遊戯王5D's after ~童実野第二高校ヒーロー部~ 作:レトやま
しばらくデュエル回が続きますのでご容赦ください。
カードプールおよびリミットレギュレーションは2020年8月のものを採用しています。
童実野第二高校に通っている少女が自宅の机でヘアアイロンで髪を巻いていた。
なんでもない高校生の休日。
机に置いたスマートフォンがピコンと鳴った。
すわと手に取り届いたメッセージを開く。
〔ねえ! やばいやばい!〕
これから会う予定をしていた友人からのメッセージであった。
エクスクラメーションマークには絵文字が使われていることから、事件性は無さそうである。
少女はヘアアイロンを置き、片手でスワイプする。
〔どうした?〕
どうせ大したことではないだろうとたかを括っていた。
見かけたの犬がかわいいとか、今日はいい感じに盛れたとか。
そう思っていたのだが、返答を見て驚いた。
〔テレビにウチの生徒出てる!! 〕
〔え!? うそ!? 何チャン?〕
〔12チャン! 童実野テレビ! 〕
急いで部屋を出て居間にあるテレビをつけた。
家族が何事かと視線を向けてくるのを無視してリモコンの12ボタンを押し込む。
映し出された画面。
その右上には中継とあり、どうやら童実野デュエルスタジアムから放送されているらしい。
画面には二騎のモンスター。
片方は騎士、片方は侍。
中継の文字の下にはWSCと書いてあった。
〔テレビつけた! WSCって、あのデュエルの大会だよね〕
〔そうそう! でさ、フィールドに立ってるの、間宮さんだよね!?〕
メッセージから顔を上げて再び画面を凝視する。
ちょうどよくカメラが対戦している人物に向く。
それは正しく童実野第二高校の制服をきていて、緊張の面持ちのままカードを握る間宮ゆきの姿であった。
〔ホントだ、やば!! 噂、本当だったんだ……!!〕
〔しかもさ! なんか決勝戦らしいよ!?〕
〔ホントだ! え、これすごくない?〕
〔今日さ、パンケーキ食べにいくのやめてこれ見ない!?〕
〔そうしよっか!!〕
普段、デュエルの試合などそこまで熱心に見ない彼女ではあるが。
知ってる顔とあれば話は別。
家族の不思議そうな顔を見向きもせずに画面に齧りついていた。
【ネオ童実野シティデュエルスタジアム デュエルフィールド】
そんな童実野デュエルスタジアムでは、鼓膜をやぶらんばかりの歓声が響く。
スタジアムDJのマイクパフォーマンス以外は、うねりのある波の音にしか聞こえない。
『フィールドには二体の剣士が睨み合っている!! 騎士と侍!ワンターン目から目を離せないデュエル展開だァァァァァ!!』
わっ、とさらに跳ね上がる。
フィールドの熱気はベンチまでも侵食する。
【チームHERO側ベンチ】
間宮ゆきのプレイングを見てここのせは強く拳を握る。
ここのせ「惜しい! 戦闘破壊できりゃさらにアドだったんだが……」
良平「でも、悪くない立ち上がりだ! 相手に2枚カードを使わせた! 」
良平も頷き、フィールドを眺める。
ボード、ハンドアドバンテージは共に互角。
1ターン目ではあるが、デュエルアカデミア相手としては上出来だろう。
亜美はベンチの柵から身を乗り出すようにしている。
祭乃木「いいわよ! ゆき!」
恵「……しかし、相手の場には主力モンスターが残っている。油断は禁物……」
ベンチ内でも唯一、表情が変わらない恵が忠告する。
まだ往復1ターン。
デュエルはここからいかようにも展開する。
【デュエルフィールド】
ゆき「……!!」
間宮ゆき
LP:4000
手札:2
魔法罠:1
聖剣カリバーン
焔聖騎士モージ
フィールド:
魔聖騎士皇ランスロット
ツァン「さぁ、いくよ!」
ツァン・ディレ
LP:4500
手札:2
魔法罠:0
フィールド:
真六武衆-シエン
ードローフェイズー
口角を上げたままデュエルアカデミア側ーーチームツンドラのツァンはデッキトップに指をかけた。
ツァン「ボクのターン!」
手札2→3
