ちなみに、番長のレベルはすでにMax、ステータスもカンスト、ペルソナ全書も100%、かつ、各々のペルソナもレベルMaxというチート状態です。
◇◆◇
番長side
「それでは、最後に悠くんの今後の生活についてなんだけど・・・。」
「あ、忘れてなかったんだな、イザナギ・・・。」
すっかり蚊帳の外にされて、軽く現実逃避していた俺だったが、イザナギの言葉でようやく会話に参加できた。
「何じゃ?そんなの、“
「そうなのか?」
「まーな。訳あって、俺は基本的に週末には“
ヌハハハハ、と豪快に笑う横島。
まぁ、パピリオちゃんはともかく、人間である横島も生活出来ている以上、俺も大丈夫だろう。
「いやいや、それについては文句ないんだけど、彼、一応まだ高校生なんだよねー。だから、学校には通わないと、さ。しかも、今年は受験生だし。」
「ふむ。」
「何だ、お前、大学に行くつもりか?」
「あ、ああ。まだ誰にも話した事はなかったんだが・・・。ちょっと民俗学に興味があってな。」
「ほーん。物好きなやっちゃなー。俺は、これ以上べんきょーなどしたくないんだが。」
「じゃあ、高校卒業したらそのまま就職か?」
「まーな。すでにGSの資格は持っとるからな。っつっても、すぐには個人的に開業なんてできんから、しばらくは美神さんトコで下働きだろーけどな。西条の下なんかには死んでもつきたくないしなー。」
「横島さんは、すでに十分なお金を持っているのでは?」
「はい、まぁ、一応。ですが、今は母親が管理してまして・・・。アンタに任せたら、すぐに使いきっちまうだろーから、高校卒業までは私が管理する、って。ったく、少しは自分の息子を信用しろってんだ。」
「まー、お母様の懸念もあながち間違いではないかもしれませんが・・・。」
「どーゆー意味っすか、小竜姫さま?」
「お、オホホホホ~!」
「って、GSって何だ?資格、って事は、免許か何かか?」
「「えっ・・・!?」」
俺の疑問に、横島と小竜姫さまは驚いた様な表情を浮かべていた。
「あ、そうか。鳴上さんは別世界からいらっしゃったんでしたね。」
「そーいや、そーだったなー。って事は、そっちの世界には、GSって存在がおらんのか?」
「・・・少なくとも、俺は聞いた事ないな。まぁ、一般的な職業じゃないって事なら、それも無理はない話なんだが。」
「いやー、こっちでは、割とポピュラーな職業だぞ?もちろん、誰にでも就けるワケじゃねーけどよ。」
「ほぅ。」
「
「この世界は悠くん達の世界に比べて、霊的活動が活発な世界なんだ。だから、そうした類いの存在も発生しやすい、って訳さ。逆に言えば、それだけそうした存在による事件や災害が発生しやすい、って事でもある。だからこそ、GSって存在が必要になってくるんだよ。」
「・・・なるほどな。」
「もちろん、一般人のほとんどは、そうした存在に出会う確率は低いんだが、GSは危険であると同時にボロい商売でな。儲かる職業、ってんで、一般への認知度も高いってワケさ。」
「ほぅ。」
「よくよく考えてみりゃ、さっきの話にも違和感があったんだ。本来なら、お前らが遭遇した事件は、こっちではGSの領分だ。しかし、事件を解決したのは高校生のお前らであり、警察なんかの対応もアレって事は、おそらく居る事にはいるんだろうが、GSみたいな存在はほとんど認知されてないんだろうな。」
「なるほど・・・。ちなみに、儲かるってどれぐらいのモノなんだ?」
「まー、それもピンからキリまでだが、俺の上司は一回のギャラで1億とか稼ぐぞ?ま、それもその時々によるがなー。」
「い、1億っ!?」
「横島さん。美神さんを基準に考えては・・・。」
「あ、いや、そりゃそーなんですが、よくよく考えてみたら、俺、他の人達のギャラの相場って知らないモンで・・・。」
