遊戯王5D's after ~童実野第二高校ヒーロー部~ 作:レトやま
ミスなどありましたらコメントまでよろしくお願いします……!
※5/511:50現在、罠カード「A・∀・HH - アメイズ・アトラクション・ホラーハウス」の効果処理にミスがあります!
修正案ができるまで一旦そのままスルーしてお読みください!
[ネオ童実野シティ 郊外 カフェlike]
ネオ童実野シティの郊外にある坂の下。
そこは自営業の小さな喫茶店がこぢんまりと経営されている。
名をカフェlikeという。
入り口の扉にかかるcloseの札が風に靡いてカランと鳴る。
マグカップをソーサーの上において、ゆっくりと珈琲を注いでいく女性。
日和田良平の母である。
垂れ目を糸のようにして穏やかな顔で波打つ茶色を見つめていた。
「……」
つけっぱなしにしていた店内のテレビがちかちかと光る。
『生中継 ネオ童実野シティメモリアルスタジアム チームコーポレートvs チームHERO』
「……」
良平の母は入れたばかりの珈琲に口をつける。
苦味の中に確かな旨味。
「はぁ」
カチャンッとソーサーはカップを受け止める。
良平の母は棚の上に目をやった。
そこには写真立てがあって幼い祭乃木とここのせと、そして良平が映っている。
テレビはまたやかましく声を上げた。
『決まったァァァァァァ!!』
歓声の中、画面の中に童実野二高の制服を着た少年ーー日和田良平がモンスターと共に映っている。
「あのころとは、もう大違い。どんどん遠くまで行っちゃうのねー」
嬉しそうに。
寂しそうに。
嬉しそうに。
彼女は呟いた。
「ふふ、良くんは凄い子なのです」
寝る前決闘空間第28話
『奇跡のチーム』
[ネオ童実野シティ メモリアルスタジアム]
まるで大太鼓を叩いたかのよう。
あるいは台風が屋根を打つよう。
スピーカーからは実況役の大袈裟な声が響く。
『ななななんとォオォオォオッ!! チームHEROラストプレイヤー、日和田良平!! 返す刀で相手を粉砕!! ワンショットキル成立だァァァァァ!!』
ーーーワァァァァァァァァァ。
声の雨に打たれ、幸子は苦々しく声を漏らした。
「くっ……!! こんなの!!」
『奇跡のチーム! チームHERO、ここから逆転なるかァァァァァ!!?』
ーメインフェイズ2ー
良平は深く息を吐き、鋭い眼光のまま手札を2枚中指と人差し指で挟む。
「カードを2枚セット!」
伏せカードが2枚足下に現れ沈んでいく。
「ターンエンド!」
ーエンドフェイズー
日和田良平
LP:4000
手札4
伏せ2
フィールド:
幻獣機トークン
幻獣機コルトウィング
白闘気白鯨
No.11 ビッグアイ
プラチナ・ガジェット(右EXゾーン)
プレイヤーチェンジ、とモニターに表示される。
幸子は苛立ちを隠さずに歯を食い縛った。
「くっ……! こんな庶民如きに遅れを取るとは……! 屈辱ですわ……!」
やがて後ろから歩いてくる。
チームコーポレート、セカンドプレイヤー新田アナスタシア。
金髪を揺らし笑いながら。
「ふふ、油断しましたわね海野さん」
「ふ、ふん! こんなのマグレですわ! 不愉快ですのでとっとと倒してくださいましね!」
「お任せくださいな」
アナスタシアは自前のデュエルディスクを構えた。
金と黒色の高そうなデュエルディスク。
良平は深く思考する。
(ここからだ。二番手を良い形で乗り越えなきゃいけない)
そんな良平を一瞥し、アナスタシアは高らかに言い放つ。
「さぁ、お楽しみの時間ですわ! アメイジング! あっと驚かせて差し上げます!」
新田アナスタシア
LP:4000
ードローフェイズー
「ワタクシのターン!」
手札5→6
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
「おほほっ! さぁ、エンジョイタイムですわ! 手札よりフィールド魔法、アメイズメント・プレシャスパークを発動!!」
《アメイズメント・プレシャスパーク》
フィールド魔法
軽やかな手つきでフィールドゾーンにカードを差し込むアナスタシア。
次の瞬間地鳴りが響き、地面から建造物が現れる。
観覧車。
ジェットコースター。
メリーゴーランド。
「こ、これは……!?」
良平は眉をあげて周りを見渡す。
『おぉとぉ!! チームコーポレート、セカンドプレイヤー新田アナスタシアがフィールド魔法を発動!! フィールドは、なんとも楽しそうな遊園地と化したぞォオォオ!!?』
[チームHERO側ベンチ]
観客席では、依然劣勢な状況に息を呑んでいた。
現れたカードにくるみんは思わず口をあける。
「アメイズメント……!」
「見ないカードだな」
忠一もメガネを抑えて呟く。
「それもそのはずさ。チームトヨダの社長さんが使っていたようなタイアップカードだ。一般には出回っていないよ」
「……フランスのアルセーヌ社……遊具を作らせたら世界一と言うからな。そのタイアップというわけか」
そんな会話を尻目に少し離れた場所で唯信は憮然と腕を組み、フィールドを睨んでいた。
「……」
隣では美優が大仰に手を挙げて声を出す。
「アメイズメント! TRAPカードを使いこなすテーマネ! チームHEROのboyはどうするのかしら?」
返答するのは雪乃。
大きな胸を掻き抱いて言った。
「彼、祭乃木さんほど運命力はないけど、大丈夫かしらね」
「……」
唯信は答えずただ腕組みをしてフィールドを睨みつけていた。
否、フィールドではない。
日和田良平の背を。
[デュエルフィールド]
アナスタシアは得意げにカードを手札から抜き取り場に置いた。
「驚楽園の案内人《comica》を召喚!」
「きゃはっ!」
驚楽園の案内人《comica》
攻:1400 光 機械族 星4
現れたの女性型のモンスター。
アナスタシアは続ける。
「comicaの効果発動! デッキより、アトラクションを選んでセットします!A・∀・CC-アメイズ・アトラクション・サイクロンコースター-をセットですわ!」
伏せカードがアナスタシアの足元に沈んでいく。
「さらに、アメイズメント・プレシャスパークの効果発動ですわ! メインフェイズに一度、セットしたアトラクションを発動できますのよ! まさに最高のアミューズメントパーク! さぁ、アトラクションにご招待ですわ! 」
(くるか……!?)