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
引いたカードを一瞥してから、ツァンは相手フィールドを睨む。
特に警戒すべきセットカード。
刹那、思案してから手札のカードを右手で抜き取った。
ツァン「……手札から永続魔法、六武衆の結束を発動!」
《六武衆の結束》
永続魔法
発動宣言のタイミング、ゆきは素早く決闘盤のセットカード発動ボタンを操作する
ゆき「その瞬間!リバースカード、オープン! オリファンの角笛を発動です!」
《オリファンの角笛》
通常罠
ゆき「フィールドか墓地の聖剣を除外し、フィールドのカードを破壊する効果を選択します!」
ツァン「……ふぅん、なるほどね。シエンの効果を発動! その発動を無効にして破壊する!」
ツァンの命令に真六武衆-シエンが刀を構える。
しかしゆきはわかっていたとばかりにさらに手札のカードをディスクに差し込んだ。
ゆき「させません! 手札から、アヴァロンの魔女モルガンを墓地に送って効果発動です!」
《アヴァロンの魔女モルガン》
効果モンスター
chain1 六武衆の結束
chain2 オリファンの角笛
chain3 真六武衆-シエン
chain4 アヴァロンの魔女モルガン
『ななななんとォオオ! 4枚ものカードの応酬! 凄まじい競り合いだァァァァァ!!』
ゆき「アヴァロンの魔女は、フィールドに聖騎士と聖剣が存在する場合に、聖剣と引き換えにあらゆる効果の発動を無効にできます! 真六武衆-シエンの効果を無効にします!」
ゆきの背後に現れたアヴァロンの魔女は不敵に笑うと魔杖を振るう。
聖剣カリバーンを触媒に発動した魔術により真六武衆-シエンはたたらを踏んだ。
ゆき「これにより、オリファンの角笛の効果は有効です! この効果で、シエンを破壊します!」
角笛が高く鳴り響き、音響がシエンを取り囲んだ。
真六武衆-シエン「ぐぉぉっ……!?」
シエンは低くうめいたのちに、ガラスのように砕け散った。
ツァン「……」
ツァンはその姿を見届けるも動じた様子はない。
【チームHERO側ベンチ】
カードの応酬に競り勝ったゆきにここのせは手を叩く。
ここのせ「よし、間宮が上を取ったぞ!」
良平「……いや……相手もわかっててやられてるみたいだ……」
一方の良平はやや渋い顔で様子を見ている。
【デュエルフィールド】
ツァンは涼しい顔のままゆきを見つめて声を出した。
ツァン「やってくれたね。……でもこれで、心起きなく動けるよ! 六武の力、たっぷり味わわせてあげる!」
ゆき「……っ!?」
正面切っての啖呵にゆきは生唾を飲み込んだ。
足が震える。
手が震える。
心が揺れる。
尻目にツァンは続ける。
ツァン「手札から永続魔法、紫炎の道場を発動!」
《紫炎の道場》
永続魔法
ツァン「紫炎の道場もフィールドに六武衆が召喚・特殊召喚されるたびにカウンターが乗る永続魔法! そして、このカードを墓地を墓地に送ることで、カウンターの数のレベルを持つ六武衆をデッキから特殊召喚できる! さぁいくよ! 真六武衆-エニシを召喚!」
真六武衆-エニシ「はぁっ……!」
攻:1700 光 戦士族 星4
六武衆の結束
カウンター0→1
紫炎の道場
カウンター0→1
ツァン「紫炎の道場の効果発動! このカードを墓地に送って、レベル1の六武衆をデッキから特殊召喚するよ! きて、影六武衆-フウマ!」
影六武衆-フウマ「にんっ!」
守:1800 風 戦士族 星1 チューナー
六武衆の結束
カウンター 1→2
ツァン「結束の効果を発動! 墓地に送って、カードを2枚ドロー!」
手札0→2
ゆき「……うっ……」
ツァン「さらに真六武衆-エニシの効果発動!墓地の六武衆を二体除外することでフィールドのモンスターを手札に戻す!」
ゆき「そんな……!」
ツァン「今君のモンスターは戦闘で破壊できない! けどバウンスしてしまえば関係ないよ!」
『ツァン・ディレの放つ反撃は、破壊を介さない除去! 戦闘耐性を物ともしない一撃だァァァァァ!』
