プリンセスコネクト!Re:Black 【未完】   作:BRだんちょ

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懐かしき日々

悟空とベジータの大食いによってお金が底を尽きたコッコロ達は、お金を稼ぐためにギルド管理協会へ足を運び、前の世界と同じようにキノコの採取クエストを受けていた。

 

「こちらです主様、悟空さま、ベジータさま。」

 

コッコロは木の枝を使い、落ち葉の下を見せた。

 

「ご覧ください、このような場所に注意して探してくださいませ。」

 

色々な種類のキノコが出てきた。

 

「わかった!ベジータ、オラとどっちが多く採れるか勝負でもすっか?」

 

「いいだろう。カカロットだけには負けんがな。」

 

悟空とベジータはキノコ狩りに燃えていた。

 

「……なんか懐かしいね。前にゴクウと一緒にキノコをとりに来たのを思い出すよ。」

 

ユウキは競い合ってキノコをとっている悟空とベジータをみながらそんな事を思い出す。

 

「……本当でございますね……。確か、ペコリーヌさまと出会ったのも、この場所でしたね。」

 

ユウキとコッコロが懐かしみながら森の奥へ進むとなにやら少女の声が聞こえてきた。

 

「キノコ〜キノコ〜!!」

 

その声の人物はユウキとコッコロのよく知る人物だった。

 

「ペコ!!」

 

「ペコリーヌさま!!」

 

二人がその名前を呼ぶと、ペコリーヌはユウキとコッコロの下へ走ってくる。

 

「ユウキくん!!コッコロちゃん!!無事だったんですね!!!」

 

そして二人に抱きついた。

 

「ペコリーヌさま……ご無事で何よりです!」

 

「ペコ!!久しぶり!!」

 

「会いたかったです……!!あれ?キャルちゃんは一緒じゃないんですか?」

 

ペコリーヌはキャルがいないことに気づく。

 

「キャルさまとはまだお会いしていません。ですが、この場所でペコリーヌさまとまた出会うことが出来たということは……キャルさまと会える場所ももしかしたら……!」

 

前の世界と同じ場所でペコリーヌと出会えたなら、きっとキャルも前の世界と同じ場所にいるはずだとコッコロは予想していた。

 

「なるほど!!早くキャルちゃんに会いたいですね!」

 

「ペコ!!新しい仲間が増えたよ!」

 

「え!?新しい仲間ですか!?」

 

ユウキは悟空とベジータが仲間になった経緯をペコリーヌに紹介した。

 

「……ゴクウさんにそっくりな人と、ベジータさんですか?」

 

「うん、今呼ぶね。ゴクウー!!ベジーター!!」

 

ユウキが大声で名前を叫ぶと二人は一瞬でユウキ達の目の前に現れた。

 

「ん?どうかしたかユウキ。あれ?おめぇは誰だぁ?」

 

「なんだユウキ。オレたちは今競ってるんだ。ん?誰だそいつは。」

 

「私、ペコリーヌっていいます。ベジータさんに悟空さん、よろしくお願いします!」

 

ペコリーヌは二人に挨拶をする。

 

「おめぇがコッコロとユウキの仲間っちゅうやつかぁ!オラ、孫悟空だ!………?」

 

「……ベジータだ。ん?……この気は……!」

 

悟空とベジータも挨拶を返す。すると二人はペコリーヌの力に一瞬で気づく。

 

「あの……どうしたんですか?」

 

ペコリーヌは急に真剣な表情になった二人に首を傾げる。

 

「へへっ……!おめぇただもんじゃねえな……。その力……ビリビリ来てんぞ?」

 

「ああ……。凄まじい力を感じる……。恐らく……ブラックよりも……。」

 

ペコリーヌは前の世界でブラックに潜在能力を解放して貰っていたため、その戦闘力は計り知れない。

 

すると悟空はペコリーヌに一つ頼み込んだ。

 

「なあ、ちょっとだけオラと手合わせしてくんねえかな?」

 

「……分かりました。私も悟空さんの力が気になっていたんです。手合わせお願いします。」

 

ペコリーヌと悟空はお互いに距離をとり構える。

 

「…………。」

 

「…………。」

 

ベジータ達は十分な距離をとりつつ観戦することにした。

 

「…………はっ!!」

 

「!!」

 

ペコリーヌは気を解放すると、物凄い速さで悟空の目の前に接近し、右の拳で攻撃をする。

 

「!!」

 

悟空は両腕でガードをしながらペコリーヌの攻撃を受けた。

 

「……すげえパワーだ……!!オラもいくぞ!」

 

「!!」

 

悟空はペコリーヌの拳を払い除け、がら空きになった胴体に蹴りを放つ。

 

「…………ふんっ!!」

 

「なにっ!?」

 

ペコリーヌは身体を捻り、蹴りを交わしながら悟空の足を払い、体勢を崩した所に追い討ちをする。

 

「おっと……!!」

 

「ええ!?」

 

すると悟空はペコリーヌの前から消え、瞬間移動でペコリーヌの後ろに回り込んだ。

 

「しまっ…………!」

 

ペコリーヌが振り向いた時には既に悟空の拳が目の前にあった。

 

「…………まいりました……!」

 

ペコリーヌは負けを認めた。

 

「へへっ。おめぇやっぱりすげぇな!!瞬間移動は使わねえつもりだったんだけどな!」

 

恐らく、悟空が瞬間移動を使わなかったら勝負はまだ分からなかったかもしれない。

 

「……悟空さん……やっぱり凄いですね!!」

 

すると、観戦していたコッコロ達が戻ってきた。

 

「やはり、お二人の力はすごいですね……!」

 

「ペコも悟空も強い!!」

 

「……ペコリーヌ。お前……その力はブラックから教えて貰ったのか?」

 

ベジータはやはりペコリーヌがどうやってその力を身につけたのか気になっていた。

 

「はい。ゴクウさんに私の力を引き出してもらったんです。それに、ちょっとした修行もつけていただきました。」

 

「…………そうか。」

 

「やっぱりブラックはいいやつじゃねえか!」

 

「ふん……オレは認めんぞ。」

 

そんな事を話しながらユウキ達はペコリーヌと一緒に再びキノコ狩りを始めた。悟空とベジータがキノコを大量に採取したため、資金はかなり増え、ランドソルの宿に泊まってその日を終えた。

 

 

翌日

 

 

「にゃー…。」

 

太陽が昇り始めた時間帯に、子猫に話しかける少女がいた。

 

「あんたは行かないの?……そうよね、仲間なんて。一人の方が気楽よね。……………行かなくちゃ。私のやるべき事を成すために…。」

 

黒い長髪の猫耳の少女は、子猫の相手をした後、一人でランドソルの街へと向かった。


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