リコリス・リコイル/their other story   作:秋乃楓

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08_behind society

「よっしゃあー!やったぜー!」

 

千束はドヤ顔を決め込む

テレビ画面には上下に分割された映像が流れており、上には1st、下には2ndと順位が表示されていた

 

「くそー、やっぱ千束は強いなぁ。あと少しだったのに!」

 

クルミはコントローラーを置くと悔しそうにしている

 

「へへーん、千束はレースでも負けないのだよ!次は何やる?何やる?」

 

2人してキャッキャウフフしながらゲームソフトを探している

 

「仲良いですね、ホント。」

 

レナはカウンターの椅子に腰掛けながら見ている。

業務も終わり、店のドアには既にCLOSEの札がぶら下がっていた

ある程度遊んだら各自で帰る事にし、2人はテレビの前でゲームをしていたのだ。

 

「前からあんな感じですよ。こうした空き時間が有れば、ずーっとゲームしてます」

 

たきながお茶の入った湯呑みを渡してくる。受け取ると頭を下げ、それを飲みながら千束達を見ていた

 

「おーい、レナもやろーぜぃ!操作方法教えてやっから、こっち来なって」

 

千束はブンブンと手招きをする

 

「わ、私はゲームとかした事無いですよ?」

 

実際、DAの寮に居た時はゲームで遊んだりした事は無い

ましてやコントローラーやゲーム機本体も初めて見た位だ

 

「大丈夫だ、レナにも出来る奴にするから。じゃあ・・・コレにしよう!」

 

取り出したのはガンコンを使うシューティングゲーム。

 

「おー、良いね良いね!やろう、やろう!」

 

千束もニコニコしながら此方を見ている

 

ソフトを入れ替え、再びゲーム機のスイッチを入れ直し、銃型のコントローラーを繋ぐと画面が表示される。

 

「簡単に言えば、画面に出てくるゾンビをコイツで倒すんだ。リロードは此処のボタン、武器の切り替えは此処のキーで。」

 

クルミはレナへ丁寧に説明する

 

「いひひ、弾外したらゾンビに食べられちゃうぞー?」

 

千束は茶々を入れると両手の指をグイッと曲げて笑っている

一方のレナは説明を聞いた上でボタンの配置を確認する。

 

「よし・・・いきますッ!」

 

レナはガンコンを画面へ向け、構える。

そして合図と共に画面へゾンビが現れると素早くトリガーを弾き、ゾンビを撃ち倒していく。

 

「おお、流石だな。リコリスの仕事もやってるから腕が良いな」

 

クルミも感心するとゲーム画面を見ている。銃撃音が響く度に画面の中のゾンビが次々と倒れていく

 

「たきなのスコア越えられるかもなー?」

 

ニヤニヤしながら千束は、たきなの方を見る。

 

「大丈夫です、また上書きすれば」

 

たきなは何処か自慢げに答える

 

「居たッ!そこッッ!!」

 

レナはドラム缶を射抜くと辺りのゾンビを巻き込んでスコアを稼ぐ。

すると、ゾンビが居なくなるとロケットランチャーを持ったクリーチャーが姿を現す。

 

「出た!コイツがこの面のボスだぞ、ロケットランチャーに気を付けろ! 」

 

クルミは楽しそうに様子を見守っている。

 

「ええ、解ってます!仕留めてみせる・・・!」

 

レナは頷くと武器を切り替え、ハンドガンからマシンガンへ。

巧みに敵の掴み攻撃や、触手による遠距離攻撃をマシンガンで牽制し

弱点へ撃ち込んでいく。

そしてマシンガンの弾を何割か残すと再びハンドガンへ切り替え、そして発砲する。その時だった

普段の癖で弾を避ける為に横へ移動すると、少しスカートが捲れては中の下着が見えてしまう

 

「ん?おおー!!?」

 

千束は思わず驚いている

 

