舞い降りし軍艦鳥   作:帝都造営

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第74話 いまにゆらぐかのめいとう

「防空網?」

 

 防空網というのは、一般的に考えればレーダーに指揮管制、対空ミサイルや機銃に航空機を組み合わせた包括的なものであるはず。関東の防空網といえば複数の基地や部隊の連携を示すのだから、入間に防空網があるのは文脈的におかしいはず。

 

「ええ、防空網です。正確には、()()()()とでも言うべきでしょうか」

 

 どうも話の容量を得ない。それに不気味だ。小河原1尉は94航空団、航空母艦(DDH)に搭載される航空団のパイロットだと聞いている。それがどうして、結界だなんて言い方をするのだ。仕事の領域(せんもんぶんや)でこんな言い回しをするのか分からない。

 何かがおかしい。萩風も話の流れが分からないようだし、片桐2佐に至っては話を聞いているのかも怪しい。ここは私が聞くしかないか。

 

「源というのは、警戒管制団のことでしょうか?」

 

 言葉通りに受け取るのであれば、源というは防空網を動かす原動力だろう。現代戦の基準に照らせば原動力とは航空隊の監視と管制を行う警戒管制団ということになる。

 

「ああいえ、そんなシステムの話じゃないですよ。霊力戦の話です」

「霊力戦? それはおかしいですよ1尉殿」

 

 萩風が声を上げる。彼女の気持ちも分からなくはない。オカルトの塊である「霊力戦」は特務神祇官たる国防海軍人、つまり艦娘の十八番である。

 

「空軍の担当は質量戦のはず、霊力戦を担当するのは私たち艦娘です」

「……うーん。まあ論より証拠ですかね。少し荒れますよ?」

 

 その言葉の真意も掴めないうちに、いきなり身体が左右に揺さぶられる。

 

「きゃっ――――」

「ちょちょちょっ! 小河原1尉! なにするのよッ!」

 萩風の悲鳴が聞こえ、先程まで沈黙を保っていた片桐2佐が叫ぶ。

 車がスピンしているのは明らかだ。いくらシートベルトをつけているとはいえ、買い物カゴの中身のように乱暴に揺すられては堪ったものではない。慌てて車内に据え付けられた持ち手を掴み、残りの手で萩風を押さえ足を踏ん張る。

 

「~~~~!」

「1尉! 何考えてるか分かってるの! これはッ、上ッ官へのッ!」

「そいやぁッ!」

 

 謎のかけ声と共につんのめったのも一瞬。無音で世界が反転する。一瞬の無重力、振り回された三半規管が伝えてくるのは車が横転したという事実。

 

「……と、まあ。こんな感じです」

 

 その筈なのに、何故か次の瞬間には車は平然と走っている。前後左右を見回すが、広々とした公道には他の車の姿はなく。これでは何があったのかさっぱり分からない。

 何も要領を得ないが、大急ぎの三点保持が効いたらしく身体に痛みはなかった。

 

「は、ぁ……はぁ。せ、説明を、求めるわ」

 

 しかし予告無しで横転されては堪ったものではない。萩風は驚きのあまり呆然と……いや、中央の座席だったことが災いして気を喪ってしまっているし、私だって息が上がらずにはいられない。息も絶え絶えの調子で片桐2佐がなんとか言葉を紡ぐと、なんでもないことですとばかりに小河原1尉は笑う。

 

「霊力は誰でも持っている、普遍的な存在ですよ。今回タイヤと地面の間の抵抗を低減させることで意図的にスピンを作り出し、その後車体(フレーム)を着地の衝撃から守りました」

「……いや、ちょっと何言ってるか分かんないんですけれど」

「霊力防壁が物理的障壁にもなることはご存じだとは思いますが……」

「そうじゃなくて! なんで空軍の人間が霊力防壁を使うのかって聞いてるのよ!」

 

