シャーレ活動備忘録 作:遊園市街
感想評価お気に入り登録誤字報告に感謝いたします。
「ッ! 何だッ!?」
轟音が響き、粉塵が舞う。
ナギサが抱えるセーフハウス。外壁は戦車砲クラスの破壊力が無ければ突破できず、内壁も個人の携行火器では傷一つ付かない破格の防御性能。外からの攻撃に対して極めて高い耐性があるからこそ、多少のリスクを背負う事を承知でハナコとアズサは真正面から堂々と門を通って正規の出入り口から侵入する必要があった。
そんな城壁が破壊されたのだ。しかも砲撃音は聞こえていない。故に壁を破壊した攻撃は大規模な兵装を用いない個人に由来するものか、それとも2人の知らない未知の攻撃手段の2択に絞られる。
その何方が解でも最悪だ。個人由来だとしたらその個人は単騎で戦車砲クラスの攻撃を運用できることになり、未知の攻撃だとしたら対処法をゼロから考える必要がある。
さあ、鬼が出るか蛇が出るか────そう思った2人の耳に聞こえてきたのは、それなりに聞き覚えのある声だった。
「……えっと、これ、どんな状況?」
ティーパーティー最高戦力、聖園ミカ。彼女は困惑をはっきり感じさせる声で目の前のカオスな状況を問いかけた。
▼
「早く早く早くッ!」
夜天を駆ける桃色の一等星。ミカは風に髪とスカートを翻し、寝静まったトリニティ市街を駆け抜ける。建物の屋根から屋根へと飛び移る彼女はまるで重力の枷から解き放たれているように見えて、背中の翼も相まってまるで本当に空を飛んでいるよう。勿論、本当に飛んでいる訳ではない。奥の手を使っていないミカが出来るのは精々滑空程度で、その自由度もさほど高くないが……音も無く建物の上に着地できるだけで充分すぎる。
────うん、やっぱり地上を選ばなくて正解。もうアリウスの子達が動き始めてる。見つかったら面倒なことになるし、できる限り隠密で動かなきゃ。
眼下、見下ろした先にはボロボロのガスマスクと白い外套を羽織ったアリウスの生徒。腕章に記された数字はⅠ、恐らくトリニティの内部に侵入する部隊。アレの対処はまた後で、今はナギサを最優先で動かなければ。
サオリからアリウスの作戦詳細を聞いた時は流石に焦ったが、トリニティ内部で動かれるなら手に負える範疇。ベアトリーチェを裏切っている事がバレない程度に邪魔をして計画を頓挫させる。
……絶対に、ナギサに手を出させてなるものか。
「待っててね、ナギちゃん……!」
今まで嘘を吐き続けた。今まで騙し続けてきた。巻き込みたくなかったから。傷ついてほしくなかったから。でも、巻き込んでしまって、傷つけてしまった。だったらせめて本当の事は話さないと。ちゃんと謝らないと。
その一念で街を駆け、漸く辿り着いたナギサのセーフハウス。見張りの正義実現委員会のメンバーが倒れているのを見るや否や、ミカは一瞬で意識を戦闘へと切り替えた。
彼女達はナギサの護衛。そんな彼女達が倒れていると謂う事は、この場でナギサを狙った何らかが起きた証拠に他ならない。そして、それを行ったものは既にセーフハウスの中。もしかしたら既にナギサと相対しているかもしれないのだ。
……急がないと。
ミカは焦りを押し殺して難攻不落のセーフハウスを見上げる。ナギサの事だ。恐らく中はトラップ塗れで、迷路のように成り果てているだろう。そんな場所を真正面から突破するのは時間が掛かり過ぎる。ナギサの元に着く前に事が済んでしまうはずだ。
幸いなことにナギサの居場所は大体分かる。屋根裏部屋だ。彼女が居るとしたら其処しかない。故に、取るべき手段は唯一つ。
「────ッ!」
