まだ見ぬ世界のポケモン達   作:雪見柚餅子

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本日2話目。
オリジナルポケモンが登場します。


果てなき砂漠のせいじゅうポケモン

 砂漠。それはありとあらゆる生物にとって過酷な世界。

 昼は照り付ける太陽によって気温が上がり、夜は逆に冷たい風が体を凍えさせる。常に水分を奪い続け、踏み入った者を干からびさせる。そんな死と隣り合わせの場所だ。

 そんな砂漠でもポケモン達は生息し、それぞれ独自の方法で、この過酷な環境に適応している。例えばサボテンポケモンの「サボネア」は、一度に大量の水を体内に貯蓄することで、水を飲まずとも30日間生き残ることが可能であるし、さばくワニポケモンの「メグロコ」は、この環境によって力尽きた他のポケモンを餌とすることで、自ら狩りをするよりもエネルギーの浪費を抑え、食料を確保している。

 そして群れで協力することで、この過酷な環境に適応しているポケモンも居る。

 

 砂漠の一角にある小高い丘。そこにとあるポケモンの群れがあった。砂の色に似た茶色の毛皮を持つそのポケモンとは「チョロネコ」。知能が高くよく人の物を盗むことで、しょうわるポケモンの異名を持っている。しかし、この砂漠に適応し、他の地方とは異なる姿(リージョンフォーム)を持つチョロネコは少し生態が異なる。

 そもそも、他人の者を盗むという原種の行動は、一種の遊び。生活に余裕があるからこそ見られる行動だ。対して、この砂漠ではそんな余裕などない。一日一日を生きるだけで精一杯。そのため、R(リージョン)チョロネコは、その賢さを別の形で活用していた。それが優れたチームワークだ。

 この地域では、食料を得るだけでも一苦労。木の実一つすら重要な資源だ。それらを効率的に探すために、彼らは群れで活動している。群れを作ると、集めなくてはならない食料の数は多くなる。しかしそれぞれが自らの役割を全うすることにより、エネルギーの消耗を抑え確実に食料を集めることが出来るようになる。彼らはそのメリットを取ったのだ。

 そしてこの生存戦略の実現のためには、優れた統率役が必要となる。群れのリーダーとなるもの。それこそ、この砂漠でのみ見られるRチョロネコの進化系だ。

 

リャア

 

 静かながらも、体の内側に染み入るような鳴き声。それを発声したのは、丘の上に鎮座する一体のポケモン。金色の(たてがみ)に心の内側を見通しそうな瞳、まるで蛇のように長い尾。チョロネコの進化系は「レパルダス」が知られているが、このポケモンの姿は今まで発見されているどのポケモンとも異なる。

 

リャン!

 

 そのポケモンがRチョロネコに対し幾つか鳴き声を発すると、何体かのRチョロネコが一斉に駆け出す。

 Rチョロネコは無暗に獲物を探しに行ったわけでは無い。リーダーであるポケモンの指示に従い、確実に獲物が居る方向へ向かったのだ。

 何故、このポケモンが獲物の居場所を知っているのか。それはレパルダスとは異なる形で進化したことによって得た能力である。レパルダスがより敏捷性と隠密性に特化した進化をしたとするなら、このポケモンの進化の方向性は別の方向性。進化前の段階から高かった知能をより発達させたことによって、獲物を追い詰めるために効果的な作戦を立案することが出来るようになったが、それ以上に大きな変化がある。

 そのポケモンが静かに目を瞑る。すると獲物を探しに向かったRチョロネコ達の動きが変わる。何をしたのか解説をすると、このポケモンは自らの意思を遠くの仲間へと伝えることが出来る。そう、テレパシーだ。

 それだけでなく、このポケモンは物体を自在に操るテレキネシス、遠くの状況を感知するクレヤボヤンスなど様々な超能力を目覚めさせている。この能力を活かすことによって、Rチョロネコ達に的確な指示を出し、確実に獲物を手に入れることが可能となっている。。

 ふと、そのポケモンの顔に笑みが浮かぶ。どうやら狩りに出たRチョロネコ達が獲物を仕留めたようだ。戻ってくる仲間の気配を感じつつ、すぐに次の獲物を探すべく周囲の気配を探し出そうとした。しかしあることに気付き、そのポケモンは立ち上がる。

 感じ取ったのは縄張りを侵そうとする外敵の存在。それを先んじて察知したそのポケモンは控えていた仲間を呼ぶため一鳴き。

 

リャン!

 

 呼ばれるやすぐに仲間が集まる。そしてリーダーであるポケモンはRチョロネコ達を率いて、外敵を排除すべく自ら前線へと向かう。

 リーダーの優れた頭脳による的確な指示と作戦、そして洗練されたチームワークによる戦術は、時に超能力が通じない、天敵であるポケモン「ワルビアル」すらも追い払うことがある。それだけの力をこのRチョロネコの群れは有していた。

 

リャア!

 

 自分達の縄張りに入り込んだ愚か者に威嚇の声を上げるリーダー。傍らに控えるRチョロネコ達も、外敵を睨みつける。それでもなお、砂塵を纏った外敵―「サダイジャ」は自らの前に現れた獲物に舌なめずりしながら前に進む。その長い体躯がRチョロネコ達に近づいたその瞬間、

 

リリャンッ!

 

 リーダーの指示と共にRチョロネコ達は自分よりも遥かに大きいサダイジャに飛び掛かる。

 片や群れを守るべく、片や自らの飢えを満たすべく、互いに攻撃を仕掛ける。

 砂漠の中で必死に生きるポケモン達。彼らにとってこの生死を掛けた戦いも、ありふれた日常であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


チョロネコ
ぶんるいすなねこポケモン
タイプじめん
たかさ0.4m
おもさ10.1kg
とくせいかるわざ・すながくれ(サンパワー)
種族値
HP41
こうげき50
ぼうぎょ37
とくこう50
とくぼう37
すばやさ66
合計281

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1ひっかく
1なきごえ
4すなかけ
5ねこだまし
12みだれひっかき
16どろかけ
21あなをほる
24つめとぎ
28ふいうち
32わるだくみ
36つじぎり
40じゃれつく

 

↓Lv20で進化

 

仮称:スリンクス
ぶんるいせいじゅうポケモン
タイプじめん・エスパー
たかさ1.2m
おもさ38.7kg
とくせいかるわざ・すながくれ(サンパワー)
種族値
HP74
こうげき63
ぼうぎょ50
とくこう103
とくぼう55
すばやさ101
合計446

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1サイケこうせん
1つめとぎ
1ふいうち
1つじぎり
1じゃれつく
1ひっかく
1なきごえ
1すなかけ
1ねこだまし
12みだれひっかき
16どろかけ
23あなをほる
28めいそう
34あさのひざし
40わるだくみ
46だいちのちから
52サイコキネシス
進化サイケこうせん




仮称の由来は「スフィンクス」+「リンクス(オオヤマネコ)」。
当初は「クレオパルド」と名付けようと思いましたが、既に使われてました……しかも、まさかのレパルダスのドイツ語名。
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