IDOLY PRIDE 月の輝きを   作:秋空沙怜

10 / 12

お久しぶりです。秋空沙怜です。コロナの後遺症か体調がなかなか戻らずに
更新が遅れてしまいました。また、今日から復帰して頑張っていこうと思いますので、よろしくお願いします!


BIG4vs BIG4

 

〜星見プロ事務所〜

 

「莉央さん大丈夫かなぁ?」

 

「病院に運ばれたって聞いたよ。」

 

「そうなんだね、無事…だよね?」

 

「えっ、いや、うん、そうだと思う…」

 

みんな莉央のことが心配でレッスンができない状況だった。

 

「あの、レッスンやらないんですか?」

 

「莉央さんならきっと大丈夫よ。」

 

「他人の心配してる場合なんですかぁー?kanaも暇じゃないからレッスンやらないなら帰りますけどぉ?」

 

「kanaさん。そんなこと言わないでください。」

 

「そうですよ。みんな莉央さんのことが心配なんですから!」

 

「何よこの子!分かった。分かったからそんなに騒がないでよ!」

 

すみれとkanaはビリビリと張り合ってる、優が間に入って落ち着かせた。

 

「まぁまぁ、すみれちゃん落ち着いて」

 

「はぁ。まだ子供ね。」

 

「聞こえてますけどぉ。田中さぁーん?」

 

「何よやる気!?」

 

「kanaさんとfranさんはいつも通りって感じですね。」

 

「何よみんなして。笑わないでくれませんかぁ」

 

「ちょっと、あんたのせいで笑い者じゃない!」

 

mihoは、ため息をついた。

 

「二人ともみっともないわよ」

 

二人を見て場が落ち着いたそんな時、牧野とリズノワールが事務所に帰ってきた。

 

「みんなただいま。」

 

「葵さんお疲れ様でした。それで莉央さんは?」

 

「ありがとさくら。うん、莉央は無事。むしろなぜか、ピンピンしてたよ。」

 

「それはもうこころのおかげ…」

 

「そんなわけないから。」

 

「こ、こころ今は話しかけない方がいいよ。」

 

こころは不貞腐れた。

 

「ぶぅ〜葵さんのいじわる。」

 

「いじわるで悪かったね。」

 

「でもほんとに惜しかったですね。あと1歩のところだったのに。」

 

「慰めはよしてよ。僕らは全員本気を出した。そして結果がこれだよ。僕たちに悔いはないし、それに誰一人と莉央のことをせめないよ。けど、次は、負けない。ただそれだけだよ。」

 

いつも冷静な葵だが、しっかりを前を向いていたそして、それを聞いて、こころも愛もうなずいた。

 

「さくら、それに渚。あとは任せたよ。残ってるのは君たち2グループだけなんだからね…ってきっと莉央なら言うだろうね。」

 

「分かりました。リズノワの気持ち絶対無駄にはしません。」

 

「私たちが必ず勝ってみせますから!」

 

ふたりがそういうと葵は安心したかのように笑顔になり、2人を見た

 

「さぁ、次は私たちの番だよ!!がんばろーー!」

 

「おーー!」

 

遅れ気味で怜が照れながら

 

「お、ぉー。」

 

「何照れてるのよ、怜ちゃん!さぁ、もう一回!おーー!!」

 

「お、おーーー!」

 

さくらたちも、莉央の無事を知って、いつも通りの表情になり、ようやくBIG4の貫禄が出てきたのか、彼女たちなりに結束がさらに強く見えてきた。

 

「さぁ、レッスンをしましょうか!」

 

「いい?このkanaが来週まで、みっちりとじっくりと鍛えてあげるんだから、感謝してよね?」

 

「覚悟はいいですか??」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

こうして、また、サニーピースの特訓が始まった。

 

〜病院から家に帰った琴乃〜

 

病院で莉央と話してから琴乃は、イラつきや怒りを抑えきれず家に帰り、すぐさま、自室にいき、机に置いてあるトロフィーや写真を睨むようにして、琴乃は手で床にそれを振り払った。

 

「こんなものがあるから、私はいつまでも、過去を断ち切れないんだ!こんなくだらないものは、もう、私にはいらない!私に必要なのは、勝つことだけ!」

 

そして、琴乃は、無造作に月スト時代の写真やトロフィーなど、そして、ずっと大切にしてきた、麻奈との写真すらも段ボールに入れ、それを持ってどこかに出て行ってしまった…

 

