【第一部完結】転生イノベイドのイオリア計画再生記 in C.E. 作:アルテミー
アーモリーワンが揺れている。
内部と外部の戦闘の
「港が使えんとはどういうことだ!?」
「パパ〜どこ?」
「衛生兵!衛生兵!」
アーモリーワンは確かにザフト軍の施設が存在するコロニーだが、
そして、そんな多くの
「誰だ!誰がここの指揮を取っている!」
普段は政治家として
「議長!?」
この緊急時といえども…いや、緊急時だからこそデュランダルの命令は絶対だ。避難誘導をしていた一人がデュランダルを見つけ
「あの三機はどうなった。状況を説明してくれ」
「いえ、こちらも例の新型が何者かに強奪された以上は何も…しかし、ここは危険です!」
二人が会話している間でも、あちこちから爆音が聞こえてくる。その度に民間人達からは
「見れば分かる!だがそれだけではなかろう!?」
遠く離れたここからでも強奪された三機の新型と"何者か"が戦闘している様子は確認している。強奪犯はともかく、走っている最中に視界の
「ともかくここは危険です!有毒ガスも発生しています。議長もシェルターへお入り下さい!事態については後に軍司令部へ…」
「そんなことができるか!まだアスハ代表と
デュランダルの脳裏に二人の少女の姿が浮かぶ。まだまだ
しかし、もう一方の彼女。デュランダルをして腹の底を読み取ることのできなかった大西洋連邦から非公式にやってきたという
「しかし…ならばせめて"ミネルバ"へ!」
"ミネルバ"
その名が示すところをデュランダルはしっかりと認知している。とてもシェルター
「議長、こちらです!」
「ええい!」
あの二人に何かあれば一気に国際問題になる。共に非公式でやってきたとはいえ、
やってくるかもしれない最悪の未来の可能性を想像して、思わず悪態を吐きながらデュランダルはSPの後を追った。
▽△▽
飛び込んでくるガイアを優れた運動性で
一瞬にして三機の新型を
そのコックピットの中で、フェイト・シックザールはシートに体を預け、軽く
彼女の目が静かにモニターを追っていく。GNドライヴ問題なし。GN粒子散布状態良好。他の装備・機関・
「ファーストフェイズ継続…問題なし」
––––––––作戦を続行させる
前方モニターでは、頭部及び右腕、ビームライフルなどの多くを損傷したガイアを庇うようにカオスとアビスが前に出てくるが、彼等もこのままでは勝ち目がないことを
「…訂正、ファーストフェイズ終了します」
フェイトは少しだけ操縦桿を握る指を
ファーストフェイズの作戦目的は、ただ一つ。ザフトの新型モビルスーツであるセカンドステージシリーズの機体をガンダムでもって打ち倒し、敵に
そして、フェイトは無事にそれをやり
それが直ぐには効果がなく、返って彼等に余計な反発心を
だが、それでいいのだ。彼等の意識の底にはっきりと、
「…もう貴方たちに用はないわ」
三機に向けていた実体剣…GNソードを下げる。
今回の作戦の最終目的はガンダムという存在を世界に
三機は
ちょうどその時、アステリアのコックピット内の
「来た…」
機体パターンから接近する三機の内の二機は、ザフトの次期主力モビルスーツでたる"ZGMF-1000 ザクウォーリア"及び"ZGMF-1001 ザクファントム"であることが分かる。情報では連合のストライカーパックシステムを参考にしたウィザードシステムなる物を換装して戦うことができるようだが、この緊急事態故にか何も装備していない
そして、その二機のザクを引き連れるようにこちらへ向かってくる白亜の機影。アステリアと同じツインアイが特徴的なヘッドパーツをしたその機体は、ザクやジンとは違い、強奪された三機のモビルスーツに近い構造をしている。ヴェーダから送られてきた情報では"ZGMF-X56S インパルス"と言うらしい。しかし、それ以外の情報はまだ
「……ガンダム」
それらのデータを