 片桐2佐の反論。ワンテンポ遅れたが、私もようやく状況を理解してきた。

 つまり小河原1尉は、自分の自動車に霊力防壁を展開してスピンに横転を産み出し、それで着地の衝撃まで和らげてみせたというのだ。

 

「空軍だから使ってはいけないというルールはないでしょう。私だって艦娘を目指せるくらいには特務神祇官の才能があるんですよ。まあ、私は駆逐艦の適性も貰えず落ちましたので、そこで延びてる駆逐艦娘さんにも出来る筈ですよ?」

「時速数十キロで走る車が二回転じゃすまない横転をさせて、何の衝撃も感じさせない霊力使いが、駆逐艦の適性も貰えないなんてことがあるのかしらね……?」

 

 お腹の底から訝しげな声を出してみせる片桐2佐、対する小河原1尉は笑う。

 

「なにはともかく、霊力防壁(これ)がカラクリなんです。私は自前の防壁が張れますが、多くの空軍パイロットは張ることが出来ません」

 

 確かにその言葉は事実だろう、有人の航空機は艤装よりもずっと大きい。霊力防壁は展開の対象が大きければ大きいほど薄くなる。航空機を防護するには、並大抵の適性では不可能に違いない。

 

「ですから、霊力を補充して貰うんですよ。『防空網』に」

「……補充?」

 

 訝しんだ私に、そちらの艦載機と原理は同じですよと彼女は言う。確かに、空母の放った艦載機は全て母艦(かんむす)自身の霊力で守られている。とはいえそれは、艦載機が小型だからこそ成立する話。戦闘機を護るだけの霊力防壁となるとそう簡単にはいかない。

 

「そう、だからこそ敵はそれを狙っているんです」

 

 それを狙う? つまり、霊力を供給するという「防空網」が狙われたということか。

 

「敵の目的は『防空網』への飽和攻撃……つまり、結界の源を枯渇させることです」

「枯渇ですか。それはつまり、霊力を枯渇させると」

「ええそうです」

 

 なるほど。話が見えてきた。小河原1尉はその後も話を続けていく。「防空網」は作戦行動中の航空機を護るために展開される。それが結果として、本土上空で作戦を行う空軍機の損傷を少なくしているというのである。

 

「ここ数ヶ月の襲撃のパターンを調べると、敵の艦載機群が千代田区ではなく入間を目指していることは分かるんです。グアム=硫黄島のラインで南側を固めていることもあってこの事実に気付くのが遅れてしまったのですが……ともかく、先日の空襲騒動では小松や三沢の部隊も出撃しましてね」

「それが『防空網』の霊力を枯渇させてしまったと」

 

 ええそうですと返す小河原1尉。ただでさえ莫大な霊力を必要とするであろう大型の戦闘機が複数飛んできたのである。枯渇してしまうというのもあり得ない話ではない。

 ただ妙なことはある。それは小河原1尉がなぜこんな話をするのかということ。

 

情報は知るべき人のみ知るべき(NEED TO KNOW)というヤツですよ。あなた方にはこの情報を知っておいて頂かないといけないのです。もっとも、これは国防空軍からの正式な要請ではなく、私個人……いえ、ある特定のグループからの依頼と考えて頂きたい」

「穏やかじゃないわね。まあ、大方の予想は付くけれど」

 

 そこで漸く口を開いた片桐2佐。同じ国防省の下部組織とはいえ、海軍空軍の指揮系統は殆ど分離されている。縦割りが徹底された組織から「個人的なお願い」など、到底許容されるものではない。いや、それにしても片桐2佐の落ち着きようはなんなのだろう。それに大方の予想がついていると言った。どういうことなのか。

 

 話に若干ついていけなくなりつつある私を余所に、小河原1尉は喋り続ける。

 

「『防空網』が枯渇しきることは避けねばなりません。前回は、幸いにも枯渇することはありませんでした……しかし、次はないのです」

 

