続きです。
再三述べている通り、ペルソナ能力に関しては魔改造されていたりします。
もっとも、原作でも、特にりせのペルソナ(特にP4G)はチートの様な能力だったりするので、そこまで驚くべき事ではないかもしれませんが。
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番長side
「早速で申し訳ないんだけど、是非キミの力を貸して欲しくてね。」
「はぁ・・・。まぁ、お約束した以上は、俺も頑張らせて貰いますが・・・。」
「助かるよ。じゃ、詳しい話をするから席についてくれたまえ。」
「それはいいんだけどさぁ~、西条さん。こちらのイケメンの彼を、私にも紹介して貰いたいワケ。」
「ああ、そういえばエミくんは、鳴上クンとは初対面だったね。こちらはGSの小笠原エミくん。そっちの大きな彼が、エミくんの助手のタイガー
「小笠原エミよ。よろしくね。鳴上クン。」
「タイガー寅吉ですジャ。よろしくお願いしますケンノー。」
「鳴上悠です。よろしくお願いします。」
「エミくんは、呪術のスペシャリストでね。今の日本においては、彼女の右に出る者はいないほどのエキスパートだ。タイガーは、まだGS資格こそないものの、その能力は非常に高いんだよ。」
「へぇ~、まだお若いのに凄いんですね。」
「まーね。」
「照れるんジャノー。」
「で、鳴上クンの方なんだけど・・・、これは言っちゃっても良いのかい?」
「構いませんよ。特に隠してる訳ではありませんし。」
「そうかい。ま、ある程度事情を知ってる者でもないと、とても信じられない話だろうしね。」
「・・・何なワケ?」
「???」
「実はね・・・。」
「へぇ~、アンタ異世界人なワケ?」
「凄いですケンノー。」
「・・・あの、今更気にしても仕方ないのかもしれませんが、皆さん、よくこんな話をすぐ受け入れられますね・・・。」
「流石に
「・・・そう聞くと、私らも結構感覚がマヒしてるみたいに聞こえるけど、ま、そんな感じなワケ。」
「わっしは驚いていますケン。後でサインくれませんカイノー?」
「えっ!?あ、ああ、自分のでよければ。」
どうやら、横島や美神さんの知り合いには、常識的な反応を期待するだけ無駄な様である。
まぁ、俺としても、大袈裟に驚かれたり、信じられずに頭の変な人を見る目で見られるよりかは全然良いのだが。
しかし、横島の知り合いは、それ以上に綺麗な人が多いな・・・。
まぁ、俺の知り合いも、癖は強いが、美人や美少女も多かったけど。
「と、まぁ、お互いの紹介はこの辺りにして、本題に入っても構わないかい?」
「ああ、そうだったワケ。私の力を借りたいなんて、どんな厄介事なワケ?」
「エミくんには、専門家としての意見が聞きたくてね。まずは、これを見て欲しい。」
「・・・?何これ?ただのアプリに見えるけど・・・?」
「そう、表向きは、ね。しかし、これを起動すると・・・。」
「・・・?・・・!こ、これってっ・・・!」
「やっぱりすぐに分かるんだね。我々では、すぐには分からなかったんだけど・・・。」
「ま、そっちが私の専門だからね。しかし、また無茶苦茶な
「えっと、どういう事でしょうか?」
西条さんとエミさんはすぐに事情を察した様だが、生憎俺にはGS的な知識は皆無だ。
それ故に俺だけ置いてきぼりになっていた。
あ、いや、タイガーさんも分かっていないっぽいが。
「こほん。その辺りも含めて説明しよう。」
「さて、昨今では、日本においてもオカルト犯罪の件数が軒並み増えている、って事はこの間説明したかな?」
「はい、そんな様なお話は美智恵さんからも聞いています。」
「うん。それと同時に、昨今のIT技術の普及によって、IT技術を悪用した事例なんかも増えているんだ。・・・これは、キミ達の世界でも同様ではないかな?」
「そう、かもしれませんね。少なくとも、国家とか企業レベルだと、そうした話も聞く様になってますから。」
「うん、そこら辺は、こちらの世界とそう変わらない様だね。つまり、技術が進歩すれば、その分それに合わせて犯罪も進化する、という訳だよ。」
「サイバー犯罪、ってワケね。」
「そう。そして、それと共に、我々の間では、最近不思議な事件、とも言えない事件の話が持ち上がり始めているんだ。」
「???」
「つまり、IT技術を利用したオカルト犯罪。言うなれば“サイバーオカルト犯罪”、とでも言うべきなのかしら?」
「「っ!!??」」
「そう。まだ被害はそこまで多い訳ではないんだが、そうした疑いのある事件が増えていてね。それで、その被害者らしき人物から出てきたのが、このアプリだった訳だよ。」
