P4GS   作:笠井裕二

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続きです。


GS試験 3

 

・・・

 

???side

 

「あ、もしもし“リーダー”?」

『お前か・・・。むやみにかけてくるなと言っただろう。』

「もしかして、探知や盗聴を警戒してる?それだったらいらない心配だよ。俺、サイバー関連のプロよ?」

『・・・そうだったな。つまり、すでに対策済み、って訳か。それは分かった。で、何の用だ?』

「一応報告を、と思ってね。俺、今GS試験会場に来てるんだけど。」

『ああ、“同志”がGS試験を受けるのを見届ける為かね?』

「そ。しばらくはヒマだから、暇つぶしも兼ねて、だったんだけど、ここで思わぬ事態が起きましてね。」

『・・・何かトラブルでも?』

「いや、“同志”は順調に駒を進めてるよ。彼らの多くは、今回の試験に合格は確実だろうよ。それに、例年に比べて、合格枠も二倍になってるからね。その分、想定よりも多くの数の“同志”をGS業界に送り込めるだろう。」

『ふむ。それこそ、()()()をしておいた甲斐があったというものだ。』

「あ、やっぱ何か仕掛けておいたのかい?」

『何、それほど難しい事ではないさ。GS業界は万年人材不足なんだ。それに、“例の事件”によって、多数の殉職者も出しているからな。ま、表向きはそんな事実はないのだがね。』

「それを補填する意味でも、合格枠を拡大させるだろう、と?」

『その通りだ。ま、先程も述べたが、ある程度はこちらも根回しはしたが、元々そういう事情がある以上、大した労力ではなかったがね。』

「ほぉ〜ん。」

『で?“同志”が順調に駒を進めてるなら、他に何の用があるのだ?』

「ああ、そうそう。ほら、例の鳴上悠、だっけ?ヤツも今回の試験を受けてるんだよ。」

『・・・ほぅ。』

「他にも、美神令子の関係者が数人、今回の試験を受けている。」

『ふむ。確かに、鳴上悠が試験を受ける事は想定外だったが、特に問題はない。』

「それによって、“同志”の数を減らされたとしても、かい?」

『それは致し方ない事だろう。GS試験の二次試験は、一対一の試合形式で決まる。仮に早々に強敵に当たったとしても、それは運がなかっただけの事だ。我々としても、なるべく多くの“同志”を業界に送り込みたいところだが、今はこれ以上目立つ事は避けねばならん。』

「って事は、後はまぁ、自力で頑張れ、と?」

『その通りだ。それに、その程度で敗退するくらいなら、その者がその程度だっただけだよ。代償は必要だが、“想い”が本物ならば、彼らはどこまでも強くなる。そういう“契約”で力を与えたのだからね。』

「なるほどね・・・。」

『用事はそれだけかな?ならば、ここで切らせて貰うよ?お前も夏までは、あまり目立たぬ様にな。』

「うーす、了〜解〜。」

『・・・しかし、報告は感謝する。やはり、ヤツらへの警戒は怠らない様にしなければ、な。』

「えっ・・・。」

『ではな。』

 

ブツッ、ツー、ツー。

 

「切れちまった・・・。しかし、アンタが礼を言うなんてねー。」

 

“プログラマー”と呼ばれた大学生風の男はそうひとりごちた。

(ちなみに、GS試験は一般人も観戦可能である。一応は広報の一環であるが、とは言え、観戦に来るのはほとんど受験者の関係者であるが、男がこの場にいるのはそれほど不自然な事ではない。何なら“受験する友人の応援に来た”と言えば不審がられる事もないのである。)

 

「って事は、よっぽどヤツは警戒すべき相手、って事かねぇ〜?見た目的には若干大人っぽいが、普通の高校生の範疇だが・・・。」

 

ブツブツと呟きながら、第一試合を勝利で飾った悠を目で追っていた。

 

「ま、いいか。とりあえずは、下手な事はしない様にしよう。俺が余計な事をして、“面白い計画”が台無しになってもアレだもんなぁ〜。」

 