 次はない? これまでの話を踏まえると「防空網」とは航空機に霊力防壁を展開し深海棲艦から守ってくれる存在。となると、先日の空襲騒ぎで多くの航空機が関東に集中した結果、多くの霊力防壁を展開せねばならず……枯渇しかけた、ということか。

 であれば、艦娘(わたしたち)に何を頼むかは理解できる。

 

「要するに、小河原1尉は空軍抜きで首都防空を完結させて欲しいと?」

 

 それはいくらなんでも横暴が過ぎる。実質的な空軍の任務放棄に等しいではないか。

 

「ま。私たちは『防空網』なんて知らされてもいなかったしね。枯渇したりすると何かまずい事になるんでしょ? ただ具体的な話を聞かずにははいとは言えないわ」

「当然です。ですがここでお話ししたことは、どうか胸に留めておいて頂きたい」

 

 既に話の流れは止められない。「防空網」がなんなのかは分からないままだが、空軍が任務を海軍に託すほどの問題を抱えていることは疑いようがない。それも、正式な協力要請という形を避けてまでの依頼。小河原1尉はゆっくりと、先程までとは比べものにならないように慎重に言葉を並べた。

 

「『防空網』とは、人柱です」

 

「……人柱?」

 

 その言葉は、あまりにも時代錯誤で。思わずオウム返しに繰り返してしまう。

 

「はい。霊力防壁に用いる霊力を供給する、人柱です」

 

 大昔、橋などの壊れやすい建造物を建築する際にそこにヒトを埋めたなどという伝承がある。それはヒトを供物に捧げることで壊れないように祈願するとかそのような話。他にも荒れ狂う河を鎮めるため、日照りを止めるため、ともかく様々な理由をつけては、生け贄を神に捧げるという文化があったのだという。

 しかし、それはあまりに前時代的なものであろう。いや、霊力などというオカルトが科学的に証明されつつある今の時代に生きる私が言うのも説得力はないのであるが。

 しかし、その人柱という言葉がそのままなのであれば……。

 

「これは、とんでもない人権侵害になるわね」

 

 ふむと頷く片桐2佐。防空網はこの人権の時代にあっては存在してはならないモノ。

 

「そういうことです。だからこそ、こうしてお話するしかないのです……これから、沖合のどこかに潜む敵空母集団を撃滅するまで、首都圏は空襲に晒され続けることになります。大規模な襲撃には空軍が耐えられても『防空網』が耐えられません」

「それは運用で回避することは出来ないのですか? 例えば、出力を絞るような」

「無理です。『防空網』の願い(ちから)はあらゆる航空機を守ることなのです。問題の『防空網』は中部警戒管制団のシステムと直結しています。戦闘で私たちがデータリンクを共有する……いえ、レーダーに機体が映る限り『防空網』は霊力供給を続けるでしょう」

 

 随分と杜撰なシステムである。ともかく、これまで本土上空の作戦機を守ってきた「防空網」を、今深海棲艦が狙ってきているというのが小河原1尉の話だった。

 

「ねえ、少し確認させて1尉」

 そこで口を開いたのは片桐2佐。

 

「あなたのいう『防空網』は、自分の意思で動いている訳ではないの?」

「半自動的に、強制的に霊力を供給するとお考え下さい。少なくとも、我々からでは干渉のしようがありません」

「『防空網』は人柱なのよね。それなら人間が動かしている筈でしょ? それなのに干渉できないってどういうことよ。制御不能ってこと?」

「そう捉えて下さって結構。恐らく()()は無意識的に霊力の供給を行っているのでしょう。それこそ呼吸や鼓動のように。無理に止めることは最悪の事態を招きかねません」

 

 曖昧だ。霊力を供給する人柱が存在すること。空軍がそれに頼って本土防衛を行って来たことまでは分かる。小河原1尉は淡々と話していく。

 

