気がついたら死亡寸前だった件について   作:花河相

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皆さん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


ラディッツ、最長老の元へ

 フリーザの宇宙船に移動したメンバーはそれぞれ行動を開始した。

 悟空はメディカルマシーンにて治療、ベジータはメディカルマシーンの横で仮眠を。ブルマは地球よりもはるかに進んでいる科学に興味があるのか、機械を見学したり、持ってきたホイポイカプセルを使い、壊れたメディカルマシーンをしまったり、中身の液体を採取。挙句の果てに宇宙船内を周り設計図や説明書を片っ端に拝借していた。

 

 泥棒かよ……と小言を言ったら「文句ある?」と睨まれ言い返されてしまった。

 

 だから、俺は放っておくことにした。

 

 そして俺はクリリンと最長老の場所へ向かっていた。

 仮眠前のベジータには呪文を聞くだけと伝え、別れた後、クリリンからやってもらいたいことがあると聞かされ同伴を求められた。

 

「悪いな……付き合ってもらって」

「別にいい。……それで、話とはなんだ?」

「ああ。実は最長老さんにラディッツの潜在能力を引き出してもらおうと思ってな」

「潜在能力を引き出すだと?……そんなことできるのか?」

「わからない。それでも俺も……悟飯も引き出してもらって力が増した。……サイヤ人である悟飯は特にすごかった。お前もサイヤ人だ。だから潜在能力引き出してもらったらフリーザに匹敵するんじゃないかと思ってな」

「なるほどな。たしかに一月前とは比べ物にならん。よほど修行をしていたかと思ったが、そんな秘密があったとは」

 

 まぁ、何も知らないように接する。

 俺の潜在能力を引き出してもらおうというのだろう。

 やってもらえる保証はない。それでも頼んでみる価値はある。

 

 今の俺とフリーザの実力差は開きすぎているかもしれない。

 潜在能力がどこまで上がるか知らないが、悟空はメディカルマシーンから出たら大幅アップした。俺だけそのままなのは流石にまずいと思う。

 

 「あはは。強くなったと言っても……足手纏いには変わりないけどな。これから起こる戦闘……俺は生き延びられる自信がないんだ」

 

 クリリンの声は少し震えていた。自分が悟空の足元に及ばないと嫌でもわからせられたのだろう。

 昔は二人は拮抗していた。だが、今は天と地の差がある。

 

 弱気になっているクリリン。

 ギニュー特戦隊との戦闘で一撃で倒され、その相手を圧倒した俺を見て……悟空も同じくらいの実力。それを見せつけられて心が折れかかっているのだろう。だから弱気になっている。

 

 少しだけフォローを入れておこう。

 

「サイヤ人を舐めるなよ」

「……へ?」

「サイヤ人は戦いの中で進化する戦闘民族だ。どんな強敵だろうが倒して見せるさ。……完全に勝機がないわけじゃない。俺とカカロットが二人揃えばフリーザを倒すための秘策はある」

「本当か!……そりゃよかった。ベジータの野郎の言葉聞いてたら勝てないんじゃないかって思ってたよ。……いやぁ、よかった」

 

 俺の言葉は嘘ではない。

 俺とカカロットが揃えば……勝てる可能性が見出せる。

 それは悟空と事前に話した。だが、これはあくまでフリーザと単体で戦って勝てないと判断したらだ。

 

 作戦立案した俺は最初からやろうと言ったのだが、悟空がどうしても戦ってみたいと我儘を言った。

 

「とにかくお前は生きのびることに全力になれ。……実力不足なのを自覚しているならば修行すればいい」

「そ……そうだな。まぁ、俺はもう伸びしろ限界かもしれないけどね」

 

 だめだ。完全にマイナス思考になってしまっている。

 クリリンは武術家としてすごい。ドラゴンボールのインフレに食らいついてきた技巧派。気円斬然り、拡散するエネルギー砲然り太陽拳然り。

 場面によって使い分け、今まで戦ってきた。

 サイヤ人編では戦闘力1500くらいのサイバイマンを拡散エネルギー砲で一掃した。フリーザ戦では第二形態を気円斬や太陽拳で翻弄した。第一形態のセル相手に2人の人間を守り生き延びた。

 

 クリリンは格上と戦うために試行錯誤を重ねてきた努力家だ。

 だから幾ら実力差があっても折れることなく立ち上がり続けた。

 

 今俺が何も言わなくても変わらないだろう。

 だが、何かしら手を貸したい。

 

「地球に帰ったら俺自ら修行をつけてやろうか?」

「へ?」

 

 俺ならもしかしたら物語以上の成長を促せるかもしれない。

 今思えば俺とクリリンの戦い方は似てなくもない。

 

「……いいのか?」

「ダメならこんなことは言わん」

 

 クリリンの成長に1番必要なのは戦闘を直接指導する存在だと俺は思う。

 実践的な修行ができて、直接指導ができる……悟飯で言うならピッコロや悟空のような存在だ。

 

「なら……頼もうかな」

 

 クリリンはそう言った。

 その後は会話はなかった。理由は俺らが向かう先に一つの小さな気が現れたからだ。

 

「誰か宇宙船に向かう気が」

「ああ……でもこの気……どこかで」

「なんだ?心当たりあるのか?」

 

 クリリンはその一つの気を知っているようだった。

 

「多分俺の知ってるやつかも。近づいてみよう」

 

 俺とクリリンは少し移動した。

 すると。

 

「デンデだ!……行こう!」

 

 クリリンは喜びながら発言した。

 デンデって確か将来の地球の神様だったな。

 俺とクリリンはデンデに近づいていった。

 




補足説明。

ブルマは好奇心旺盛のため宇宙船であのような行動に。

ラディッツとクリリンの師弟関係は話の流れで約束した。

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