「・・・しかし、それだけ儲かる仕事、って事か。凄いな、横島は。」
「ま、まーな。っつっても、さっきも言ったけど、それ相応に危険を伴うし、今の俺にはあんまり関係ないんだけど、必要経費もそれなりにかかるからなー。」
「あ、そこら辺はちゃんと現実的なんだな・・・。」
「そりゃそーよ。テレビの中のヒーローってワケじゃねーかなら。ま、世知辛いけどよー。」
「ほー。」
「っつか、鳴上にも霊能力があるんだから、こっちでならGSになれんじゃねーの?」
「はっ・・・!?い、いやいや、俺には霊能力なんて・・・。」
「いやいや、さっき鬼門達を倒した時に何か召還してたじゃねーか。」
「・・・もしかして、ペルソナ能力の事か?」
「そうそう。」
「・・・確かに、ペルソナ能力も霊能力の一種と言えるね。そもそも、霊能力ってのは定義が曖昧なモノだからねー。」
「そいや、GS試験の時、美神さんも、“何だか分からないモノを退治する為に、何だか分からない能力を持った者が必要”、とか言ってたしなー。俺の能力にしたって、霊能力とはもはや別次元の領域に入っているしなー。」
「そうなのか・・・。」
確かに、シャドウというのも、人間の負の感情から生まれた存在だとしたら、妖怪や悪霊って存在とも近しいだろうしな。
イザナギの説明によると、俺達の世界だとそんな存在に出くわす可能性の方が低い訳だが、こちらの世界では、その可能性がぐっと高まる訳か。
なるほど、それで“脅威に対抗する為の手段”として、テレビの中でもないのに、すんなりとペルソナを顕現させる事が出来たって訳か。
「そうそう。って、そんな事より学校の事なんだけどさー・・・。」
「ってか、思ったんすけど、イザナギさま。」
「んー?何だい?」
「鳴上って別世界の住人なワケですよね?こっちの世界の学校に通わせたって意味ないんじゃないかなー、と。ほら、単位とかの卒業資格とかあるし。」
「・・・確かに。」
繋がってる世界ではない、って事は、ただの編入とは訳が違う。
仮にこっちで学校に通っても、俺は向こうでは学校に通ってない事になる訳だから、単位なんかの卒業資格を満たす事にはならないんじゃないだろうか?
「それは問題ないよ。ボクの力をちょちょいと使えば、ね。」
「・・・それは、公文書とか、私文書偽造、なのでは・・・?」
「えー、そんな事ないよー。悠くんがこっちの世界の学校に通ってれば、それも事実になるからね。もちろん、学校にも通ってもないのにそうすると問題があるだろうけどねー。」
「結構無茶苦茶言うな、この人・・・。」
「まぁ、事情が事情ですし・・・。それに、私達はあくまでこちらの世界の住人ですから、イザナギさまの行為を咎める資格はありませんから。」
「ま、そりゃそーですけど・・・。本っ当、お前も大変だなー、鳴上。」
「イザナギにも、残りの高校生活は普通じゃなくなる、って言われてるからな。俺ももう受け入れてるよ。」
「ま、世の中、生きてりゃ何とかなるからなー。元気出せよ。ダハハハハッ!」
「ああ、ありがとう。」
・・・やっぱり、こいつ何だかんだいいヤツだな。
などと、考えていると、斉天大聖老師は困り顔で呟いた。
「うーむ、弱ったのぅー。人間界の事はワシもてんで知らんからのぅー。」
「そうですね。やはり、そこは、人間の事は人間に相談するのがよろしいのではないでしょうか?」
「それが良いじゃろうな。それに、
「ほぅ、そんな人間が居るんだね?」
「ああ、ワシらともかなり親しい間柄じゃよ。特に、小竜姫とはな。」
「ふむ・・・。」
「あの感じ・・・、師匠、美神さんに丸投げするつもりかっ!?」
「さっきからやたらと聞く名前だな。その美神さん、ってのは。」