〜サニピ〜

 

「はぁはぁ、まだまだ!ここからだよ!」

 

「もう一回、お願いします!」

 

「いま、いい感じになってきた!」

 

「私は、まだ上にいける!!」

 

五人ともとてつもない速さでそして、着実に成長し、実力を確かなものに近づけて、そんなさくらたちサニーピースをみて、牧野は心の中でどこか安心をしていたが…

そんなある日の出来事だった、雨の中、車を走らしていると牧野は、ゴミ捨て場で琴乃を見つけた。

 

「雨が降ってきたな、さくらたちの様子も気になるし、急いで事務所戻らないとって、あれは…琴乃!?(こんな雨の日に何をしているんだ? トレーニングってわけでは、なさそうだな一体、どうしたんだろう?)」

 

あたりを見渡してから琴乃は何かを置いて、そこから立ち去っていった。琴乃が去ったあとに牧野は、車から降り、段ボールの中を見た…そして衝撃と悲しみ、それ以外の感情はなにもなかった。

 

「っ!?!こ、これは…」

 

箱の中身は、琴乃がさっき、乱雑に段ボールに入れた、星見プロの写真やトロフィー…そして麻奈の写真も入っていた…

 

「琴乃…お前は、そこまでして、一体なにを…」

 

牧野は琴乃がただこれを置いた言ったのではないと思い、動揺、疑問、そして、琴乃ことさまざまなことを思い雨の中立ち尽くしていた…

 

こうして、一週間が経ち、スリクスやトリエルさらにレッスンしてくれる先生方もサニピの成長輝かしいものだった。

 

「あっ!牧野さん!おつかれさまです!」

 

「さくら、おつかれさま。調子はどうだ?」

 

「見てください!このステップ!ってわぁっ!」

 

こけそうになったさくらを瑠依が受けとめる。

 

「さくら、無理をしないのよ!」

 

「えへへ、瑠依さんごめんなさい」

 

「もう、まったく。さぁ続きをしましょうか。」

 

「はい!見ててくださいね!牧野さん!って牧野さん?」

 

さくらに呼ばれても、牧野は気づいていなかった。

 

「牧野さん?牧野さんっ!!」

 

「え?あぁー、すまない。どうしたんだ、さくら?」

 

「牧野さん疲れているんですか?」

 

「いや、そんなことはないさ!」

 

すると、瑠依が牧野を見て。

 

「もしかして、また休んでいらっしゃらないんじゃないですか?」

 

「いやいや、しっかりと休ませてもらっていますよ。」

 

「それならいいんですけど、もし違ったら、莉央さんに言いつけますよ?」

 

「しっかりと休んでいますので、それだけはご勘弁を。」

 

それを見て、みんなは、笑顔になった。

 

「牧野さん!私たちは、大丈夫ですので、もし、疲れていましたら、休んでくださいね!」

 

「そうですよ!本番のときに何かあったら、どうするんですか!」

 

「すまない。けど、本当に大丈夫だ。ほら、さくらたちは、レッスン頑張ってこい!じゃあ、みなさんお願いします。(一体、俺は…どうすれば…)」

 

こうして、みんなはレッスンに戻っていった。しかし牧野はこの前のことが気になり。それと同時にこのことを誰にも話せないもどかしさにどこか、心から彼女たちのことを真っ直ぐに見れなかった。

 

〜プレタポルテ〜

 

「琴乃?どうしたの??ぜんぜん、集中できていないわよ!今週はサニーピースとのライブバトルよ!わかっているの?!」

 

「わかっていますよ!!わかっています…」

 

「どうしたのよ?」

 

「ひめ…霧子さん、私は一体…どうしたら」

 

珍しく琴乃の気持ちは揺れていた。この、ライブバトルが始まって以来初めてのことだった。

 

「大丈夫よ。琴乃。あなたが1番よ、誰よりもそうでしょ?」

 

琴乃に対して、優しく言葉をかける姫野

 

「…わからないんです。私は何と戦っているのか、誰のためにしているのか」

 

「そうなの。なら、私のため、あなたのために全力で戦いなさい。だって、負けるのは嫌でしょ?」

 

「負けるのは嫌です。」

 

「その気持ちを忘れないで、過去を断ち切るために、私がついているわ。琴乃、だから安心しなさい。」

 

「霧子さ…ん…」

 

姫野を琴乃を優しく包み込むようにして、抱きしめた、その腕の中で安心していく、琴乃であった。

 