真六武衆-エニシ「ハァァッ!」
刀身に気を溜めて一気に放つ。
剣撃は魔剣士に直撃し粉砕した。
魔聖騎士皇ランスロット「ぐォオオ!」
ゆき「ランスロット!」
ゆきはバウンスされEXに戻された魔剣士の名を思わず呟いた。
ツァン「まだまだ! レベル4のエニシにレベル1のフウマをチューニング! 戦場に再び現れよ、真六武衆-シエン!」
☆4+☆1=☆5
真六武衆-シエン「人生五十年……!」
攻:2500 闇 戦士族 星5
『再び戦場に舞い降りた真六武衆-シエン!! 一方間宮ゆきのフィールドはがら空き!! これはピンチだァァァァァ!』
ツァン「バトル! 真六武衆-シエンでダイレクトアタック! 必殺剣一閃!」
ツァンの指示にシエンか刀を構え振り下ろす。
ソリッドビジョンの刀がゆきの身体を肩口から切り伏せた。
ゆき「あぁぁぁぁっ!!?」
LP:4500→2000
『ここでファーストダメージィィ!! チームHERO、大きな被弾を浴びてしまったァァァ!!?』
ワッと歓声が上がる。
ツァンは胸を張って口角を上げてさらにカードを手に取った。
ーメインフェイズ2ー
ツァン「カードを1枚セットしてターンエンド!」
ーエンドフェイズー
ツァン・ディレ
LP:4000
手札:1
魔法罠:1
フィールド:
真六武衆-シエン
【チームツンドラ側ベンチ】
雪乃「あら、ツァンさんちょっと調子悪いのかしら? いつもならもっと高速展開できるのに」
麗華「ツァンさんは、昨年大会で有力デュエリストと認められて、公正デュエル委員会からキーカードの使用を制限されていますからね。キーカードを温存しているのかもしれません」
唯信「余計な足枷をつけられるとは、ツァンも不運だナ」
神川「No problem! Japanese サムライの力なら、その程度楽勝よ!」
【デュエルフィールド】
ードローフェイズー
ゆき「……わたしのターン!」
手札3
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
ゆき「…………」
ゆきはドローしたカードを手札に加えると、それら3枚のカードを凝視する。
心音が凄まじく、他の音は聞こえない。
『間宮ゆき、ドローしたカードを眺めたまま立ち尽くしている! 万事休すかァァァァァ!?』
思案する。思案する。思案する。
ゆきはできる限り先の手を考えてからフィールドを睨む。
相変わらず手は震えている。
ゆき「……っ! 手札から、魔法カード、聖杯の継承を発動です!」
《聖杯の継承》
通常魔法
ゆき「デッキから聖騎士または聖剣装備魔法を手札に加えることができます! 」
ツァン「……いいよ、続けなよ!」
一度だけ魔法、罠カードは無効にできる。
ツァンはチラと自軍にて刀を構えるシエンを見た。
ゆき「では、この効果で、焔聖騎士-アストルフォを手札に加えます!」
手札2→3
デッキから自動選出されたカードを抜き取る。
さらにゆきは手札を持ち替えた。
ゆき「続いて、手札から死者蘇生を発動です!」
《死者蘇生》
通常魔法
ゆき「墓地に眠る焔聖騎士-リナルドを蘇らせます!」
ツァン「シエンの効果発動! その発動を無効にする!」
間髪いれずにシエンが肉薄し、発動した緑色のカードを袈裟斬りしてしまった。
ゆきはその迫力にたたらを踏む。
ゆき「……くっ……! て、手札から! 魔法発動! 聖騎士伝説の終幕!」
《聖騎士伝説の終幕》
通常魔法
ゆき「相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、このカードは発動できます! 墓地の聖騎士と聖剣を選択し、それらを場に蘇らせます!」
ツァン「シエンを超えてきたね……!」
ゆき「私はこの効果で、焔聖騎士-リナルドと聖剣-アロンダイトを場に出します!」
焔聖騎士-リナルド「はぁっ……!」
守:200 炎 戦士族 星1
《聖剣-アロンダイト》
装備魔法