「ま、まぁ、ある意味有名人でな。世界最高峰のGSの一人で、神魔族とも深い関わりがある。そして、俺の上司にして、名目上の師匠でもあるんだよ。ま、色々あって、俺の本当の師匠は老師なんだけどな。」
「へぇ、立派な人なんだな。」
「立派っ・・・?まぁ、立派っちゃーそーなんだが・・・。ま、あんまり期待しすぎるな。本性を知った時の落差がひでーから。まー、あれで悪い人、いや、悪い人ではあるんだが、悪人、でもあるが、まー、そのなんだ・・・。ダハハハハッ!」
「・・・?」
「と、ゆーワケじゃから、学校云々ってのは、そっちに相談してみてくれ。横島に仲介して貰えば、話も早いじゃろーしな。」
「OK、分かったよ。その人の
「ほう。やはり便利じゃな、今のお主の力は。」
「・・・もしかして、ミカミのところに行くでちゅか?私も行きたいでちゅ!」
「貴女は、今は私達の管理下に居る身ですから・・・。」
「まー、こんなところで引きこもってるのもアレじゃなー、パピリオや。横島!」
「はい、師匠!」
「こやつの言う事が聞けるなら、一時的に外出の許可を与えるぞい、パピリオや。」
「っ!了解でちゅ、おじーちゃん。」
「ちょ、老師っ!」
「なーに、イザナギもおるんじゃ。そう滅多な事にはならんぞい。・・・それに、パピリオには様々な人々との交流こそ学ぶべき事じゃろう。そう毎日“
「っ!・・・本っ当の老師ったらパピリオには甘いんですから!」
「な、何だか妙な事になってきたな・・・。」
「ホンマやなー。」
・・・
その後、今後については明日、という事になり、俺とイザナギは妙神山で一泊する事となった。
まぁ、イザナギと老師の話だと、今後しばらくは
ちなみに、夕食は俺も手伝いながら、小竜姫さま、パピリオちゃん、横島で作った。
意外、と言うと失礼かもしれないが、横島はかなりの手際の良さであり、内心俺も驚いていた。
横島曰く、“普段は自炊なんかしないんだが、ここでは修業の一環だからよー。”、との事。
それと、小竜姫さまとパピリオちゃんの姉妹の様な仲の良さそうな感じに癒されつつ、小竜姫さまの手際の良さと安心感に、俺は内心感涙していたのは内緒である。
ウチの女性陣は、(直斗はともかく)ちょっとアレだったからなぁ~。
ちなみに、イザナギと老師は、積もる話を肴に酒盛りをしていたので、戦力にはならなかった事をここに明記しておこう。
夕食後には、すっかりデキ上がっていた二人は放っておいて、横島と二人で遊びの話に花を咲かせたりしていた。
バイクの話やゲームやプラモの話。
妙に俺達の趣味が合っている事もあってか、俺達はすっかり意気投合していた。
何だか、今日初めて会った気分がしなかったのだが、その後のとある事件により、俺はその感覚の正体に気が付いていた。
“じゃあ、お風呂に行ってきますねー。行きましょ、パピリオ。”
“うんっ!”
ピクッ!
“・・・?どうしたんだ、横島?”
“鳴上。のぞきに行くぞっ!”
“何っ・・・!?そ、それはダメだ。相手は神様だぞっ!?”
“かてーこと言うなよ、鳴上ー。美人がお風呂に入ってるんだぜ!?そりゃー、のぞくのがマナーだろーがっ!!!”
“目が怖いんだが・・・。”
“オメーが行かなくても、俺一人でも行くぜっ!?止めんじゃねーぞっ!?”
“いや、止めはしないが・・・。”
“・・・!・・・!!・・・!!??”
その後、ボロ雑巾となった横島を、小竜姫さまが怒った様な呆れた様な、それでいて“しょーがないなー。”という感じで引きずって来た事をここに記しておく。
何やら、パピリオちゃんは妙に楽しそうだったが。
そして俺は、それを見て確信していた。
こいつ、陽介やクマにどことなく似ているのだっ・・・!
