待つこと3時間……青髪の青年が持っていた時計のアラームが鳴った。
「3時間経ちました。もうすぐ悟空さんがきます」
青髪の青年の言葉で皆騒ぎ出す。
仲間との再会を喜ぶ者、懐かしむもの、闘争心を燃やす者……それぞれが悟空との再会を今か今かと待ち望む。
そして、空から悟空の気を感じてさらに喜ぶ。
空から球体型の宇宙船が現れ地上に落下しクレーターを作る。
「あれ?…なんでいんだ?」
球体型の宇宙船から出ていた悟空が驚いていた。
宇宙船から出てきた悟空との再会に一同喜び、話の話題はーー。
「それにしてもにいちゃん、腕あげたなぁ。宇宙船からも感じたぞ」
「そうか。お前も元気そうで何よりだ」
ーーフリーザについてだ。
陽気な雰囲気で話しかける悟空は俺の成長を自分のことのように喜ぶ。
「オラも相当修行したんだけどなぁ」
「サイヤ人の成長限界はまだまだ先だ。これから修行すればいいだろう」
「そうだな」
悟空公認ということは現時点では地球最強だろうな。
だが、これから数年後にはどうなっているかわからない。
精進は続けよう。一番にこだわってはいない。地球を守れればそれでいい。
だが、今はそんなことよりも、もっと気になることは。
俺は視線を青年に送り話を進める。
「すまんが、今は余韻に浸っている場合じゃない。……こいつが俺とカカロットに話があるそうだ。……一応聞くが面識は?」
「いや、初めて会うぞ」
「……そうか」
一応確認を入れておく。一応、俺は知っている。だが、念には念を入れる。確認を入れるのは自然な流れだと思うし。
「少し離れた場所に移動しよう。お前もそれでいいか?」
「ええ……お気づかいありがとうございます」
俺は青髪の青年と悟空を連れて遠くへ移動した。
青髪の青年……トランクスは俺と悟空に正体を明かし、スーパーサイヤ人に変身するよう頼まれる。
願い通りスーパーサイヤ人になり、トランクスと少しだけ剣と拳を交えた。
それで何か確信を持ったようで大切な話があると伝えられる。
「今からお話しすることは……この先の未来についてです」
トランクスはそう話を切り出した。
トランクスから聞いた未来の話……それは俺が危惧していた未来トランクスが現れなかった世界線についてであった。
ドラゴンボールでは悟空の病気は治すことができず。未来を知っていた俺はその願いが叶えられないとわかるとDr.ゲロの研究所の場所を教えてもらい研究所を破壊した。
だが、残念ながら寸前で17号と18号を起動されてしまい、戦うことになったものの、死人が出ることなく撃破した。
本来の未来の世界なら17号、18号にZ戦士達は殺され、戦士はトランクスだけになってしまう。だが、俺というイレギュラーが存在する故本来の物語の未来は大きく変わった。
「謎の生物?」
「ええ……黒の肌色に白髪、尻尾が複数……声は女のように高いそうです。……そいつが現れたことによりせっかく手に入れた平和は……終わりを告げました」
セルが現れたのか?……そう思うも、特徴を聞く限り全く別の生物だ。
その生物によりせっかく手に入れた平和も終わりを告げた。
そいつはベジータを含めたたくさんの戦士を吸収し始めたそうだ。
気配を断ち、こちらが一人でいるところに奇襲で狙った。
最初はベジータ、次にピッコロを吸収した。
始めは気が付かなかった。二人の気が消えたことで違和感を感じた。
だが、気がついた時には既に遅し、ラディッツ、悟飯、トランクスを除き皆吸収されてしまったあと。
当時の未来の俺は悟飯と共に行動をすることが多かったらしく、幸いしてか狙われることがなかったようだ。
未来の俺は謎の生物を倒すため行動を始める。
だが、気配を感じることができないので探すのに苦労した。
謎の生物が現れてから数年、悟飯とトランクスの2人は未来の俺と別行動をして罠を張った。
その作戦は成功。悟飯とトランクスの二人を襲い、悟飯は瀕死寸前になるも未来の俺が寸前で助け出し、対峙した。
だが、戦士達を吸収した生物は強大であった。
そこで決死の覚悟で未来の俺は……その生物諸共に自爆をして倒したそうだ。
それでやっと再び平和を取り戻したそうだ。
「……話は以上になります」
「「……」」
トランクスの話を終え……俺も悟空も黙ってしまう。
……俺がいたから助かった命もある……それでも俺がいたからこそ現れた謎の敵。
「……僕はそんな未来を変えるために来ました……ラディッツさんはいつも言っていました。悟空さんが生きていればと」
トランクスは悲しそうに言っていた。
確かにそうかもしれない。
悟空が生きていれば変わっていたのは確かだ。
「オラはそんな強いやつと戦う前に……死んじまうのか」
「……さすがですね。やはり悟飯さんの言っていた通りです。勇敢で、どんな強敵にも折れることなく立ち向かおうとする。……安心してください。実は未来には悟空さんの病気の特効薬があるんです。これを飲めば大丈夫です」
「ほんとか!やったぁぁ」
トランクスは胸ポケットから三つほど小さな瓶を取り出した。
「こ……これ全部飲まなきゃ治らないんか?」
悟空は心配するように聞く。
確か物語だと渡したのは一つだけだったはずだが。
「いや、一つだけで大丈夫です。悟飯さんから悟空さんは大雑把だから、無くしてしまう可能性があるとのことで。後はウイルス性の病気なので多く持っておいて損はしないとのことです」
「え?オラなくさねぇぞ」
「いや、絶対じゃないな。……やはり悟飯は父親を理解しているな」
俺は未来悟飯の意見に同意する。
悟空ならやりかねない。
「ま、とにかくこの薬があれば大丈夫なんだな」
「ええ」
悟空はトランクスから薬を受け取ると大切そうに懐にしまう。
「ほい」
「……何故俺に渡す?」
悟空は薬の三つのうち一つを渡してくる。
「こういうのはにいちゃんが預かってた方が安全だと思ってな」
「……お前」
俺は呆れつつも、薬を受け取る。
預かる分には別にいいだろう。
「あ、あとラディッツさんにお願いがありまして」
「なんだ?」
突然トランクスは慌てるように話しかけてくる。それにしても今度はなんだ?
「その……僕個人のお願いだけではなく……ある人のお願いというか……」
「なんだ、はっきりしろ」
急に吃るトランクス……何か言いづらいことでもあるのだろうか?
「……これを話すにはまず僕が誰の子供なのかを言わなければいけません」
トランクスは意を決したようにこう言った。
「母はブルマさんで……父は………ベジータさんです」
「ひょえええ!」
その宣言に悟空は驚き後ろに倒れたのだった。
ドラゴンボールではおそらく悟空の心臓病は治せないと思いました。
なんで未来でそれをしなかったのかと思うも、やったけど出来なかったと考えた方が正解だと思いました。