!?」
「準備完了の合図よ!全員死ぬ気でバーサーカーを守りなさい!」
オルタの掛け声と共にすぐさまそれぞれが散開する。
それは大百足の攻撃を一点に集中させない為。
一人の負担を減らす為。
だが大百足もただやられる訳にはいかない。
金時の魔力の高まりを感じ取り、手段を選んでいられなくなった。
特大の魔力を込め、口を天へと向ける。
最大威力の
全員が必死にそれを阻止しようとする。
魔法を放ち、斬撃を与え、打撃を打ち込み、だがそれでも止まらない。
溜めに溜めた
絶対的な死が希望を包み込まんとする。
その絶望を前にして、竜の魔女は嗤う。
これはかつての『呪いの厄災』に匹敵するだろうか?
これは『
否である。
この程度ならば何度も乗り越えてきた。
相手は不死に非ず。
相手は無敵に非ず。
強敵であれど最強に非ず。
あれは、
「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮!」
恐怖は無く。
「我が復讐の炎、我が応報の炎!爛れた憎悪で串刺しに!」
無念を薪に。
「すべて灰に!すべて塵に!我が憎悪で、汝のすべてを狩り尽くす!」
この炎こそが恩讐。
「剣は憎悪!竜は復讐!炎は応報!刺し貫くは、何もかもっ!」
このオラリオにある全ての怨念が力となる。
「
大百足の
手が焼ける。
肌が焦げる。
喉が枯れる。
身体中の水分が憎悪の炎に焼かれて蒸発していく。
だが、間に合わない。
処理速度が圧倒的に足りていない。
踏ん張る足も徐々に押されていく。
まだ。まだ耐えなければ。
さもなくば逆転の目は潰えてしまう。
霊基の核が砕けそうだ。
魔術回路が焼き切れそうだ。
全てを出してもなお足りないというのか。
徐々に、徐々に押されていく。
足の踏ん張りが効かなくなってきている。
もう少しだけで良い。あと僅かで良い。
「
アリーゼがオルタの旗を共に支える。
旗にはアリーゼの魔力が纏い、オルタの宝具の出力を上げる。
だが、ここは憎悪の炎に包まれた地獄。
ただの人間はすぐに炎に呑まれ、灰へとなりかねない。
「アナタ、死にたいのですか!?」
「そんな訳ないじゃない!私はまだ生きたいわ!」
「なら!」
すぐに手を離せ。
そう言おうとして、それよりも先にアリーゼが言葉を続ける。
「でも誰かを犠牲に生き残るなんてしたくない!貴女の犠牲で生き残る未来なんて選びたくない!私は!誰の犠牲もなく、全員で生き残った上で勝ちたい!!」
それは子供染みた我儘。
全てを欲しがる強欲さ。
そして、それは捨てることの出来ない、アリーゼ・ローヴェルの信念。
「そうだぞ!」
後ろが軽くなる。
目を後ろに向ければそこに居たのは、ライラや輝夜、リューといった【アストレア・ファミリア】の面々。
誰も彼もがオルタを支えている。
「踏ん張れよ、黒聖女様!アタシらが後ろから支えてやるからよ!」
これ以上下がらないように。
「この程度の炎に丸焦げなんてされるものか!」
これ以上
「勝つ!!皆で勝って、示すのです!!我らが『正義』を!!」
これ以上敗北の未来を幻視しないように。
「ここを何としても耐え切るわよ!!そして、皆で一緒にパーティーするの!」
「全部団長の奢りってことで良いんだよな!」
「当たり前よ!私が好きな物を好きなだけ奢ってあげる!」
「それは大盤振る舞いなことだ!」
憎悪の炎に包まれ、少しでも気を抜けば消し飛ばされかねない
笑って、終わった後の話をしている。
そんな未来が必ず来ると信じているように。
この戦いに勝つと信じているように。
あぁ、ほんと……ほんとうにこの者達は……
「ほんと、救いようのないお人好しばっかりね」
だから自分も改めて魔力を込める。
アリーゼが旗を持っているためか、アリーゼの魔法の範囲にオルタも含まれている。
だからこそ、再度出力する。
ここで全てを出し切る。
その後のことは、あの聖女にでも丸投げしよう。
「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮!」
宝具の重ねがけなど、普通は思いつかないし、出来る訳がない。
だが、この時、この瞬間、この場所限定の奇跡。
だからこそ放つ。
ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕は、勝つ為にここに呼ばれたのだから。
「
二重同一宝具による代償は計り知れない。
霊基は損傷し、回路は燃え、最早身体を保てていることが不思議なくらい。
その代償を支払った結果、大百足の
そしてこちらもやっと準備が整った。
「はぁ、英雄様ってほんと遅いんだから 」
きっと自身はこの戦いの結末を見ることは出来ないだろう。
それが出来るほどの余力はもう残っていない。
霊基も回路もボロボロで、しかし霊核だけは何としても守り抜いた。
霊核さえ無事なら何とかなるだろうから。
それに、うたかたの夢だとしても、あの唯一召喚に応じてもいいと思った『
良い話のネタに出来たな、なんて思いながら静かに目を閉じる。