「開戦当初、航空自衛隊の損耗率は酷いものでした。機体の大きさや兵器の威力、射程は圧倒的にこちらが上ですが、近接戦闘(ドツグファイト)となると途端に分が悪くなる。それが当時の防空戦闘の限界でした。だからこそ、航空機にも霊力防壁が必要となった」

 

 有人航空機は機体が大きくなる。大きければ被弾しやすくなるのは当然のこと。

 

「もちろん、私のように霊力の適性が高い人間を飛行士にするという方法もあります。しかし飛行士の育成には時間がかかりますし、肝心の適性が高い人材は根こそぎ海上自衛隊が引っ張ってしまいました。その次善策として『防空網』が構築されたのです」

 

 小河原1尉のその説明に、確かにねと頷く片桐2佐。

 

「作戦中の大型航空機に霊力防壁を張るなんて、並の空母艦娘にも出来ないわよね」

「そうです。並の人間に出来ることではありません」

 

 その時、片桐2佐は妙なことを言った。

 

「なるほどね。これで合点がいった。だからミコトが倒れたのか」

 

 その名前が赤城さん……新田ミコトのことを指しているのは間違いないだろう。 

 

「どういうことです? 赤城さんが倒れたことと『防空網』になんの関係が」

「あれ。分かんない? 小河原1尉が私たちを相談相手に選んだのは、単に顔見知りだからって訳じゃない。私たちが協力してくれると半ば確信があったってことよ」

 

 その言葉に、運転席の小河原1尉は何も返さない。片桐2佐は続ける。

 

「その『人柱』っていうのは、私たちに近しい存在……そうでしょ? 小河原1尉」

「その通りですよ、2佐。『防空網』はお二人のお知り合い……航空母艦〈赤城〉を扱う新田ミコト3等海佐のお姉さんです」

「……」

 

 その言葉には、私は沈黙をもって応ずるほかない。

 赤城さんは家族の話は滅多にしないヒトだった。深海棲艦が現れてあんなことになっていた時勢と言うこともあって、誰も家族の話には積極的に触れない時代でもあった。

 

「あなたも、ミコトに姉が居たことは知ってるでしょう? その人が深海棲艦との初動対応に関わっていたことも」

「……詳しいことは、何も知りませんが。まあ、一応は」

 

 新田3佐に……赤城さんに姉がいたことは知っている。もう遠い過去になった学生時代のこと。赤城さんの言葉の節々には姉の存在がちらついていた。

 それは彼女の戦う(りゆう)であり心の支え。ただ、具体的なことは……聞けるはずもなかった。彼女の言葉を勘案すれば、その人がもう世にいないことくらいは分かる。

 

「でも、霊力は生きている人間にしか」

「ええ。生きていることに間違いはありません。ただし、半自動的に霊力を供給し続ける存在を生きていると表現しても構わないのなら、という話にはなりますが」

「……」

 

 それが「防空網」だと、人柱の存在だというのか。

 

「なるほどね。関東全域を守る守護者……ミコトがコンプレックスを抱くわけだよ」

 

 事もなげに言ってみせる片桐2佐。そういう問題ではないだろう。それとも、そういう問題なのだろうか。話の流れを追うので精一杯で、感情が追いつかない。

 小河原1尉は淡々と事実を告げていく。

 

「これは既に公式の記録ではありませんが、全国瞬時警報システム(J-ALERT)の発令前に中部航空方面隊が独自の警報を出しています。あれは『防空網』の霊力が枯渇したことを察知した警戒管制団が発報したものです」

 

 悲しい話ですよ。霊力防壁に頼らなければ勝てないと、そう判断されてしまっている訳ですからね。小河原1尉の自嘲はなにも空軍の話だけではない。海軍だって、多くの戦術が霊力……艦娘頼りであるというのが実情なのだから。

 

「問題はここからです。新田3佐は入間の国防病院に居合わせていました。先程もお話したとおり入間には『防空網』があります。つまり新田3佐は『防空網』に干渉できる場所にいた。これは推測に過ぎませんが、3佐は『防空網』に自身の霊力を供給したのでしょう……いえ、()()()()()()()()()()()()というのが正確なのかもしれません」

