ヴェノムinリコリス・リコイル 作:ちさたきてぇてぇ……
目の前に現れたのは俺たちの……ヴェノムの仲間
正確には元仲間か
名はスクリーム
華奢な体、膨らんだ胸を見る限り宿主は女性なのだろう
感動の再開?
そんな訳ない
「研究所にいた奴らは全員殺したはずだ!!なんでお前が生きてる!!」
「……あの時の"私"に適応した体は小さな小さなうさぎだけ。アンタと他の奴らで"ボディ"は埋まってたし、体の弱ってるホームレスなんかじゃ耐えられなかったみたいだしね」
髪をうねらせ、まるで猫のような構えで俺たちを見てくる
「あなた達がライオットを…ドレークを殺し、研究所の奴らもみんなみんな殺した。でも動物たちは忘れてたようね」
広がっていた髪を槍のようにしてスクリームは俺たちを攻撃し始めた
「クソ!!せっかくの脳みそがバラバラだ!!!」
俺たちは商品棚を使ってスクリームの攻撃を受け流す
「うさぎだからって何も出来ないとでも思ってたの?鍵なんか直ぐに開けれる!ガラスだって割れる!!私達の惑星では"負け犬"だったアンタよりも………この惑星では私達が"負け犬"!!」
「ああ、その通りだな。お前は間違いなく負け犬だ。今もキャンキャン吠えることしか…出来てない!」
俺たちは槍を掴み、スクリームを地面と天井交互に叩きつける
「GYAAAAA!」
「俺たちと戦うにはパワーが足りてないみたいだが?」
「アンタみたいな脳筋の寿命は短いのよ…ライオットみたいにね!」
再び槍を伸ばしてくるスクリーム
俺たちは難なくその槍を掴み、今度は顔を殴ろうとした瞬間
「うぐっ!?!?」
俺たちの手の平が抉り取られた
ヴェノムのおかげで傷はすぐに塞がったがこの異常事態に俺たちはスクリームから距離を取る
そんな俺たちを見てスクリームはニヤリと笑い槍のように変化させた髪の毛を再び広げる
「アンタは確かに"私"より強いわ。でも……"私達"より弱い!!!」
今度は髪の毛を無数のナイフのように変形させ、俺たちに向かって攻撃をし始める
俺たちは腕を盾のように変形させ、攻撃を防ごうとするが全く意味を生していなかった
「どう!!これが私達の力よ!!」
「ぐっ!!ヴェノム!どうなってんだよ!!何が起きてるんだ!?」
「…音波…だ!!こいつ、髪で作ったナイフに音波を纏ってやがる!!!」
ヴェノムは強い
コンクリートや鉄板すら軽くぶち抜くパワー、朝から晩まで行動してられる持久力、銃弾や車から正面衝突しても無事な頑丈さ、怪我や病気も治す治癒能力……
だがそんなヴェノムにも弱点がある
それは4000〜6000ヘルツの超高音と炎
その1つを自らの武器として使用するスクリームはまさにイレギュラーな存在であり…俺たちの天敵だ
「がっ!!」
身体中を切り裂かれ怯んだところをスクリームは見逃さなかった
俺たちの首や手に髪を巻き付け壁に押し付ける
「さっきまでの勢いはどうしたの!!そのパワーで何とかしてみなさいよ!!」
「ヴェノム、一旦俺の中に入れ!!」
「死ぬぞ!!」
「死なない!!俺たちなら!!」
ヴェノムが体へと戻ったことにより首と手を押さえつけていた触手に隙間ができ、俺はすぐさまスクリームの足下を通り抜け後ろに回る
「チッ!ちょこまかと!!」
「なぁスクリーム!花火は好きかい!?」
俺はベロを出し、スクリームにとあるピンを4本見せて笑った
「何…まさかッ!!!」
女の子はフルーツが好きだろ?
自慢の髪の毛にパイナップル4個も付けといたよ、たーんと召し上がれ
「ヴェノム!頼んだァ!!!」
「無茶しやがる!!」
俺がしゃがんで身を縮ませると同時に戦いで粉々になっていたコンクリートの柱や壁を触手で拾い上げ、体に纏った
「このッ…!!"人形" 如きがァあああ!!」
「うおおおおお!!?」
鳴り響く爆音、そして熱風により俺の体はガラスを突破って外へと放り出される
「はぁ…はぁ……」
受身を取り、すぐさまヴェノムへ変身する俺たちは崩れたスーパーを睨み続ける
「死んだよな?」
「いや……まだだ」
瓦礫を押しのけ、怒りに満ちた顔のスクリームが現れる
「どうやって回避したんだ?」
「……ちょうどいい壁がふたつ地面にころがってたのよ」
「死体を盾にしたか!」
とはいえダメージが無いわけでは無さそうだ
フラフラしてるし、何よりこちらに向けてくる触手の数が減っている
その姿を維持するので精一杯ってとこか
「今日は…引かせてもらうわ」
「そう簡単に逃がすと思ってるのか?」
「アンタは強くなった…でも余計な感情まで手に入れてしまってるわ」
スクリームは瓦礫の中から鉄筋が向き出たコンクリートを近づいてくる救急車に向かって大量に放り投げた
「クソッタレ!!!!」
「じゃあね、ヴェノム。次は必ず……殺してやる」
俺たちが触手を伸ばして全てのコンクリートを掴み、投げ返そうとするがそこにスクリームの姿はもうなかった
「厄介なやつが日本に来やがったな」
「……あぁ、本当に」
奴は必ず力をつける
罪なき人を傷つけ、食い物にするだろう
「…DAで勝てると思う?」
「可能性はほぼゼロだな」
だよなー…ヴェノムがひとりで武装した兵隊蹴散らせるんだからなぁ……
「…はぁ、今晩から"残虐な守護者"…動きます」
「待ってたぜ。ついでに日本の悪党どもの頭を食い散らかしてやろう!」
次回はくるみちゃんとお話させようと思ってます
頭いい人と合わせたら化学反応置きそうですよねヴェノム