そして、時は過ぎて、ライブバトル前日の記者会見の日。

 

明後日のライブのため、記者会見の会場につき、会見場所へと向かう。BIG4同士での対戦か、記者会見は、テレビ放送されるまで行われ、さくらたちサニーピース牧野。その途中で姫野と琴乃を見かけるか、声をかけようとするさくら。たが、琴乃から異様なオーラが出ており、話しかけることなく、会見が始まった。

 

「今回は、初のBIG4同士での対戦となりましたがお二人の心境をお願いします。」

 

「はい。みなさんもご存知通り、私たちサニーピースがBIG4になってから初の対戦相手が長瀬琴乃さんになり、とても嬉しく思います。琴乃さんは元同じ事務所の仲間で、私たちは、いいところも悪いところも知っていますので、勝敗に関係なく、正々堂々とライブ楽しんでいきたいと思います。」

 

「さくらちゃん…」

 

「そうね、私たちらしくしましょう。」

 

「うん。」

 

サニーピースはサニーピースの思いを琴乃にぶつけた。それに対して琴乃は…

 

「…けないで…ふざけるのも大概にしなさい

川咲さくら!!」

 

いままでの記者会見とは雰囲気も言葉遣いも別人のような口調で話し始めた。

 

「仲間?私とあなたたちが??笑わせないで私に仲間はいないわ!私のそばにいるのは、現マネージャーの姫野霧子だけよ!!それ以外何もないわ。」

 

琴乃は完全に過去を断ち切りっており、心も体も全ては勝利のために、No. 1になるために…

 

予想外の展開に周りのざわつきが止まらない…琴乃も何かから、解放されたかのように、思うがままに言いたいことをさくらにいった。

 

「いいわ!今決めたわ!サニーピース、そして、川咲さくら!明後日のライブがあなたたち最後のライブよ!本気で潰しに行くわ!私を怒らせたことを後悔させてあげる。」

 

琴乃は、怒りおこり、写真撮影もせずに、その場を立ち去っていた。

 

「こ、琴乃ちゃん…」

 

「くっ、あいつ本当に捨てたのか…まだ何かお前の中に残っていないのか!」

 

琴乃を追いかける姫野と目が合う牧野すると、クスッと笑っていた。

 

「姫野さん!」

 

牧野が廊下で姫野を呼び止める

 

「あなたは、一体どこまで、琴乃を苦しめるんですか??」

 

「苦しめる?なにか勘違いをしていないかしら?私はあの子に手を差し伸べただけよ?今回は、この前のスリクスの時とは、違う。琴乃自身の実力で勝負しているわ!それに琴乃のことを苦しめていたのは、あなたたちじゃないのかしら?だから、あの子は、私の元にきた、私はあの子と世界一になるわ、それでは。」

 

何も言い返せずに、その場に立ち尽くす牧野

 

翌日、この事はテレビ、新聞、SNSにまで取り上げられ、大きな話題を読んでいた。

 

「琴乃ちゃん…私はなにか違うことを言ったのかな」

 

「さくらちゃん。そんなことないよ!私たちは 私たちの伝えたいことをあの場で言ったじゃない!」

 

「そうよ。だから、明日のライブに全力を尽くしましょう!琴乃の言葉なんか気にせずに!」

 

「怜ちゃんの…言う通り…私たちは…五人でサニーピース。」

 

「そ、そうだよ!!五人いれば怖いものなんてないよ!!」

 

「み、みんなー。そうだね!!よし!やろう!私たちのため、そして星見プロのみんなやファンのためにも!」

 

「おーー!!」

 

「みんな、気合い入ってるね。」

 

「あぁ、明日はいよいよ、琴乃とのライブだからな、(琴乃、明日は全力でいくからな)」

 

〜琴乃と姫野〜

 

「明日の準備はできているのかしら?」

 

「はい。必ずにサニーピースに勝利して、私が強いって証明することを約束します。」

 

「ふふっ期待してるわ、琴乃。あなたは一番よ」

 

姫野は琴乃の頭を撫で、琴乃は嬉しそうな顔を見せた。

 

〜ライブ当日、琴乃の楽屋〜

 

「大丈夫?もしかして緊張してる?対戦相手が現BIG4のサニピースだものね。」

 

「緊張?この私が?ふふ。冗談はやめてください霧子さん。必ず勝ちますよ、私のために…それに霧子さん…あなたのために。」

 