「な、何だよ!?どうした!?」

 

クルミは千束を見ると首を傾げていた

 

「千束!?どうかしました!?」

 

思わず、たきなもカウンターから出て来る。そして当の本人は、ゆっくりと口を開いた

 

「ひ、ひ、ひ、ひ、紐の・・・おパンツ・・・穿いてる・・・! 」

 

千束はレナの方を指さす。

 

「・・・紐のパンツだと?何かの見間違えじゃないのか?」

 

ぐるっとクルミもレナの方へ向く

 

「・・・失礼します!」

 

たきなはいつの間にかレナの前へ来ていた。そして片手でスカートを捲り上げる。

 

「こッ・・・これは・・・」

 

思わずショックを受けて、項垂れる

自分が穿いている下着と比べ、思ったより大人だったのだ。しかも、たきなに至ってはこの前までトランクスを穿いていた。漸く、下着も女の子らしいのに変えたのにも関わらずまさかの上がいた

しかも身近に。

 

「ちょ、ちょ、ちょ!?たきなぁ!?」

 

千束は慌ててたきなの方へ近寄る

レナ本人は首を傾げながら2人を見つめる

 

「そんなに凄いですか?私の下着・・・。動き易いし、何せ通気性も良いので穿いてるのですが」

 

思わず口にすると自分からスカートを試しに捲ってみる。

色は黒色、左右は蝶結びで止められていた。しかも小さなフリフリ付きだ

 

「くぅ・・・!まさか下着で先を越されていたとは・・・!!けど、その歳でそんなの穿いて良いと思っているのかね!そんなエッチなの、千束は許しませんよぉお!!」

 

それでも千束は、その紐パンをまじまじと見つめていた。

しかも何故かそれを観察する様に

 

「おーい、言ってる事とやってる事が矛盾してるぞー?千束ぉー?」

 

横からクルミが突っ込む

とは言え、そんなクルミもレナの下着をチラチラ見ている

 

「兎に角、明日は普通の下着を買いに行く!良い?」

 

オホンと軽く咳き込むと千束はじーっとレナの方を見つめる

その顔は何処か真面目だった

 

「は、はい・・・解りました・・・。でも、そんなに卑猥ですか?このパンツ」

 

何がダメなのか解らないまま、レナは頷く。その後はレナの下着を3人がジロジロと眺めた後に解散となった。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ー翌朝

レナは千束の家に住んでいる為、彼女の自宅のベッドで目を覚ます。

時刻は朝の8:00。

昨日は結局、此処へ帰ってからも千束により下着のチェックが行われた。

当然、上の方もチェックが入る事に。

その結果、セクシー過ぎるのは良くないという彼女の独断と偏見により紐パンは片付けられてしまった。

だが、いざという時なら許可するとの事だったので捨てられたりはしなかった

 

「おはようございます・・・千束さん」

 

ベッドから身体を起こし、リビングへ。

だが千束はソファの上でだらしなくイビキをかきながら眠っていた。

 

テレビは付けっぱなし、オマケにテーブルには開けたお菓子の箱やアイスのカップ、飲みかけのジュースが入ったコップ、ポテトチップスに至っては何枚かが袋から出てしまっている。

見ていたであろうDVDはディスクが散らばっている

 

「これでファーストだから信じられない・・・」

 

レナは呆れた顔をすると、律儀に片付けを始める。DVDはディスクをケースへ戻し、アイスのカップは洗ってゴミ箱へ。

中身の残っているお菓子やポテトチップスは湿気たりしない様に輪ゴムで閉じたりした後に戸棚へ。

 

「後は本人が起きるのを待つしか・・・」

 

朝から何故、自分が片付けているのだろうか?そう思いながら外を見た時、自分のスマホが鳴った

 

「はい、浅見です」

 

スマホを手に取ると電話へ応対する

 

「おはようございます、たきなですが・・・千束は起きてますか?もう集合時間、とっくに過ぎてますけど」

 