全身に神秘を張り巡らす。筋肉が、血管が、神経が、ニューロンが、クオリアが赤熱し、ミカの存在強度が跳ね上がった。大地を踏みしめ、琥珀の瞳は鋭く。背中の翼が大きく羽ばたいたと同時にミカはその足で地面を蹴り抜いた。単なる跳躍だけで建物4階層分以上の高度へ飛び上がったミカの眼前に在るのはセーフハウスの外壁。戦車砲すら防ぐ外壁を前にミカが翳したのは己が愛銃ではなく……小さくて愛らしい、細くてしなやかな左手。
積み重ねた修練も戦闘技巧も経験も関係ない。神秘出力、神秘総量、神秘の運用センス。ミカがトリニティ最高戦力の一角に数えられている理由はそう謂った……生まれ持った天賦の才に他ならない。戦闘行為そのものや総合力で見ればツルギに軍配が上がるが、こと神秘に関する能力であれば……ミカはツルギすら凌駕する。
ミカは目の前に聳える邪魔な壁を見据え、左手を握り締める。圧縮された神秘。凝縮された破壊。その拳の威力は戦車砲を容易く上回り、絨毯爆撃に匹敵する。それを思いっ切り振り抜き────外壁を一撃で粉砕した。
轟音を立てて崩れる外壁、舞い上がる粉塵。それを振り払いながらミカはセーフハウスに足を踏み入れる。そして、ミカは先程と同じ要領でもう一枚の壁を力任せに粉砕し、屋根裏部屋に足を踏み入れ……そうして目にしたのが、先ほどのカオスな状況だった。
▼
「……ミカ?」
「ミカ、さん……?」
壁をぶち破り、豪快なエントリーをしてきたアンノウンがそれなりに見知った人ともなればこの困惑も当然だろう。
「……えっと、これ、どんな状況?」
そして、その困惑はミカも同じだった。確実に敵に侵入されていると思っていたのに、そこに居たのは協力者とその友人。あと、地面に倒れているナギサ。意味不明、と称するのが一番適当な状況だった。
「……ミカはトリニティの本校舎で防衛するはずだった気がするけど……」
「アズサちゃんこそ合宿施設でアリウスを迎え撃つはずじゃ……」
「いや、別動隊が動いてるってサオリから聞いたから、先にその対処を。伝えられてなかったのか?」
「あー……今のトリニティ、通信とかそういうの全部封じられてるから届かなかったのかも。一応、重要な設備にはECM対策してるんだけどね」
「相手はゲマトリアだ。対策を突破してきても不思議じゃない」
「それもそっか」
そう言い、納得を得られたアズサとミカは少し張り詰めた空気を緩める。互いが互いに絶対的な味方であると知っているが故の安心感。その雰囲気を感じ取ったハナコは『状況はもしかしたら想像よりも悪くないのかもしれない』と思っていると、ミカは「ところで」と話題を切り替えた。
「ナギちゃんは……?」
「見ての通りだ」
「見て分からないから聞いてるの」
「ナギサを気絶させた」
「その結論に至る過程を教えてほしいんだけど」
「こうした方がナギサさんを守りやすいからですよ」
ミカの疑問に答えたのは今まで静観を貫いていたハナコだった。流石にずっと地面に寝かせるのは可哀そうだと思ったのか、彼女は倒れたナギサを抱えて……そうして、ミカの前に立つ。
「本来であれば説明し、納得していただいた方が良い事は私達も分かっています。ですが、一から事情を説明するには時間が足りませんでした。ですから、手荒ではありますが一旦眠っていただき、事態が片付いてから改めて説明しようかと」
「ふーん……ま、それは分かったんだけどさ。浦和ハナコ、ナギちゃんに何言ったの?」
ミカはハナコからナギサを奪い、自身の腕の中に収める。眼を閉じるナギサには痛みや苦悶以外の何か。悲しみや絶望をミカは確かに感じ取った。ずっと何年もナギサの顔を一番近くで見続けてきたからこそ気付けた証。それを指摘すると、ハナコは感情の読めない声で紡ぐ。
