【第一部完結】転生イノベイドのイオリア計画再生記 in C.E. 作:アルテミー
アーモリーワンの受けた被害は
強奪された新型三機に破壊されたモビルスーツの数は数えるのも難しく、飛び交うビームや実弾の
アーモリーワン内部の軍港近くの基地に
「駄目です!司令部応答ありません!」
「工廠内ガス発生。エスパスからロナウル地区までレベル4の退避勧告発令されました!」
しかし、そんなミネルバのブリッジではまだ実戦を控えた若き精鋭達が慌てた様子でアーモリーワンの被害状況の対応に追われていた。
「インパルス及びザク、アンノウンモビルスーツと戦闘に入った模様…!あっ!…カオス、アビス、ガイアが障壁を破壊しました!」
「なんですって?」
「アイツら!あくまでも目標は強奪された三機だぞ!?」
短く切りそろえた
「艦長…これまずいですよね?もしこのまま逃げられでもしたら…」
弱腰の口調で
そもそも例の新型三機が強奪されてからというもの、激動の連続だったのだ。
新型の警備はどうなっているだとか、外部の駐留部隊は何をしていたのかと言いたいことは山ほどあったが、実戦もまだで所属部隊も定まっていないミネルバの艦長であるタリアにできるのは、ミネルバに搭載されたモビルスーツをそれぞれ発進させることだけだった。
「当たり前でしょ…まずいどころじゃ済まされないわよ」
状況は
「ザク小破!ルナマリア機帰投します!」
「えぇっ!この短時間であのルナマリアが!?」
これは詰みという他ないだろう。あの三人は確かにルーキーだが、ザフトレッドを
「シンとレイを連れ戻して!これ以上続けても何もならないわ!」
「しかし艦長…」
「目的はあくまでも奪取された三機よ。これ以上あのアンノウンと戦ってインパルスまで失うことになったらどうするの!」
完全にしてやられたと認めるしかない。これからのプラントの未来を担うザフトの精鋭達はたった三人の強奪犯とアンノウン一機にここまで
その時、ミネルバのブリッジの扉が開き何者かが入ってきた。コンディションイエローとはいえ、この非常事態に無許可でブリッジに上がり込んでくるなど何処の馬鹿者か。タリアが少しの怒りと頭痛を覚えながら声を上げようとしたその時…。
「議長!?」
アーサーの
「状況は!?どうなっている!」
それはこちらのセリフだ…と、相手が相手でなければそう言っていただろう。軍事の場に政治家が入ってくるほどやりづらいものはないが、今は仕方がない。
「それが––––––––」
先程よりも酷くなる頭痛に苦しみながらも、タリアは白服を着るザフトの軍人としてやるべき事を優先した。
▽△▽
「くそっ!演習ではこんなっ!?」
インパルスの"ヴァジュラビームサーベル"を一心不乱に振り回しながら、赤いパイロットスーツを着たシン・アスカは目の前のアンノウンモビルスーツに対して攻撃を
「シン!あまり深追いするな!」
そこへ後方から仲間であるレイ・ザ・バレルの正確な
「くそっ、ルナがいれば!」
もう一人の仲間であるルナマリア・ホークは既にこの場にいない。目の前のアンノウンによって腕を切り落とされた上にスラスターのトラブルでミネルバへと
「そこを退け!俺たちが用があるのは…っ!」
アンノウンの背後にポッカリと開いた穴。そこから青・緑・黒の三機が消えてからどれくらい
シンはインパルスのシルエットシステムの一つ"フォースシルエットの機動性で穴へ向かおうとするが、それをアンノウンの射撃が
「そうかよっ…あくまでも邪魔をするのかよ!」
上司であるタリア・グラディス艦長からの
それに故に味方…とはいえないが、敵にはならないと思っていたところにこれである。まるで三機の離脱を
「どうしてこんなこと…また戦争がしたいのか!あんた達は!!」
ビームサーベルを片手にシンは再び機体を
▽△▽
「ガンダムアステリア
静止衛星
そのブリッジでは、艦の人員というのには少なめな四名のクルーが
「間もなくセカンドフェイズ開始予定時刻です」
そう告げたのは、この艦の
「上手くやれたのか。フェイトとシエルは?」
そう言って視線を隣に向けたのは、砲撃担当のバッツ・グランツだ。ガッチリした体格と