良平は咄嗟に前傾姿勢となりデュエルディスクを構えた。
対するアナスタシアはしなやかに腕を振るう。
「手始めに、ジェットコースターに乗せて差し上げますわ!」
《A・∀・CC-アメイズ・アトラクション・サイクロンコースター》
通常罠
「さらに! 罠カードの発動に対し、手札の驚楽園の支配人<∀rlechino〉の効果を発動!」
chain1 A・∀・CC
chain2 驚楽園の支配人<∀rlechino〉
「このカードは、罠カードの発動に反応して特殊召喚できますのよ! アルレキーノを特殊召喚!」
強めにモンスターを呼び出すアナスタシア。
フィールドに現れたのは一際豪華な服を着た支配人。
「ひゃほぉー!」
驚楽園の支配人<∀rlechino〉
攻:2600 闇 サイキック族 星7
「そして、サイクロンコースターがスタートしますわ!貴方のモンスターを招待して差し上げます! 幻獣機コルトウィングを対象にとりますわ!」
シュルルルルルルッとシートベルト飛んできてコルトウィングがジェットコースターに乗せられる。
ジェットコースターはスタートし、急勾配を登っていく。
やがて最上から滑り落ちた。
「こ、コルトウィングが……」
[チームHERO側ベンチ]
あまりの光景にゆきは目を丸くして呟く。
「あぁ、ジェットコースターに乗せらちゃいましたぁ……!」
「こらぁーーー!! アンタ乗せる側でしょうがぁぁーーー!!」
ゆきの後ろヤジを飛ばす亜美。
[デュエルフィールド]
アナスタシアはにやりと笑いながら両手を広げた。
「アメイズ・アトラクションは、自分または相手に装備できる罠カード! 装備されたモンスターをコントロールしているプレイヤーによって発揮する効果が異なりますの!」
「罠カード主体とは聞いてたけど……厄介だな……」
「サイクロンコースターが相手モンスターに装備されているとき、デッキからアメイズメントモンスターをサーチできますわ! この効果で、驚楽園の助手〈Delia〉を手札に加えます!」
手札3→4
シャァッと滑り落ちてきたコースターはそのままゆっくりと消えていく。
「この効果の処理後、このカードは墓地に送られます」
アナスタシアがカードを墓地に送るとコルトウィングはやや慌てたように良平のフィールドへと戻っていく。
「あ、帰ってきた……」
「さらに手札のA・∀・MMを見せることで、ディライアは特殊召喚できます!」
驚楽園の助手〈Delia〉
攻:1800 光 機械族 星4
「ディライアの効果発動! 手札、フィールドのアトラクションを墓地に送ることで、デッキから同名以外のアトラクションをセットしますわ! 手札のA・∀・MMを墓地に送って、デッキからA・∀・HHをセット!」
セットカードが再びアナスタシアの足元へと伏せられた。
『次から次へとスタッフとアトラクションが飛び交っている!! フィールドはまさに遊園地!! チームコーポレート、フィールドどんどんと支配していきます!! チームHEROは、争うことができるかァァァァァ!?』
マイクパフォーマンスに湧き上がる会場。
フィールドはまさにアメイズメントパーク。
アナスタシアは手をフィールドへと差し向けた。
「アルレキーノの効果発動! 墓地のアトラクションを任意の枚数除外することで、その枚数分、カードを破壊できますわ! 墓地の2枚のアトラクションを除外し、ビッグアイと白闘気白鯨を破壊!!」
アルレキーノの目がぎらと光り、フィールドに佇むモンスターを睨む。
しかし良平は素早く反応しディスクのボタンを押し込んだ。
「トラップ発動!」
《ブレイクスルー・スキル》
通常罠
「対象のモンスターの効果を無効にする!」
亜空間からチャフが現れてアルレキーノの前で強烈な閃光を放つ。
アルレキーノはたたらを踏んで眩しそうに顔を覆った。
『おぉっと防いだァァァ!! 罠カードの応酬!! 攻防戦が続いているぞォオ!!』
「ほう」
「……」
「少しはできるようですわね。我が驚楽園に招待しがいがあるというものです。では、追撃のバトル!」
ーバトルフェイズー
「いきなさい! アルレキーノ! プラチナ・ガジェットを思い知らせてやりなさい!」
驚楽園の支配人<∀rlechino〉
攻:2600
プラチナ・ガジェット
攻:1600
アルレキーノは軽やかに飛び上がり、プラチナ・ガジェットに拳を振り下ろす。
プラチナ・ガジェットは反撃も虚しくぐしゃりと潰されてしまった。
弾け飛んだパーツ片が良平に降りかかる。
「うわぁっ……!」
日和田良平
LP:4000→3000
「くっ……」
「まだまだ! コミカでそのオンボロトークンに攻撃ですわ!」
驚楽園の案内人《comica》
攻:1400
幻獣機トークン
守:0
コミカの攻撃を受けて半透明の航空機は呆気なく砕け散る。
「さらにさらに! ディライアで、コルトウィングに攻撃!!」
驚楽園の助手〈Delia〉
攻:1800
幻獣機コルトウィング
攻:1600
ディライアはきゃははと笑うと、地面から巨大な遊具を呼び出した。
それがコルトウィングの羽根を突き破る。
撃墜されたコルトウィングが良平の側に墜落した。
「うっ……!」
日和田良平
LP:3000→2800
『チームコーポレート、反撃に成功ォオ!! 大きくライフを削ったぞォオ!!』
ーメインフェイズ2ー
「うふふ! では、カードを2枚セット!ターン終了ですわ!」
ーエンドフェイズー
新田アナスタシア
LP:4000
手札 1
マジックトラップ:
セットカード3
フィールド:
驚楽園の案内人<Comica>
驚楽園の支配人<∀rlechino>
驚楽園の助手<Delia>
[チームHERO側ベンチ]
「伏せカードが3枚……」
慄いたようにゆきが言葉を漏らす。
亜美は腕を組んでフィールドを見つめた。
