ヴェノムinリコリス・リコイル   作:ちさたきてぇてぇ……

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誤字報告ありがとうございます
変換ミス多いの何とかしなくちゃ…

そして評価バーに色がついてました。
ありがとうございますー!!


第3話 チョコと女と誘拐犯

話に花を咲かせた3人(1人はほとんど喋ってなかったけど…)は徐々に日が落ちてきたのを確認し、店の外へと出ていった

 

「お、店から出てくぞ。作戦はどうするんだ?」

 

「ちょっと待て、最後にこのチョコパフェ食わせろ」

 

「は!?おい!!あの人たち行っちゃうぞ!?」

 

「パフェなんてすぐ食える」

 

「作るのに時間かかっちゃうでしょって!!!」

 

 

 

 

「ありがとうね、ふたりとも。刑事さんにもお礼言っといてね」

 

「沙保里さん!今夜はとりあえず一緒にいませんか?」

 

「えっ?」

 

沙保里は一瞬驚いた顔をしていたがすぐに微笑んで首を縦に振った

 

「いいよ!それじゃあウチに来ない?」

 

「えー!いいんですか!それじゃあ親睦も兼ねてパジャマパーティなんてどうです?」

 

「いいわね!お菓子家にあったかな」

 

「あ!それじゃあ私は1回支度しに帰るので、みんな揃ったら近くのスーパーにでも買い物行きましょ!」

 

「わかったわ!」

 

「たきな、しばらく任せるね!あ、無茶はしないように!"命 大事に"だからね!」

 

「はい」

 

「今夜は大いに盛り上がりましょ〜!!」

 

腕をぶんぶんふりながら歩く赤い服の少女、錦木(にしきぎ)千束(ちさと)を見て眉をしかめて不安そうにしている井ノ上(いのうえ)たきな

 

「ふふ、テンション高い子ね。不安が吹っ飛んじゃった」

 

「…私は不安ですよ。あの人」

 

「ん?たきなちゃん、何か言った?」

 

「いえ、なんでもありません。行きましょう」

 

千束とは反対の方向に歩き出した2人

 

その2人の後を白のワンボックスがゆっくりと近づいていった

 

辺りがすっかり暗くなり、住宅街の細道には沙保里とたきなしか歩いていない

 

「へぇ、2人は今日初めてあったんだ」

 

「はい、彼女は優秀な人らしいんですが…見えませんよね?」

 

「それもあって、元のバイトに戻りたいと…嫌なことあって辞めたんじゃないの?」

 

「いえ、少し誤解があっただけです」

 

「そんなに戻りたいの?」

 

「戻りたいです…あっ」

 

食い気味に沙保里の質問に答えたたきなはカーブミラーに映っているワンボックスに気が付き、沙保里にバレないように戦闘の準備を始める

 

「そっか、私も協力するよ。こう見えてバイト経験豊富なお姉さんだから!」

 

「早速ですがいいですか?」

 

「もちろん!」

 

「ありがとうございます。では先に行っていてください。直ぐに終わりますので」

 

「えっ?う、うん。わかったわ」

 

1人歩き出す沙保里、その後ろからゆっくりと近づくライトバン

 

そして銃のセーフティを外すたきな

 

まさに一触即発の状況

 

「あー、すみません」

 

そんな中に突然、深く被ったフードの隙間からチラチラと見える金髪の男が現れた

 

 

 

 

「…よし、見つけた」

 

「全く、目を離すからだ。周りを見てみろ、こんなに暗くなってしまった」

 

「どっかの誰かがチョコパフェ堪能してたからだろうが!!」

 

「あれは美味かった。大満足だ」

 

俺たちが外に出たのは、彼女たちが店を出てから10分後

 

探すのに手間はかかったが黒髪少女の制服のおかげで見つけられた

 

「…このままだと鉢合わせになるな」

 

「丁度いい、沙保里に話しかけろ」

 

「え?なんでだよ」

 

「奥を見ろ、こんな狭い道に大きな車だ。人1人、それも女なら軽く攫っちまえるようなサイズの」

 