「若い子だけじゃ心配ですか?師匠としては?」
バッツの視線を受け、軽い調子で応えたのは
「おいおい、それを言ったらここにいる奴らは殆ど歳下だらけだそ?」
「そういうバッツさんだってまだ30過ぎたばっかりなんだからまだ若い方でしょ」
「ねぇ?」とウェンディが同意を求めるように、隣の席のもう一人の戦況オペレーターであり、妹であるヴァイオレット・ヘルシズに顔を向けたが…、
「………」
だが、
〈まぁまぁ、ヴァイオレットも緊張してんだよ〉
「アキサム…」
そう言ったのはメインモニターに映ったパイロットスーツの男。ヘルメット越しに覗く淡い緑色の髪が特徴的な彼の名はアキサム・アルヴァディ。見てわかる通りにモビルスーツのパイロットであり、ガンダムマイスターの一人である。
「…アキサムは不安じゃないの?」
〈フェイトとシエルがか?まぁ、フェイトの方は心配っちゃ心配だが、シエルも付いてることだし大丈夫だろ〉
"ガンダムサルース"のマイスターが何故こんなところにいるのかといえば、ヴェーダから送られてきたミッションプラン故に他ならない。メインをガンダムアステリア、サブにガンダムセレーネの参戦を
それでも初めての実戦というのは不安なものだ。シエルはともかく、まだ14で女の子なフェイトのことがウェンディは心配だったのだ。
すると、ブリッジの扉から一人の少女がパイロットスーツのまま入ってきた。無造作にヘルメットを脱ぎ捨てると、近くにいたウェンディの席へ手をかける。
「そうそう、あんまり固くならないの」
「フブキさん!?」
「フブキお姉ちゃん、あっちにいなくていいの?」
誰かといえば、この白銀の髪の持ち主である少女もまたガンダムマイスターである。乗機である"ガンダムメティス"を
〈お、おいおい!いねえと思ったらお前なぁ…〉
「別にいいでしょ、今回のミッションは私たちは非番。むしろ貴方が真面目すぎるのよ」
マイペースで自由気まま、悪く言えば自己中なフブキだが、マイスターの一人に選ばられる実力者だ。そんな彼女が余裕を持っていつも通りにいれば、みんなもそれに釣られて余裕が出る。彼女なりの初陣への
「何なら貴方もこっちくる?」
〈遠慮させてもらう。いつ何が起こるか気が気じゃねぇからな〉
「フェイト達が心配?」
「…別に、大丈夫だろ」と言ってそっぽを向きつつもいつでも発進できるように待機する彼は間違いなくツンデレというやつではないか?とフブキは思ったが口には出さず内心で笑うのにとどめておいた…が。
『ツンデレカ?アキサム、ツンデレ』
「あ」
〈何だと?…っていうかお前"ハロ"に何覚えさせてやがる〉
そのことを思い出して、ふと
「……?」
「もうファーストフェイズは終了。少しは気を抜くことも時には重要なの。彼等を信じてあげなさい」
「……はい」
ヴァイオレットとウェンディもフェイトより二つ上とは言え、まだ16の少女達だ。
「始まる…ソレスタルビーイングの戦争根絶への道が」
ここにいるメンバーは…特にマイスターたちはその誰もが夢を見ている。戦争根絶というこの混沌とした世界を一つにすることを。ナチュラルもコーディネーターもなく、彼等はソレスタルビーイングという組織として、世界よりも一足先に
「(でもそれは…悪行ね)」
これから多くの人が死に、多くの悲しみが世界に
だが、彼等はもう止まらないし、止められない。
何故なら、彼等は戦争根絶を掲げる私設武装組織"ソレスタルビーイング"なのだから。
西暦では、軌道エレベーターを制作した偉人として知られるイオリア・シュヘンベルグですが、C.E.では何もしていないために急に『全ての人類に〜』とか言っても、ただのハゲのおっさんが何か変なこと言ってるようにしか感じないという。
…どうしよ?
あ、ここで言っておきますが、この作品でロウや劾と言ったアストレイのキャラは書きません。にわかの私が書いてもキャラや設定がぶれぶれになるので。地の文で傭兵やジャンク屋に触れる程度はあるかもしれませんがね。
圧倒的な知識不足っ!私は外伝のストーリーをクロスレイズで初めて知りました。