結局は、大学生風の男はそう結論づけた様である。

 

さて、思わぬ観戦者や謎の事態が進行していたのであるが、そうとは知らない番長達は、番長の勝利を喜ぶのだったーーー。

 

・・・

 

5/21

 

竜神side

 

「あ、小竜姫〜。そろそろ試合が始まるみたいでちゅよ?」

「パピリオ、あまり騒がないで。一応今回は、お忍びでこの場に来ているのですからね。」

「もぉ〜、お固いでちゅねぇ〜、小竜姫は。一応“弟子の応援”、って名目があるんでちゅから、堂々としてればいいでちゅ。」

「まぁ、確かにそうなんですが、今の現世に、神魔族が堂々闊歩するのは情勢的に難しいのですよ。」

「メンドーな事でちゅねぇ〜。」

「・・・半分は貴女の責任もあるんですが?」

「そ、そんな事より、おじーちゃんも来れれば良かったのに。」

「・・・流石に老師は、よほどの事がなければ妙神山を離れられませんからね。」

「残念でちゅねぇ〜。」

 

翌日のGS試験会場の一角に、かなり巧妙に一般女性になりすました私とパピリオが陣取っていました。

これは、鳴上さんの応援の為ですね。

 

美神さんの懸念を伝えられた老師と私は、鳴上さんのGS試験参加にゴーサインを出しました。

まぁ、妙神山にいる間は良いのですが、現世への干渉は、今の私達では難しいですからね。

 

で、ある以上、鳴上さんにはご自身でご自分の身を最低限守れる必要があります。

まぁ、まさか、こちらの世界でまで狙われるとは流石に想定外でしたが。

 

「しかし、ナルカミも大概大変な男でちゅねぇ~。せっかく自分の世界での揉め事から避難してきたと思ったら、こんどはこちらの世界の面倒事に巻き込まれるかもしれないなんて。」

「そうですねぇ〜。もしかしたら鳴上さんは、横島さんと同じで、所謂“巻き込まれ体質”、なのかもしれませんよ?まぁ、もっとも、本人の行動の結果、という事もあるかもしれませんが。」

「確かに。私がヨコシマに興味を持ったキッカケも、面白い術を使う人間だなぁ〜、って思ったからでちゅしねぇ〜。」

「普段は下手に出る癖に、いざという時に爆発力を見せるからそういう事になります。まぁ、横島さんの場合はそうしなければならない事情があったのは分かりますがね。」

「・・・。」

 

一応、妙神山で庇護している以上、お二方にはなるべく大人しくしておいて貰いたいのですが、そうも言えない事情もあります。

そうでなくとも、横島さんはかなり分かりづらいですが、なんだかんだお二方共困っている人を放っておけないタチですからね。

 

ま、それで変な人に目を付けられてしまっては、元も子もないのですが。

 

 

『さて、皆さん大変お待たせ致しました。本年度GS資格取得試験第二試合がまもなく開始されようとしています。この試合に勝てば、晴れてGSの仲間入りを果たす事となります。』

『ここが正念場あるなー。まぁ、その後も優勝者を決める為に試合は続くワケあるが、とりあえず、本年度のGS試験合格者はこの試合で決まるワケあるな。』

『ええ。受験者にとっては、今回が最大の山場となるでしょうね。』

 

 

「お、いよいよ始まりまちゅね。えーと、ナルカミは、と。」

「あそこですよ、パピリオ。3番コートにてすでに待機しています。」

「ああ、本当でちゅね。さて、どういう戦いを見せてくれるのか、ワクワクしまちゅね!」

「ええ。」

 

・・・

 

番長side

 

朝から会場の熱気は最高潮に達していた。

まるで、どこぞの興行みたいだな。

 

いよいよ、とりあえず後一つで、当初の目的であるGS資格が取れる位置までは駒を進めた。

が、この試合で勝てなければそれも御破算になる。

 

などと考えながらも、実際には俺の心は落ち着いたものである。

まぁ、去年から今年にかけて、“マヨナカテレビ”で実戦を体験しているし、こちらの世界に来てからは、よく横島と組手もしているからな。

 