「罠カード主体のデッキ……。話に聞くより厄介ね……。セカンドプレイヤーとしてこれ以上ないくらい適任よ……!」
その瞬間。
ガチャンッとフェイズが少し乱暴に開いた。
二人は思わず振り返る。
そこに立っていた人影にゆきは声を掛けた。
「あ! ここのせさん! 恵さんも!」
「……」
ここのせ支えながら恵が頷く。
「……間に合った……!」
ここのせは、フィールドに目を向けている。
「お怪我をなさったと聞きました……! 大丈夫でしたか……!?」
「ああ、どうってことねぇよ! それより状況は!?」
ゆきの心配を他所にここのせが言うと亜美は再びフィールドに目を向けた。
「今、良平がセカンドプレイヤーと戦ってるわ! フィールドは……見たほうが早いわね」
ここのせは足の怪我を気にもせずに駆け足で柵ギリギリまで詰め寄る。
「あっ……!」
「……!」
フェンス手をかけて身を乗り出した。
[デュエルフィールド]
フィールドでは良平がデッキトップに手を伸ばしている。
「俺のターン!」
ードローフェイズー
「ドロー!!」
手札4→5
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
ドローカード手札加えて良平はフィールドを睨む。
(……相手は余裕がある。無理にこっちを攻める必要がないんだ。でもこっちは、手をこまねいたら負ける。それでいて余力を残さないといけない……)
それから良平は左腕に装着しているデュエルディスク、その中心に鎮座する自分のデッキを一瞥した。
(俺のデッキは1枚でなんとかなるデッキじゃない。比較的場持ちがいいとはいえ、リソースが尽きたらその瞬間ゲームセットだ)
再び良平はフィールドを見渡す。
アナスタシアのフィールドには伏せカードが3つ。
(セットカードは3枚……。1枚はさっきセットしたアトラクションカード。効果はわからないけどビッグアイを処理しなかったことを考えると、あれは効果を止めるようなカードだろうな)
良平は自分の手札とフィールドに目を行き来させる。
(ほかの2枚も多分フリーチェーンの罠だと思うし、かなり動きにくいな……。でも羽根箒もないし、ここはつついてみるしかない)
思考をまとめて良平は手をフィールドに翳した。
「ビッグアイの効果発動! 対象はアルレキーノ!」
ビッグアイは自身のエクシーズユニットを消費させると巨大な瞳をさらに見開き、怪電波を放つ。
対するアルレキーノは大袈裟に驚いてみせた。
アナスタシアはにやりと笑い腕を振り払う。
「あら、愚直! 次のゲストをご招待ですわ! リバースカードオープン! A・∀・HH! コミカに装備!」
《A・∀・HH - アメイズ・アトラクション・ホラーハウス》
通常罠
お化け屋敷が地面を突き破って表出し、機械仕掛けのお化けたちがバネのように飛び出す。
「自分モンスターに装備した場合、このカードは相手モンスター1体の効果を無効にする効果を得ますわ! 」
お化け屋敷 からろくろ首がしゅるりと伸びてきてビックアイを拘束した。
ビッグアイの瞳は完全に塞がってしまう。
見届けて良平はつぶやいた。
「……まずは一つ……!」
それから自軍のフィールドに目をやってから宣言する。
「バトル!」
ーバトルフェイズー
「白闘気白鯨でコミカに攻撃!」
白闘気白鯨
攻:2800
良平の指示でフィールドを邁進する白い鯨。
しかしアナスタシアは臆することなくトラップカードを開く。
「華麗に捌きますわ! それがキャストの務め! A・∀・VV 始動!!」
《A・∀・VV - アメイズ・アトラクション・ヴァンキッシュヴァイキング》
通常罠
振り子のアトラクションが動き出す。
船の形の乗り場が凄まじい速度で揺れ動く。
コミカはひょいとアトラクションに乗り込むと楽しそうな声を上げた。
「ヴァンキッシュヴァイキングは自分モンスターを乗せたとき、装備モンスターのコントロールをバトルフェイズ終了時まで移す代わりに、攻撃を無効にしますわ!」
驚楽園の案内人<Comica>
コントローラー
アナ→良平
アトラクションに遮られ、白い鯨は動きを止める。
すぐさま良平は指示を飛ばした。
「白闘気白鯨はモンスターに2回攻撃できる! アルレキーノに攻撃!!」
白闘気白鯨
攻:2800
驚楽園の支配人<∀rlechino>
攻:2600
「ふふっ、問題ありませんのよ! トラップ発動!」
《A・∀・MM- アメイズ・アトラクション・マジェスティックマネージュ》
通常罠
「マジェスティックマネージュは、幻想的なアトラクション! ゲストを喜ばせるためにキャストは張り切りますのよ! アルレキーノに装備! 攻撃力500ポイントアップ!」
ゴゴゴと地面が揺れメリーゴーランドが現れた。
回転しながら心地の良い音楽が流れ出す。
アルレキーノは颯爽とメリーゴーランドに飛び乗った。
驚楽園の支配人<∀rlechino>
攻:2600→3100
白闘気白鯨
攻:2800
『攻撃力が逆転したァァァ!! これでは返り討ちだァァァ!!』
アルレキーノは勢いをつけてメリーゴーランドから飛び降りると、そのままの勢いで白い鯨を殴り飛ばしてしまった。
鯨の巨大は宙へと舞い、良平を巻き込んで砕け散った。
「ぐぅっ……!」
日和田良平
LP:2800→2500
顔を歪ませて思わず声を漏らす良平。
戦闘がいなしたアナスタシアは楽しそうに笑う。
「おほほ、ワタクシのアトラクション、楽しんでいただけたかしら?」
「十分すぎるくらいに……! けど、まだ攻撃は終わらない! ビッグアイは効果が無効になったため、制約もかからない! ビッグアイで、ディライアに攻撃!」
No.11 ビッグアイ
攻:2600
驚楽園の助手<Delia>
攻:1800