実は今日、千束の提案で朝からショッピングしようと約束していた。

集合は朝の9:30。だが今は10:00。

掃除や片付けをしていたらいつの間にかこんな時間に。既に30分は遅刻している

 

「・・・クルミも居ますから、早めにお願いしますね?あと千束に伝えて下さい。集合出来ないのにプラン立てるなって。では、また後程」

 

たきなからの着信は切れた。

怖色から察するに間違いなく怒っている

兎に角、今は元凶の本人を起こすしかない

 

「千束さん、起きて下さい!集合時間過ぎてますから!」

 

試しに叫んで彼女の身体を揺らす

だが、中々起きない

 

「ダメか・・・仕方ない・・・!」

 

千束へ近寄ると片手で頬をペシペシと叩いてみる。だが、やはり起きない

 

「あーもう!ホントにダラしないんだから!」

 

今度は強めに叩こうと彼女へ近寄る。

その時だった

振り上げた方では無い、片腕をグイッと引っ張られ、自然と覆い被さる形になってしまう

 

「ちょッ・・・寝惚けてるんですか!?」

 

そのまま千束はポンポンと背中を叩く

 

「うぇっへへへ・・・たぁきぃなぁ・・・可愛いなぁ・・・んにゃ・・・」

 

寝言を言いつつ、レナを抱き締めながらゴロゴロしている。

 

「いい加減、起きて・・・下さいッ!」

 

レナは抵抗し、片手で千束の頬を抓った。

 

「いったぁーい!!?な、なんだよぅ、抓る事無いだろぉ!?たきなぁ!!・・・ってあり?レナ・・・何してんの?」

 

千束は大声を上げるとレナの方へ向き直る

「・・・おはようございます」

 

怒った様子で千束から離れるとレナは着替え始める。昨日、選んで貰った服装に。下はグレーと白のチェック柄のスカート、上は両肩が少し出ている黒い服。これ自体はレナ自身も気に入っていた

 

「ねーえ、何でそんなに怒ってんの?」

 

千束は何も知らないのか着替えながら話しかけて来る

 

「・・・時計、見て下さい」

 

レナは時計を指さす

時刻は既に10:30。集合時間はもう過ぎている

 

「やっばぁあ!!!?遅刻じゃん!遅刻!!うっわぁああ、たきなに怒られるぅうう!!!」

 

漸く、事の重大さに気付いた本人は大慌てでスマホや財布を私用のカバンへ投げ込む

 

「もう怒ってるんじゃないですか?」

 

レナは支度を済ませるとボソッと呟く。

その間、今から行きますとメッセージをたきなへ送ると[はい]とだけ来たのみ。間違い無く怒っている

 

「何で起こしてくれなかったのぉ!?レナのいぢわるぅ!」

 

千束は、ヒィヒィ言いながら身支度を整えていた。

 

「起こしました!何度も!!」

 

意地悪と言われると、ついカッとなってしまう。それから支度を済ませてから待ち合わせ場所まで向かった

当然、電車の待ち時間も込みも有る事から待ち合わせ場所へ着いたのは11:50分。合流した途端に、たきなから説教を喰らってしまう

 

「・・・それで?何処から回りますか」

 

たきなは未だ不機嫌だ

幸い、レナには本格なカミナリこそ落ちなかったものの軽い注意で済んだ。

 

「レナの下着を買いに・・・」

 

千束はたどたどしい声で話す。

日頃の時間に対するルーズさが祟っただの、夜更かしするからだの、予定を立てるのは良いが管理しろだの。本人にはグサグサ突き刺さる話をされ過ぎた為か

ボロボロだった。

 

「なぁ、2人は朝飯食べたのか?朝からバタバタしてたんだろ?」

 

ふとクルミが口を挟んだ

無論、レナと千束は食べていない

 

「食べてませんよ、誰かさんのせいで。確か今日が炊事当番のはずでしたから」

 

