おおよその展開は決めてるから結末は変わらないけど。
「おい!射撃中にストライカーの出力がぶれてるぞ!次!」
「はい!行きます!」
1939年10月、ウィッチと成るべく志願したモニカ軍曹は、カールスラント南部ミュンヘン近郊にあるウィッチ訓練生用の訓練場にて飛行訓練を行っていた。
モニカは妨害気球を避けながら、射撃目標用に塗装された気球に向けて装備しているmg42を向け射撃を行う。
発射された弾丸は気球に命中し、気球を破裂させた。しかし、教官ウィッチからは檄が飛ぶ。
「モニカ!命中させたのは良いが、中心からは離れてるぞ!ネウロイはもっと小さいのだからこれでは当たらんぞ!よく狙え!次!」
「うう…」
モニカは多数の訓練生が並ぶ列へ移動した。普段であれば連続して射撃を行う訓練だが、ネウロイとの戦争の激化により(プロパガンダ映画の影響もあるが)ウィッチへ志願する者が激増。また、練度の高いウィッチは前線へと配属されていくため、各地で教官1人に対して数十人規模で訓練を実施する事になり、ひとりづつ交代で指導を受ける事になっていた。
ただ、待機中もホバリングしているため魔法力の練習も兼ねている。
「すごいねモニカ!あんなジグザグに動きながら命中させるなんて。私は一旦止まらないと当たらないのに!」
「たまたまだよ〜。的は大きいし、止まってるから当たるだけ。実際にネウロイと戦う事になれば教官の言うとおり中々当たらないと思うよ。それに動きながら撃てるようにならないと止まった時にネウロイに狙い撃ちにされちゃうもん。」
「モニカもまだまだなんだなぁ」
「こらそこ!おしゃべりをしない!」
「「す…すみません!」」
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訓練が終了し、訓練隊宿舎に戻ったモニカは消灯時間までの間、同期の訓練生とお喋りしていた。
「そういえばモニカ、その胸につけているブローチかわいいね。誰からのプレゼント?」
「お父さんとお母さんからのプレゼントだよ。長く会えなくなるから写真入りなの!ほら!」
そう言ってブローチのボタンを押し、中にある写真を同期に見せた。モニカを真ん中に据えた家族三人が写っていている写真である。みんなこちらを見て微笑んでいる。
「へぇ~家族からのプレゼントかぁ。私は髪飾りを訓練にでる時にもらったんだよね。」
「そっちの髪飾りも素敵だよね!」
「でしょ!出かける時にお父さん大声で泣いててさ、思わず笑っちゃったよ。」
「心配だからしょうがないよね。私も訓練場所を伝えたら驚いてたもん。」
「だよねぇ、ここって結構前線に近いもんね。」
モニカたちのいる訓練場はバルカンから侵攻するネウロイとの前線が他の訓練場より近く、進軍してきたネウロイに攻撃を受けるのではないかとモニカは心配していたが、カールスラント軍のウィッチ航空隊は列強の中でも練度が高いため、ネウロイの侵攻を食い止める事に成功していた。ただ、こちらから攻め込むこともできずにいた為、戦線は膠着したままである。
「でも訓練が終わって前線に出てネウロイと戦うようになったらちょっと怖いかも。」
「シールドがあるとはいえ、死んじゃうかもしれないと考えるとね~」
「大丈夫だって!ここでしっかり訓練すればガランド大尉やルーデル大尉みたいな名だたるエースウィッチのように活躍できるようになれるよ!」
「私ガランド大尉のプロマイド持ってる!」
「えっほんとに?見せて見せて!」
「ガランド大尉ってヒスパニア戦役でネウロイを100機以上撃墜したウィッチだよね?そんなウィッチのプロマイドどこで手に入れたの!?」
「えへへ…それはね…」
こうして仲間とともにモニカはウィッチになるため訓練を続けた。家族を守るために。
訓練期間をどうするか悩みがち。
カルスラ組の36年から45年までの間の経歴がどこかに乗ってれば書きやすいんだけども。