「……オーケイ、相棒。やってやるよ」

 

で、現在に至るわけ

 

「あー、すみません。この……そうだここ、ここに行きたいんだけど道わかる?」

 

俺たちはスマートフォンの地図アプリを起動し、なんでもないところを指さしてゆっくりと近づいてくる車を確認する

 

「これは…ココとは真反対ですよ?この道を真っ直ぐ行って突き当たりを…」

 

「んー分からないなぁ、まだ日本語があまり慣れてなくてね。よかったら近場まで送ってくれないか?」

 

「そ、そんなに日本語ペラペラなのに…?」

 

俺たちが沙保里と話していると横にワンボックスが止まり、沙保里が麻袋に詰め込まれ、俺は拳銃を向けられた

 

「きゃあ!!」

 

「ほら!!こっちに来い!!黙れ!!」

 

「おい!おまえ!動くなよ!!大人しく車に乗れ!!」

 

「…イエッサー」

 

俺はゆっくりと車の中に入り、押さえつけられている沙保里を横目に話し始める

 

「…この人、君らになんかしたの?」

 

「うるさい!黙ってろ!!おい見つかったか?」

 

「あぁ、あった!!」

 

「なら削除しろ!!他に写真はないか?」

 

「お前も大人しくしてたら殺しは…」

 

「その写真、後ろに写ってるのはこの前あのビルで取引してた銃かい?」

 

俺たちがそう言った瞬間、車内が沙保里さんの怯える声だけになった

 

おー全員こっわい顔。俺たちよりはマシだけど

 

「……お前、何者だ?」

 

残虐な守護者(リーサル・プロテクター)さ」

 

「はぁ?リーサルなんだって?」

 

「ほら、前見た方がいいぞ」

 

俺たちがそう言った瞬間、車に弾丸が何発も打ち込まれる

 

フロントガラスが割れ、タイヤはパンク、ライトも多分やられてんな

 

相変わらず恐ろしい少女だ全く…人質乗ってるのによくやるよ

 

「お、おい!めっちゃ撃ってくるぞ!!」

 

「どうなってやがる…」

 

「混乱してるね〜あんたら」

 

「「お前はなんなんだよマジで!!」」

 

息のあったツッコミが決まった数秒のうちに弾が撃たれなくなった

 

「止まったな、弾切れって感じか?」

 

「それもあるが薄金髪の女の方が来たな。声が聞こえた」

 

おーナイスタイミングだな、これ以上ぶちこまれてたら何人か死人が出るところだったぞ多分

 

…あっちがしかけてくる前に片しちゃうか

 

「うっし、じゃあやりますか」

 

「あぁ!?お前さっきから何一人で喋ってんだよ!!」

 

「いやぁごめんごめん、早く戦いたいってうるさくてね」

 

「はぁ?」

 

「あぁ、俺じゃないよ?もちろんこの女の人でもない」

 

「じゃあ誰が戦いたがってんだ?あぁ?」

 

赤いパーマの男が声を荒らげると同時に銃声が鳴り響く

 

男が全員しゃがんだ瞬間、俺たちは行動に移した

 

「ぎゃあ!?」

 

「うぁあ!!!!?」

 

車の天井を突き破り、扉を破壊

 

俺たちは男たちを壁に張りつけ、赤髪の男の前にしゃがみこんだ

 

「戦いたがってたのは俺たちさ!お前はバカそうだがいい腹の足しになりそうだな」

 

長い舌で顔を舐め、男がなにか言いたそうに抵抗しているが口を塞がれ声も出せない

 

まぁいいたいことは何となくわかるけど

 

「おい、それより沙保里さんだ。早く解放してやろう」

 

「……こんばんわお姉さん。今俺たちは取り込み中なんだ。その袋の中に入ったまま大人しくしててくれるか?」

 

ヴェノムが車で横になっている沙保里さんのことを掴み、耳元で囁く

 

プルプル震えながらか細い声ではい、と沙保里さんは返事をしてくれたがありゃ泣いてるな

 