レナは不機嫌そうにジロっと千束を見た

 

「なら、先にお昼にしましょう。千束の奢りで」

 

たきなも横から話へ入ると千束の奢りでと付け足した

 

「うッ・・・解ったよぅ・・・」

 

千束はガックリと肩を落とすと近くの飲食店で朝食という名前の昼食を済ませ、本題の下着を買いに向かう

 

「ええーっとぉ、レナは何色が良いの?」

 

下着売り場へ来ると千束は物色を始める。

 

「出来れば黒が良いです。青でも良いですが」

 

レナはそう返すと色々と見回している

種類もそうだが、柄やバリエーションも多い。

 

「コレとかはどうなんだ?この方が良いかもしれないぞ」

 

クルミは白色の物を持って来る

 

「うーん、やはり白は少し地味な気がします」

 

レナは首を傾げると顔をしかめた

 

「コレはどうでしょう?」

 

続いて、たきなが持って来る。

確かに色は合っているが・・・

 

「・・・透けてますよコレ 」

 

昨日のより刺激が強過ぎると思い、却下。

 

「そう言えば、千束さんはどんな下着を付けてるんですか?」

 

くるりとレナは千束の方へ振り向く

 

「へ?私?あー・・・えーっと・・・」

 

千束は目を逸らす

 

「千束さんのを見て参考にさせて下さい」

 

レナは、じーっと顔を近付ける

 

「くそッ、また私か!?何故、私ばかり辱められるの!?」

 

千束とレナの2人は試着室へ消えていった。そして数分後

 

「ありがとうございます、参考になりました」

 

レナは、ぺこりとお辞儀する。

 

「くぅ・・・なんつー屈辱・・・!」

 

千束は何処か顔を赤らめると目を逸らしていた。

 

その結果、選んだのは上下黒。パンツの方には赤い小さなリボンが付いている。

レナが会計を済ませてから、4人は暫く様々な場所を見て回る。

クルミの提案でゲームセンターへ入ると

UFOキャッチャーでヤケになる千束、レースゲームでは右に出る者はいないクルミ。時計を見ながら後の予定を確認するたきな。レナ本人はクルミに教えて貰いながらUFOキャッチャーで遊んでいた。

それ以降もSNSで見たスイーツを食べたり、たきなオススメの水族館へ行ったりと。

束の間の休みを満喫したのだった

 

「さぁーて、帰るまでが休日ですよ♪」

 

スキップしながら千束が前を歩く

片手には幾つかの買い物袋を引っ提げて

ルンルン気分で。

 

「遅刻さえ無ければ、一部のプラン変更とかは無かったですけどね」

 

たきなは歩きながらボソッと呟く

 

「うッ・・・人がせっかく嬉しい気分だったのに、それ言うなよなぁ・・・」

 

ビクッと身体が震えると千束は振り向く

 

「自業自得ですよ。私が起こしても起きなかったのが悪いんですから・・・」

 

レナも横から釘を刺す

丁度その時。向かい側の交差点に見覚えのある人影を見掛ける。丁度、40代位の歳で上下黒のスーツを着ている。

 

「三城さん!三城さんですよね?」

 

レナは思わず手を振る

すると向こうの男も此方に気付いたのか

立ち止まっている

 

「お久しぶりです、三城さん!」

 

3人を尻目にレナは1人で駆け寄って行く

 

「久しぶり、元気だったかい?玲奈ちゃん」

 

男は駆け寄って来たレナへそう声を掛ける。髪型は普通の男性と変わらない

 

「はい、三城さんもお変わりない様で。」

 

レナは珍しくニコニコしながら話している。

 

「・・・ありがとう。そういえば、目の調子は大丈夫かい?あの時から随分経っているから」

 

三城はレナの方を見ながら目の具合を聞いてくる。

 

「はい、大丈夫です。ちゃんと薬も使ってますから・・・」

 