流石に、人に見られる緊張感はあるものの、それも老師や小竜姫さま、パピリオちゃんに見られる事に比べたらなんて事はない。

そんな訳で、俺は平常心を保ったまま、この場に臨む事ができていた訳である。

・・・と。

 

「オメェが鳴上ってヤツかっ!」

「・・・そうですが、貴方は?」

「俺は大豪寺(だいごうじ)ってモンだ。次のオメェの相手よっ!」

「はぁ・・・。」

 

突然、かなり長身の大柄な男の人に声を掛けられる。

その目はギラギラしており、とても友好的な雰囲気ではなかった。

 

まぁ、試合の相手である以上、敵対心は持っていてもおかしくはないが、それでも何だか目の敵にしている様な雰囲気も感じられる。

・・・そこまで恨まれる覚えはないのだが。

 

「オメェに恨みはねぇが、俺のライバルをオメェが降しちまったモンだからよ。俺も、少しイラついてんのよっ!」

「あぁ〜・・・。」

 

その大豪寺さんの言葉と、その身に纏っている道着から俺はピンときた。

・・・つまりこの人は、俺が破った酢鶏(すとり)選手のライバルなのだろう。

戦いたかった相手がいなくなって、予定が狂ったのかもしれない。

 

「っつーワケだから、酢鶏(すとり)の分もボコってやるから、覚悟しておきなっ!」

「はぁ、お手柔らかに。」

「・・・ケッ!!」

 

とは言え、流石に場外乱闘をするつもりはなかったのか、言いたい事だけ言って、スッと背を向ける。

まぁ、試合以外で戦い始めたら、普通に失格だろうからな。

 

俺にとっては完全に言いがかりな訳だが、まぁ、これも戦う以上は避けられない事なのかもしれない。

それぞれがそれぞれの事情を抱えているからな。

 

だからと言って、ここまで来た以上、こっちも負けるつもりはない。

俺は気を取り直して、集中力を高めるのだった。

 

「両者前へ。それでは、第二試合、大豪寺選手対鳴上選手の試合を開始します。両者、準備はよろしいですか?」

「おうよっ!」

「大丈夫です。」

「では、試合開始っ!!」

「いくぜっ!!」

「っ!!」

 

 

『各コートで、一斉に第二試合が開始されました!それでは、昨日に引き続き、まずは注目の鳴上選手の試合を見えいきましょう。』

『昨日のボウズあるな?』

『ええ。昨日は終始落ち着いた立ち回りを見せてくれました。今回はどの様な試合を見せくれるのでしょーか!?』

『何だか、相手選手は昨日の相手と似た様なヤツあるなー。』

『どれどれ?えーと、鳴上選手の相手、大豪寺選手は、昨日の相手である酢鶏(すとり)選手の元・同門でライバルだそーです。似ているのも無理はないかと。』

『ほーん。じゃあ、ボウズにとってはやりやすい相手かもしれないあるなー。』

『まぁ、昨日はそれで勝ち上がってる訳ですからね。しかし、いくら同じ流派であろうと、使い手が変われば全く別物になる事も珍しくありません。そういった意味では、鳴上選手としては油断できないでしょうね。』

 

 

「そらそらそらそらっ!」

「クッ!!」

 

試合開始直後から、大豪寺選手のラッシュが始まる。

やはり思った通り、昨日の酢鶏(すとり)選手と似た様な技を使う。

 

しかし、昨日の酢鶏(すとり)選手が、ややパワータイプだとしたら、こちらの大豪寺選手はスピードタイプだ。

同じ技でも、スピードのキレが違うので、全く別物に感じるくらいである。

 

まぁ、昨日も防戦一方の展開になったのだが、あれは意図してやっていた事だ。

相手の出方を窺っていたのと同時に、霊力の温存の為である。

 

しかし、今日は意図的な防戦ではない。

大豪寺選手のスピードに、俺も上手く反撃の隙を見出だせなかった為である。

 

