ガブリエルとの日常   作:名無しの冒険者

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#2 百合の香り

 彼女、ガブリエルとの出会いから早1ヶ月。オレは今ガブリエルに膝枕をされていた。何故?と思う人もいるだろう。それは出会った1ヶ月前に遡ることになる。

 

 オレは泣き止んだ後、ガブリエルを連れて自分が住んでいる家に向かった。理由としては彼女が《モンスト》のキャラであることになる。何故ゲームの存在である彼女がこの世界に来れたのかわからないがゲームのキャラである以上、住む家がないことは確かだ。それで取り敢えず連れて帰ることにしたのだ。

 家に帰っている時天使の羽がバレるのではないかと不安だったがどうやらしまう事が可能らしい。この世界で天使とは非現実的存在だ。バレたらかなり面倒なことになることは間違いないだろう。その点では助かったと言える。

 結局、ガブリエルはオレと一緒に住むことになり、同棲のような状態になった。親がいなくなった以上、お金の収入は望めないため残されたお金では生活できないことが明らかだった。が、何故かガブリエルは自分の口座があるらしくそこから生活費を出すと言う。彼女曰く、『ゼウスっていう人からお金を貰った』らしい。

 同棲し始めてからガブリエルはオレを常に気をかけてくれた。食事を作ってくれたり、他の天使や彼女の友人の話をしてくれたり。家事はほぼ全般やってくれていることに少し()()()()()()()()。少なからずそのような気持ちが戻ってきていることに気がついていた。オレは彼女に生活費を出してもらって大丈夫なのかと聞いたことがあった。彼女は微笑みながらこう答えたのだ。『ゼウスっていう人から毎月お金が送られてくるので問題ない』と。…ゼウスさんどこからお金を作ってるのだろうか。考えたら負けな気がするためすぐに考えることをやめた。

 

 そして現在に戻る。普通に生活を送ってこれた訳だが、最近勉強をできていなかったせいか勉強が遅れていることに気がついた。そこで、勉強の遅れを取夜遅くまでやっていたことで寝不足になってしまい倒れてしまった。そこで冒頭に戻る。寝不足で倒れてガブリエルに膝枕をされている訳だ。

 

「ガブ?膝枕辛くないか?」

「いえ、私は大丈夫ですよ雅君。それよりも膝枕の心地はどうですか?」

「気持ちいいよ。ありがとな」

 

 彼女は頭を撫でながら微笑む。彼女から薄ら百合の花の甘い香りがする。オレはこの優しく包んでくれるような香りが好きだ。そんな香りがオレの眠気を誘う。

 

「眠いなら寝てもいいんですよ。雅君はよく頑張ってますから」

「あり、がとうガブ。それじゃあ寝させて、貰うわ…」

「おやすみなさい雅君」

 

 オレは優しく微笑んでくれるガブリエルの顔を最後に眠りについた。

 

 

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