ふと何かを思い出したのか、頷く。

だがあまり覚えていない

 

「あの3人はキミのお友達かい?」

 

後ろを指さすと不思議そうに此方を見つめる千束、そして何かを考えるたきな。

同じく首を傾げながら見ているクルミが居た

 

「はい、友達です。4人で出掛けたのは今日が初めてですけど」

 

コクリと小さく頷く

初めて出来た自分の友達。それだけでも嬉しかった

 

「そうか、それは良かったね・・・それと、キミにこれを。家に帰ったら開けなさい。私は未だ仕事が残ってるから、これで失礼するよ」

 

細長い小包を手渡す。それを渡すと三城という男は再び歩き出し、人混みへ消えていった

 

「・・・箱?」

 

レナはそれを袋へしまうと3人の元へ戻る。

 

「ねー、誰?あの人?めっちゃ楽しそうに話してたけど」

 

千束はニヤニヤしながらレナの胸を小突く

 

「昔の恩人の方です。・・・また今度、話しますから。今は帰りましょう?」

 

レナは千束の肘を手で止めると歩き出した

 

「・・・ちぇーッ、つまんないの」

 

ぶすーっと千束は頬を膨らます

 

「人の過去をあまり詮索するのはどうかと思いますよ?千束」

 

たきなが横から口を挟む。

 

「でもさぁ、たきなも気になんだろ?あの人。何かヨシさんみたいだったなぁ」

 

さっきのスーツの男の事を思い出す

ヨシさんこと吉松シンジ。千束やたきなが知る人物の一人。何処と無く雰囲気が似ていたらしい

 

「吉松氏と雰囲気が似てるのは解りますが、他人の空似では?」

 

たきなはそこまで疑問に感じないらしい

 

「けど、あのバッジ・・・何処かで・・・」

 

クルミは男のスーツに付いていたバッジが気になる様子だった。

 

その後、数十分歩いてからクルミとたきなと別れた千束とレナは2人並んで家へ向かう。とは言え、千束とレナの場合は駅近くを通らなければならないが。

帰り際、ある事に気付いた

 

「・・・リコリス?何故こんな時間帯に」

 

レナは駅周辺にやたら白服のリコリスが居るのを見掛けた。

何かあったのだろうか?

 

「私達は関係ない。今は唯の一般人だから・・・それに、その格好で銃なんか抜いたら捕まるよ」

 

レナの方へ小声で話すと何も知らないフリでその場から立ち去る。

結局、何があったのかは解らず終いだった

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

翌日

 

朝から店の更衣室でレナは着替えていた。ついこの間、届いた自分用の制服を取り出す

上は黒に赤のライン、下は共通の紺色の長いスカート。

申し分無い位、よく出来ている

 

「早速・・・」

 

着ようとしてみた時

 

「よーう、クルミから聞いたぞ?パンツ買いに行ったって」

 

後ろからミズキが話しかけて来る

 

「ええ、まぁ・・・」

 

振り向くと素直に頷く

もう話しが広まっていた

 

「どれどれ・・・っと」

 

ミズキは何の抵抗も無く、レナのスカートを捲り上げた

 

「ほぉー、セクシーなの穿いてんなぁ!似合ってんぞ!」

 

ニヤニヤしながらジロジロ見られている。昨日は抵抗こそ無かったが今日は何故だか無性に恥ずかしい

 

「あ、あ・・・はい・・・」

レナは顔を真っ赤にしながら頷く

そこへ颯爽と千束が入って来た

 

「おっはよーう!!いつも元気な千束さんだぜぇい!」

 

バーンとドアを開けるとその様子を見ていた

 

「・・・何してんの?もしかしてお邪魔だった?」

 

思わず我に返ると千束は固まる

 

「あー?レナの下着チェック。良いの買ったじゃん。アンタのも見せてよ」

 

ミズキはそのまま千束へ近寄る

 