体感的には、おそらく大豪寺選手の方が酢鶏(すとり)選手の方が一枚上手なのだろう。

が、逆にパワーはそこまででもないので、一撃の怖さ、という意味では、酢鶏(すとり)選手の方が上だろうな。

 

「そらそら、そんなモンか、鳴上っ!酢鶏(すとり)を破った実力を見せてみやがれっ!!」

「・・・。」

 

う〜ん、困ったな。

元々俺は、どちらかと言えば争いは嫌いな方だ。

それ故に、純粋な強さを追い求めているらしい大豪寺選手や酢鶏(すとり)選手の様な、闘争心とか負けん気がある訳ではないのである。

 

だから、そんな風に言われてもやる事は変わらない。

なるべく体力や霊力を温存しながら、弱点や隙を狙った一撃で勝利をもぎ取る。

 

ここら辺は、“マヨナカテレビ”での経験が俺の土台にあったのだと思う。

 

 

枚方(ひらかた)氏の言う通りあるね。大豪寺選手は、昨日の酢鶏(すとり)選手とは全く別のタイプみたいある。スピードで圧倒的するタイプ。ボウズとは相性が悪いかもしれないあるねー。』

『と、申しますと?』

『ボウズは、昨日の酢鶏(すとり)選手には、カウンターで勝っているある。これは、大豪寺選手に対して、酢鶏(すとり)選手の方は、どちらかと言えばパワータイプだったから上手くいったのかもしれないある。逆に、スピードのあるタイプには、カウンターを仕掛けにくい。まぁ、ボウズがそのスピードに対応できれば話は別あるが・・・。』

『なるほど・・・。確かに鳴上選手は防ぐのに手一杯で、カウンターを仕掛けられる隙もなさそうですね。』

 

 

「あんな事言ってますけど・・・。」

「そりゃ勘違いだ。鳴上のヤツが本気を出せば、あの程度のスピードなら問題なくついていける。ま、俺の見たところ、鳴上のヤツは本気を出すつもりはないと思うけどな。」

「・・・だとしたら、鳴上さんに勝ち目はないのではないでしょうか?」

「いや、そんな事はないぞ?やり方さえ分かっていれば、スピードに特化した相手を攻略する方法はかなりあるからな。」

「それってどういう・・・?」

「まぁ見てなって。」

 

 

「へっ、仕掛けてこねぇのかよっ!だったら、このまま勝たせて貰うぜっ!!」

「・・・。」

「俺のスピードに慣れたと思ってんなら、そりゃ勘違いだっ!俺のギアはまだまだ上がるぜっ!?」

 

言うと大豪寺選手は、更にスピードを上げる。

・・・なるほど。

まだ、彼も本気を見せていなかった様である。

 

これは、素の状態の俺では、捉えるのはかなり困難かもしれないな。

もちろん、ペルソナを召喚、あるいは憑依させれば全く問題ないのだが、昨日以上に今日は“この後”の事を鑑みれば、やはり霊力は温存しておきたい。

 

まぁ、それで負けてしまっては元も子もないのだが、一応は攻略の糸口はすでに掴んでいるからな。

 

 

『おーっと、大豪寺選手、更にスピードを上げたー!!』

『かなりのモンあるなー。ここで見てても目で追いきれなくなるほどある。おそらく、対面しているボウズには、全く相手の姿が見えなくなってる感じかもしれないあるよ。』

『一方の鳴上選手は、すでに棒立ち状態です!これは、勝負が見えてきたかー!?』

 

 

ーへっ、俺のスピードに全くついてこれてないみてぇだな。やっぱ、昨日の酢鶏(すとり)に勝ったのは、まぐれだったんじゃねぇかな?、って、うおっ!!ー

 

そんな事を考えていた俺の目の前に、不意に“神通棍”が現れる。

いけねいけね、突っ込み過ぎたか?

 

それを避けて、俺は今度は慎重に攻める事とした。

 

「うおっ!!??」

 

まただ。

今度はまぐれじゃない。

明確に俺に向かって“神通棍”の切っ先を向けてやがる。

 

しかし鳴上は、俺の姿を捉えられている感じは全くしない。

これはどういう事だ!?