昨日まで冷静な琴乃だったが、相手がサニーピースなのか、どこか苛立ちを心の中で感じた姫野だが同時に琴乃のことを信じて送り出した。

 

「そう。それじゃ頼んだわよ琴乃。」

 

〜サニピの楽屋〜

 

「いよいよね。みんな準備はいい?」

 

「うん!準備…できてる。もう怖くない。」

 

「ここまでいるんな人が協力してくれたんだもんその気持ちに答えないとね。」

 

「そうだね。そのためにも必ず勝ちましょう。」

 

心の準備ができた4人はさくらを見る。

 

「やっとここまできたんだね。今日まで琴乃ちゃんとは色んなことあったけど、気持ちは変わらない…。琴乃ちゃんはずっとここにいる(手を胸に当てる)。仲間だから…そして何より大切な友達だから。」

 

4人は頷く。

 

「そうだよ。琴乃ちゃんは私の大切な友達!」

 

「かけがえのない…友達!」

 

「どんなに変わったとしても私達にとっては琴乃ちゃんは琴乃ちゃんだもんね。」

 

「必ず勝ちましょう。私たちの最高のステージで最高のライブで!」

 

牧野が楽屋に入ってきた。

 

「いよいよだな。みんな準備は…って言うまでもないか。」

 

「いつでも行けますよ私達!」

 

「頼もしいなさくら。…頼む…必ず琴乃に勝ってくれ!そして本来の琴乃に戻してやってくれ!」

 

牧野はサニピに頭を下げる。

 

「ちょっとやめてよ牧野君!」

 

「そうですよ。顔上げてください。」

 

「分かってますよ。私達はいつ通りの私達で勝敗関係なく楽しんできます。琴乃ちゃんとのステージを」

 

さくらが笑うと牧野は麻奈の面影思い出し、小声で囁くように。

 

「ったく麻奈みたいになってきたな、さくら。」

 

「どうしたんですか牧野さん?」

 

「いやなんでもない。よし、みんな行ってこい!」

 

「はい!」

 

〜ステージ裏〜

 

琴乃とサニピは鉢合わせした。

 

「…琴乃ちゃん。」

 

「川咲…さくら。」

 

琴乃は睨むようにさくらを見る

 

「…。ライブ楽しみにしてるね(ニコッ)。」

 

「ふん。十分と余裕なのね。今から負けるというのに。」

 

「それでもいいよ。」

 

「なんですって!?私のことを馬鹿にしてるの?」

 

「負けたとしても後悔はないよ。だって私は…琴乃ちゃんのライブすごい楽しみしてたから!」

 

琴乃の言葉に対してさくらは笑顔で答えた。

 

「ドクンッ(胸の音)」

 

「(また!?なんなのよ一体!?)。」

 

ふと、さくらの顔を見た時琴乃は懐かしい感じ…そう、長瀬麻奈の…お姉ちゃんの顔が見えた。

 

「っ!?おねぇ…ちゃん。」

 

「琴乃…ちゃん?」

 

琴乃は首を振り、意識をしっかりとさせた。

 

「うるさい!何度も何度も私を苦しめて。見てなさい!私の完璧なステージを…そして地の底まで絶望しなさいサニーピース!」

 

琴乃は強い言葉をサニピに向かって言った。しかしさくらはそれでも…

 

「うん。見てるね。」

 

笑顔で答えた。

 

「くっ!」

 

琴乃はイラつきながらステージへと向かった。

 

「なんであんな笑顔でいられるのよ。ふん。まぁいいわ。その笑顔を絶望に変えて、私があなたたちを消してあげるから。」

 

そして琴乃ステージが始まった。

さっきまでの苛立ちが嘘かのように消え完璧なダンスそして歌をステージで披露した。

 

「す、すごい…。」

 

「あれが…琴乃ちゃん?」

 

「私達の知ってる琴乃なの!?」

 

「リズノワとのライブ時よりはるかに上手くなってる。」

 

琴乃の完璧なステージに恐れる4人。

 

「やっぱりすごいなぁ琴乃ちゃんは。」

 

さくらはそれに動じることなかった。逆に琴乃のステージを見て喜びを感じた。

 

「さく…ら?」

 

「だってそうでしょ!?琴乃ちゃんは1人でステージに立って1人で完璧なライブしてる。まるで麻奈さんのステージを見てるみたい。」

 

「そうだね。さすが麻奈ちゃんの妹だわ。」

 

そして琴乃のステージが終わり観客の歓声が鳴り止まなかった。

琴乃はステージ裏に戻りサニピとであった。

 

「どう川咲さくら。私のステージは?もう踊る気力すらないんじゃないのかしら?」

 

琴乃は煽るようにサニピにさくらに挑発した。

 

「すごいよ琴乃ちゃん!あんなステージ見たことないよ!麻奈さんみたいだった!」

 

バシッ!

