前書きにて失礼します。
以前、戦闘力アンケートをしたのですが、戦闘力表示必要ないとの回答が多かったので今後、表示しません。
また、感想は読ませていただき、参考にしております。
ですが、ご指摘の中には作者を煽るような書き方、内容の予想を書き込むのがいくつかありました。可能ならやめていただけると幸います。
前書きにて失礼します。
では、新章投稿開始です。
ラディッツ、奇襲に合う。
蛇の道。
閻魔大王様のところから界王星までを繋ぐ一本道。距離は100万キロメートルで悟空がサイヤ人編で死んだ後、界王星に着くまで約半年後、修行後、戻るのには1日かかった。
俺も到着するまで時間がかかると思って望んだが。
「軽く走って一時間……か」
自分自身の成長に驚く。
走り始めて一時間ほどで蛇の道の尻尾にたどり着いた。
ナメック星に到着してから最長老様に潜在能力を解放してもらい、一度死にかけた。
自分の成長に驚きつつも、今は早く界王様の元へ向かった。
「……誰もいない」
蛇の道の終わりからポツンと浮かぶ小さな惑星に降りる。
だが、人影は見えない。
ここには界王様はもちろん、サイヤ人編で死んだはずの天津飯たちもいるはずなのだが……。
「はいやぁ!」
「うぉぉ!」
「?!」
突然俺にかかってくる二つの気配。俺は反射的に捌いて反撃をする。
「「……ぐ」」
そうか、気配を消していたか。
俺に反撃をされるも、すぐに体勢を整える二つの影。
ヤムチャと天津飯の姿があった。
「……かかってこい」
「「はぁ!」」
武道家を相手に全てを言うまい。
拳で語りたいと言うのならば相手をしてやろう。
ヤムチャと天津飯は同時にかかってくる。だが……遅い。
実力の差は歴然だ。
「うりゃぁぁぁ!」
「はいやぁぁ!」
俺は天津飯、ヤムチャの攻撃を全て捌く、受けるを繰り返す。
……ギニュー特戦隊よりかは強いな。
純粋な力ではギニュー特戦隊の方が上かも知れない。だが、ギニュー特戦隊の奴らは武術という概念はなくただの力任せの暴力だけ。
だが、二人は流石は武道家だと賞賛する。
俺が単純に捌いて様子見する一方、二人の息があった連携。テンポを変え、リズムを変え、間合いを少し変えたりフェイントを入れたりと工夫を凝らしてくる。
こちらも戦っていて参考になり、戦闘でも取り入れられそうな技術がある。
何年も修練を重ね、実戦を積み上げた成果なのだろう。
もう少し続けたいと思うも、戦闘を切り上げる。
「な!」
俺はその場で体勢を低め、ヤムチャに足をかけ転ばせる。
そのまま天津飯の顎に右拳打を寸止めした。
「ま…まいった」
「こ……降参だ」
勝敗を決した二人は苦笑いを浮かべたのだった。
「随分と早かったな、ラディッツ。ハエのようにはえーなぁ……なんつって……ぶははは!」
………界王様よ、どうしてくれようこの空気。
せっかく戦闘で温まった空間が氷と化した。
「随分な歓迎だな?奇襲とは武道家のやることか?」
「すまなかった。界王様の提案だったんだ」
「少し話してからの方がいいって言ったんだがな……界王様にやれって言われて」
界王様のせいで冷えた空気も戻り、天津飯たちと改めて会話を始める。
俺の嫌味に天津飯、ヤムチャが謝罪してくる。餃子は様子を窺っている。
少し言いすぎたか?
「冗談だ……お前たちが天津飯、ヤムチャ……そして餃子…だったな。弟から話は聞いている。俺はラディッツだ。よろしく頼む」
改めて自己紹介をすると……何故かその場にいる者は目を見開き俺を見ている。
「………なんだ?」
「いやぁ……なんつうか……悟空の兄貴にしてはその……礼儀正しいと言うか」
「意外だ」
ヤムチャ、天津飯が俺に話す。
俺は状況によってはそれなりの態度を取れるが悟空は無理だろうな……うん。
「まぁなんだ、知っていると思うが、改めて俺はヤムチャだ。よろしくなラディッツ!」
「天津飯だ。……先ほどの組手……見事だった」
「ボク、餃子……よろしく」
それぞれが自己紹介をする。
餃子だけが少し警戒しているのか、天津飯の後ろに隠れている。
だが、歓迎はしてくれているようで何よりだ。
こうして無事に初対面を果たした。