ゆき「リナルドの特殊召喚時の効果で、墓地の聖剣-カリバーンを手札に加えます!」
手札1→2
ゆき「さらに、アロンダイトの効果を発動です! 攻撃力を500ポイント下げて、伏せカードを破壊です!」
ツァン「……! リバースカード、オープン!」
《貪欲な甕》
通常罠
ツァン「墓地のカードを5枚デッキ戻し、カードを1枚ドローできる! 結束2枚と道場、攻撃の無力化、カゲキを戻して、1枚ドローするよ!」
手札1→2
カードが表になった事により、聖剣アロンダイトは不発となる。
発動した貪欲な瓶は役目を終えて自壊した。
ゆき「……手札のアストルフォの効果発動です! 墓地の炎属性戦士族のモンスターを除外することで、特殊召喚できます! 墓地のモージを除外! 来てください、アストルフォ!」
焔聖騎士-アストルフォ「はーい、さんじょ〜!」
守:200 炎 戦士族 星1
ゆき「行きます! アローヘッド確認! 召喚条件は、戦士族モンスター2体! アストルフォとリナルドをリンクマーカーにセット!」
↙︎戦士族+ ↘︎戦士族=LINK2
ゆき「リンク召喚! 聖騎士の追想 イゾルデ!」
聖騎士の追想イゾルデ「ふふふ!」「はぁ……」
攻:1600 光 戦士族 LINK2 EXゾーン
ゆき「イゾルデがリンク召喚されたとき、デッキから戦士族モンスターを手札に加えることができます! 聖騎士-モルドレッドを手札に加えます!」
手札1→2
ゆき「さらに、イゾルデのもう一つの効果を発動! デッキから装備魔法、聖剣-カリバーン、聖剣EX-カリバーン、『焔聖剣-オートクレール』、聖剣-ガラティーンを墓地に送って、その枚数と同じレベルの戦士族をデッキから特殊召喚します! きてください!焔聖騎士-オジエ!」
焔聖騎士-オジエ「ハッ!」
守:2000 炎 戦士族 星4
ゆき「オジエが特殊召喚されたとき、デッキから炎属性戦士族または聖剣を墓地に送ることができます! この効果で焔聖騎士-モージを墓地に送ります!」
ゆき「さらに、今墓地に送られたモージの効果発動! 墓地の炎属性戦士族か聖剣を3枚デッキに戻し、カードを1枚ドローできます! カリバーン、アロンダイト、焔聖騎士-リナルドをデッキに戻して、カードを1枚ドローします!」
手札2→3
引いたカードを一瞥し、ゆきは目を見開いた。
来て欲しいと思っていたカード。
ゆき「よし! 聖騎士イヴァンを通常召喚!」
聖騎士イヴァン「はぁっ!」
攻:1700 光 戦士族 星4
ツァン「……!」
ゆき「レベル4のオジエとエクター・ド・マリスでオーバーレイ!」
☆4×☆4=★4
ゆき「ーー汝、聖杯を受け継ぐ聖なる王。泉の元へ来れ、円卓の守護者よ!」
オーバーレイネットワークが雷鳴がいななき、聖なる騎士の王が飛び出した。
ゆま「エクシーズ召喚! 神聖騎士王コルネウス!!」
神聖騎士王コルネウス「はぁぁぁ……!」
攻:1500 光 戦士族 ランク4
『間宮ゆきが呼び出したのは、白銀の騎士! しかし、攻撃力は1500! ツァン・ディレのシエンの攻撃力2500には遠く及ばないぞォオオ! どうするんだァ!?』
ゆき「コルネウスの効果発動です! エクシーズ素材を取り除くことで、フィールドのカードを手札に戻すことができます! 対象は、真六武衆-シエン!」
神聖騎士王コルネウスが真六武衆-シエンに肉薄する。
剣を振り下ろし、刀が受ける。
鍔迫り合い。
ツァンは手札に手をかけた。
ツァン「手札のエフェクト・ヴェーラーを墓地に送って効果発動! モンスター効果を無効にするよ!」
ゆき「……っ!?」
シエンの後ろから援護するエフェクト・ヴェーラー。
コルネウスは力を失い、押し返されてしまった。
【HERO側ベンチ】
祭乃木「また防がれた……!?」
ここのせ「くそっ、しぶてぇ野郎だ!」
【デュエルフィールド】
ゆき「はぁはぁ……」
緊張で喉が渇く。
うまく息ができない
ゆき(……有効打だと思ったものが効かない……。あの人……やっぱり強い……!!)