ちゃんと約束は果たしたから。
だから、
───────────────────────
竜の魔女が命を
既に消えかけているオルタを見て感謝を心の中で述べる。
【アストレア・ファミリア】の面々が身を砕きながらも時間を稼いでくれた。
オルタを支える為に無茶をしたからか、全員が満身創痍だ。
だから間に合った。
彼女達が戦っている間にただ何も出来ず、見ることすら許されなかった極限の集中状態でやっと感じ取れた己の相棒。
これが最終決戦である。
必ず勝利をする。
全てを賭けた者達に報いる為に。
「来い!!大宝具!!摂津式大具足・熊野!!」
オラリオ全体を使った大規模召喚術式。
金時がいて、このオラリオには
そして打倒すべき妖がいる。
条件は揃った。
ならばその呼び掛けに応えてくれる。
異世界より顕現するは紅き鎧を纏いし巨大ロボ。
大土蜘蛛退治を成した坂田金時の最強宝具。
「さぁ!!共に行くぜ、ゴールデン・ヒュージ・ベアー号!!」
───────────────────────
「あ、あれは!?」
神々は驚きを隠せない。隠せる訳がない。
オラリオ全体を陣とした異世界からの召喚術式。
そして呼び出したのは巨大ロボ。
そして何より感じ取れる気配が無視など出来るはずもない。
「何、何なのよあれ!?見たことない!見たことないはずなのに、確かに感じるあの神気!」
「まさか
ヘファイストスもゴブニュもしっかりと感じ取っていた。
軍神たるアレス。
オラリオに幾度も挑み、返り討ちにあいながらも決して侵攻を止めない傍迷惑な神。
だがこちらのアレスとあちらのアレスは全くと言って良いほど違う神気である。
爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいくらいには、神としての格が違うかもしれない。
だが二柱が気になったのはあの巨大ロボに搭載されている機構だろう。
動力は何なのか。
どのようなシステムが組み込まれているのか。
分裂は出来るのか。
空は飛べるか。
走れるか。
泳げるのか。
鍛治神にとってあれほどそそられる物も滅多に無いだろう。
そしてそれはあのロボを見た
「「「「巨大ロボだ!!」」」」
「
「はぁ、ほんと好きね、貴方達」
「あれに興奮せずになんていられるか!!この時代!!この世界において!!あんな物を拝める日が来るなんて!!今までの非礼を詫びよう金時君!!君は最高の
ヘルメスが早口でロキとフレイヤに説明をする。
普段女神達や街にいる女性を口説いている時よりも興奮した様子のヘルメスに他の女神達もドン引きする。
ロボは男の
恐らく、今フレイヤの魅了を男神達に掛けてもその魅了すら弾く可能性すらある。
オラリオではまず目にすることは無い代物。
奇跡の産物。
今ばかりは神々は金時への恐怖などどこぞの彼方へと飛んでいっている。
そしてロキやフレイヤ達は冷静に戦況を把握する。
「でもまぁ、これで
「もっと素直に褒めれば良いのに」
「アホ抜かせ!まだアイツに対しての意識は変わっとらん!……でも、次会った時は一緒に酒でも飲んだるわ」
金時を人としては見れない。
だが、彼の献身を、彼の覚悟を、彼の『正義』は認めざるを得ない。
この戦いが終わり、オラリオに平穏が戻ったならその時は、秘蔵の酒でも呑み交わそうか。
そんな風に思えるくらいには、ロキに影響を与えていた。
だから見届ける。
最後に金時が勝つその瞬間を見逃さない為に。
「さぁ、決着はすぐそこよ。見届けましょう、この結末を」
マーリン便利過ぎて助かるけど、書いてて思いました。
マーリン、ダンまち民と相性最悪では?
多分ベル君レベルの聖人じゃないと許されない。
11月にぐだぐだイベントが来ますね。
次はどんなサーヴァントが実装されるのやら。
イレギュラー・レコードを皆様見られましたか?
最近ダンクロのシナリオで見て良過ぎてダンまち熱が上がっております。
ディース姉妹とか扱い変えたくなってしまう……
番外編で読んでみたいのは?(時間軸などに合わせ執筆時期が異なります)
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ベル君がオラリオに来るまでのお話
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金時、師匠になる(終了後予定)
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ジャンヌとアストレア・ファミリアの女子会
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英雄神話組の何気ない日常
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花のお兄さん、恋する乙女を応援する
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次回執筆予定のちょっと先出し