琴乃はさくらの手を弾いた!

 

「っ!?なんでそんなに嬉しそうなのよ!私はあなたたちの敵なのよ!なんでそんなに笑っていられるのよ!」

 

「だってほんとに感動したんだもの。琴乃ちゃんも歌やダンスが好きなんだなって…ホントに麻奈さんを追いかけてアイドルになったんだなって心から思ったから。」

 

さくらの純粋な気持ちに琴乃は少し後ろに下がる。

 

「何よバカバカしい!いくらあなたが完璧なライブをしても私には勝てない。結果は見るまでもないわ。」

 

「それでもいい。たとえ負けたのしても私琴乃ちゃんがそれで喜んでくれるなら…ね。」

 

「くっ!調子のいいこと言って。ま、せいぜい最後のステージを頑張るといいわ。」

 

そういうと琴乃は楽屋に戻っていった。

 

「見てて琴乃ちゃん。私達の…サニーピースのステージを(心の声)。じゃあみんな行くよ!」

 

「さぁ繋げよう!」

 

「みんなの思いを」

 

「みんなのピースを」

 

「みんなで歌に乗せて」

 

「太陽の光と共に!」

 

「サニーピース!!」

 

そしてサニーピースのステージが始まった。

 

「始まったわね。頼んだわよさくら…みんな。」

 

「あの子たちの成長は私たちが一番よく知ってるわ。だからきっと。」

 

「私たちが付きっきりでレッスンしたんだもの。勝ってもらわないと困るわ。」

 

「これで負けたら承知しないんだから!」

 

「お願いさくらちゃん…みんな琴乃ちゃんに…勝って!」

 

渚は震えながら祈った。それを見た牧野は渚の肩にそっと手を添えた。

 

「牧野…さん。」

 

「さくらたちなら大丈夫だ。だから渚…安心してこのステージを見よ。」

 

「はいっ。」

 

ステージ上のサニピは楽しそうに踊っていた。

 

「何…この気持ち!」

 

「すごく…楽しい。」

 

「こんな気持ち初めてだわ。」

 

「みんなの動きがよく見える。よく感じる。ずっと踊っていたい。」

 

「…見てる琴乃ちゃん?私…今…すっごく楽しいよ!みんな、この気持ちを会場にいるみんなに、そして、琴乃ちゃんにも届けよう!」

 

サニーピースのライブは琴乃とは、また違う見ている全員が楽しい、そして、明るく笑顔になるようなライブだった。

 

〜一方、琴乃は〜

 

「っ!?イライラする。何よあの子。なんであんな平気でいられるのよ。」

 

ふと顔をあげた時テレビにサニピが映っていた。ドクンッドクンッ(胸の音)

 

「うっ!なんなのよ!しかもさっきより強くなってる!サニピのステージに魅了されてるというの!?はっ!」

 

その時琴乃脳内にサニピとの…これまでの星見プロの思い出がフィルムのように流れた。

 

「何…この記憶私…知らない。過去なんて知らない!うぅ頭が痛い!」

 

琴乃が苦しんでいると…

 

「琴乃!琴乃お願い…戻ってきて!」

 

病院で聞こえた声がまた琴乃に響いた。

 

「また…この声!誰…なの?まさかおねぇ…」

バタン(ドアが激しく開く音)

 

「琴乃!大丈夫!?」

 

姫野が現れた慌ててテレビを消し琴乃を見つめた。

 

「き、霧子さん…大…丈夫です、そんなに心配しないでください。もう収まりましたから。」

 

「そ、そう。ならいいけど…サニピのステージが終わったわ。これから結果発表だけど。ステージ立てる?」

 

「えぇもちろんですよ。サニピが私に負けて悔しがる顔を拝めないといけませんから。」

 

琴乃はそう言い楽屋を出ていった。

 

〜結果発表を待つ瑠依たち〜

 

「いよいよね。正直どっちとも素晴らしかったわ。これ以上のものはないくらいにね。」

 

「そうですね。あとは結果を祈るだけです。」

 

「皆様長らくおまたせしました。結果発表です。まずは長瀬琴乃の得点から…おぉーとこれは!TRINITYAiLEの時の得点を大きく上回る結果だぁ!」

 