ゆきはカタカタ震える手を見た。
ゆき(緊張が止まらない、まるで心臓が汗をかいているみたい……)
凍えたように。
怖がるように。
ゆき(……でも!)
ゆきは手ギュッと握り、前を見た。
ゆき「……っ、バトル!!」
ツァン「……!」
ーバトルフェイズー
ゆき「コルネウスでシエンに攻撃です!」
『おぉぉっと!! 間宮ゆき、無謀にもバトルを仕掛けたぞォオオ!? 血迷ったかァァァァァ!?』
ツァン「迎え撃って! シエン!」
真六武衆-シエン「シャァァァァァァァ!」
神聖騎士王コルネウス「はぁぁぁ!」
再び刃が重なり合う。
しかし拮抗することはなく。
神聖騎士王-コルネウス「ぐぁぁぁっ!?」
真っ二つに切り裂かれ、霧散する。
残骸が吹き飛びゆきを襲った。
ゆき「あぁぁ……!」
LP:2000→1000
ゆき「……っ、破壊されたコルネウスの効果発動です! 破壊され墓地に送られた場合、コルネウスを素材として新たな神聖騎士王を呼びます!」
ツァン「なっ……!?」
ゆま「汝、輪転する運命の撚り糸。泉の元に来たれ、聖剣の担い手よ―――!!」
★4→★5
ゆき「エクシーズ召喚!!神聖騎士王アルトリウス!!」
神聖騎士王アルトリウス「行こう、この理想の果てに!」
攻:2200 光 戦士族 ランク5
ゆき「アルトリウスがエクシーズ召喚されたとき、墓地の聖剣を3枚装備できます! EXカリバーン、ガラティーン、オートクレールを装備です!」
神聖騎士王アルトリウス「はぁぁぁ……!」
攻:2200→3200
『おォオオっと!!? 血迷った攻撃に見えた間宮ゆきの攻撃は、切り札を呼び出すためのものだったようだァァァァァ! 攻撃力は3200! シエンを上回ったぞォオオ!?』
ゆき「アルトリウスで、シエンに攻撃です! エクス……!」
ゆきの号令にアルトリウスが追従する。
神聖騎士王アルトリウス「カリバァァァァァ!!」
聖剣から凄まじい波動が放たれ、一文字にシエンに向かう。
真六武衆-シエン「ぐっ……ォォオ!!」
流動に飲み込まれ、シエンは砕け散る。
貫いた閃光がそのままツァンの身体を貫いた。
ツァン「くぁぁ……!?」
LP:4000→3200
ゆき「さらに、イゾルデで追撃です!」
イゾルデ「はぁぁぁ!」「斬るのは私なんですどうせ……」
白い手のイゾルデが短剣を振り下ろす。
ツァン「くぅ……!」
LP:3200→1600
ゆき「やった……! ……メインフェイズ2!」
ーメインフェイズ2ー
ゆき「墓地のオジエとモージの効果発動! この二体を装備カード扱いで装備します! これにより、アルトリウスは、戦闘・効果で破壊されず、効果の対象になりません!」
ツァン「……くっ、やってくれるね……!」
ゆき「私はこれでターンエンドです!」
ーエンドフェイズー
間宮ゆき
LP:1000
手札2
魔法罠:
聖剣-EXカリバーン
聖剣-ガラティーン
焔聖剣-オートクレール
焔聖騎士オジエ
焔聖騎士モージ
フィールド:
神聖騎士王アルトリウス
【HERO側ベンチ】
祭乃木「凄いわゆま!!」
ここのせ「すげー!! 六武衆相手に互角以上だ!」
良平「しかも、アド差もかなり開いてる! これは、勝てるかもしれないぞ!」
【デュエルフィールド】
ードローフェイズー
ツァン(……まずい……セカンドプレイヤーのことまで考えて温存したのが裏目にでた……! これは、あの子に集中しないと負ける……!)