ビックアイの瞳から光線が発射され、ディライアは成す術なく破壊されてしまう。
砕け散った破片がアナスタシアを襲った。
「っ……!」
新田アナスタシア
LP:4000→3200
「ふん、必要経費ですわ!」
強気な目線を変えないままアナスタシアは言い切る。
一方の良平は眼球をぎょろりと動かしてフィールドを見渡していた。
自軍のフィールドには己のカードでない驚楽園の案内人<Comica>
(コミカはバトルフェイズまでしかコントロールできない。自爆特攻すれば数は減らせるけど、なるべくライフは温存したい……。仕方ない……)
姿勢を戻して良平は宣言する。
「……バトルフェイズを終了する!」
「バトルフェイズ終了時、コミカのコントロールが再びワタクシに移りますわ!」
驚楽園の案内人<Comica>
コントローラー
良平→アナスタシア
ーメインフェイズ2ー
フェイズが移ると良平はすぐさま手札のカードをもぎ取ってスロットに差し込んだ。
「手札から魔法カード、死者蘇生を発動!」
《死者蘇生》
通常魔法
「戻ってこい! アウローラドン!!」
幻獣機アウローラドン
攻:2100 風 機械族 リンク3
黒い軍用機がフィールドに着陸し粉塵を巻き上げる。
続けて良平は言う。
「アウローラドンの効果発動! 自身とビッグアイをリリース!!デッキから幻獣機メガラプターを特殊召喚!!」バシッ
幻獣機メガラプター
攻:1900 風 機械族 星4
「さらに通常召喚! 幻獣機テザーウルフ!」
幻獣機テザーウルフ
攻:1700 風 機械族 星4
「テザーウルフは召喚成功時、幻獣機トークンを生成する!!」
狼のような戦闘機ヘリが咆哮を上げてエンジンを唸らせる。
アナスタシアはすぐさま反応した。
「ならば、その効果に対しアルレキーノの効果発動! 相手の召喚、特殊召喚に反応し、デッキからアトラクションを相手モンスターに装備させますわ!」
しかし良平も一歩も引かない。
「通させない! 墓地のブレイクスルー・スキルの効果発動! こいつを除外し、相手モンスターの効果を無効にする!」
chain1 幻獣機テザーウルフ
chain2 驚楽園の支配人<∀rlechino>
chain3 ブレイクスルー・スキル
ーーーーキィィィィン。
チャフが破裂し閃光がアルレキーノの目をふさぐ。
「くっ、キャストの邪魔ばかりして……!!」
2回目の妨害にアナスタシアは悔しそうに足元を蹴った。
それを尻目に良平は続ける。
「これでテザーの効果は有効!」
良平の声に呼応してテザーウルフは分身を作り出す。
幻獣機トークン
守:0 風 機械族 星3
「さらにメガラプターの強制効果! フィールドに幻獣機トークンが現れた時、もう一体幻獣機トークンを呼び出す!!」
幻獣機トークン
守:0 風 機械族 星3
幻獣機メガラプター
星4→10
幻獣機テザーウルフ
星4→10
「メガラプターの効果発動! フィールドの幻獣機トークンをリリースして、デッキから幻獣機をサーチする!この効果で幻獣機ライテンを手札に加える!」
手札3→4
幻獣機メガラプター
星10→7
幻獣機テザーウルフ
星10→7
幻獣機は幻獣機トークンのレベル分、自身のレベルを変動させる永続効果を持つ。
これによりレベルはーー7。
「レベル7となったメガラプター、テザーウルフの2体でオーバーレイ!」
☆7×☆7=★7
2機が連携して飛び去って行く。
そして空の果てでそれらはまじりあっていく。
「ーーー飛び立て! 願いを乗せた鉄の翼!!」
カッと閃光が走り抜け、巨大なエンジン音があたりを覆う。
「ーーー回せ! エクシーズ召喚! こい! 幻獣機ドラゴサック!!」
クルクルクルと素早いロール回転をしながら巨大な軍用機が現れた。
やがて水平飛行と共に両翼から雲を作り出す。
幻獣機ドラゴサック
攻:2600 風 機械族 ★7
『出たァァァァァ!! 幻獣機使い日和田良平のエースモンスター!! 幻獣機ドラゴサックだァァァァァ!!』
エースモンスターの登場に会場は再び湧き上がっていく。
「ふん、取るに足りませんわ!」
「ドラゴサックの効果発動! 素材を一つ使うことでフィールドに2体、幻獣機トークンを作り出す!」
ドラゴサックは翼からモンスターを弾き飛ばす。
それらはプリズム体の小型機へと変化していった。
幻獣機トークン
守:0 風 機械族 星3
幻獣機トークン
守:0 風 機械族 星3
「さらに、フィールドに機械族モンスターが2体特殊召喚されたことで、墓地のブンボーグ001の効果が発動!! こいつは、フィールドに機械族が2体特殊召喚された場合、墓地から特殊召喚できる!」
ブンボーグ001
守:500 地 機械族 星1 チューナー
すぐさま良平はモンスターに手を差し向ける。
「レベル3の幻獣機トークン2体にレベル1、ブンボーグ001をチューニング!」
☆3+☆3+☆1=☆7
シンクロリングが場を調律しモンスター3体のレベルを足していく。
「ウィンドペガサス@イグニスターをシンクロ召喚!」
ウィンドペガサス@イグニスター
攻:2300 風 サイバース族 星7
「ウィンドペガサスの効果発動! 自分フィールドの@イグニスターの数まで相手フィールドのマジック・トラップを選んで破壊する!」
良平の宣言にアナスタシアはわずかに眉をあげた。
「対象を取らない……!」
「この効果で、マジェスティックマネージュを破壊!」
ウィンドペガサスが猛突していき、マジェスティックマネージュを粉々に粉砕してしまう。
砕けていったカードの破片を見送りながらアナスタシアは唇を揺らして良平を睨んだ。
「ワタクシのアトラクションが……!! 許しませんわ……!」
「さらに、幻獣機ドラゴサックのもう一つの効果! フィールドの幻獣機モンスター、幻獣機トークンをリリースし、フィールドのカードを破壊する! 対象は、アルレキーノ!」