「つまり、オカルトの悪用。それも、IT技術を駆使した犯罪、って事ですか?」
「まだ、そこまで断定する事はできない。それに・・・。」
「この程度の
エミさんは、苦々しい表情を浮かべていた。
呪術がどんなモノかは知らないが、彼女の表情からは専門家としてのプライドと共に、それを悪用された事に対する苛立ちの様なモノを感じた。
きっと、真面目な人なんだろうな・・・。
「具体的には、このアプリにはどんな効果があるのか分かるかい?」
「そうね・・・。無茶苦茶な技術だから何とも言えないけど、軽い精神干渉はできそうなワケ。例えば、一時的に相手の意識を操る、とかね。」
「何だか、いかがわしいデスノー。」
「・・・なるほど。実は、このアプリ。一部の中高生を中心に、所謂“催眠アプリ”として広まりつつあったんだよね。そうした意味では、エミくんの見立てと一致する。」
「まぁ、“
「しかし、西条さんがここで話題に出すって事は、このアプリには致命的な何かがあった、って事ですよね?」
「そうだね。そちらもまだ不確かな情報なんだが、このアプリを利用した、いや、使われたと言った方が正しいかもしれないが、子達の中に、謎の昏睡状態になってしまう症状が報告されているんだ。そして、それを不審に思った警察が科学的に捜査をした結果、出てきたのがこれだった訳さ。で、更に詳しく解析した結果、どうやらこのアプリにはオカルト知識が使われている様だと分かった。そうした訳で、最終的にオカルトGメンに話が来た、って訳さ。」
「なるほどね。」
「そんな事があったんですカイノー。」
「アンタも高校生なワケでしょ、タイガー。聞いた事なかったの?」
「わっしは、そんないかがわしいアプリを利用するほど落ちぶれてないですケンノー。」
「へぇ~、言うようになったじゃない?彼女持ちの余裕、ってワケ?」
「ま、魔理さんは、まだ彼女ってワケではっ・・・!」
「あら、私は一言の女の子の名前は言ってないんだけど?へぇ~、魔理って言うワケ?」
「あ、ぐぅ・・・。」
「ま、まあまあ、エミくん。タイガーをあまりいじめないであげたまえ。」
「オホホホ~、失礼。」
「トホホ、ひどいですケン、エミさん。」
「ハハハ・・・。」
タイガーさんは、2メートルはあろうかという大男なのだが、そんな人が女の人にやり込められているのは、失礼だが少々微笑ましくなってしまった。
「けど、それが本当だとしたら、思ったより厄介なワケ。ま、おそらくその被害者達は、
「やっぱりそうかい。」
「そんな強力な“
「ふぅ~む、呪術の専門家のキミでも分からないとなると、こちらもお手上げだな。」
「・・・あの、ところで、何故俺が呼ばれたのでしょうか?」
そこまで、なるべく口を挟まなかった俺は、疑問に思っていた事を伝える。
当然だが、俺はエミさんと違い呪術の専門家でも、ましてGSでもない。
ペルソナ能力はあるが、至って普通の高校生なのである。
「ああ、そうだったね。そこまで問題視する被害者数ではないんだけど、オカルトが絡んでるとなると話は別だ。で、警察でもオカルトGメンでも、このアプリをバラまいている者の特定を急いでいる。こういう場合は、まずその大元を叩かないと、いつまでもイタチごっこになりかねないからね。ところが、よほど用心しているのか、全く手掛かりが掴めないんだよ。アプリを利用した者達からも情報を集めたが、友達から直接アプリを共有するやり方らしく、誰が開発したのかも、そもそも配信されているモノなのかも分からないんだ。」
「ま、この手のいかがわしいモノが配信されてるワケはないから、
「そこで、キミにはその
「えっ・・・!?」
「イザナミさまが言っていたじゃないか。キミのペルソナの中には、探索や情報処理に特化したペルソナがあると。」
「ま、まぁ、確かにありますけど・・・、これは元々仲間のペルソナで、俺自身は今まで召還した事がありません。もちろん、そのペルソナの能力はサポート能力に優れていましたが、それが今回の件でも力を発揮するかは不透明ですよ?」
「それはもちろんこちらも分かっている。ただ、先程の言った通り、とにかく手掛かりが全くなくてね。藁をもすがる思いでキミに連絡した次第さ。とにかく、試すだけ試してみてくれないかな?それで万が一情報が得られれば儲けものだし、仮に全く手掛かりが掴めなくても、それは仕方のない事だ。我々や警察機構でさえ手をこまねいているんだからね。」
「はぁ、まぁ、分かりました。とりあえず、やってみます。
こい、コウゼオンッ!」
カッーーー!