デッキトップに指をかける。
願いを込めて。
意思を込めて。
ツァン(お願い……六武のみんな、力を貸して……!)
ツァン「ボクのターン!」
手札2
ツァン「よし手札から、貪欲な壺を発動! 墓地のシエン2枚とエニシ、影武者、エフェクトヴェーラーをデッキに戻して2枚ドロー!」
手札1→3
ツァン「間宮ゆき!」
ゆき「!」
ツァン「認めるよ、アンタは素人なんかじゃない。強いデュエリストだって! だから、ボクも本気でアンタを倒しにいく! いくよ! 六武の門、発動!」
《六武の門》
永続魔法
【チームツンドラ側ベンチ】
唯信「どうやら、本気を出すようダ」
雪乃「まぁ、後ろに金さんがいるんだし、全力出してしまっても問題ないわね」
【チームHERO側ベンチ】
良平「出た、キーカード、六武の門! ついに使ってきたか!」
恵「……温存をやめたと推測する……」
ここのせ「ってことは、動いてくるってわけか……!」
【デュエルフィールド】
ツァン「来たれ六武衆! このカードは、相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、特殊召喚できる!六武衆のご隠居を特殊召喚!」
六武衆のご隠居「ふぉっ、ふぉっ」
守:0 地 戦士族 星3
六武の門
カウンター0→2
ツァン「さらに、フィールドに六武衆が存在する場合、真六武衆-キザンは特殊召喚できる! 来て! キザン!」
真六武衆-キザン「はぁぁっ!!」
攻:1800 地 戦士族
六武の門
カウンター 2→4
ツァン「六武の門の効果発動! カウンターを4つ取り除き、デッキから六武衆をサーチするよ! 真六武衆-キザンを手札に加える!」
手札0→1
門カウンター4→0
ツァン「フィールドのキザンとご隠居をリンクマーカーにセット! 召喚条件は、戦士族モンスター2体!」
↙︎戦士族+↘︎戦士族=LINK2
ツァン「西洋の力をここに! リンク召喚! 聖騎士の追想 イゾルデ!」
聖騎士の追想イゾルデ「ふふふ……」「はぁ……」
攻:1600 光 戦士族 LINK2 EXゾーン
ゆき「えぇ!?」
『ななななんとォオオ! ツァン・ディレも聖なる騎士をデッキに入れていたァァァァァ!?』
ツァン「六武衆は、西洋の技術すらも取り込むの! イゾルデのリンク召喚時の効果で、ボクは影六武衆-キザルを手札に加えるよ!」
手札1→2
ゆき「……うぅ……!」
ツァン「さらに、もう一つの効果発動! デッキから装備魔法、リビングフォッシルを墓地に送って、デッキからレベル1、影六武衆-フウマを特殊召喚!」
影六武衆-フウマ「ふっ!」
守:1800 風 戦士族 星1 チューナー
門カウンター0→2
ツァン「さらに! フウマとイゾルデをリンクマーカーにセット! 召喚条件は、六武衆を含むモンスター2体!」
↙︎六武衆+↘︎LINK2=LINK2
ツァン「六武衆の軍大将をリンク召喚!」
六武衆の軍大将「出陣でござる」
攻:1000 地 戦士族 LINK2 EXゾーン
門カウンター 2→4
ツァン「軍大将がリンク召喚されたとき、手札を1枚墓地に送ることで、デッキから武士道カウンターを乗せられるカードをサーチできる! ボクは、キザルを墓地に送って、六武衆の結束を手札に加えるよ!」
手札2→2
ツァン「さらに、六武の門の効果発動! 4つ取り除き、デッキから真六武衆-シナイをサーチ!」
手札2→3
門カウンター4→0
ツァン「まだまだいくよ! 手札から永続魔法、六武衆の結束を発動!」
《六武衆の結束》
永続魔法
