更新滞らないように頑張りますね……。(同人誌Web掲載のハズなのに書き下ろし部分の文字が永遠に膨らむ作者より)
〈西暦2036年7月14日 ソビエト社会主義共和国連邦 サハリン共和国〉
「ロシア降ろし」が本格化している。
ロシア中央政府の横暴、ロシア連邦軍による核兵器投下の被害から民衆を守るために独立したサハリン共和国政府を、ロシア政府は「国内分離主義勢力によるクーデター」と位置付けた。中国と日本の介入があったのは明らかにも関わらず、彼らはそれを認めなかった……認められなかった。
そうなれば、あとはもう早い。
なにせロシアに「抑止力がないこと」が証明されてしまったのだから。
そして実際、ロシアに抑止力はなかった。
人口減には歯止めがかからず、資源輸出以外の外貨獲得手段は喪われて久しく、かの国を唯一大国足らしめていた軍事リソースは深海棲艦との戦い、更には
肝心の核兵器も、いまやアンカレッジ協定に基づき使用される「通常兵器」。
もはや誰かが侵略する必要もない。
サハリン共和国政府の独立から36時間以内に10の共和国がロシア連邦を離脱、3の地方と6の州、1つの連邦市が独立。もちろんこれは序の口――――当たり前の話として、たった1日で独立できる勢力は「事前に準備している」――――で、この動きはまだ広がると見られている。
ユーラシアの巨人は、その重みに耐えかねて自壊した。
そう、
「殺したかっただけで、死んでほしくはなかった」
「ちょっとなに言ってるか分かんないですね」
陽炎の突っ込みに、ホントの話だよ? と片桐は漏らす。
「ロシアは世界の敵でも構わないけれど、ロシアが消えると世界が困るのよ。仮にも常任理事国、核兵器の保有数は世界第3位の国だよ? ロシア内戦は間違いなく安全保障理事会の緊急会合案件だけれど、このままじゃ開催できない」
常任理事国のロシアを欠席扱いにしたところで、無数の自称ロシアが拒否権を行使するだろう。
「でも、常任理事国の交代は過去にもあったわけですし……」
「中華民国と中華人民共和国は一対一の内戦だったし、ソ連は中核国がロシア共和国だってことが明らかだったから認められただけの話よ」
今回みたいに、無数の国が乱立して『ロシア』を主張する状況は想定されてない。そもそも国連は第二次世界大戦における連合国を母体とした……そのように説明する片桐の説明は若干偏りがある*1が、ともかくもロシアの崩壊は国際秩序に大きな影響をもたらすのだろう。
「……というか、だからこその『新ソ連』なんじゃないんですか」
「まぁね。本来の常任理事国はソ連な訳だし」
とはいえ、国名で正統性を名乗ったところで中身が伴わなければ空虚そのもの。現状サハリン共和国しか加盟していない新ソ連は看板だけである。
「とりあえずハバロフスクのトランス=アムール共和国とイルクーツクのシベリア合同共和国の合流は既定路線として、後はどこまで引き込めるかよねぇ……CIS諸国も引き込んで東ソ連って呼べるくらいの大きさになればいいんだけれど」
「まるで東西ローマですね」
陽炎のぼやきに、当たらずも遠からずねと片桐。
「ロシアが崩壊した以上、新しいロシアが必要なのよ。資源と後背地を供給してくれて、なにより
そう、ロシアが内乱に陥ることでもたらされる危機である。群雄割拠となれば外部勢力は黙っていない。己の利権を確保するべく、どこかの国を支援する。
「深海棲艦のおかげでギリギリの共闘を保てている日中が、広大なシベリアに広がる武装勢力をそれぞれ支援する……それはもう代理戦争よ。しかも、近いうちに直接対決に発展する」
冷戦時代の再来。最初は食糧、次に武器、特殊部隊による現地軍訓練、それでもダメなら遠征軍の派遣。
「戦争してる場合じゃないのよ」
「……少なくとも、内戦を仕掛けた側の台詞じゃないですよね。それ」
