龍脈。それは大地より溢れるエネルギーの通り道であり、この龍脈が流れる土地にはドラゴンポケモンが集まる傾向にあるためその名が付けられたとされる。例としてはホウエン地方の流星の滝やアローラ地方のポニ島にある大峡谷などが挙げられる。
龍脈より溢れだすエネルギーは長い時を経て「龍玉」と呼ばれる結晶へと変化することがあるのだが、この龍玉はその地に生息するポケモンに多大な影響を及ぼす。あるポケモンは巨岩をも容易く砕く怪力を、あるポケモンは空を自由自在に飛び回る翼を、あるポケモンは変幻自在の特異な能力を獲得した。それ故に、龍脈が流れる多くの場所は強力なポケモンが多数生息する危険な場所であるとして、ポケモンリーグによって立ち入りが厳しく制限されている。
このような事情から、龍脈に関する研究はほとんど進んでいない。そしてそこに住まうポケモン達もまた、その全貌は明らかになっていないのだ。
青々とした葉を広げた木々が立ち並び、蔦が枝と枝の間を伝い、地面には色取り取りの草木が生える密林。一見、ただの森にしか見えないだろう。しかしもし植物学者や考古学者がこの森を見れば腰を抜かすかもしれない。なぜならばこの密林に生える植物のほとんどは既に絶滅したと考えられている種や、絶滅寸前の希少な種、通常であれば生息域が大きく異なるとされる複数の種の植物が、幾つも交じって生息しているのだ。
このような特異な環境となっている理由。それはこの密林が幾つもの龍脈が集まる、世界的に希少な地であるためだ。もし他の地域であれば、馴染まなかった種はその勢力を弱め、逆に適応した特定の種が大量発生し他の種を根絶させるといったことになるだろう。しかしこの地では、大地から溢れる膨大なエネルギーが弱った草木を回復させ、多種多様な植物が同時に生息できる環境を作り出している。そのためこの密林は、他の地域では見られない特異な環境と化しているのだ。
―ドォンッ!!―
しかしそれほど強大なエネルギーが溢れる地だからこそ、この場所ではポケモン同士の争いもまた苛烈になる傾向にある。
龍脈から溢れ出るエネルギーは木々だけでなく、この地のポケモンも育む。より力強く、より素早く、より堅牢に……。他の地域よりも強力に成長したポケモン達は、自らの強さを証明すべく時に他のポケモンと激しくぶつかり合うのだ。
―ガアァ!!―
そして今、争いを繰り広げているのは二種類のドラゴンポケモン。
一体は金色の体に鋭い刃のような牙を持った、あごオノポケモン「オノノクス」。力強く地面を踏みしめ、頭を大きく振るい鋭い牙を打ち付ける一撃は、鋼鉄の柱すら切り裂く威力を誇る。
―ギギィッ!!―
しかし対する相手―背中から4本の棘を生やした細身のポケモンはその一撃を躱すことなく、湾曲した鎌のような鋭い腕で迎え撃った。
―ドォンッ!!―
再び周囲に響き渡る衝撃音。反動で土煙を巻き上げながら、二体の体はそれぞれ後ろへと下がる。それでも尚、互いの瞳から戦意は消えておらず、再び攻撃を仕掛ける。
オノノクスと対峙するこの謎のポケモン。その正体はこの密林にのみ生息する、とあるポケモンの進化系である。
そのポケモンとは、かまきりポケモン「ストライク」である。
ストライクは「ハッサム」と「バサギリ」という二つの進化系を持っていることが判明しているが、この密林に生息する黒褐色の体を持った
その要因もまた、この地に流れる龍脈である。最初に記したように、龍脈から発せられるエネルギーは稀に龍玉という名の結晶を生成するが、Rストライクはこの龍玉に含まれるエネルギーを摂取することによって新たな姿へと進化するのだ。
全身は枯木のような灰色へ染まり、背中に生えていた翼は4本の棘のような背鰭に代わる。首と腹部が伸び、腕の鎌はより巨大化する。その姿は虫ポケモンというよりは、ドラゴンポケモンと呼称するに相応しいだろう。事実、このポケモンは龍玉のエネルギーを取り込んだことによってドラゴンタイプを得ているのだから、間違いとは言い難い。
こうして生まれたRストライクの進化系であるこのポケモンだが、進化したことによって失った能力が存在する。その一つが飛行能力だ。Rストライクは背中に生えた翼によって空を飛ぶことが出来るが、進化したことで翼を失い、飛行することが出来なくなっている。
また体が巨大化した影響で、Rストライクよりも動きが鈍重となっており、スピードは格段に落ちている。
しかし代わりに得た巨大化した鎌による一撃は非常に強力で、オノノクスの攻撃を真正面から迎え撃つことが出来るほどのパワーを獲得した。その力は、この密林において正しくトップクラスだ。