ツァン「ボクはこのターン、まだ通常召喚を行なっていない! 軍大将のリンク先に真六武衆-シナイを召喚!」
真六武衆-シナイ「ふっ!」
攻:1500 水 戦士族 星3
門カウンター0→2
結束カウンター0→1
軍大将カウンター0→1
ゆき「い、一気にカウンターが4つ!?」
ツァン「六武の門は、フィールドのカウンターを弾にできる! 六武の門の効果発動! 4つ取り除いて、真六武衆-ミズホを手札に加えるよ!」
手札2→3
【HERO側ベンチ】
良平「う、嘘だろ……! なんて回転力だ……!!」
ここのせ「おい、インチキだって!!!」
【デュエルフィールド】
ツァン「今手札に加えたミズホは、フィールドにシナイがいる場合、特殊召喚できるよ!」
ゆき「まだ出てくるんですかぁ!?」
真六武衆ミズホ「はっ!」
攻:1600 炎 戦士族 星3
門カウンター 0→2
結束カウンター 0→1
軍大将カウンター0→1
ツァン「さぁ、六武衆のお家芸を見せてあげる! ミズホの効果発動! フィールドの六武衆をリリースすることで、フィールドのカードを破壊できる! ボクは、シナイをリリース! 装備しているEXカリバーンを破壊!」
真六武衆-ミズホ「たぁぁっ!」
腰溜めに刀を構え振り抜くミズホ。
剣撃がアルトリウスの聖剣を弾き飛ばした。
ゆき「っ!?」
神聖騎士王アルトリウス「くっ……!?」
ツァン「シナイは、リリースされたとき、墓地の六武衆を手札に加えることができる! キザンを手札に!」
手札3→4
ツァン「さらに、六武の門の効果発動! カウンターを取り除き、墓地のシナイを手札に加える!」
手札4→5
門カウンター2→0
結束カウンター1→0
軍大将カウンター1→0
ツァン「シナイはミズホが場にいる時、特殊召喚できるよ! 軍大将のリンク先に特殊召喚!」
真六武衆-シナイ「ふっ」
攻:1500 水 戦士族 星3
門カウンター0→2
結束カウンター0→1
軍大将カウンター0→1
ゆき「……くぅ……!」
ツァン「さらに、門の効果! デッキのミズホを手札に加える! 」
手札5→6
門カウンター2→0
結束カウンター1→0
軍大将カウンター1→0
ツァン「そのまま特殊召喚!」
真六武衆ミズホ「ふっ!」
門カウンター0→2
結束カウンター0→1
ゆき「そ、そんな……!」
ツァン「ミズホの効果発動! 軍大将のリンク先にいるミズホをリリースして、今度は装備状態のオジエを破壊!」
真六武衆ミズホ「だぁぁっ!」
焔聖騎士オジエ「ぐっ……!」
『なななんという展開力だァァァァァ!! これにより、間宮ゆきの切り札の効果耐性は消え去ったぞォオオ!!?』
【チームツンドラ側ベンチ】
神川「oh……。味方ながら恐ろしいワ……」
唯信「六武衆を統べるデュエリストならば当然ダ」
【デュエルフィールド】
ツァン「ふふふ! 驚いた? これが六武衆の力だよ!」
ゆき「うぅぅ……!」
ツァン「さぁ、まだまだいくよ! ボクは手札のキザンを特殊召喚!」
真六武衆-キザン「ふん」
攻:1800 軍大将リンク先
門カウンター2→4
結束カウンター1→2
軍大将0→1
ツァン「門の効果発動! 4つ取り除いて、墓地のミズホを手札に加える!」
門カウンター4→0
ツァン「そして、特殊召喚!!」
真六武衆-ミズホ「くっくっく」
攻:1500
門カウンター0→2
ツァン「ミズホの効果発動! もう一体のミズホをリリースして、アルトリウスを破壊!」
真六武衆ミズホ「はぁぁぁっ!」
神聖騎士王アルトリウス「ぐぅォオオ!!」
ゆき「アルトリウス……!」