 

 それはつまり、昔から赤城さんの霊力は『防空網』に捧げられていたということか。視線をずらせば無表情に視線を投げる片桐2佐と眼が合う。彼女の反応を見る限り、2佐はおおまかな事情を知っていたのではないだろうか。

 

「そんな目で見ないでよ。1尉も情報は知るべき人のみ知るべき(NEED TO KNOW)って言ってたでしょ」

 

 私は知るべき立場になかったから深入りしなかった。それだけよ。そんなことを言ってのける片桐2佐。私はここに来て酷く冷静な自分に気付く。確かに『防空網』の話には驚いた。人柱となった人物がどのような状況に置かれているかは分からないが、少なくとも人権を侵害されているのは間違いない。

 それなのにどうしてだろう。私は何も感じていない。いや、感じてはいるはずなのだが、それをどうにも感じられない。それを感じたくて、私は口を開く。

 

「……新田家は、新田(あかぎさん)の一族はそんなに特殊な存在なんですか」

「この国を霊的に守護する存在は、知られていないだけで他にもいるとは思いますよ」

 

 ともかくその中で、赤城さんの姉に白羽の矢が立ったと言うことなのだろう。それは分かる。だけれど私は、そんなことを聞きたかったわけではない。

 

「一人に頼って、空軍はこの国を守っていたのですか?」

 

 それはまさしく、小を捨てて大を守る。一人の人間を捧げることで、国を守ること。

 

「その通りです。お恥ずかしながらこれは空軍の失態です。しかし海外派遣に重きを置いている現状では『防空網』ナシの防空がどこまで成立するか全くの未知数なのです」

 

 だからどうか「防空網」を守って頂きたい。座席に隠れていても、運転中という事情から身体を動かすことは叶わなくとも、小河原1尉が深く頭を下げたのが見えた。片桐2佐はそれに首を振って応じる。

 

「あなたに頭を下げられても困るわ。『防空網』の計画が始まったとき、1尉は軍にいなかったでしょう……この件、誰が知っているの?」

飛行士(パイロツト)や整備士の間では暗黙の了解、実務レベルとして把握しているのは警戒管制団と方面隊司令、あとは航空総隊司令でしょうか」

「航空総隊司令……ということは、小沢空将も」

「空将閣下はむしろ中心人物です。小沢空将と新田の一族が親密な関係を構築していることは、片桐2佐もご存じでしょう?」

 

 その言葉には何も返さない片桐2佐。小沢空将と新田ミコト(あかぎさん)の父親が同期であることは知っている。そしてその父親は、PHIグループを初めとする防衛産業へと太いパイプを持つ衆議院の代議士。

 

「『防空網』が新田3佐とどれだけ深くリンクしているのか、それは現在調査中です。もちろん『防空網』に退役して頂く方法も……ですが、少なくとも今『防空網』が枯渇すれば、引きずられて新田3佐の霊力も枯渇する可能性があります」

「本当の意味で枯渇してしまえば、この前みたいな昏倒では済まなくなる、と」

 

 そういうことね。片桐2佐は納得しきった調子でいう。理屈は分かる。霊力とはそういう存在であるし、小河原1尉の説明も道理に適っている。

 

「『防空網』と貴重な空母艦娘、両方を喪うことは空海軍の損失になるわね」

 

 損失、損失か……確かにその通り。攻撃で『防空網』がはち切れる、それ自体は艦娘が攻撃に耐えきれず霊力防壁を破壊されることと同義である。攻撃を受け続けるのであれば、「防空網」の枯渇自体は、避けられないのではないだろうか。

 

 

『ねぇ加賀さん。あなたの一番大切なモノ、必ず守ってあげてね』

 

 

 それなら赤城さん。あなたは……このことを知って、あんなことを言ったのか。

 

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