〈・・・そりゃないぜ、相棒・・・。〉
〈センセイ、失礼クマねー。クマは、こんなニヤケ面じゃないクマー。〉
という幻聴が聞こえた事もここに追記しておこう。
と、そんなこんな色々あった後、すでに物言わぬ置物となった横島と共に、俺達に宛がわれた寝室にて寝る事となった。
色々あって疲れていたのか、いつの間にか普通に寝息を立てて寝ていた横島を尻目に、俺も夢の世界へと旅立ったのであるーーー。
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ここは・・・
「ようこそ、ベルベットルームへ。ご心配めさるな。現実の貴方は眠りについていらっしゃる。」
「・・・。」
見覚えのある青を基調としたリムジンの中。
妙に鼻が長く、目の血走った老人が俺にそう声をかけてきた。
「イゴール!?それに、マーガレットも!」
「あら・・・。フフ、数日ぶりね。」
意識がハッキリしてくると、俺はそこが何処で、目の前の二人が誰なのかをしっかり認識していた。
「・・・“契約”は終了したのではなかったのか?」
「・・・その筈だったのですが、フフフ、本当に貴方は興味深い素養をお持ちだ。貴方にお渡しする物が御座いましてな。夢の中にて、こうしてお呼び立てしたので御座います。」
「・・・渡す物?」
「左様。貴方が今いらっしゃる世界は、貴方が元に居た世界とも、また、夢や心の中とも異なる世界で御座います。そこでは、貴方が思っている以上の困難が待ち構えている事でしょう。貴方が目覚められた“力”、ペルソナ能力も、その世界では特段珍しくもない“力”だ。フフフ、その様な世界を“観測”する事が出来るとは・・・。」
・・・あいかわらず、頼りになるが、何とも分かりにくい表現をするおじいさんである。
「貴方は“真実”に到達した結果、私共との“契約”は終了しております。ですが、貴方に芽生えた新たなる可能性。私共は、それに興味がありますわ。」
「そこで、こうして“契約”を更新させて頂く事にしたので御座います。」
「なるほど・・・。」
要約すると、イゴール達は横島達の世界に興味がある、って事か。
で、おそらく俺を介して、その“世界”を見てみたい、って事なんだろうか?
「ですが、貴方のペルソナ能力はすでに完成しております。私共の手助けも、もはや必要はないでしょう。」
「それじゃあ・・・。」
あんまり意味ないんじゃ・・・。
「まぁ、そう結論を急がれるな。これをお持ちなさい。」
「・・・。」
そうイゴールが言うと、マーガレットが二つの物を差し出してきた。
一つは、マーガレットがいつも持っていた本。
確か、“ペルソナ全書”、だったか?
そして、もう一つは、これは指輪か?
「貴方が同時に所持できるペルソナの数には限りが御座います。しかし、その“ペルソナ全書”とその指輪があれば、その制限を越える事が出来るので御座います。」
「こんな貴重な物を・・・。いいのか?」
「もちろんです。」
「ふむ・・・。」
これで、もしかしたら“契約”が成立する、って事なのかもしれないな。
「それと、もう一つ。先程マーガレットも申しましたが、貴方のペルソナ能力はすでに完成しつつあります。しかし、それを更に
「そうなのか・・・?」
「元の世界では、貴方は“絆”、“コミュニティ”の力によって、ペルソナ能力を開花させていきました。ですが、こちらの世界では、貴方の心の力、霊能力とでも申しましょうか、を育てる事で、完成されたペルソナの力を更に強化させる事が出来るかもしれません。フフフ、私に匹敵する力を持ちながら、更にそれを越えていくかもしれないなんて、ね。」
「左様。貴方は実に興味深い。」
「・・・。」
・・・まぁ、よく分からないが、しかし、俺はもう会えないかもしれなかった二人に出会えて単純に嬉しく思っていた。
「まぁ、よく分からないけど、イゴール、マーガレット。また会えて嬉しいよ。」
「フフフ・・・。」
「あら・・・。・・・あいかわらずの女殺しね。(ボソ)」
「どれくらいまた一緒に居られるかは分からないけど、今後ともよろしく。」
「フフフ、御一緒に旅をして参りましょう。」
「ええ、よろしく。」
to be continued
誤字・脱字がありましたら、御指摘頂けると幸いです。
後、私事で恐縮ですが、「小説家になろう」さんや「カクヨム」さんにて、「『英雄の因子』所持者の『異世界生活日記』」というオリジナル小説も執筆中ですので、そちらもあわせて御覧頂けると嬉しく思います。