びしりと良平がアルレキーノを指さすとドラゴサックは飛翔する。
幻獣機トークンがミサイルへと変わり、翼に装填された。
ドラゴサックはターゲットスコープの中心に敵を捕らえるとミサイルを発射。
一直線に進んでいきアルレキーノを破壊してしまった。
「くっ……!」
『反撃ィィィィ!! 軍用機から発射されたミサイルにより、アルレキーノはなす術なく破壊されてしまったぞォオ!!』
「カードを1枚セットして、ターンエンド!」
ーエンドフェイズー
良平 LP:2500
手札3
伏せ2
フィールド:
幻獣機ドラゴサック
ウィンドペガサス@イグニスター
アナスタシアは苦い顔のまま腕を振り払って宣言する。
「……エンドフェイズ時、アメイズメント・プレシャスパークの効果を発動ですわ! モンスターに装備しているヴァンキッシュ・ヴァイキングを墓地に送り、墓地か除外されているほかのアトラクションをセットしますわ! わたくしは、除外されているサイクロン・コースターをセット!」
ードローフェイズー
それからデッキトップに手をかけ、勢いよく引き抜く。
「わたくしのターン!」
手札1→2
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
「メインフェイズ1開始時、手札から強欲で金満な壺を発動!」
《強欲で金満な壺》
通常魔法
「エクストラデッキのカードをランダムに6枚除外し、カードを2枚ドローしますわ!」
手札1→3
決闘盤が自動でエクストラデッキをシャッフルし6枚を除外してしまうと、メインデッキのデッキトップ2枚を引き込むアナスタシア。
「セットしていたサイクロンコースターを発動!」
《A・∀・CC》
通常罠
「さらにその発動にチェーンして、手札のアルレキーノの効果を再び発動!」
アナスタシアは手札のカードを表向きにして見せつける。
そこにはアメイズメントの切り札。
chain1 A・∀・CC
chain2 驚楽園の支配人<∀rlechino>
「アルレキーノを特殊召喚!」
驚楽園の支配人<∀rlechino>
攻:2600 闇 サイキック族 星7
「サイクロンコースターは、ウィンドペガサスに装備!」
ウィンドペガサスにシートベルトが巻き付き、ジェットコースターに無理やり引きずりこんでいく。
「サイクロンコースターの効果で、このカードを墓地に送り、アメイズメントモンスターをサーチします! 楽園の大使<Bufo>をサーチ!そのまま召喚ですわ!」
楽園の大使<Bufo>
攻:1600 地 獣族 星3
「ブーフォは召喚成功時に、墓地のアトラクションを相手に装備できますのよ! 墓地のホラーハウスをウィンドペガサスに装備!」
《A・∀・HH》
通常罠
「ホラーハウスが相手に装備されている時! そのモンスターを裏側守備表示に変更できますのよ!さらに、その効果にチェーンして、ブーフォの効果を発動ですわ! このカードは、自分フィールドのアトラクションを自分のアメイズメントモンスターまたは相手モンスターへ装備対象を変更できます!」
chain1 A・∀・HH
chain2 驚楽園の大使<Bufo>
「こっちだー!」と着ぐるみがぴょんぴょんとはねて手招きする。
ホラーハウスの装備対象がウィンドペガサスからブーフォへと切り替わった。
「そしてホラーハウスの効果発動! 現在、ブーフォの効果で自分モンスターに装備されていますが、発動時には相手モンスターに装備されていましたので、相手モンスターに装備した時の効果が発動します! これによってウィンドペガサスを裏側守備表示に変更しますわ!」
ホラーハウスからお化けがバァッと顔をのぞかせ驚いたウィンドペガサスはパタンッと裏側に返ってしまう。
アナスタシアは得意げに続けた。
「ではアルレキーノの効果発動ですわ! 墓地のマジェスティックマネージュとサイクロンコースター、ヴァンキッシュヴァイキングを除外し、フィールドのカードを2枚破壊します! 対象はドラゴサックとセットカード!!」
優雅に手のひらを上にしてフィールドを指し示すアナスタシアに、良平は素早く発動ボタンを押して対抗する。
「なら、その効果に対してトラップ発動!! 空中補給!」
《空中補給》
永続罠
良平はカードを展開する。
対象にならなかったセットカードである。
「フィールドに幻獣機トークンを特殊召喚!」
幻獣機トークン
守:0 風 機械族 星3
カードの処理後、アルレキーノは良平のフィールドに肉薄しカードを粉砕していく。
対象となったセットカードは破壊されたが、ドラゴサックはクルクルと回転しながらアルレキーノの攻撃を避けてしまった。
幻獣機は幻獣機トークンがいるとき戦闘・効果では破壊されない。
『これぞ幻獣機のお家芸!!黒い軍用機が攻撃を避けたぞォオ!! 』
「チッ! 小癪な庶民ですこと!! 」
苛立ちを隠しもせずに顔をゆがめるアナスタシア。
刹那、良平の墓地のカードが光り出しフィールドにカードの発動エフェクトが現れた。
《天威無双の拳》
カウンター罠
「え?」
不意のことにアナスタシアは目を丸くする。
良平は構わず効果を宣言した。
「今破壊された天威無双の拳の効果発動!! このカードが相手によって破壊された時、エクストラデッキから効果モンスター以外のカードを特殊召喚する!」
「なっ……!?」
「出てこい! スクラップ・デス・デーモン!!」バシッ
スクラップ・デス・デーモン
攻:2700 地 悪魔族 星7
『おぉっと、意外や意外!! 破壊された罠カードがトリガーとなり、新たなモンスターが場に現れたぞォオ!! 攻撃力は2700! フィールドの最高火力だァァァ!!」
[チームHERO側ベンチ]
不意に現れたモンスターに亜美は目を丸くする。