幾度となくぶつかり合う鎌と牙。戦いの余波によって周囲の木々は抉られ、砕かれ、へし折れる。
Rストライクが進化したドラゴンポケモンが振るう鎌が分厚い鱗を切り裂き、オノノクスの牙が外殻を砕く。その戦いはまさに互角と言って良いだろう。しかしその均衡もずっと続くわけではない。
―ガァアッ!!―
―ギィイッ!?―
オノノクスの
しかしドラゴンポケモンもただその攻撃を受ける真似はしない。自らの体に流れるドラゴンのエネルギーを腕に込め、
―ドオオォォンッ!!―
互いの全力を込めた一撃がぶつかり、一瞬爆発音にも似た音がそれまで以上に周囲を包み込む。
衝撃によって舞い上がった土煙。その中で立っていた影はただ一つ。
―ガァ……―
そこに居たのは、オノノクスだ。肩で息を切らしながら、目の前で倒れるドラゴンポケモンを見つめる。
そんなオノノクスの右の牙をよく見ると、ピシリと一筋の罅が入っている。さすがのオノノクスも、最後のドラゴンポケモンの一撃を完全に相殺しきれなかったようだ。
―ガァアーッ!!―
完勝とは言い難い。しかし今回の勝者はオノノクスである。それを宣言するように咆哮を上げると、オノノクスはその場を立ち去る。
この経験を経てオノノクスはより一層強くなるだろう。だがそれはドラゴンポケモンも同様である。次に戦うときはどちらが勝つかは分からない。勝利と敗北を繰り返し、彼らは成長を続けるのだ。
龍脈の集まる秘境。そこでは荒々しくも気高いポケモン達が、今も己の強さを証明すべく戦いを繰り広げている。
| ストライク | |
|---|---|
| ぶんるい | かまきりポケモン |
| タイプ | むし・あく |
| たかさ | 1.5m |
| おもさ | 56.0kg |
| とくせい | むしのしらせ・テクニシャン(いかく) |
| 種族値 | |
| HP | 70 |
| こうげき | 115 |
| ぼうぎょ | 75 |
| とくこう | 55 |
| とくぼう | 80 |
| すばやさ | 105 |
| 合計 | 500 |
| おぼえるわざ | |
|---|---|
| レベル | わざ名 |
| 1 | にらみつける |
| 1 | でんこうせっか |
| 4 | れんぞくぎり |
| 8 | みねうち |
| 12 | つめとぎ |
| 16 | かげぶんしん |
| 20 | ソニッククロー |
| 24 | きりさく |
| 28 | きあいだめ |
| 32 | こうそくいどう |
| 36 | つじぎり |
| 40 | シザークロス |
| 44 | つるぎのまい |
↓りゅうぎょくを使用して進化
| 仮称:ドレイズ | |
|---|---|
| ぶんるい | ドラゴンポケモン |
| タイプ | むし・ドラゴン |
| たかさ | 2.1m |
| おもさ | 102.4kg |
| とくせい | むしのしらせ・てきおうりょく(いかく) |
| 種族値 | |
| HP | 70 |
| こうげき | 140 |
| ぼうぎょ | 80 |
| とくこう | 50 |
| とくぼう | 90 |
| すばやさ | 70 |
| 合計 | 500 |
| おぼえるわざ | |
|---|---|
| レベル | わざ名 |
| 1 | にらみつける |
| 1 | でんこうせっか |
| 4 | れんぞくぎり |
| 8 | みねうち |
| 12 | つめとぎ |
| 16 | ダブルチョップ |
| 20 | ソニッククロー |
| 24 | きりさく |
| 28 | きあいだめ |
| 32 | りゅうのまい |
| 36 | ドラゴンダイブ |
| 40 | シザークロス |
| 44 | つるぎのまい |
| 進化 | ドラゴンクロー |
| わざ名 | タイプ | 分類 | 威力 | 命中率 | PP | 範囲 | 優先度 | 直接攻撃 | 効果 |
| ソニッククロー | むし | 物理 | 60 | 100 | 15 | 1体選択 | 0 | ○ | 100%の確率で自分のすばやさを1段階上げる。 |
モチーフはドラゴンマンティス(オオカレエダカマキリ)。
仮称は「ドレイク(drake)」と「鎌(scythe)」から。
裏設定として進化前のRストライクのモチーフはゴーストマンティスです。