「少しショックを受けていただこうかと思って。このままナギサさんだけ無傷で終わるのは少々虫が良すぎると思いませんか?」
「無傷? 面白い事言うね。ナギちゃんがどんな思いしてたのか、何も知らない癖にさ」
「あら? ではミカさんは何か知っているのですか? ナギサさんにずっと隠し事をしていたミカさんが」
「少なくとも貴女よりは知ってるよ、浦和ハナコ」
「……2人とも止めてくれ。今は内輪揉めなんて事してる場合じゃない」
目を離した隙に銃を突きつけ合いそうなほどに張り詰めた緊迫に割って入ったのはアズサ。冷静になれと言外に言われた2人は互いに顔を見合わせ、溜息を吐いて、それから視線を外した。確かに内輪揉めをしている場合ではないのだ。事態は一刻を争い、相手は既に動いている。ナギサに関しては後手に回らなかったが、それ以降がどう転ぶかは神のみぞ知る。動ける余裕があるうちに動く、というのは3人の共通見解だった。
「ナギちゃんは私がトリニティに運ぶよ」
「えぇ、お願いします。となると、私はアズサちゃんと一緒にここで迎撃した方が良いですよね?」
「うん、そうしてもらえると助かる。これで別動隊とトリニティ側の部隊は抑えられたから、残りは……」
「合宿施設に向かっている本隊が懸念事項ですね」
「あぁ。先生が居るとはいえ、頼り過ぎるのは良くない」
「早めに合流できるよう頑張りましょう」
手早く今後の方針を大方決めた少女達は屋根裏部屋から出て、ミカの手によりぶち破られた壁から下を見下ろす。まだアリウスは来ていないが、恐らく10分もすれば包囲されるだろう。
「では、お互い幸運を祈りましょう」
「気を付けてね、2人とも」
「ミカこそ」
そう言い、ミカはトリニティの本校舎へ。ハナコとアズサはセーフハウスの1階へと身を投じた。
▼
汚れ仕事を専門に行うチームⅤの面々は音を殺し、気配を殺し、セーフハウスの中に侵入する。暗い室内。明かりは外から差し込む街頭と、申し訳程度の非常灯だけ。人が此処に居るとはとても思えない光量は少女達の内心に嫌な引っ掛かりを残した。だが、それを訴える事はなく、少女達は足を進ませる。奥へ、奥へ。ターゲットが居ると思われる場所へ。
そうして、少女達は最上階へ乗り込む。最上階も今までと同様に明かりは落とされていて、人の気配はない。僅かに布が擦れる音と、金属同士が触れ合った時になる高い音。それらの発生源は少女達で、ターゲットが発するものは皆無。その答え合わせは、今少女達の眼の前に聳えるドアの向こう側で行われる。
先頭を行くリーダーの少女はコートの内ポケットから一本の鍵を取り出す。上が何らかの手段により入手した、このセーフハウスのマスターキー。トリニティらしい伝統的な格式張った鍵を鍵穴に差し込み、ゆっくりと回す。かちゃり、とロックが外れる音が響いた。
刹那、すぐ傍で控えていた少女が素早くドアを開け放ち、続く少女達が室内に流れ込む。ティーパーティーの令嬢が使用しているとは思えない無彩色の簡素な家具。生活に必要なものは一通り揃ってはいるが、生活感はない。棚に収められた茶葉、茶器、菓子類。ティーポッドの温度は温い。
少女達は蟻一匹すら見落とさないように室内に展開し、部屋の隅から隅までなぞったが其処にナギサの姿は何処にもなかった。やはり、と思った少女はインカムを叩いて通信を行う。ぶち抜かれ風穴を開けられた外壁を視界の隅に入れながら。
「こちらチームⅤ。セーフハウス内部に侵入。ターゲットロスト。壁に風穴が空いている。恐らく先客があった模様」