「ちょい、ちょい、ちょい!?待って!ミズキさーん?待ってってば!」

 

バサァっと千束のスカートが捲られる

そこにあったのは紐パンだった

 

「んまぁあ!!?ハレンチだなお前!!千束さんがハレンチなの穿いてますよー!みなさぁーん!!」

 

ミズキはニヤニヤしながら外へ叫ぶ

 

「やめろぉ!ミズキぃ!頼むから叫ぶなぁ!!」

 

千束は顔を真っ赤にして何とかミズキを止めようとする

 

「・・・それ、私のですよ?何で穿いてるんですか!?」

 

徐にレナは千束の下着を指さす

 

「なにぃいい!!?お前らそんな中なのかぁ!?」

 

更にミズキの声が大きくなる

 

「「だから、違うって!!(違いますから!!)」」

 

千束とレナは大声で叫ぶ。

結局、2人して辱めを受ける事になってしまった。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ー少し話を戻して昨夜ー

千束、レナが駅の周辺を通り過ぎた頃。

ホームには電車は1本も通っていない

それどころか人気が無い

本来なら人が大勢居ても可笑しくないのだが

 

「中に追い込んだ!早く援護を!」

 

1人の白服のリコリスが叫ぶ。

ある男が逃げ込んだのがこの駅の中。そして駅の中は既にシャッターで仕切っている。もう逃げられない

男は所謂、袋のネズミだ

 

「・・・‪此方、アルファ。追い込みました、次の指示を」

 

そう通信を伝えると暗闇で包まれた駅構内へ歩みを進める。出口は今、彼女が降りてきた1つのみ。出ようとすれば此処を通る以外、他は無いが

 

「一体何処へ・・・ッ!?」

 

カランカランと空き缶が転がる。警戒した彼女は驚かせるなと言わんばかりの顔をしながら1歩踏み出た時

 

乾いた音と共に弾が数発飛ぶ

咄嗟に物陰へ隠れるも、1発が腕へ掠ったらしく血が滴る

 

「何処から撃ってきた?!この暗さで・・・!」

 

敵が見えていれば確実に撃てる。しかし、敵が見えていない以上は向こうも此方も撃てない筈なのに

 

「ちぃッ!」

 

試しに撃ってきた方向へ発砲する。

しかし、悲鳴1つ聞こえてこない

 

「・・・先へ進むしかないか」

 

そう思って立ち上がった時

 

「おいおい、気を付けないとダメだぜ?暗闇は特にさ」

 

後ろから男の声がする

振り向こうとしたが既に遅い

少女の背中あたりに激痛と共に温かい物が滲むのを感じる。足元へ赤い液体が滴り落ちた

口を塞がれている為、声すら出せない

 

「さっき撃ったのは俺の仲間・・・そしてお前が追ってたのは俺。お前は誘い込んだと思ったらしいが、残念・・・誘い込まれたのはお前だよ。予め、俺の仲間に此処に逃げる様に指示しておいたのさ」

 

ナイフを引き抜くと少女はその場へ倒れる。その間にも血がどくどくと溢れ出てくる

 

「じゃーな、リコリス・・・俺はお前達が大嫌いなんでな」

 

少女の荷物を漁りながらスマホを手にする。そして増援として数人のリコリスが押し掛けてくる

 

「おいおい、今度は複数か?止めとけよ・・・」

 

少女らは一斉に銃口を向け、引き金を引こうとする

 

「・・・死ぬぜ?」

 

銃撃音が数回響く。その時、少女達は次々と倒れていく

男は先程の少女から奪った銃を握っていた。恐るべき速さで発砲し、彼女達の腹部や心臓を的確に撃ち抜いていた

 

「余計な死体を増やしちまった・・・へへッ」

 

男は彼女達が来た方の通路とは別に、線路伝いに歩きながら外へと出ると街の人混みへと消えていった。

 

 

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