流れは以前投稿したものと変わりありません。
意見をもとに書き直しました。
ご指摘ありがとうございました。
誤字脱字は可能な限り直しましたが……あったら申し訳ありません。
「な!……なんであいつがいるのよ!」
ここはカメハウス。
この場にはブルマ、亀仙人。
変身ができる子豚人間のウーロン、青猫のプーアル。
人間で悟空の妻チチ、その父である髭を生やした大男の牛魔王。戦いに行かず、避難をしたヤジロベーの7人がテレビ中継にてサイヤ人たちの戦闘を見ていた。
戦闘は進み、ヤムチャ、チャオズ、天津飯は死亡、その後は何故かサイヤ人と悟飯達が戦闘をやめた。
カメラ中継は遠すぎたため、会話内容が聞こえず何が起こっているのかわからない。
だが、そんな状況でそいつは突然現れた。
この場にいる者たちからは敵と認識しているラディッツだ。
「ブルマさん……この人知ってるだか?」
チチがブルマと亀仙人の反応から不思議に思い質問する。
「ええ……こいつは孫君の兄貴よ……孫君が死んでしまった元凶……悪者よ」
「なんだって!」
悔しがるブルマの返答に一同騒然した。
「もう……終わりよ」
「で、でもよ。ピッコロたちは以前に比べて強くなったんだろ?……一人増えたところで」
「そうとは限らんよ」
「……え?」
亀仙人はウーロンの前向きな考えを否定した。
「皆が強くなったということは、こやつも強くなったということじゃ……。この戦い……困難を極める……ワシも戦いに行きたいが……足手纏いにしかならん……どうすればいいんじゃ」
「心配することねぇ!ご、悟空さがいるだ。もうすぐ来るんけ?」
亀仙人、チチと話す。
すでにサイヤ人一人に3人も殺されている。一年間神様のもとで修行を積んだ戦士が。
状況は悪化する一方の中でこの場を打破できるのは悟空だけ……だが、ブルマはチチの言葉に首を横に振り返答した。
「まだ……孫君は今こっちに向かっていて、いつ来るのかわからないの」
「そ……そんな……ごはん…ちゃ」
「チチ!」
チチはブルマの言葉に青ざめ気絶してしまった。牛魔王は慌てて介抱した。
会話中でも戦況は進む。
だが、突然にテレビ越しに映った光景に目を疑う。
「え……どうなってるの?……なんで?」
悟飯達と向き合っていたラディッツが急に味方であるはずのサイヤ人達に攻撃をしたのだ。
「何が起こってるの?なんで……え、え?」
混乱する一同。
ラディッツはそのままナッパと戦い始める。
だが、この困惑は一人の人物によって解決することに。
「あ、忘れとったがねー。そーいやぁ神様がこのサイヤ人、悪さしとらんちゅうてたねー」
「「「……は?」」」
その後、ヤジロベーは皆に問い詰められラディッツが人間と暮らしていたことを語った。
「あんた……そんな重要なこと知ってるなら早く言いなさいよ!」
ヤジロベーはブルマに怒られるのであった。
しかし、戦闘は進み、ラディッツの放ったエネルギー砲の衝撃でテレビは映らなくなってしまうのであった。
その後、占いババの水晶で戦闘を見ることになり、映し出された光景に歓喜した。
ラディッツはナッパを倒した。
「まさかとは思ったが……思わぬところから助っ人がきたな」
「いけぇ!このまま残りの一人も倒してしまえ!」
「孫君が着く前に勝負つくかもしれないわね!」
「こら!水晶に乱暴なことをするでない!」
カメハウスはお祭り騒ぎだった。
だが、その光景も長くは続かない。
「頼む……持ち堪えてくれぇ!」
悟空は蛇の道を走り抜け地球に到着、筋斗雲に乗り戦場に向かっている。
(デカかった気が小さくなっていく?………いってぇどうなってるんだ)
「筋斗雲!急げ!」
気を探るだけでは戦況はわからない。
悟空は急ぐのであった。
「く……くく」
「よせ!……怒りを鎮めろ」
悟飯は目の前で起こっている光景に怒っていた。
ベジータ対ラディッツ。
その戦いはラディッツの防戦一方であった。
だが、そんな戦況に於いても一つの希望が現れた。
悟空がこちらに向かっていたからだ。
この場にいるものは歓喜した。
だが、それでも悟空が来るまでは時間がかかる。
少しでも時間を稼ぐため、クリリンとピッコロはラディッツの援護をしようとした。
悟飯も出ようと思ったが、戦況の判断ができない実戦経験のない悟飯は足手纏いだといい、結果、悟飯以外で技を放つ準備をした。
そして、その意図を察したのか、ラディッツはクリリンとピッコロが技を放つ隙を作り、ラディッツはベジータに一撃を加えることに成功した。
これは効いた……そう思うも、すぐに起き上がったベジータは何もなかったかのようにしていた。
その後ベジータはラディッツに反撃し、苦しめるように四肢を圧し折り始める。
その光景に悟飯は我慢できず、怒り出す。
「大丈夫だ。もうすぐ悟空がくるんだ」
「でも!」
クリリンは先ほどの一撃に大部分の気を消費してしまったため、何もできないでいた。
それはピッコロも。
怒る寸前の悟飯は今にもラディッツを助けようとしている。
しかし、その我慢も限界を迎えた。
それはベジータがラディッツにエネルギー砲を放とうとした瞬間であった。
「やめろぉぉぉぉ!」
「よせ!」
悟飯はクリリンの制止を聞かず、怒りに任せてベジータに殴りかかった。
「グッ!」
悟飯はベジータの顔に一撃を与えたあと、攻撃のため全力でエネルギー砲を放つ。
「くらえ!はぁぁぁぁぁ!」
ドカーン!