『チームⅣハウンド1より応答。周囲を探索しろ。恐らくまだそんなに遠くへは行っていないはずだ。チームⅤは引き続きターゲットの探索、チームⅥは合流する筈のスパイを探せ。ターゲットを発見した場合は速やかに処理を、スパイを発見した場合は尋問を行い居場所を吐かせろ』
「了解。通信終了」
少女は屈み、そっとカーペットを撫でる。焦げた跡、薬莢が落ちたであろう場所。銃撃が行われた。誰が誰に撃ったのか。それは分からないが、少女達は出し抜かれ、慢心を突きつけられた。
最優先のターゲットの片割れが行方不明になってしまったのだ。このまま帰ってはどんな罰を受けるのか分かったものではない。少女達とて自分達が普通……この世界の生徒の基本フォーマットから外れているのは知っている。だが、そんな自分達も、痛い事や怖い事は人並に嫌だった。
そんな毒にも薬にもならない事を考えていると、不意にインカムから通信が届いた。
『こちらチームⅥ、奇襲に遭遇!』
『奇襲? 馬鹿な、そんな筈はない。正義実現委員会に動きは────』
『違う、正義実現委員会じゃない! スパイだ! スパイが裏切ったんだッ!』
悲鳴と怒号。インカムの向こうからは絶え間なく爆発音が聞こえ、一際大きいノイズが耳を貫いた直後、チームⅥとの通信が途絶する。インカムが破損したのか、それとも吹き飛ばされたのか。それは定かではないが、チームⅥがスパイの裏切りにより大きな損害を被っているのは確固たる事実だった。
『ッ、チームⅣハウンド1より応答。此方から4名増援を送る。ポイント17-D532にスパイを誘導しつつ包囲、撃破しろ。チームⅤは2班に別れ、1班は引き続きターゲットの捜索を────』
司令塔の声に耳を傾けつつ、指示通りに部隊を2分しようとしていたチームリーダーだったが、その思考は目の前に転がり込んできた数発の手榴弾によって彼方に投げ飛ばされた。
「伏せろッ!」
刹那、轟音が断続的に響く。至近距離の爆破により吹き飛ばされる少女達。ある者は壁に打ち付けられ、ある者は空いた風穴から地上に転がり落ちる。だが、それだけでは終わらない。黒煙が周囲に立ち込めている中、一切容赦なくアサルトライフルの弾丸が降り注いだ。悪視界をものともしない、まるで煙の中すら見通しているかのような正確さで一人一人を正確に射貫く。煙が晴れ、視界が正常に戻る頃には部屋に突入したチームⅤはほぼ半壊状態に陥っていた。
先手を打ち、僅か数手で部隊を半壊せしめた少女────ハナコは
「ふふっ、アズサちゃんも頑張っていますし────私も一肌脱いじゃいましょうか♡」
▼
ミカがトリニティに戻り、アズサとハナコがナギサを襲撃しに来たアリウスの別動隊を迎撃している頃。ヒフミとコハルは先生と共に合宿施設でアリウスの部隊を待っていた。
先生の予想ではあと10分後に先行部隊が入り、5分後に本隊が雪崩れ込むだろうと謂う予想。先行部隊はヒフミとコハルで対処し、その後は籠城しながら防戦に徹する。別動隊を叩き終わったアズサとハナコと合流したら攻勢に転じて、アリウスと正面切って戦う……そんな流れとなっていた。
ヒフミは本日何度目かの深呼吸をして、浮足立つ内心を押さえようとする。普通に生きている限りでは中々経験しない戦闘。相手は物心ついた時から戦いを骨髄に沁み込ませた戦闘部隊。まず間違いなく格上で、普通に戦ったら敗北は確実。そんな人達を相手に、しかも人数不利を背負って戦わなければならないのだ。しかも、敗北はトリニティの崩壊を意味する。緊張は当然であるし、不安を抱くのも当たり前。
