気がついたら死亡寸前だった件について   作:花河相

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ラディッツ、奮闘する

「お待たせ」

「……ああ」

 

 フリーザが最終形態になった。

 見た目は先ほどに比べて身長は縮み、全身白い肌、頭、肩、腹、膝部分が紫の光沢をしていた。

 

 ……ああ。こいつが。

 

「ふは……まさかこれほどまでとは」

「どうしたんだい?さっきまでの余裕がないよ」

 

 余裕もクソもない。こいつの底がわからない。

 真正面からやっても勝てないだろう。だが、今は勝てなくてもいい。とりあえず悟空が来るまでは時間を稼ぐ。

 後はフリーザの本気を引き出す。攻撃を受け続け、ある程度気を読み動きを予測できるようにしなきゃいけない。

 それが悟空が来た時の勝負の行方を左右するのだから。

 

「さぁ、始めようか」

「……いくぞ!」

 

 俺はフリーザに先制した。

 いや、先手を譲られたというべきだろう。

 ……舐められたものだ。

 

「はぁ!」

 

 フリーザは俺の顔面への右拳打をそのまま避けようとする。だが、俺を舐めて自分の力に自信を持ちすぎている相手ほど、つけ込む隙が多い。

 だから、初めから避けられることを想定して攻撃した。

 拳打はフェイク。

 

「あめぇ!」

「う!」

 

 俺は最小限の動きで避けられた後すぐに左足で蹴り上げ、フリーザはそのままさらに上空へ。

 

「はぁぁぁ……サタデークラッシュ!」

 

 追撃のためエネルギー砲を放ち、そのままフリーザに直撃した。

 

 ドカン!

 爆発するも、この攻撃はそこまで堪えていない。

 

「今のはほんの少し効いたよ」

「嘘つけ」

 

 上空から見下ろすフリーザは攻撃の当たった部位を撫でながら話す。そのまま俺と同じ高さまで降下してくる。

 

「その身のこなし、速さ、力……サイヤ人とは思えないよ」

「お褒めに与り光栄だな」

「ラディッツ……もう一度僕の下で働かないかい?今なら許してあげるよ。ギニュー特戦隊がいなくなり人手不足でね。有能な人材は手元に置いておきたいからね」

 

 勧誘か。確かにこのままやっても負ける。生き延びるためなら再び部下になるのがいいだろう。

 

「生憎と俺はお前の下につくのはごめんでね」

「そうか。残念だよ」

 

 特に残念がる表情はせずにするフリーザ。そのまま右手人差し指で挑発をしてくる。

 いいだろう。その挑発乗ってやるよ。

 

「はぁぁぁぁぁ!」

「何をするつもりだい?」

 

 俺は空中に無数のサーズディレイを放つ。

 フリーザは興味を示している。舐め腐ってやがるよ。

 少しその表情……崩してやる。

 

「くらぇ!」

 

 まずは二つのサーズディレイをフリーザに移動させ、俺は接近する。

 

「こんなもの……ぐ!」

 

 フリーザに放ったサーズディレイを誘爆。視界を塞ぎ背後に回り込み、蹴り落とし地上へ。

 俺はフリーザが地上にぶつかる前に先回りして再び上空へ蹴り上げる。

 

「どりゃ!」

「ぐは!」

「くらぇ!」

 

 フリーザに向かいサーズディレイを今度は誘爆せずにぶつける。

 

「調子に乗るな!」

「ぐぁ!」

 

 だが、フリーザは爆煙の中から俺に蹴りを喰らわしてくる。避けることは出来なかった。

 

「きぇ!」

 

 フリーザは地上に倒れた俺に追撃を仕掛けてきたので、すぐに体勢を整え、紙一重で避ける。

 ……危ねぇ。

 こいつ俺の頭潰す気だったのか。

 

「はぁぁ!」

「ふ」

 

 俺は避けた後、すぐにエネルギー弾を放つもフリーザは片手で弾いた。

 

「まだまだだね」

「くそ」

 

 フリーザはエネルギー弾を弾いた後、接近してくる。

 体勢がまだ崩れているせいで攻撃を喰らってしまう。

 

「かは!」

 

 フリーザから攻撃を受け、岩山に背中をぶつける。

 岩山にぶつかる前、空中で威力を殺そうとするが、ダメであった。

 大したダメージは入っていないからよしとしよう。

 

「まだ余裕ありそうだね?」

「どうだか」

 

 フリーザは俺が立ち上がるのを待ってくれたようで言葉を発した後高速で移動し、背後から尻尾の攻撃。

 

「ふ……は!」

「ぐ!」

 

 俺はそれを躱し、右拳打でフリーザに攻撃をした。

 フリーザは地上に倒れる。

 

「隙だらけだぞ?」

 

 攻撃を放つ、避ける瞬間の死角からの攻撃は通用しやすい。

 

 これが俺の出した結論。フリーザは強いがムラがある。今まで努力したことがない。そのことに感謝しなきゃな。

 

 訓練しなきゃこの弱点は克服できない。

 

 だが、それでも覆らないのが俺とフリーザの実力差。

 

 フリーザはまだ全力を出していない。

 

「本当に強いよ。僕の本気の一割くらいはありそうだね」

 

 本気だろうが……流れ的に念のため聞いておく。

 時間も稼げるし、なるべく長い時間戦うために。

 

 

「ハッタリか?」

「ハッタリかどうか……試してみるかい?……地上戦と空中戦。どっちがいい?」

 

 地上と空中か、どちらがいいかと問われれば地上だろう。

 地上なら足の踏ん張りが利く。戦い方次第では長く戦うことができる。

 

「……地上戦で頼む」

「わかったよ」

 

 フリーザは空中に飛び辺りを見渡しちょうど良い小さい島を探す。

 この場でも良いかと思うも、戦っていて少し島が壊れていて狭い。

 

 フリーザは戦う島を見つけたのか手招きをしてきた。

 俺はフリーザについて行く。

 ふと、俺とフリーザが移動が終わった後、二つの気が動く。

 

 ……クリリンとデンデの2人。

 完全に注意が離れたから悟空のもとへ向かったのだろう。

 

 悟空がもうすぐ来る。

 なら俺の行動は決まってくる。ひたすら接近戦を続け、攻撃を受けまくる。

 

「本当に地上でやってくれるんだな」

「僕は心優しいんだ。少しは楽しめるようにしたんだよ」

「……そりゃ随分と舐められたものだ」

「残念ながら君の実力の底は見えているからね。今まで君……全力だったでしょ?」

 

 バレてんのかよ。確かに本気でやっても敵わなかった。

 

「どうだろうな?……もしかしたら力を隠しているかもよ」

「ふーん。なら、やってみなよ」

 

 バレてんのかよ。ま、別にいいが。

 俺がやることは決まっている。

 

 少しでもフリーザの全力を引き出すことだ。

 




備考 戦闘力
ラディッツ 13万→約1000万(潜在能力解放)
フリーザ 200万(第三形態)→1億2000万(最大)


※ラディッツの戦闘力について。
 死にかけて覚醒した悟空よりも上限率が高いのは隠された潜在能力がラディッツには存在していたから。
 多少のご都合主義ですが、これは憑依したから、元々ラディッツは潜在能力が眠っていた……と解釈してください。
 お願いします。
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