「だから『殺したかっただけで死んでほしかった訳じゃない』って言ってるじゃない。それが偽らざる本音なのよ」
おそらく、最初の青写真は日中でサハリンを分け合うことだったのだろう。日本は北方領土を取り返してサハリンのガスと小麦が手に入れば文句はない。領土は中国に渡しても良かった筈だ。ロシアとの関係は絶望的だが、それは今に始まったことではない。
しかしその目論見は、ロシアがあまりにもあっさり崩壊したことで崩れてしまった。
「それにしても、遅いわね」
そう言いながら片桐は重厚な扉に視線を送る。新ソ連を国家として承認する予定の日本とサハリン共和国による事前協議は、開始から既に4時間が経過していた。
「というか、そんな実務的な話あったっけ?」
そう片桐は首を傾げるが、陽炎にはてんで予想がつかない。
「……そもそもなんですけれど、この会議の議題ってなんなんです?」
「ん? 一言で言えば共同声明の骨子作りかな」
共同声明。外交ニュースなどではよく聴く言葉である。しかしこれが意外とバカに出来ないのよねと片桐は続ける。
「ぶっちゃけ中身がなくてもいいのよ。お互いがお互いを『対等な主権国家』と見なし並んで発言する。これだけでいいの」
それだけで、新ソ連の承認を内外にアピールできる……らしい。
片桐の言う通りなら簡単な理屈である。さっさと記者を呼んで両政府の代表が原則論を述べて終わりだ。
「じゃあ、なんで時間がかかってるんですか?」
「イエスかノーか。まずはここからです」
小河原アツシ海将補はロシア語を話せる。故に今回の任務に選ばれた……訳ではない。
この任務は極めて綱渡りの多い任務であった。まずロシアに派遣の真意を悟られるわけにはいかない――――なにせ内乱を起こすのである。バレたら生きては帰れないだろう――――し最終的に海軍が介入することを考えれば低い階級の人間を放りこんでは状況の制御が効かなくなる。
更に言えば、サハリン利権には中国も絡むため、彼らへの人脈も必要だ。
この無理難題を押し付けられた小河原アツシは、素早くチームを編成してこれに対応する。
彼には成算があった。それも、かなり確度の高い成算が。
まず、小河原アツシは駐在武官時代にロシアとのコネクションがある。しかも日本人として対テロ戦に精通――――即ち、米国式の対テロ戦に精通――――していた彼は、既に何度かロシア連邦軍との交流がある。これで難関である「ロシアへの偽装」は達成できた。実際、サハリンで彼はほとんどの時間をロシア国内で発生しているクーデターや独立運動の鎮圧協力に費やしている。
次に、小河原アツシは個人的な情報網から「瀬戸月ヒナタ」の存在を知っていた。彼女はポートモレスビー事件の関係者であり、国防軍にとっては「飼い殺すしかない」人材。内乱の起爆剤としてはうってつけ、使い捨てても問題はない。早速彼は彼女を自分の作業チームである大臣官房監察課行動係へと回させた。彼女の「保護者」である片桐アオイが出てきたのは想定外だったが、彼女には小河原の任務を邪魔しない程度の理性が……いや、一度は妨害されかけたが、結果として上手く行ったので良しとしよう……二度目はなさそうだが。
更に幸運なことに、小河原アツシの妻である小河原ノゾミは中国軍とのコネクションを持っていた。香港経由での「汚れた」ルートを使おうと考えていた彼にとって、これは望外の喜びであった。
2児の母になりながらも空を飛びたがる御転婆娘であるが、御転婆もたまには役に立つ、というわけである。
色々と並べたが、ともかく総じて今回の任務は上手くいっていたのである。
「我々は北方領土の四島、択捉島までのラインを確約してくれればいいと言っているのです。それ以上はいらないと言っている」
しかしよりにもよって、ここで躓くとは。