両肩に乗る重荷に押し潰されそうになって、隣にいるコハルに視線を送ると……彼女もどうやら考えている事は同じようで、視線がぶつかった。そしてお互い苦笑い。そのまま『先生はどうだろう』と思って見上げると……彼は蒼い燐光が走る透徹した瞳で何かを見ていた。ヒフミでもコハルでも、これから来るアリウスの部隊でもない、何かを。
そして、先生はいつもの様にふと優しく笑った。先ほどの透徹した視線が嘘のように。
「ヒフミ、コハル。少し席を外してもいいかな?」
「えっ、い、今ですか?」
「うん。大丈夫、すぐ戻るから。忘れ物を取りに戻る程度の事だから、さ」
先生は「2分くらいで戻るよ」と言い残し、手を降ってロビーの奥へ去って行った。
▼
ドアを静かに閉める。それと同時に先生は────ひた隠しにしていた殺意の撃鉄を下した。
「────」
先生は廊下を歩く。だが、そこは既に合宿所の廊下ではない。異界と化した回廊。怪物の胎の中。時間も空間も全て意味を成さない。捻じ曲がる常識は先生を縊り殺そうとその命に手を掛けるが、それは全て弾かれる。シッテムの箱、この世界の基準点。連邦生徒会長の意志、アロナの意地があらゆる悪意から彼を死守する。
「……君だね」
言い、先生はどす黒い殺意を眼の前の事象にぶつける。先生の前方30m先に立つ彼女が異界の主だった。
彼女はユスティナ聖徒会の礼装に身を包んでいた。黒の礼装と、その上に張り巡らされた鎖に似た何か。ガスマスク、色素が抜け落ちたぼさぼさの長髪。両手に持つ巨大な銃火器。ユスティナ聖徒会、聖女個体。最も偉大と呼ばれた聖女……バルバラ。
だが、先生の眼前に立ち塞がるバルバラは『普通』ではなかった。
まず、黒い礼装は至る所が破れている。これだけならまだ良いが、その破れた箇所からは蛇や異形が垂れ下がっていた。それらはバルバラの肉を裂き、肌を裂いて、バルバラの骨髄を貪りながら悪意を肥大化させている。割れたガスマスク、恐らく眼に当たる部分からは紫色の液体が絶え間なく零れ落ち、地面に滴り……泡立ったそれは異形になり、周囲の全てに敵意をばら撒いた。先生は勿論、バルバラにすら。背中からは骨の様な未発達の翼が発生し、巨大化するに連れてバルバラは声にならない悲鳴を上げていた。
それを見た先生は殺意はそのままに何処か同情を滲ませる声でバルバラに慈悲を呟く。
「存在を歪められてるんだ。君に痛覚が搭載されているのかは知らないけど、もしあったらきっと苦しいだろうし、痛いだろうから……早めに楽にしてあげるよ」
────恐らくは失敗作だ。実験過程で生まれた非検体。ユスティナ聖徒会にゾロアスターの邪龍、アヴェスターの偽典をミックスして生まれた成れ果て。存在強度が高いためにバルバラは実験を運悪く生き残ってしまったのだろう。だが、流石に聖女でも異教の邪龍と偽典を埋め込まれて保つことは出来ず、その中の殆どは悪性情報に喰い荒らされている。ゾロアスターの邪龍の成り損ない、悪性情報を生み出す母胎……それが今のバルバラの全貌。
先生は一つため息を吐いて、つま先で地面を叩く。
「大方、処理に困ったそれを私に押し付けて殺し合ってもらおうと思ったんだろうけど……生憎、この手の存在の相手は慣れてるんだ」
先生は懐から大人のカードを取り出す。行使する権能は因果律、事象の干渉に特化した例外使用────ではない。
他世界、並行世界の因果を辿り、神秘を呼び込む正規使用。それを悪用した拡張権能。先生が持つ禁じ手の一。
「さぁ、殺し合いだ。何方が先に燃え尽きるかな?」
────大人のカードに一筋の亀裂が走った。
生放送後からずっと内海アオバの事を考えています。