「スクラップ・デス・デーモン!?」
「あのカード……私も持ってますぅ……!」
とゆきも驚いたように声を漏らした。
ここのせも頷く。
「ありゃ小学校で渡されるスターターに入ってる渋いカードだ。アイツあんなカード入れてやがったのか……」
ここせの言葉に恵が口を開く。
「……天威無双の拳での特殊召喚が目的の採用……」
[チームコーポレート側ベンチ]
一方のチームコーポレートのベンチでは自分事のように悔しがる海野幸子がハンカチを噛んでいた。
「キィィ! なんなんですの!! おちょくってますの!? だから庶民は嫌いなんです!」
普段、公式戦では使われないようなカードを不意打ちのように使われた。
チームとしては予想外のプレイングを2度にわたって行われたことになる。
チームリーダー窪川夢迦は思わず口角を上げて自分のデッキを確認した。
「……ふふ」
「何をのんびりデッキなんか……」
「いやすまない。僕の決闘者魂が疼いてしまってね」
夢迦は感じていた相手プレイヤー、日和田良平のデュエルを。
そのプライドを。
ーデュエルフィールドー
フィールドのアナスタシアは、いやそうに眉をひそめて応戦する。
「そんな効果もないクズカードをデッキに採用してるなんて哀れな庶民だこと! 恐る恐るに足りませんわ!バトル!!」
ーバトルフェイズー
「コミカ! 幻獣機トークンに攻撃なさい!」
驚楽園の案内人<Comica>
攻:1400
幻獣機トークン
守:0
コミカは軽やかに飛び上がり幻獣機トークンを破壊する。
「続いて、アルレキーノで幻獣機ドラゴサックに攻撃!!」
「ッ! 迎え撃て、ドラゴサック!!」
アナスタシアの攻撃宣言に良平は迎撃指示を出す。
アルレキーノは飛び上がり拳を握りしめる。
一方ドラゴサックは機銃を起動させて弾を打ち出した。
ドラゴサックの弾丸がアルレキーノを貫き、アルレキーノの拳がドラゴサックの翼を折る。
『龍虎相打つ!!両者の切り札が、お互いを破壊したぞォオ!!」
ーーーワァァァァァァァァァッ!
両軍のエースモンスターの激突に会場は拍手が喝采される。
アナスタシアは気にも留めずに攻撃を続けた。
「さらに! ブーフォで、セットモンスターに攻撃!!」
楽園の大使<Bufo>
攻:1600
セットモンスター(ウィンドペガサス)
守:1500
セットモンスターだったウィンドペガサスは着ぐるみに放り投げられて破壊される。
フィールドの状況に良平は浅く息を呑む。
「ッ……!」
ーメインフェイズ2ー
アナスタシアはカードをスロットに差し込む。
「カードをセット!ターン終了ですわ!」
ーエンドフェイズー
新田アナスタシア
LP:3200
手札0
マジックトラップ:
伏せ1
A・∀・HH
フィールド:
驚楽園の案内人<Comica>
驚楽園の大使<Bufo>
E:A・∀・HH
ードローフェイズー
状況はよくない。
良平は後ろ頭に冷たい汗を感じていた。
しかし瞳は鋭く睨みつけるのを忘れない。
「……俺のターン……!ドロー!!」
手札3→4
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
引いたカードを手札に加えながらフィールドをもう一度見渡す。
(相手はバック1枚にホラーハウス、そして下級モンスターが2体……)
勝ちを通すには少なくとも相手フィールドを薙ぎ払う必要がある。
良平はカードをマジックトラップスロットに差し込む。
「手札から貪欲な壺を発動!」
《貪欲な壺》
通常魔法
「くっ……!」
発動した瞬間にアナスタシアは顔を歪ませる。
その様子を良平の瞳は捉えていた。
「墓地のカード5枚、ハリファイバー、アウローラドン、プラチナ・ガジェット、そしてテザーウルフ2枚をデッキに戻して2枚ドロー!」
手札3→5
2枚のカードを引き込んでから良平は相手のセットカードを見る。
(……あのセットカードは、阻害系のカードじゃないみたいだ。いや、ホラーハウスみたいにモンスター効果しか止められないのかもしれない)
そして手札のカードを持ち替えてモンスターをフィールドに呼び出す。
「……幻獣機ライテンを召喚!」
幻獣機ライテン
攻:1500 風 機械族 星4
「ライテンの効果発動! 手札を1枚墓地に送って、幻獣機トークンを作り出す!」
手札4→3
「……ッ……!」
ライテンの動きにアナスタシアは目を細めた。
幻獣機トークン
守:0 風 機械族 星3
幻獣機ライテン
星4→7
これによりスクラップ・デス・デーモンと共にレベルがそろう。
アナスタシアは並んだ良平のモンスターを見て手を動かした。
「レベル7が2体……! やらせませんわ! リバースカードオープン!!」
《A・∀・RRーアメイズ・アトラクション・ラピットレーシング》
ポンッとゴーカートが出てきてライテンの下まで走っていく。
「ラピットレーシングは、爽快なゴーカートアトラクション!! しかし、安全のため、速度は制限させてもらいましてよ! このカードを装備したモンスターは、ターン終了時までレベルが1つ上がり、表示形式が変更されますわ! 対象は幻獣機ライテン!」
機体の下にゴーカートが合体する。
ライテンは重さで不時着し、動きが制限されてしまった。
幻獣機ライテン
攻→守:1500 星7→8
これによりレベルがずれてしまいエクシーズ召喚はできない。
「くっ……! ……バトル!」
ーバトルフェイズー
良平は手をフィールドに向けて声を上げた。
「いけ、スクラップ・デス・デーモン! ブーフォに攻撃!」
スクラップ・デス・デーモン
攻:2700
楽園の大使<Bufo>
攻:1600
「ブーフォの効果を発動ですわ! 自分フィールドのアトラクションの装備対象を変更します! ホラーハウスをスクラップ・デス・デーモンへ!」