「おおっ・・・!」
「ちょっ、何か凄いのが出たんだけどっ・・・!」
「な、何だか神々しいですケンノー!」
「・・・。」
とりあえず、イザナギの言う通り、問題なく召還はできた様である。
しかし、ジァアクフロストやピクシーとは違い、コウゼオンは話しはしない様だな・・・。
まぁ、元々はりせのペルソナだからかもしれない。
それに、前にイザナギも言っていたが、心によって意志疎通の様な事は可能なので、それも問題なさそうだ。
もっとも、りせのペルソナとして見てはいても、自分自身で扱った事はないので、りせの様に上手く扱えるかは自信がないが。
初めてペルソナの召還を目の当たりにした西条さん、エミさん、タイガーさんをよそに、俺は例のアプリの入ったスマホを手に取った。
「えっと、コウゼオン。このアプリの開発者とか居場所って分かるか?」
「・・・。」
無言でコウゼオンは俺にバイザーの様なモノをかけてくる。
「これはっ・・・!?」
「「「???」」」
「す、すいません。地図アプリってありますか?」
「えっ!?え、えっと・・・。」
「はいどうぞ。って、何か分かったワケ?」
「ありがとうございます。ええ、多分。ええと、コウゼオンが示した場所は・・・、ここです、ここっ!」
「えっ!?ほ、本当にっ・・・!?」
「真偽のほどは分かりません。しかし、コウゼオンは確信を持っている様です。」
「そうかっ・・・!いや、想像以上にキミのペルソナの探知能力はとんでもないね。分かった。とりあえず、この場所を調べてみるよ。」
「す、凄いですノー。」
「ふぅ・・・。」
「あら、消えちゃったワケ。」
「すいません。このペルソナは、元々俺の仲間のペルソナなんですよ。それを借り受けて使用できるみたいなんですが、今回俺も初めて使用しましたが、想像以上に霊力を使うみたいです。これ以上は、維持できませんでした。」
「なるほど。イザナギさまのお話でも、これは元々キミの持っていた能力ではないとの事だったから、通常のキミのペルソナと違い、制限か何かが掛かってくるのかもしれないね。けど、それでもこちらが手をこまねいているところに、新たな手掛かりを得られたの大きい。協力に感謝する。後の事は、こちらで調査してみるよ。」
「分かりました。」
「OK。・・・何か分かったら、私にも知らせて欲しいワケ。呪術の専門家としちゃ、この件は放っておけないからね。」
「分かった。エミくんとタイガーも、今日はすまなかったね。」
「いいわよ。これはオフレコだけど、元々私の顧客は警察関係者に多いワケ。けど、オカルトGメンができてからは彼らはオカルトGメンの方を頼る事も多くてねぇ~。ま、その代わりオカルトGメンと
「ハハハ、エミくんはちゃっかり、もとい、しっかりしてるね。もちろんだとも。」
ハハハ、オホホと笑い合う西条さんとエミさん。
・・・うん、これぞ“大人”って感じである。
そんな感じに、オカルトGメンの“特別外部協力員”としての初仕事を終えたのだったーーー。
余談だが、その後、コウゼオンの示したとあるビルを調査したところ、その中の一つに、営業実態のない“ペーパーカンパニー”が存在し、中に踏み込んだところ、ほとんどもぬけの殻であったそうである。
登記に関しても所謂“名義貸し”であったそうで、しかも、その名前を貸した人に当たってみても、身に覚えがないそうで、どうやら、本当に“催眠”やら“洗脳”を行って設立された会社だったそうだ。
結局のところ、そこで手掛かりは途切れてしまい、アプリ開発者やその仲間、その目的などは完全に空振りに終わった様である。
ただ、そのビルの一室の中に、一つだけ犯人やその関係者への手掛かりとなるメッセージが残されていた様である。
そこには一言だけ、
“我々はどこにでもいる。”
とだけ記されていたそうであるーーー。
to be continued
誤字・脱字がありましたら、御指摘頂けると幸いです。
後、私事で恐縮ですが、「小説家になろう」さんや「カクヨム」さんにて、「『英雄の因子』所持者の『異世界生活日記』」というオリジナル小説を執筆・投稿していますので、よろしければ本作と合わせてチェックして頂けると嬉しく思います。