「俺たちの姿を見てトラウマになるかもしれないからな」

 

ヴェノム、お前は今一人の女性に間違いなくトラウマを植え付けたよ

 

「さぁ待ちに待ったディナーの…」

 

「ねぇ、あなた何者?」

 

横を向くと銃を構え、優しくほほ笑みかける赤い制服の少女が立っていた

 

「その人たち、離してくれるかな?」

 

「ほぉう?俺たちに取引をもちかけてくるのか?だがダメだ。車の中の女は連れて行っていいがこいつらは俺の獲物だ」

 

「…その人たちどうするか聞いてもいい?」

 

「食う」

 

あーバカ正直に答えんなよ!!見ろえって顔してるじゃん!!

 

「食べないで欲しいんだけどなー。情報も聞きたいし」

 

「千束さん!!どいてください!!」

 

あ、千束って言うんだこの子

 

「ちょいちょい!!たきな!撃っちゃダメ」

 

「人じゃありません怪物ですよ」

 

「おい、前にも言っただろう。そんな"おもちゃ"で遊んでないで学校行けって」

 

「これはおもちゃじゃありません」

 

「俺たちからしたらおもちゃだ。それよりこんなところで何してる?ガキは布団に入って寝る時間じゃないのか?」

 

「このッ!!」

 

「わー!まってまって!ねぇ、怪物さん?1回落ち着いて話したいな」

 

「あん?」

 

「ほら!悪い人捕まえてくれたってことは良い人じゃん?話せばわかると思うの私」

 

「当たり前だ。俺たちは残虐な守護者!ヒーローだからな!」

 

「その悪い人たちの大ボス捕まえなきゃなの。だから情報聞きたいから食べないで?ヒーローさん」

 

千束に手を掴まれたヴェノムは不思議そうな顔をしながら千束に近づく

 

「千束さん!そいつは…」

 

「大丈夫、この人良い人だよ。沙保里さん守ってたし、この悪い人たちも怪我してないしね」

 

「ですが……」

 

「おい、1人も食べちゃダメなのか?」

 

「1人も」

 

「でもこいつらは沙保里を殺すつもりだったかもしれないぞ?」

 

「それでも殺さないで欲しいの」

 

「…はぁ、わかった。食わないでおいてやる」

 

ヴェノムは壁に張りつけた男全員を1箇所に集めて簀巻きにした

 

「お前俺が言っても言う事聞かねぇくせに」

 

「チョコレートパフェ食ったんだ。今日は勘弁してやる」

 

ヴェノムがふん、と鼻を鳴らし車に噛み付いていると千束が再び微笑みかけた

 

「ありがとう、ヒーローさん」

 

「チョコレートだ」

 

「へっ?」

 

「チョコレートをたんまり食わせろ。それで勘弁してやる」

 

「…ぶふっ」

 

「何がおかしい?」

 

「だって……チョコレート……その見た目で……」

 

「こいつ失礼なやつだな」

 

少しイラッとしたヴェノムだがパトカーや救急車のサイレンが聞こえたことを確認し電柱の上に行く

 

「あ、ヒーローさん!!喫茶リコリコってお店来てねー!!チョコレートあげるからー!!」

 

手を振る彼女を横目に俺たちはその場を離れた

 

 

「あの子たち、いい子じゃないか。悪い奴らじゃ無さそうだ」

 

「千束って女はいいが黒髪だ。あいつは許さん」

 

「許さんって…正しい判断だと思うけどね。こんなイカつい顔の怪物出てきたら誰でも撃つだろ」

 

「俺にだって傷つく心はあるんだぞ」

 

「悪かったよ、ごめん。くぅー今日は沢山動いたからぐっすり寝れそ」

俺が背伸びして欠伸をした瞬間、たまたま通り掛かったマンションが爆発した

 

「退屈しないな!この国は!!」

 

退屈しない?冗談じゃねぇ

 

俺は平和にのんびりしたかっただけなのに……

 

「……もういや、この国」

 




長くなっちゃったァ………

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