「そ、想像以上やわ!?」

 

「で、でもこの得点を超えれば…!」

 

「えぇ。サニピの勝ちよ!」

 

「続いてサニピースの得点はぁー?」

 

みんなはサニピの勝利を願っている。もちろんステージ上のさくらたちも…そして結果が出た。

 

「あぁーとわずかの差で長瀬琴乃の得点に届かず…勝者は長瀬…琴乃ぉーー!!」

 

「そ、そんな…」

 

「私達…負けたの?」

 

「く、悔しぃ。」

 

「みんな…ごめん。」

 

4人ははわずかの差で勝てず涙を流し悔しがっていた。一方この結果を見て琴乃は…

 

「か、勝った…あのサニーピースに。ふふふ…あははは!勝った。勝った!あのBIG4にサニーピースに!どう川咲さくら!悔しいでしょう悔しすぎて笑顔なんてできないでしょ!」

 

さくらは下を向いていた。その後、天を見て気持ちを整え琴乃の方を見た。

 

「さぁ何か言ってみなさいよ川咲さくら!」

 

「おめでとう…琴乃ちゃん。」

 

さくらは悔しがるどころか笑顔が溢れていた。

 

「っ!?なんでそんなに笑顔でいられるのよ!あなた負けたのよ!なんで悔しがらないの!絶望しないの!」

 

「…。だって琴乃ちゃん…嬉しそうだから。琴乃ちゃんが喜んでいるなら私も嬉しいもん。今日はありがとね琴乃ちゃん!最っ高のステージだったよ。」

 

さくらは琴乃に握手を求めた。そんなさくらを見て琴乃は震えながら手を出した…しかしその手を下げた

 

「ふざれないでよ!なんなのよあんた!あなたは…あなたは一体なんなのよ。」

 

この言葉にさくらは笑顔で

 

「ふふ。友達…だよ。」

 

「はっ!さく…ら。」

 

琴乃の目に少し光が見えた。がすぐにその光は闇にのまれた。

 

「ふん。何よ綺麗事を言ってムカつく。…さよならあとは月のテンペストだけ。そこを倒して私はアイドルの頂点に立つ!」

 

「また…またやろうね琴乃ちゃん!」

 

「全く…なんなのよあの子」

 

琴乃の目から涙が流し、肩をちぢこませながらステージを降りた

こうしてサニーピースと琴乃のバトルは琴乃の勝利で幕を閉じた

 

控室に戻る途中、壁にもたれる琴乃

 

「……私は勝った…でも、なんなのよ、あの子はうぅ…また、頭が…痛い…」

 

さくらの笑顔を見てから琴乃の闇の心になにか光が芽生えかけている

 

「わ、私は…一体…うぅ…ちがう!私に仲間なんて…」

 

「…乃…琴乃?アイドルってなんだと思う?」

 

「まただ。うっ…うるさい、どっかいって!私の邪魔しないで!!」

 

振り払うように、手を振り回す。

 

「きゃあっ…」

 

姫乃の声で、目を覚ます琴乃

 

「はっ!き、霧子さん!!すいません…私…私…一体どうすれば…」

 

「琴乃…いいのよ、琴乃」

 

姫野は琴乃のことを優しく抱きしめた。

 

「今日も最高のあなたらしいステージだったわ。琴乃、あなたは私のそばにいてくれればいいのよ私の自慢のアイドルよ」

 

「私が、自慢のアイドル…?」

 

「そうよ!!私の自慢よ」

 

「私が霧子さんの自慢のアイドル…嬉しいです、霧子さん!」

 

まるで、小さい子供のように、キラキラした目で姫野の顔を見て、笑う琴乃。それをみて、安心する姫野。

 

「さぁ、帰りましょう。なにかいいものでも食べにいきましょう」

 

琴乃と姫野はまるで親子のように歩いて、会場を後にした

 

〜サニーピース〜

 

「みんな、おつかれさまって、あれ?あいつらどこにいるんだ??」

 

さくらたちは、ライブが終わり、誰もいなくなったステージの上、みんな、並んで座っていた。

 

「終わったん…だよね??」

 

「うん、終わったね…」

 

「負けたのに…不思議と気持ちは晴れてる」

 

「確かに…なんでだろうね?」

 

「ライブが…楽しかったから?」

 

「きっと、そうだよ!!だってすっごく

楽しかったもん!あの時間が永遠に続くと思ったよ!」

 