「確約は出来ない。密約であろうと無理だ。私たちは常に敗北をシナリオに含めている」
「トランス=アムールとサハリンが戦争になるとでも? あり得ない、ナンセンスだ!」
ドンと机を叩くのは外務省職員。長机の向こう側は肩を竦める。
「今頃、トランス=アムールは間違いなく中国と交渉している。我々は
「だからサハリンはトランス=アムールに負ける。日本は我々を見捨ててイトゥルップ*2だけを確保するのは明らか。認められない」
そう。ここへ来ても北方領土の問題が片付かない。
「では北方領土返還についてはノーということですね? ならば共同声明の件はナシですよ。閣下」
「そうは言ってない。我が国が主権国家として独立守られたらソ連代表国として日本との平和条約締結に応じる用意がある。条約にはもちろん、イトゥルップ返還は含まれる」
そう。ロシア崩壊は「出来過ぎ」だった。だからこそ次の問題が発生した。
それは「誰がサハリンの主権を尊重するのか」という問題。本来なら中国と日本で分け合う予定だったサハリン。それはロシアには手を出せないが故の妥協的な共存案であった。
しかしシベリアやアムールまでもが独立した今、中国と日本で棲み分けることができる。
故に生じた戦争のリスク。サハリンが独立を守れない危険性。それは即ち、日本が戦争に巻き込まれる危険性でもある。
平行線だ。議論の進みようがない。
「小杉局長」
「なにかな、小河原海将補」
小休憩と言う名の作戦会議。会議室横の個室に移動したそこで、小河原は外務省の代表に話しかけた。
「北方領土については諦めましょう」
「バカなことを言うな」
そう、実際小河原の発言は「馬鹿なこと」である。なにせ「返還」という言い回しすら妥協の産物。固有の領土たる北方領土は日本にとっては奪われた土地だ。
「千島列島には我が軍が駐留しております。オホーツク海の制海権も。最悪は、サハリンが負けてから併合すればいいのです」
「……これだから軍人は」
日本側の代表である小杉ヨウイチの眼には、並々ならぬ嫌悪が浮かんでいた。
「君は、私に戦後日本が初めて
「それは」
「ナンセンスだよ。小河原海将補、ナンセンスだ」
ロシアが憲法で領土の割譲を禁じるように、日本も憲法により領土紛争の武力による解決を禁じている。
北方領土の返還は、100%の外交交渉に依らなければならない。
「そもそも新ソ連がアムールやシベリアと合流してみたまえ。彼らは再びロシアとなり、北方領土は政治のエサにされるのがオチだ。違うかね?」
ギロリ、と小杉は鋭い視線を小河原に注ぐ。
「分かるかな? 故に我々は『ここで』確約を得なければならない」
そう言ってから彼は持ち込んだペットボトルの水を呷ると、時間がないと呟いた。
「簡潔に聞く、連中は件の『戦艦』を引き合いに出してくるか?」
「その質問は『交渉材料として彼らが保有する戦艦を活用するか』ということですか」
即ち「独立を保証する軍事力」としての特務艇として「サハリンの戦艦」が活用されるか、という質問。
「あり得ません。特務艇戦力は日本が圧倒的であり、まして彼らの特務艇は総じて錬度が低い。特殊部隊としての価値もありません」
「なるほど。それが分かれば結構」
それから小杉は小河原に向き直る。
「海軍から直ちに、かつ無期限に供出できる特務艇戦力はいくらある?」
「……駆逐艦で構成される
「決まっている。人類のためになることをやるのだ」
歴戦の外務官僚は、会議場へと戻る。
「5時間と40分。とりあえず日を跨がずに済んで良かったってところかしらね?」
サハリン中部、ポロナイツク。豪勢なホテルの大広間に設けられた記者会見場で片桐はそんなことを言う。
隣に座る陽炎は、気まずそうに辺りを見回してから今更ながらに彼女に耳打ち。