ブーフォはささっとホラーハウスに逃げ込んでいく。
「ホラーハウスの相手に装備している時の効果を発動! そのモンスターを裏側守備表示に変更! さらにその効果にチェーンして、コミカの効果を発動ですわ!」
chain1 A・∀・HH
chain2 驚楽園の案内人<Comica>
「コミカもブーフォと同じくアトラクションを案内する力を持ちますわ! この効果でホラーハウスを再びブーフォに装備!そして、ホラーハウスの効果!」
ホラーハウスの相手に装備されている際の効果が炸裂しスクラップ・デス・デーモンは裏側に反転。
攻撃は中断された。
『凄まじいディフェンス!! 流石は8強!! 攻撃を全ていなしてしまったぞォオ!!』
ーメインフェイズ2ー
「……」
良平は手札を見る。
(凌がれた……。半端じゃない防御力だ。生半可な攻撃じゃ通らない。……このカードにかけるしかない)
「カードを2枚セット! ターンエンドだ!」
ーエンドフェイズー
日和田良平
LP2500
手札1
伏せ2
フィールド:
幻獣機ライテン
幻獣機トークン
セットモンスター(スクラップ・デス・デーモン)
ターンの終了時にアナスタシアは再び宣言した。
「エンドフェイズ時、アメイズメント・プレシャスパークの効果で、ラピッドレーシングを墓地に送り、除外されているマジェスティック・マネージュを場にセットしますわ!」
ードローフェイズー
状況は優勢。
アナスタシアは勢い良くカードを引き込んでいく。
「ワタクシのターン!」
手札0→1
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
「セットしたマジェスティック・マネージュを発動ですわ! ブーフォに装備! 攻撃力500ポイント上昇!」
《A・∀・MM》
通常罠
「ふんもっふ!」
楽園の大使<Bufo>
攻:1600→2100
ブーフォは元気よく両腕で力こぶを作るしぐさをした。
「いきますわよ!」
ーバトルフェイズー
「ブーフォでセットモンスターに攻撃ですわ!!」
楽園の大使<Bufo>
攻:2100
セットモンスター→デス・デーモン
守:1800
せっかく出したレベル7シンクロモンスターが何もできずに破壊されていく。
「……ッ……!」
「続いて、コミカで幻獣機トークンに攻撃!!」
驚楽園の案内人<Comica
攻:1400
また軽やかに飛び上がったところで良平は動く。
「速攻魔法発動! ドロー・マッスル!」
《ドロー・マッスル》
速攻魔法
「守備力1000以下の表側守備表示モンスターを対象として発動! そのモンスターはこのターン戦闘では破壊されない!」
幻獣機トークンはコミカの攻撃をするりと避けてしまうと上空に飛び上がっていった。
これにより攻撃は無意味に終わる。
「さらにカードを1枚ドロー!」
手札1→2
『チームHERO、日和田良平! こちらも攻撃を凌いでいる!! 攻防戦が続いているぞォオォオ!!』
「ふん」とアナスタシアは鼻を鳴らした。
「所詮はオンボロ機! こちらのアメイジングなアトラクションには及びませんのよ! メインフェイズ2!」
ーメインフェイズ2ー
「カードを1枚セット!」
伏せカードがアナスタシアの足元に沈んでいく。
ーエンドフェイズー
「そしてエンドフェイズ時、アメイズメント・プレシャスパークの効果でマジェスティック・マネージュを墓地に送り、ラピッドレーシングを再びセットしますわ!」
さらにもう一枚、セットカードが増え防御が盤石になった。
「ターンエンド!」
新田アナスタシア
LP3200
手札0
伏せ2
発動中1
フィールド:
驚楽園の案内人<Comica>
驚楽園の大使<Bufo>
E:A・∀・HH
ードローフェイズー
なんとか自分のターンまで回ってきた。
良平は覚悟を決めてデッキトップに手をかけた。
「……俺のターン!」
手札2→3
ースタンバイフェイズ→メインフェイズー
「幻獣機ハリアードを召喚!」
幻獣機ハリアード
攻:1800 風 機械族 星4→7
「同じことですわ!! ラピッドレーシング、発動!!」
《A・∀・RR》
通常罠
再びゴーカートのエンジンが唸る。
しかし良平はすぐさま反応し応戦した。
「……いいや! やらせない! 手札の幽鬼うさぎを墓地に送り、効果発動!」
《幽鬼うさぎ》
効果モンスター
効果エフェクトにアナスタシアは舌打ちする。
「……チッ……!」
chain1 A・∀・RR
chain2 幽鬼うさぎ
半透明の幽鬼うさぎがフィールドを駆けていきラピッドレーシングにいたずらする。
ラピッドレーシングは警告音を出しながら煙を吐いて爆発した。
「くっ、ワタクシのアトラクションが不調なんて……!!」
『おぉっと防いだァァァ!! 永続的な効果や装備することによって発動する効果は、フィールドにあってこそ効果を発揮できる! 従ってフィールドから破壊されたその瞬間、発動できなくなってしまうぞォオ!!』
その隙にと良平は右腕を上げて宣言した。
「レベル7のハリアードとライテンでオーバーレイ!!」
☆7×☆7=★7
唸るはエンジン音。
空を切り裂く怒号が下りる。
「ーー飛び立て! 願いを乗せた鉄の翼! 回せぇ!!」
魂からあふれる旋律が口から漏れ出る。
呼応するようにモンスターは現れた。
「エクシーズ召喚! 再び舞い上がれ!! 幻獣機ドラゴサック!!」
クルクルクルクルッ!
バッと羽根を広げ巨大軍用機が良平を守るように降り立った。
幻獣機ドラゴサック
攻:2600 風 機械族 ランク7
『再び現れたァァァ!! エースモンスター、ドラゴサックだァァァ!!』
「ふん!」
取るに足りぬとアナスタシアは口角を上げる。
(……ワタクシのトラップカードですぐに叩き落としてやりますわ!!)
