まだ見ぬ世界のポケモン達   作:雪見柚餅子

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隠されし花畑のたいようポケモン

 アローラ地方の「ナッシー」を知っているだろうか。

 アローラ地方特有の強い日差しを浴びたことにより、他の地方のナッシーと比べ首が異様に伸びており、身長は10mを超える。戦闘ではその首を活かしたパワーで敵を圧倒するリージョンフォームである。

 何故、わざわざこのような話をしたのか。それは今から紹介するリージョンフォームのポケモンに関係する。

 

 かつてとある冒険者が発表した一冊の本がある。そこには彼が長い航海で立ち寄った、数多くの未知の島の生態や特殊な環境が事細かに記され、多くの研究者の興味を引いた。

 その中に、このような記載がある。嵐の夜に漂着した一つの島。そこには思わず息を飲むほど美しい、黄色い花が視界一杯に咲き誇る花畑があった。見たことが無いその花を摘もうと思わず花畑に立ち入った冒険者。しかしふと視線を感じる。顔を上げると、そこには動く巨大な花が自らを見下ろしており、その花は電撃を放って襲ってきたため、慌てて逃げ出した。

 研究者達は当初、これを新種のポケモンではないかと考え、彼の航路を追って独自の調査に赴いた者も居た。しかし、その花畑がある島には決して辿り着けない。幾度となく調査が行われたものの、他の島の存在は発見できたが、唯一その島には誰も辿り着けなかった。

 最終的に、その島は嵐に遭ったことで冒険者が見た夢や幻覚ではないかと結論付けられ調査は打ち切られた。今もなお、その島の存在を信じて研究する者は僅かに居るものの、発見には至っていない。

 

 しかし、その島は決して冒険者が見た幻では無かった。

 何故、誰もその島に辿り着けなかったのか。そこには主に二つの理由が存在する。まず第一に、この島の周囲は常に霧が立ち込めている。それこそ視界が1m確保できるか否かといった具合であり、この視界の悪さによって島を確認すること自体が困難となっていた。

 そしてもう一つ。その島の周囲は地下に眠る特殊な鉱石が埋まっており、イッシュ地方のでんきいしのほらあなのように、特殊な磁場が発生している。そのためコンパスや電子機器を狂わせ、方向感覚を見失うのだ。いくら冒険者の記載を基に場所の目途を付けたとしても、この磁場のせいで詳細な場所を見極めることは不可能となっていた。

 つまりこの島は、霧と磁場の二つによって存在を隠された秘境だったというわけだ。

 

 では、その冒険者が見た、電撃を放つ巨大な花の正体とは何なのか。無論、答えはポケモンではあるが、その姿は我々の知っているものとは大きく異なる。

 島の中心に広がる花畑。その中で一際大きな花が太陽を見つめている。いや、よく見ると、それは動いていた。

 

キィ……

 

 気持ちよさそうに鳴くそれこそ、冒険者が出会った巨大な花の正体。花の花弁……いや顔を見ると、そこに浮かぶのは満面の笑み。

 そう、その正体は、たいようポケモン「キマワリ」。ジョウト地方やイッシュ地方でよく見られるポケモンではあるのだが……明らかに大きさが違う。一般的に知られているキマワリは、せいぜい大人の腰程度の大きさしかない。しかしこの島に生息するキマワリは、大人が見上げるほどの大きさ、具体的には5mを軽く超えている。さらに顔も大きく、足元は傘を差しているかのように影が出来ている。

 その変化は、まるでアローラ地方のナッシーを思わせる、衝撃的なものだった。

 これほどの変化をしたのにも理由がある。

 まずこの島に定住しているのがキマワリのみである。外敵も居ない島となれば、逃げ隠れる術よりもエネルギーを得る術が優先される。時にこの島全体が霧で覆われることが多い環境であるため、キマワリ達はより太陽光を集めやすいような巨体へと成長した。

 しかし、時にこの島には鳥ポケモンが訪れることも有る。くさタイプのポケモンにとって、ひこうタイプのポケモンは天敵そのもの。通常であれば為す術もないだろう。

 しかし、この島の特殊な磁場が、キマワリ達に新たな力を与えた。

 

 今もまた、「ウォーグル」がこの島へ降り立とうとしている。ウォーグルの目的は、島に自生する木の実。長時間、空を飛行しなくてはならない場合、こうしたこまめな栄養補給が必要である。

 ひこうタイプのポケモンの中でも、ウォーグルは高い戦闘能力を有する。そのパワーは凄まじく、空の勇者という異名すら有しているほどだ。

 それ故に彼は周囲に居るR(リージョン)キマワリに目もくれず、果実が成った木へと近づく。しかし、それは悪手だった。通常のキマワリであれば、ウォーグルの出現に恐れを為して逃げ出したかもしれない。しかし食料の限られたこの島で、果実を奪われることは死活問題だ。それ故にRキマワリは、空から襲来するひこうタイプのポケモンに対する対抗手段を確保していた。

 Rキマワリ達は空を見上げ、エネルギーを蓄える。その行動はくさタイプのポケモンの必殺の一撃であるソーラービームの発射に似ている。だがよく見ると、Rキマワリの体に電気が迸るのが分かる。

 それに気付かない、あるいは気付いていても無視しているウォーグルは悠々と木へと近づいて行く。くさタイプの技はウォーグルにはさして大きなダメージにはならないからだ。そして彼は、無警戒にRキマワリ達の攻撃の射程へと入った。

 

キィーッ!!

 

 Rキマワリ達が一斉に攻撃を放つ。光り輝く顔面から光線が発射……されるのではなく、なんと全身から電撃を放ったのだ。

 まさかキマワリが電撃を放つとは思っても居なかったウォーグルはその攻撃をまともに受け、大きなダメージを負う。瀕死には至らなかったものの、さすがのウォーグルも何度も今の攻撃を受けることは出来ない。這う這うの体で逃げ出す。

 そう、特殊な磁場の影響を受けたRキマワリ達は、溜め込んだ太陽のエネルギーを電気として溜め込み、放出するという性質を確保するに至ったのだ。

 外敵を追い返し、安全を確保したRキマワリは、再び太陽の光を浴びるべく、体を広げる。

 見た目とは往々にして当てにならないもの。いくら奇天烈な見た目をしていても、中身は分からない。それを証明するかのような存在のRキマワリ達だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ヒマナッツ(原種)

 

↓たいようのいしで進化

 

キマワリ
ぶんるいたいようポケモン
タイプくさ・でんき
たかさ5.5m
おもさ15.8kg
とくせいようりょくそ・サンパワー(ひらいしん)
種族値
HP75
こうげき60
ぼうぎょ55
とくこう120
とくぼう85
すばやさ30
合計425

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1パラボラチャージ
1はたく
1せいちょう
1がむしゃら
1こうごうせい
1タネばくだん
1たいあたり
4ねをはる
7すいとる
10メガドレイン
13やどりぎのタネ
16はっぱカッター
19なやみのタネ
22ギガドレイン
25じゅうでん
28ソーラーチャージ
34ソーラービーム
37すてみタックル
40にほんばれ
43ほうでん
50エレキフィールド

 

わざ名タイプ分類威力命中率PP範囲優先度直接攻撃効果
ソーラーチャージでんき特殊65100101体選択0×天気がにほんばれ状態であれば、威力が倍になる。




見た目が衝撃的なリージョンフォームを書いてみたかった。
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