「ここにいていいんですかね? 私たち軍人ですけど」
「警備も兼ねてるからね。怪しいのいたら艦載機回すから通報しなさいよ?」
そう言われて周囲を改めて見回すも、どこもかしこも見知らぬ人間ばかり。この場合の怪しいとは? 全く分からない。
なにせここは記者会見場である。サハリン独立の立会人に過ぎなかった汎華社通信はもちろん、国内メディア、海外メディアの東京駐在員も皆すっ飛んできている。人種のるつぼなんてレベルではない。
当然だろう。崩壊しつつあるロシア連邦、その「最後の引き金」となったサハリン共和国もとい新ソ連と、日本による共同記者会見なんてビックスクープ以外の何物でもないのだから。
「全世界の視線がここに集まっている。ロシアがソ連となるのか、それとも内乱のなんでもない弱小国群となるのか」
「……そして皆、前者を望んでいる?」
「そうよ。これは期待の視線。同時に、監視の眼でもある」
監視対象は、もちろん日本国。
「今の日本は
そしてその答えが、壇上に上がろうとしている。
2つの並んだ演壇。国家のマークは間に合わなかったらしいが、その背後にはハッキリと写るよう白地にと赤丸の日本国旗、赤地に黄色の鎚と鍬のソ連国旗が置かれている。演壇に登った2人は、共に軍服。煌びやかな勲章の群れを胸に従えているところまで同じだ。
ざわめきが止む。いや、日本のメディアだけは逆にどよめきが上がる。
そうだろう。政府間の共同記者会見に
『こんにちは』
そして壇上に登った日本の将官――――――小河原海将補は口を開く。ピタリと止んだどよめきに、彼は感情を載せない英語で話を進めていく。
『私は日本国国防海軍の小河原アツシ海将補。南サハリン緊急展開群の司令官です。現在オホーツク海で発生している緊急事態について説明させて頂きます』
ざわめきが吹き上がる。ここに集まった彼らにとって深海棲艦の話は「どうでもいい」。聴きたいのは新ソ連と日本の話である。
しかしそれらを一切無視して、小河原は壇上の横に視線をやる。そこにはいつの間にか用意されたスクリーン。オホーツク海周辺の地図が投影される。
『現在、私たちはサハリン島を守るべく大きく3つの場所に展開しています。ひとつめに……』
防衛線の構成、緊急展開群の参加兵力、指揮系統の説明。現在は大兵力で編成される緊急展開群であるが、事態の収拾後はオホーツク前方展開群へと縮小再編し、哨戒艦隊の指揮下に置かれるとの説明が入る。
『……今後も、日本国国防軍は事態の収拾に努めて参ります。以上です、ご清聴ありがとうございました』
そして、会見が終わる。
『それでは、質問の方を……』
司会進行役が口を開くのと、会場中からブーイングのような質問の波が沸き上がるのはほぼ同時であった。
『冗談で言ってるのか?』
『新ソ連との関係は?!』
『ロシア連邦サハリン統合軍はどのように関わっているのですか?』
『日本軍の展開は主権侵害にはあたらないのか?』
『はぐらかすな!!』
「これはまた……とんでもない爆弾を突っ込んで来たわね」
「えぇ……」
しかし片桐と陽炎には分かる。
彼の仕込んだ爆弾が。
『インターナショナル・フロント・トゥデイです』
そしてもちろん、記者たちの中にも。
『前方展開群は日本の編成する深海棲艦対処部隊であると認識しておりますが、この部隊の派遣は
日本の軍隊を海外に派遣することは、原則として違憲である。
この問題を回避するため、日本は伝統的に特例法案の制定で違憲を回避してきた。
派遣目的はあくまで人道支援。派遣期間を明確に定める時限立法とし、期限切れの後はすぐに撤退する。
この例外が
『それについては、私から』
口を挟んだのは、先程まで沈黙を貫いてきたサハリン側の将官であった。昨日までのロシア連邦軍陸軍中将、本日からはソビエト社会主義共和国連邦軍最高指揮官にしてサハリン共和国の暫定政府首班。首班候補であったサハリン州知事が就任を拒んだための兼任ではあるが、ともかくサハリン共和国を統べる人物。