「わかるわ〜。観客のみんなも楽しそうにしてたものね」

 

「確かに。みんなの気持ちが一つになってたよねあんなに気持ちがいいダンスは初めてだったわ!」

 

千号「怜ちゃん!私と雫ちゃん、練習で、できなかったところできてたのしってる??」

 

「ピース」

 

「えぇ、しっかり見えてたわ!」

 

「それ言ったら、私もよ!」

 

「はいはい、見てましたよ」

 

「あっ!ひどーい!遙子泣いちゃうんだから!」

 

「もう、やめてくださいよ、遙子さん。」

 

笑うサニーピース

 

「でも、本当に終わったんだね…永遠に続くと思った時間が…」

 

「次はどんなところでライブかな??私は海が見えるところとかがいいなぁー!」

 

「確かに夕日をバックにライブしたいよね!」

 

「なに…それ…めっちゃエモい…」

 

「眩しくて、みんな見えないんじゃ…」

 

「その次は…その…次は…」

 

突然、さくらの頬に涙が流れる。

 

「さくらちゃ…ん?」

 

「ご、ごめんね。本当に終わったと思ったら、急にね。すぐに止めるね!あれ??ぜんぜん止まらないや。えへへ…」

 

「……かった…」

 

「遙子さん?」

 

「私もこの五人でサニーピースで勝ちたかった…みんなとあんなに楽しいライブができたのに」

 

「うぅ…うぅ…」

 

「もう…一回…戦いたい…」

 

「私も悔しい…あんなにみんなで頑張ったのに…」

 

「勝って…琴乃ちゃんと一緒に帰りたかったよ…でも、できなかった…みんなごめんね…ごめんね。」

 

五人は皆抱き合いながら、泣いた。牧野はそれを影から見守っていた。

 

「(大丈夫だ。みんな、泣いた分、みんなが強く思えば思う分、強くなり成長するから、いまはたくさん泣け)」

 

「はぁ…はぁ、あなたみんなは?」

 

さくらたちの元に駆けつける牧野と瑠依、そして渚と月のストのメンバー

 

「あそこに。でも今はそっとしておいてあげてください。」

 

「とても悔しかったので。でも平気。あの子たちならきっとまた強くなるわ。これを乗り越えてね。」

 

「そうですね。(ありがとさくらちゃん、みんな、あとは任せて。みんなの思い全部受け取ったよ。)」

 

そう心に決めると3人は渚の前に集めり

 

「次は私たちの番ですね。」

 

「今の私達の姿を琴乃に見せつけましょう。」

 

「絶対勝とうね渚ちゃん。」

 

「うん。だからみんな私に…力を貸して!」

 

3人に渚の気持ちが伝わり優しく頷く。それを見た牧野は、言葉を漏らす

 

「…。今の渚たちならきっと琴乃に勝てるかもしれないな。」

 

「それは、どういう意味ですか?」

 

「分かりません。でも感じるんです。あいつらの思いが…渚たちの気持ちが。」

 

「そうですね。あの子たちならきっと奇跡を起こしてくれると思います。」

 

牧野と瑠衣は安心した目で月ストを見ていた。

 

数分後サニピがステージから戻り

 

「あれ?牧野さん瑠依さん…それに渚ちゃんたちまで」

 

「みんな集まってどうしたんですか?」

 

「もう気持ちは落ち着いたか?」

 

「はい!もう大丈夫です!」

 

「今からでもライブ…したい。」

 

「私もこの気持ち抑えられません。」

 

「それはさすがに…みんな疲れてるし…」

 

「何を言ってるのよ怜ちゃん。今からやろうよー。」

 

怜「ちょっと遙子さん抱きつかないでください。…わ、わかりましたから離れてください。」

 

さくらは渚の元に近づき

 

「渚ちゃん…あとはよろしくね」

 

笑顔で月ストに想いを託した。

 

「うん!任せてみんなの思い絶対無駄にしないよ。」

 

「さくらちゃん見てて!最っ高のステージにしてみせるから!」

 

「琴乃がいなくても踊れるって所を!」

 

「みんなの思いを背負った私達は絶対負けません!」

 

「琴乃ちゃんを必ず取り戻してみせるからね。」

 

渚はさくらに優しく抱きついた。

 

「ありがとねさくらちゃん。こんなにも琴乃ちゃんを思ってくれて。琴乃ちゃんと友達になってくれて…ありがと。」

 