『ツァン・ディレの猛攻により、アルトリウスは完膚なきまで破壊!! 間宮ゆきのフィールドはがら空きだァァァァァ!!』
ゆき「……っ!! ……は、破壊されたアルトリウスと、墓地に送られた『焔聖剣-オートクレール』、焔聖騎士-モージの効果発動です!!」
chain1 神聖騎士王アルトリウス
chain2 『焔聖剣-オートクレール』
chain3 焔聖騎士-モージ
ゆき「装備カード3枚をデッキに戻して1枚ドローします!」
手札2→3
ゆき「えっと……お、オートクレールは、装備モンスターが墓地に送られたことで墓地に送られた場合、フィールドのモンスターを一体破壊できます! 六武衆の軍大将を破壊!」
持ち主を失ったオートクレールは風を切って回転する。
それが六武衆の軍大将に向かっていく。
ツァン「……墓地の影六武衆-フウマの効果発動! 六武衆が1体破壊される場合、このカードを除外することで守ることができる!」
しかし、軍大将を守るように忍びが突如現れ、オートクレールを叩き落としてしまった。
ゆきは唇を噛んだ。
ゆき「……っ!! ……アルトリウスは、フィールドから墓地に送られた場合、レベル4以上の聖騎士を特殊召喚できます! 戻ってきてください! 魔聖騎士皇ランスロット!!」
魔聖騎士皇ランスロット「ウォォォォオオ!」
攻:2100
ツァン「……また来たね、魔聖騎士!」
手札4
フィールド:
六武の門 カウンター2
六武衆の結束 カウンター2
キザン
ミズホ
シナイ
軍大将(EXゾーン)カウンター0
ツァン「でも! 本気の六武衆の前では、魔に堕ちた聖騎士ですら壁にならない! 門の効果発動! 墓地のミズホを手札に加える!」
門カウンター2→0
結束カウンター2→0
ツァン「そのまま特殊召喚!」
門カウンター0→2
結束カウンター0→1
ツァン「そして、ミズホの効果発動! もう一体のミズホをリリースして、ランスロットを破壊!」
真六武衆ミズホ「ふん!」
魔聖騎士皇ランスロット「ウォォォ!!」
ゆき「………っ……」
手がカタカタと震える。
全ての戦略を叩き潰されている。
『せっかく蘇らせた黒騎士は、呆気なく切り裂かれてしまったァァァァァ!? これによって、間宮ゆきのフィールドは完全に更地になってしまった! これはついに決着かァァァァァ!?』
ツァン「さぁ、バトル!」
ーバトルフェイズー
ツァン「キザン、お願い! プレイヤーにダイレクトアタック!」
真六武衆-キザン「ハァァッ!」
守るものが何もないフィールドを侍が突っ込んでくる。
ゆきは目を見開き手を振るわせた。
ゆき「あっ……!」
【チームHERO側ベンチ】
ベンチではその悲惨な光景を見つめるばかり。
ここのせ「くそっ!」
ここのせは策を殴る。
良平「くっ……!」
良平は拳を握る。
祭乃木「ゆき……! ゆきィィィィィ!!」
そして亜美は叫ぶ。
刃は止まることなくゆきへと向かっていった。
だいぶ時間が空いてしまいまして申し訳ございませんでした……。
色々立て込みまして……。
どうか見捨てずにお願いします。
[次回]
第13話 寝る前決闘空間
『彼女が手にしたもの』
地の文や台詞形式について
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今のままで良い
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台詞のみの台本形式の方が読みやすい
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小説のような形式の方が読みやすい