 

 

「相手は、急に攻めきれなくなってまちゅよ?」

「それはそうでしょうね。どうやら大豪寺選手は、遠当ての技は持っていない様子。ならば必然的に、どれほどのスピードで動き回ろうとも最終的には鳴上さんに()()()()()()()()()()()()。」

「まぁ・・・、それはそうでちゅね。」

「では、そこに()()()()()()()()()、どうでしょうか?」

「あっ・・・!」

 

 

「老師はさ。なんだかんだ言っても、とんでもない実力者の神族なワケよ。んで、老師は主に中国の神様的な存在だ。なら当然、数多く存在する“中国武術”にも幅広く精通しててもおかしくない。んで、その中の一つに、“退歩掌波”って技があんのよ。簡単に言えば、一種のカウンター技だな。」

「それを、鳴上さんは今使っていると?」

「ま、その応用だな。どんだけ早くでも、最終的には鳴上に近づかなきゃなんない以上、行動範囲は限定されちまう。そこに、もちろん鳴上のヤツが相手の動きをしっかりと察知する必要はあるが、例えば“神通棍”なんかを設置しておけば、勝手に相手が突っ込んでくる、ってワケさ。」

「・・・スピードが早い分、障害物に突っ込んでいった時のダメージはかなりのモンね。」

「そっす。」

「じゃあ、相手の選手は、自分のスピードで自滅している、と?」

「その通り。もちろん、さっきも言ったが、それを察知できるスキルは必要だけどな。しかし、鳴上は、俺らとの修業で、そこら辺はしっかりクリアしている。そもそも老師の攻撃なんて、今の俺や鳴上ですら感知できないスピードだ。それに対応する為さ。その程度できなくちゃ、毎日ズタボロだからなー。」

「はははっ・・・。」

「アンタらの修業の内容が少し気になるところね・・・。」

「何なら、美神さんも今度体験してみます?」

「いえ、遠慮しておくわ。あんな化け物とやりあってちゃ、命がいくつあっても足りないもの。」

「そっすよね。あ、そろそろ決まりそうっすね。」

 

 

『突然、大豪寺選手のスピードが失速しましたー!』

『どうやらスタミナ切れみたいあるな。こりゃ、ボウズにとってはチャンスあるよ!』

 

 

違う!

俺のスタミナは、この程度で切れるほどやわじゃねぇ!

しかし、ここでむやみに突っ込んでいくと、鳴上の“神通棍”のえじきになっちまうから、失速せざるをえなかった。

くそっ!

コイツ、思った以上に戦い慣れてやがる!

おそらく、俺の弱点にいち早く気付いたんだ!

 

「貰った!」

「しまっ・・・!」

 

神通棍(障害物)”を警戒し、甘く入った俺の攻撃態勢に合わせて鳴上はカウンターを仕掛ける。

まさかの足技だ。

 

対して、当然移動に足を使っている俺の攻撃はパンチであるから、リーチの差で鳴上の方が早く俺に攻撃が届く。

 

ブンッーーー!!!

 

「ぐはっ!!!」

 

霊力のこもったキックは、しっかりと俺にダメージを与える。

しかも、遅くなったとは言え、俺の移動スピードも利用したカウンターの一撃であるから、俺の意識を刈り取るには十分過ぎるほどの威力を秘めていた。

 

薄れつつある意識の中で、鳴上が酢鶏(すとり)を破ったのはまぐれじゃなかった事を、今更俺は実感していたのであったーーー。

 

 

「そこまでっ!勝者、鳴上悠!!鳴上選手、GS資格取得!!」

 

 

to be continued




誤字・脱字がありましたら御指摘頂けると嬉しく思います。

後、私事で恐縮ですが、「小説家になろう」さんや「カクヨム」さんにて「『英雄の因子』所持者の『異世界生活日記』」というオリジナル小説を執筆&投稿しておりますので、もしご興味がおありでしたら、そちらの方も本作共々チェックして頂けると非常に嬉しく思います。
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