さくらはまた涙が溢れてきた。

 

「…ご…めん。ごめんね…渚ちゃん。…私勝てなかった。…琴乃ちゃんを救うこと…できなかった。こんなにもみんなが助けてくれたのに何も恩返しできなかった…みっともないよね…私。」

 

それを見たサニピはもらい泣きをしていた。

 

「そんなこと…ないよ。みんなの琴乃ちゃんに勝ちたいって気持ち…伝わったよ。みんなはゆっくり休んでね。今日はほんとにお疲れ様。」

 

渚はさくらに優しく声をかけみんなは会場を後にした。

 

〜一方琴乃は…〜

 

「そういえば琴…乃。あらあら珍しく寝てるわ。」

 

琴乃は疲れきったのかぐっすりと眠っている

 

「…ここは…どこ?」

 

「琴乃…アイドルは…好き?」

 

夢の中で琴乃は麻奈と出会った。

 

「おねぇ…。っ!?ち、違う長瀬麻奈は私の敵。最も超えるべき存在。アイドルが好き?そんなのとっくの昔に捨てたわ。」

 

「じゃあ、なんでまだアイドルをつづけてるの?」

 

「そんなの決まってじゃない。長瀬麻奈!あなたを超えるためよ。あなたを超えて私の強さを世界に証明する。そのために勝ち続ける…それがアイドルを続ける理由よ!」

 

麻奈悲しそうに琴乃を見つめる。

 

「…琴乃…あの日の約束忘れちゃったの?」

 

「あの日の約束…さぁ何を言っ…て…。」

 

琴乃の頭の中に牧野の部屋で1人、麻奈と話す琴乃の姿が目の前に映し出された。

 

「何…これ…私…知らない。うぅ頭が。」

 

「琴乃!思い出してあの時の約束を…あの時の琴乃を!」

 

「し、知らない…わた…しは過去…なんて。」

 

「琴乃!!」

 

「うるさい!なんでみんな私の邪魔をするの!何がしたいの!川咲さくらもあの伊吹渚って子も!」

 

琴乃は麻奈を振り払おうとしたでも麻奈は

 

「みんな琴乃の友達だから。だからみんなあなたを思うの。みんな…琴乃のこと大好きだから。」

 

琴乃の目に光がだんだんと見え始めた。

 

「……ないで…ふざれないでよ。そんな綺麗事聞きたくない!長瀬麻奈…あなたにとって私はなんなのよ!」

 

そう問われると麻奈は笑顔で

 

「決まってるじゃない。世界でたった1人だけの私の大切な琴乃。私の大好きな妹だよ。」

 

「ば、馬鹿じゃないの…そ、そんなこと言われても私は…私は。」

 

琴乃は涙が流れていることに気が付かない

 

「琴乃…私は待ってるから。ずっと待ってるから。だから琴乃のことずっと見守ってるね。」

 

麻奈は暗闇へと消えていく

 

「はっ!?待っておねぇ…」

 

夢から覚めた琴乃

 

「うーん…ゆ…め?」

 

「あら、琴乃起きたのね?」

 

「すみません霧子さんつい寝てしまいました。」

 

「いいのよ別に。次がラストあの月のテンペストを倒して。」

 

「はい。必ず勝ちますよ。私のためにそして霧子さんのためにも…。」

 

窓から外を見る琴乃

 

琴乃「(一体さっきのは…それに、私がアイドルを好き?そんなわけない。)」

 

 

琴乃は姫野に家に送ってもらい、家につき琴乃は車から降りた。

 

「今日はおつかれさま。あなたの勝利を近くで見られて本当によかったわ。今日はゆっくり休むのよ」

 

「き、霧子さん!」

 

「どうしたの?」

 

「い、いえ、なんでもないです。次は必ず勝って、WIFで1番になりましょう。今日は、ありがとうございました。おやすみなさい。」

 

「えぇ、そうね。でも。無理はしないことよ。おやすみ」

 

姫野の車が走り去るのを見て、琴乃は心の中で

 

「(今日、サニーピースに勝てたことは、とても嬉しかったけど、どうしてだろう、言葉では、表せないことの気持ち、それに、い、言えないよ…今の私と昔の私が違うかなんて…)私は…一体…」

 

自分の過去に疑問を抱きながら、家に入っていく琴乃であった…






今回も最後まで、読んでいただきありがとうございます!
あと2話ぐらいで終わるかもしれませんが、最後まで頑張りますので、よろしくお願いします!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。