技術派のウィッチ   作:Third-F

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第二話:ウィッチへの決意

モニカがギムナジウムに進学して早2年。特別に成績が良いわけではないが、数学が良くでき、親元から離れ友達と仲良く日々を過ごす。そんなよく見る学生となっていた。

 

怪異による異変がここ最近起きるようになりなんとなく不安を覚えていたモニカではあったが、まだまだ11歳の少女である。勉学に励み、友達とおしゃべりすれば、そんなことはすぐに忘れた。

 

1939年8月、黒海に発生した怪異がカールスラント南東に位置する中小国のダキアに上陸した。国際連盟はダキアに上陸した怪異を「ネウロイ」と命名。第二次ネウロイ大戦の勃発である。

9月には上陸されたダキア、モエシア、オストマルクも陥落し、カールスラントにもどんどんネウロイが迫っていた。

 

1917年以来の大規模なネウロイによる侵攻に対し、戦力にもまだ余裕のあったカールスラントとはいえ、ウィッチの募集を開始した。

 

 

「モニカちゃんまた居眠りで先生に怒られたの?」

 

「えへへ。徹夜で機械いじってたら授業中しか寝る時間がないもん。先生の子守歌も最高でね~」

 

「それは子守歌じゃなくて授業の説明だよ!?まったく…ところでさ!掲示板に貼ってあったポスター見た!?」

 

「見た見た。カールスラントは君を求めている!だってさ。外でもウィッチがカールスラントを救う!とか、世界を守ろう!だとか。いろいろやってるよね。」

 

 

教室で友人とおしゃべりをしていたら、カールスラント軍への募集をかけるポスターについての話題になった。ウィッチは志願制のため、徴兵が出来ない代わりに募集活動に力を入れているため、モニカの通うギムナジウムにも募集活動が積極的に行われている。

 

 

「女子寮に張り出されるってことは、きっとウィッチの募集をしてるんだよね。モニカちゃんはウィッチの才能あるんだから志願したりしないの?」

 

「いやだよ~ネウロイと戦うのなんて…」

 

「どうして?」

 

「だって怖いじゃん!怪我したら痛いし、もしかしたら死んじゃうかもしれないんだよ!それに、お父さんとお母さんに会えなくなったりでもしたら…」

 

モニカの目に涙が滲みだす。

 

「わー!わかったわかった!私が悪かったから泣かないで!…モニカちゃんってホントにパパとママのこと好きだよね!」

 

「うん!大好き!!」

 

「でもこんな話を先生の耳に入ったりでもしたら…」

 

「大変な目に合うね~」

 

「どんな目にですって・・・?」

 

「「!!!」」

 

 

二人の話し声以外の声が聞こえ、声の方に振り返ると普段教室で見慣れている先生の顔があった。

 

「せ…先生!これはその…」

 

「モニカ。あなた魔法力あるのにウィッチにならないの?」

 

「ウィッチになって戦うと死ぬかもしれないんですよ先生!それに魔法力もたくさんあるわけじゃないし、国のために戦うなんてとても…」

 

 

モニカはうつむきながら答える。

 

 

「私は普段から国のために勉強しなさいってしつこく言ってますけど、別に国家主義者でもなんでもないわ。国のために戦えなんて言わない。でもね、先生は魔法力をモニカが持っていることがとても羨ましいの。」

 

「羨ましい?」

 

「そう。私が学生だった頃はちょうど世界大戦が起きていたの。たくさんの怪異が現れて、大勢の人々の暮らしを破壊してたの。私が住んでた町も、仲良くしてた友達もね。」

 

「えっ」

 

 

驚いたモニカは顔を上げ、先生に向ける。

 

 

「私にはウィッチの才能もないし、周りに合わせて逃げ惑う事しか出来なかった。怪異に襲われている時、私はウィッチが助けてくれたけど友達は間に合わなかった…」

 

「…」

 

「もし私に力があればあの子も助けることが出来たのにって思うの。だからウィッチになれるあなたが羨ましいのよ。」

 

「だから、私にウィッチになれって言うんですか!?」

 

 

モニカは先生に向けて強く話した。先生にかつての友達の仇を取ってくれって言われているようで。

 

 

「そうじゃないわよ。前線に出て、ネウロイと戦えば生きて帰っては来れないかもしれない。それを分かってるのに無理強いさせることなんて出来ない。でもね、あなたの隣にいる友達を守る。家族を守る。助ける力があるのに、使わずに後悔するよりも何倍もいいんじゃないかって先生は思うの。」

 

「家族を守る…」

 

「モニカちゃん…」

 

 

確かに、家族を守る。目を閉じるといつでも浮かんでくる両親と囲んだ夕食の風景。あの尊い時間を守れるのであれば、力が少なくとも家族だけでも守れるのであれば、ウィッチになってもいいのかもしれない。家族には反対されるかもしれないが、家族を守るためだったらきっと許してくれるはず。

 

 

「決めました先生!私、ウィッチになります!魔法力も少ないし、頼りないかもしれないけど、せめて家族だけでも守れるようになります!」

 

「私の事は?」

 

 

友達が顔を膨らませながらモニカの頬を引っ張る。

 

 

「も…もちろん守るよ!だから引っ張らないで~!」

 

こうしてウィッチになることを決意したモニカは軍のウィッチ募集所に向かい志願兵として訓練生となった。

1939年、9月末のことである。

 

 




モニカ・ホフマン(Monika Hoffmann)
年齢 11歳
身長 148cm(1939年9月時点)
髪型 ショート
髪色 白髪に近い銀髪
使い魔 ボーダーコリー
固有魔法 無し
特技 機械いじり。新技術のアイデアが良く浮かび、徹夜で発明品を作って怒られる。
   ストライカーの技術にも興味を示しているが、在学時点では宮藤理論を採用した新型ユニットには触れられていない。


モニカのウィッチになるための決意。在学の時の話を膨らませても良かったかもしれないけど、何を膨らませればいいか思いつかない…
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