『現在、共和国連邦は中央議会を持っておりません。大変遺憾ながら、連邦としての意思統一が出来ない状況です』
「いやいや。加盟国ひとつしかいないんだから統一も何もないでしょ」
片桐が陽炎にだけ聴こえるようぼそりと呟く。
『そのため、加盟各国は己の意思に基づき外交を行うことが出来る。これを我々は黙殺せざるを得ない』
『黙殺とはどのような意味ですか』
『答えかねます』
『サハリン共和国があなたの仰る「ソビエト社会主義共和国連邦」とは独自の外交を展開していると?』
『答えかねます』
『前提として、ソビエト社会主義共和国連邦は1991年のベロヴェーシ合意で「存在しない」とされたはずですが。これについての説明は?』
『答えかねます』
『それはおかしい。あなたは答えられない連邦体制に所属しているのか』
『答えかねます。私はソビエトの軍人であり、連邦政府の人間ではありません』
見かねた進行役が質問を遮ろうとマイクに顔を近づける。それを見た将軍はそれを遮る。
『時間はあります。質問の続きを』
『ではありがたく。貴方はサハリン共和国の政府首班を名乗っている。これは間違いないですか?』
『間違いありません』
『ではお聞きします。サハリン共和国に、日本の前方展開群が合法的に進出するような外交的交渉――――――
『答えかねます』
『サハリン共和国の政府首班なら答えられるはずですが』
『答えかねます』
「あぁなるほど。厄介ね、軍人と政治家を兼任するってのは」
片桐がぼやく。
「あの将軍は軍人として会見に参加している。けれど彼はサハリン共和国の暫定首班でもあるから、サハリン共和国の外交については把握していないと筋が通らない」
『サハリン共和国が
『外交的な合意がなく日本軍の進駐が行われているのであれば、それは主権の侵害では?』
他の記者たちもようやく状況が飲み込めたらしい。雨後のタケノコみたいに質問が生えてくる。
そう、これは加盟交渉国条項、いわゆるモラトリアム制度の適用だ。
軍隊は国境線まで来ているのに、加盟手続きに手間取って目の前の命を救えない……そんな悲劇を避けるための加盟交渉条項。
「当該国が深刻な深海棲艦の脅威に晒されており」
「当該国が加盟国軍の領域内での活動を許可し」
「当該国への派遣が加盟国の不利益とならない」場合……つまり当事者が誰も反対しなければ派兵できるという制度である。
そしてこの制度には「交渉期限を定める文言は存在しない」。つまり事実上の無期限派遣が可能なのである。
「玉虫色の妥協案ってところね。国家承認は北方四島の件が確定するまでお預けってことかしら?」
「……いいんですか? 正直、国なのかも怪しいサハリンを加盟させるなんて信じられない話ですけど」
「なにいってんのよ。台湾も北マリアナも国ではない*4でしょ」
『では日本軍は、今後も恒常的にサハリンに駐留するということでしょうか?』
『先ほど小河原提督から説明がありました通り、サハリン共和国には日本軍のオホーツク前方展開群が展開することになります』
『具体的な期日は?』
『サハリン共和国が領土を単独で防衛するための法的準備が整うまでと考えています』
『法的な準備とはアンカレジ協定への参加ですか』
『お答えしかねます』
将軍は
「しっかし、やっぱり北方四島は意地でも手放さないのかしらねぇ。まだまだ揉めそうだ、これは」
とはいえ片桐が漏らした通り、サハリン独立への道筋はそう容易くはなさそうである。
『質問です』
『どうぞ』
『ありがとうございます。両提督、将軍にお聞きします』
ソ連はいつ、ロシア連邦を名乗る武装組織に宣戦布告を行うのですか?