放たれたエネルギー砲はベジータに直撃した。
「はぁ…はぁ…はぁ。ラディッツさん!」
悟飯はそのままラディッツのところへ向かう。
「馬鹿野郎……何をしてやがる」
「だって!ラディッツさん殺されちゃうと思って」
悟飯の言葉にラディッツは呆れる。
悟飯にとって人の死はトラウマだ。目の前でヤムチャ、天津飯、チャオズが殺された。
「……そうか……なら助かった……ありがとうな」
「えへへ」
「なら、早く離れろ……今のでベジータも遠くに飛ばされただろう」
ラディッツは悟飯にその場から離れるように伝えるも。
「……僕、今ので力全部使っちゃった」
「……馬鹿野郎」
ラディッツは悟飯の言葉に呆れる。
「くそぉぉぉぉ!」
ベジータは叫びながら周囲の土埃を吹き飛ばし、ラディッツと悟飯の元へ向かう。
「貴様ら……よく……よくもこの俺の気高き血を……許さん……殺してやる……殺してやる!」
「悟飯 !逃げろ!」
「よせピッコロ!」
プライドを傷つけられたベジータはそのままエネルギー弾を悟飯とラディッツに放とうとするが、ピッコロは止めるために飛び掛かる。
しかしピッコロの拳は空を切ってしまう。
「ぐは!」
ベジータは即座にピッコロに拳打し、足元に落とした。
「目障りだ!……もうドラゴンボールのことなどどうでもいい!失せろ!」
「ピッコロー!」
ベジータはピッコロをエネルギー砲で消滅させた。
「そ……そんな」
「ピッ…コロ…さん」
クリリン、悟飯は絶望する。ピッコロは地球でも最強格の戦士。
それなのにあっけなく殺された
何よりドラゴンボールが使えなくなってしまった。
「ゴミが出しゃばるからこうなる」
「ち……ちくしょう……悟空!早く来てくれ!」
「ふん!……まだそんな戯言を……なんだ?」
クリリンはこの絶望の状況を一変させられる悟空を呼ぶ。
ベジータはそんな言動に呆れるも、ふと自分のスカウターが反応していることに気付き、置いてあったスカウターを手に持つ。
そして、表示された数値を見る。
「なに!?……戦闘力5000だと!……くそ、もうすぐ来やがる!……もうお遊びは終わりだ」
ベジータは表示された数値を見て警戒心を高める。
ラディッツが到着した時、戦闘力が上がった。地球にいる奴らは戦闘力を変化させることができる……このまま今残っている者たちと手を組まれるのは厄介か……そう判断し、ベジータはクリリンに視線を向ける。
「まずは貴様から殺してやる」
「……ちくしょー!」
クリリンは無謀とわかっていながらも特攻を仕掛ける。
悟空が近くまで来ていると分かっていても今すぐではない。
このまま待っていても殺されるだけ。だが、分かっていても実力が乖離しすぎていた。
「ふん!」
「ぐ……かは!」
「クリリンさん!」
ベジータの拳はクリリンの腹部を貫通した。
悟飯は叫ぶことしかできず、見ていることしかできない。
ベジータはクリリンをそのまま悟飯がいる近くへと投げ飛ばす。
「かは……ご…はん……」
「ちくしょう……何故俺は」
クリリンは血を吐き悟飯の名前を叫び心配する。
ラディッツは己の無力に悔しがる。
「せめてもの情けだ。まとめて消してやる」
ベジータは最後に言葉をかけエネルギー砲の準備をする。
「消えろぉぉ!!」
「うわぁぁぉ!」
「ちくしょーーー!」
ドカーン!
ベジータから放たれたエネルギー砲は一直線に悟飯たちに向かい爆発した。
「なに!」
だが、その爆発は全く別の場所からした。
「お……お父さん」
「……チッ!来やがったのか……カカロット」
そこに現れたのは山吹色の胴着をきた悟飯たちが最も待ち望んだ人物。
孫悟空であった。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
流れは特に変わりはないですが、ピッコロはあっけなくベジータに殺され、クリリンは致命傷を負いました。
どうしてもナメック星のフラグ立てるためこのような流れになりました。
……原作にあった感動シーンがなくなってしまいました。
申し訳ありません。
補足説明。
ヤジロベーがカメハウスにいるのは戦いが怖くて逃げたため。
ピッコロの死について。
怒り狂っているベジータの邪魔をしたので……おそらくこんな結末になると思いました。
ベジータがピッコロを殺したのはナメック星にもドラゴンボールがあることを知っていたので、聞き出すのが面倒くさくなったから。
クリリンの最後の特攻について。
このまま殺されるのは分かっているからせめて一矢報いるため。
結果はあっけなく腹を貫かれた。
特攻に対してベジータが一瞬で殺さなかったのは、死ぬ最後まで絶望を与えるため。