その思惑に乗るように良平がこう宣言した。
「ーーーバトル!」
「!!」
アナスタシアはわずかに眉を上げる。
何故、効果を使わない。
「効果を使わずに攻撃に移るなんて、余程ホラーハウスが怖いみたいですわね。それともプレイングミスですの?」
「……ホラーハウスは正直怖いけど……プレイングミスかどうかは試してみないとわからないです」
「庶民にしては殊勝な発言ですわ」
「でもどのみち、俺は貴女を超えるしか選択肢はないんだ。だからーーーこの攻撃で貴女を仕留める!」
「ふん、やれるものならやってみなさい!」
会話の応酬。
両者のプライドは燃え上がる。
ーバトルフェイズー
「いくぞ、ドラゴサック!!」
魂を燃やすように自身のエースモンスターに向けて良平は叫んだ。
ドラゴサックは「Roger My master」と答え、耳を劈くようなエンジン音をふかして飛び上がっていく。
「驚楽園の大使<Bufo>に攻撃!!」
「おほほほっ! 単調な攻撃ですわ! いいでしょう、消しとばしてあげます! リバースカードオープン! 神風のバリアーエア・フォース!!」
《神風のバリア-エア・フォース》
通常罠
アナスタシアは大笑いしながらカードを発動させた。
攻撃反応系の罠カード。
【チームHERO側ベンチ】
「攻撃反応系!? ここにきて!?」
亜美は焦ったように前のめりになった。
最悪のタイミングだ。
ゆきはうろたえながら恵に向く。
「あ、あのカードはどんな効果なんですかぁ!?」
「……攻撃宣言時、攻撃表示のモンスターを全て手札に戻す……」
「えぇ!?」
バウンスするということは幻獣機の破壊耐性をもってしても耐えられない。
まさに幻獣機の弱点であった。
「破壊を解さねぇなら幻獣機でも……!!」
ここのせは悔しそうに拳を握った。
【デュエルフィールド】
ーーーブワァァァァァァァァァッ
すさまじいエア・フォースのバリアがフィールドの半分を守るように展開されていく。
『凄まじい風がアメイズメントパークを守る!!! まさに神風のバリア!! 万事休すかァァァ!!』
ドラゴサックの機体はそのバリアと激突した。
風が吹き荒れる。
バリアが拒むように光輝いた。
ドラゴサックからは警告音のような音。
ーーーーピキピキッ
ひびがはいるような鈍い音。
誰もがドラゴサックが破壊されていく音だと思った。
「おーほっほっ……あら?」
「……」
しかし良平は動じぬ。
その様子にアナスタシアは怪訝な顔した。
ーーーーキィィィィィン……
エンジン音が。
出力を上げたようにさらにさらに高くなっていく。
「?」
ドラゴサックは健在だった。
エンジンを高く高く回していき、普段は出ないアフターバーナーが轟音を上げて火を吹いた。
エア・フォースのバリアはどんどんと弓なりにしなっていき形を変えていく。
ーーーバチバチバチバチバチバチッ……バリィィンッ!!
そしてついにバリアが砕け、あたり一面に霧散した。
「なぁっ……!!?」
アナスタシアは口を開けて目を見開いた。
『ななななんだァァァ!!?? バリアが! バリアが破壊されたぞォオー!?』
ドラゴサックはその勢いのまま凄まじい速さで上空へ舞い上がっていく。
良平は言う。
「……もっと高く、もっと速く」
「!」
アナスタシアが睨みつけるとそれ以上の鋭い視線を以って良平はアナスタシア見ていた。
ぞくりと背中が凍ったように感じた。
良平は言う。
「誰も追いつけないほど……速く……!!」
フィールドにはカードの発動エフェクト。
《超音速波ーソニック・ブームー》
通常罠
「そ、ソニック・ブーム……!?」
「このカードは、俺の幻獣機モンスター1体を加速させる! 効果を受けたモンスターは、ターン終了時に全ての機械族を道連れにする代わりに、攻撃力が2倍となり、このカード以外のあらゆるマジック、トラップカードを受け付けない!!」
「な、何ですってぇ!?」
chain1 神風のバリア エア・フォース
chain2 超音速波
ドラゴサックはエンジン音を高く鳴らし高速で上空をターンした。
そして一気にアナスタシアのフィールドへと吶喊していく。
「行け!! ドラゴサック!! 音速をーーーー超えろぉぉ!!!」
幻獣機ドラゴサック
攻:2600→5200
楽園の大使<Bufo>
攻:1600
アナスタシアは数歩交代に首を振った。
「そ、そんなのワタクシにはどうしようも……!!!」
一閃。
ドラゴサックは白煙を引き連れながら凄まじい速度でフィールドをさらっていく。
楽園の大使<Bufo>は目にもとまらぬ速度で粉砕された。
そしてそのままドラゴサックの機体がアナスタシアをも貫いた。
「いやぁぁぁぁぁぁ!!?」
新田アナスタシア
LP:3200→0
『き、き、き、決まったァァァァァァァァァァァ!! チームコーポレート、セカンドプレイヤーがここで力尽きたァァァ!! 試合は、まさか、まさかのラストバトルまで持ち越されたぞォオォオ!!』
ワァァァァァァァァァァァァッ!!
会場は誰もが立ち上がって声を上げている。
[チームHERO側ベンチ]
それはチームHERO側のベンチも同じこと。
亜美は大きくガッツポーズを決めて大声を出した。
「よっしっ!! やるじゃん、良平!!」
「すごい! すごいですぅ!!」
ゆきもその場で跳ね回る。
まだまだデュエルは終わらない。
ここからが勝負だ。
「だがあと一人残ってるぜ……!! 行けるか……!?」
ここのせは良平の背中に向けて独り言のように言う。
良平の背中はどこまでも冷静でただフィールドの先を一直線に見つめていた。
■後編につづく!!
小説形式について 地の文やテキスト量
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読みやすい(テキスト量が妥当)
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前の方が読みやすい
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地の文が長い
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誰が喋っているかわかりにくい