同時にアステリアが機体を加速させる。先程までアステリアがいた場所を三筋のビームが通り過ぎていった。次いで中央のインパルスがビームライフルを撃ちながらこちらへと接近してくるが、フェイトは操縦桿を
アステリアの右腕に装備されているGNソードは、折り
アステリアはライフルモードを解除し、折り畳まれていたGNソードを再び展開。一機だけ孤立したザクへと急速に近づき、振り下ろす。ザクのパイロットも優秀なようで早めに回避行動を取ったようだが、アステリアの攻撃の方が早い。振り下ろされたGNソードはザクのシールドごと左腕を切断した。
「流石に対応が早い…っ」
アステリアが残りの二機に向き直った時、ザクとインパルスは隊列を崩さずにビームライフルの照準をこちらに向けていた。即座に発射されたビームだったが、アステリアは
一瞬、インパルスとザクの挙動に戸惑いが見えた。無理もないだろう。ガンダムは全てのマシンにおける運動性能の常識を
それでもインパルスがビームサーベル片手にこちらに向かってこようとしたその時、アーモリーワン全体にまで響く爆発音が外部から聞こえてきた。まるで戦艦が轟沈したような戦闘の音だ。それを聞き、フェイトは視線をコロニーの外へと向ける。彼女には外部での戦闘音に心当たりがあった。
「時間ですか…シエルさん」
フェイトがそう呟くのと、カオスとアビスがアーモリーワンの
▽△▽
暗黒の
そのコックピットでは、パイロットのシエル・アインハイトがシートに身を
セレーネに向けて、近づいてくる二機の機影。"ダガー"と呼ばれる地球連合軍の量産モビルスーツだ。ビームライフルを連射しながらこちらへ向かってくるそれらの機体色は宇宙に
「テロリストに見せかけているのか…あるいは作戦なのか…」
どちらにしても無駄なことだ。彼等のザフトの新型強奪作戦は既にガンダムの力を
シエルの手が操縦桿を素早く動かす。セレーネの右手に
セレーネのGNドライヴが
「セレーネ、目標を破壊する」
GNメガランチャーから
それを冷静に見届けたシエルだったが、セレーネのコックピットに
「なるほど…素早い対応だ。といっても今回の僕たちにザフトと戦う予定はないんだけどね」
だがしかし、あちらから攻撃を
「やれやれ、ザフトというのはこれだから…っと、こうしてプラントを悪く言うのは僕の悪い癖かな?」
そう言いながら、シエルはGNメガランチャーを変形。大口径の砲身が閉じられ、砲撃モードから中距離用のライフルモードへと切り替える。そして、照準が敵機に重なったタイミングでトリガーを引いた。
GNメガランチャーから放たれた細くとも正確な粒子ビームは、寸分の
「コックピットは外したんだ。早く離脱しなよ…って、新手?」
全敵モビルスーツを
「特攻?…死ぬ気なのか?」
この砲撃がテロリストの物であり、それをアーモリーワンへ向けられるのではないかと思い込んでいることも考えられる。ただでさえ中と外とで混乱している状況だ。無理もない。だとすると、彼等は文字通り死ぬ気でこのコロニーを守ろうとしているのか。
「立派な物だよ最近のザフトは、連合にも見習って欲しいくらいさ。…けどね!」
けれど、こちらとしてもだからといって引く理由にはならない。シエルは、セレーネのコックピット上部から精密狙撃用の専用スコープを引き下ろしてセットした。小型の接眼用モニターがせり出す。
「狙い撃つ!」
シエルがトリガーを引くと同時にGNメガランチャーから再び巨大なビームが発射される。それはナスカ級を正面に捉えていると思われたが、狙いは外れ
「残存するモビルスーツ0。連合は撤退したか…。さて、フェイトの方はどうかな?」
スコープを戻し、正面モニターを見つめるシエルの視界には、アーモリーワンに空いた大穴から飛び出してくる三機のモビルスーツ。そして、それに
確かにインパルスは出した。しかし、パイロットを出すとは言っていない。シン達の視点はまた次回ということで。
作者はコロナのワクチンの副作用で数日寝込む予定なので暫く更新が遅れます。誠に申し訳ございません。